日本観光ミシュラン

日本国内のあらゆる観光資源を格付けする、旅のガイドブログ。

日本聖公会奈良基督教会/親愛幼稚園

【重要文化財】日本聖公会奈良基督教会(奈良県奈良市)☆
近鉄奈良駅から東向商店街のアーケードを歩いていくと、左手途中に商店が途切れ小空地がひらける場所がある。その先の階段を上っていくと、知る人ぞ知る近代建築が姿を現す。
「日本聖公会奈良基督教会」。1930年に建てられた珍しい純和風の教会建築で、2015年には付属の「親愛幼稚園」とともに国の重要文化財に指定されている。
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ここが入口。お寺の庫裏のようだが、屋根の上の十字架が教会の証だ。
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会堂内は三廊式で、整然とした格天井と欄間が目を引く。教会に付き物のステンドグラスや立体像、聖像画などが無い、シンプルでミニマムな、日本的美意識が横溢した空間だ。
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正面の祭壇も簡素そのもので、神社のようにも見える。
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会堂後部の立派なパイプオルガン。1200本ものパイプを使った巨大なもので、定期的にコンサートが開かれている。
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お隣が興福寺・奈良公園という立地ゆえ、景観に配慮してこうした和風の意匠が採用されたという。
これは想像だが、もしキリスト教が日本でもっとメジャーな宗教になり得ていたら、教会のデザインはここまで日本寄りではないにしても、和洋折衷の独特なものに進化していたに違いない。
知名度が低いため、見学者は数えるほどしかいないが、古社と大寺院が目白押しの奈良市内にあってなお、存在感のある宗教施設だ。今後、奈良市内観光の定番となってもおかしくない、新味のある観光資源といってよい。
所在地:奈良県奈良市登大路町45
見学時間:土日の午後
見学料:無料

【重要文化財】親愛幼稚園園舎(奈良県奈良市)−
教会を訪れた日、たまたま園の行事で開放されていたので見学させていただいた。竣工は1929年、教会同様、格天井と欄間が印象的だ。
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部屋の間仕切りを取り払うと会堂としても使える造りになっている。天井が高く、小規模ながら開放感のある幼稚園だ。
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所在地:奈良県奈良市登大路町45
原則として見学不可

立ち飲み・ザ・ワールド圧橋 恵み屋

【グルメ】京橋 恵み屋(東京都中央区)−
昼は立ち食いそば屋。夜になると立ち飲み屋に変身し、蕎麦前で一杯やってから十割そばで締める、というそば好きの理想を手軽に実現できる店だ。
店内はいかにも手狭で、キャパシティは10人ほど。店主が一人で切り盛りしていて、満員だといささかバタつく感じは否めない。
注文は正面奥のカウンターでキャッシュオンデリバリー。時間のかかるツマミは出来しだいテーブルまで持ってきてくれる。
揚げだし茄子(350円)と『本日の日本酒』(南部美人/500円)でゆるゆると飲み始める。
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出汁がそばつゆ感満載で失敗したなと思ったが、ありきたりでないメニューがこれくらいしかなかった。
BGMはモニターに映るハードロックのライブ映像。棚にずらりと並ぶレコードや壁のエレキギターなど、店主はなかなかのロッカーと見える。
客は京橋という土地柄、身なりの良い仕事帰りのサラリーマンがほぼ100%。そば+ロック+立ち飲みという個性の厚塗りは華麗にスルーされている、といった印象だ。
つまみに魅力が乏しいので、早々に恵み蕎麦(並盛300g/500円)で締め。お腹の空き具合に合わせて小盛り(150g)から特盛り(650g)まで選べるのは気が利いている。
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問題は味。十割そばだけあって、香りは良い。しかし、細い麺の食感が残念だ。コシがない。手打ちのようなそれを期待していくと、肩透かしを食らうだろう。
冷麺のような押し出し式製麺機でそばを作っているからだとは思うが、ワンオペでは致し方ないだろう。そばつゆも今ひとつでキレに欠ける。
それでも、ボリュームを考えると500円という値段はリーズナブルで、そばをモリモリ食べる快感が十分に味わえる。
片付けもセルフサービス。孤軍奮闘する店主にごちそう様を言って帰ろう。

住所:東京都中央区京橋3-4-3
営業時間:11:00〜売切れ仕舞い、18:30〜23:00(月〜金)/12:00〜売切仕舞い、18:30〜22:00(土)
定休日:日祝・第三土
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ばんや

【グルメ】ばんや(青森県八戸市)☆☆
八戸が誇る名居酒屋。市内でいちばんの繁華街・六日町の交差点の角に、タイムスリップしたかのようにポツンと佇む一軒家がそれだ。予約ができないので、確実に席を取りたければ開店時間に訪ねよう。縄のれんがあがるやいなや満員となり、居心地が良いので容易に回転しない。私が客となった時も、地元客が次から次へと断わられていた。
その名のとおり年季の入った番屋のような店内は、むき出しの梁から吊り下げたガラスの浮き玉に照らされてぼんやりとほの暗い。干し大根や凍み豆腐までもが大量にぶら下がり、北の居酒屋の雰囲気は満点だ。
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期待感に胸を膨らませつつ、まずはお酒の注文から。八戸の地酒『八仙』を頼んだ。お通しはイカのとも和え。ビールを1杯目に選んだ客には枝豆が提供されていた。酒によってお通しが変わるというシステムは初めて見たが、合理的で良いと思う。
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続いては肴。この店にはメニューのようなものはなく、壁に貼られた料理名とホワイトボードに記された本日のお刺身と焼き魚、そしてカウンターに並ぶ大皿の惣菜から選ぶ。一般的な居酒屋にあるような品書きは皆無で、大皿の中身も尋ねなければ正体が分からないようなものばかり。値段も書いていないので、一見客にはややハードルが高い店ではある。
悩んだ末、大皿料理からミズの煮物、ゴボウと馬肉の味噌煮、メヌケ(メバル科の魚)の煮物、追加でしめ鯖を注文した。
のっけからミズ(ウワバミソウ)という山菜の旨さに驚く。味付けが良いのはもちろんだが、粘りとシャキシャキ感が同居した食感が楽しく、いつまでも食べ飽きない。
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ゴボウと馬肉の味噌煮は一見、泥臭い田舎料理。そこに絶妙な辛味を付加して味のキレ良く仕上がっている。
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総じて味付けが濃い。『八仙』はやや腰が重いので、弘前の『豊盃』にチェンジ。
店を仕切るのは白髪の女将とホール係の女性1名のみ。常に忙しく動き回っていて、向こうから注文を尋ねに来てはくれない。オーダーを通すのも一苦労だ。
メヌケはこれまた濃厚に煮込まれていて、丼飯が欲しくなる。
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しめ鯖も文句のない美味しさ。しめ加減をどうこう言う前に、鯖のうまさにひれ伏す。
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ホワイトボードにはヒラメ・ソイ・あいなめ・ボタン海老・ウニ・タコなどが列記されてそそられるが、この店では郷土「料理」を注文すべきだろう。旅先で地のものを食べ、かつ飲む体験の理想形がこの店にある。

住所:青森県八戸市朔日町4
営業時間:18:00〜23:00
定休日:日祝
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