日本観光ミシュラン

日本国内のあらゆる観光資源を格付けする、旅のガイドブログ。

歩き遍路記(その32)第八十一番から第八十二番

ふと思い立って、1年以上前の香川遍路でパスした札所ふたつ(第八十一番と第八十二番)を歩いてきた。大阪からの日帰り。18切符を利用した区切り打ちならではのスピード遍路だ。

まだ暗いうちに家を出、7本の列車を乗り継いでJR国分駅に10時26分着。駅前から県道を左に折れて山に向かう。なかなかの急勾配で階段が多くしんどい。まだ3月初旬だが、良く晴れていて気温が高く、Tシャツ1枚になって坂道をあえぎながら登っていく。
DSC07338
里山ながらイノシシがいるようで、道沿いには出没注意の看板が目立つ。草むらの中に消えていくトンネル状の獣道や、強い獣臭がするエリアなど、姿は見えなくとも生息域に踏み込んでいる実感がある。
大汗をかいて県道に出ると、こんどは平坦な舗装道路が続く。左に自衛隊の演習場を巻いていくが、中はまったく見えない。
正午前に第八十一番・白峯寺に到着。人気のない参道の石段を上がり、本堂、大師堂の順に参拝する。納経所の横にお接待のミカンが箱に入れてあり、デコポンをふたつ頂いた。
渇いた喉と疲れた身体に、柑橘類の甘みと酸味は最高の癒しだ。歩き遍路を経験した人がお接待する側に回ったら、必ずや果物を第一にと考えるに違いない。
DSC07342
この寺の隣には四国唯一の天皇陵、白峯陵がある(御陵印も寺に設置)。流刑地で没した崇徳天皇を気の毒に思いつつ、チラと見ただけで先を急ぐ。
第八十二番まではひたすら山中を行く。丁石代わりの地蔵が次々に現れ、古道の趣が色濃い。この区間は「根香寺道」として国の史跡に指定されている。江戸初期から変わらぬ、歴史ある遍路道だ。
DSC07347
1時間少々で五台山上にある第八十二番・根香寺に辿り着いた。
DSC07350
本堂には直進できず、薄暗い回廊を時計回りに進む。奉納された三万体以上の観音像がずらりと並び、壮観だ。
DSC07353
境内にいた遍路は3組ほど。閑散としていてなんだか張り合いがない。いくら人が少なくても、納経所には7時から17時まで人を常駐させなければならないのだから、札所の寺も大変だなと思う。
鐘楼裏から高松方面の眺めがよかった。
DSC07356
あとはひたすら山下り。列車の出発時刻に間に合うよう、遮二無二急いだ。4時間弱で約17kmを歩ききり、14時15分、鬼無駅にゴールした。
ほとんど人に会わない、トレイルランニングのような遍路だったが、これもまた一興だ。
関連記事:四国遍路(継続中)まとめ

プロ酒場

【グルメ】プロ酒場(兵庫県姫路市)−
ドスの利いた店名は、プロフェッショナルではなく、プロレタリアートの意。労働者階級による、労働者階級のための酒場として開業し、70年以上続いている老舗だ。
店は姫路駅前町のゴチャゴチャした小路に面してある。
DSC07357
のれんをくぐると、想像と違い小洒落た内装にたじろぐ。数年前に改装されたためで、大衆酒場という雰囲気ではない。
酒はチューハイやハイボールが400円から、生中は500円。プロレタリアに似合う酒は何だろうと考えてみたが、この価格帯では無産階級気分を味わえそうにないので、地酒の「播磨一献」(500円)にした。
肴は店の名物「湯豆腐」(小)(270円)と姫路名物「ひねどりポン酢」(420円)。
DSC07359
プロレタリア(しつこい)には物足りないボリュームながら、下品の一歩手前までダシを効かせた前者は日本酒のアテに良く、後者には鶏本来の滋味がある。
ホールを仕切る男性の笑顔の接客も良く、一見でもくつろいで飲める店だ。評価が低いのは、一人なのにカウンターに座る場所を指定されたり、「2時間まで」と書かれた壁の張り紙の世知辛さ、そしてコストパフォーマンスによる。

住所:兵庫県姫路市駅前町301
営業時間:11:30〜14:30/17:00〜21:30
定休日:日祝

角打ち礼賛(新長田編)

神戸市長田区の六間堂商店街沿いは、兵庫県のみならず日本でも有数の角打ち集中地帯だ。その中でもとりわけ個性的と思われる2軒を選んではしご酒。

【グルメ】正賀酒店(兵庫県神戸市)−
商店街の東の端、アーケードが途切れた先にある。19時にしてすでにシャッターを閉じた店が多い中、砂漠のオアシスのように灯をともしている。
店内はカウンターのみの潔い造りで、近所のご老人が5人ばかり張り付いていた。飲み物の注文を取りに来た女将さんにマッコリ(250円)を頼み、アテに「そばめしはありますか?」と聞いてみる。申し訳ない、という顏で「あれはだいぶ前の写真で…」と返された。
実はネット上にこの店でそばめしをアテに飲んだ記事があり、自分以外にもそれを目当てに訪ねてきた客がいたようだ。「(酒の肴は)日替わりなので…」しばらく作ってないそうだ。
そばめしはここ長田区が発祥の食べ物。それをつまみに飲めたら最高なのだが、多くは望むまい。マッコリとの相性を考えて冷蔵ケースからチャンジャ(160円)を取り、素早く飲んで食べて店を出た。
DSC07361
住所:兵庫県神戸市長田区庄田町2丁目5-22
営業時間:16:00〜20:00
定休日:不明
DSC07360

【グルメ】大原酒店(兵庫県神戸市)−
商店街の西の端、駒ケ林駅からさらに進んだ所にある。向かって右が現役の酒屋、左が座り飲みのスペースだ。
ビールケースに段ボールを敷いた椅子の場末感が堪らない。とはいえ、10数席ほぼ埋まっていて、奥が老人席、手前がパチンカーのオバちゃん(+たまに旦那)という具合だった。
雰囲気に合わせて(?)飲むのは発泡酒・淡麗のロング缶(230円)。カウンターの上には簡単なアテの数々がラップをかけられて並んでいる。正賀酒店でもそうだったが、タバコの煙対策だろう。晩御飯代わりにミートスパ(180円)とチャーシュー(180円)を取った。
DSC07364
すると、さっそく隣の女性客が「残りモン食わされて可哀そう」云々とイジってくる。それに店主が反撃し、という具合で、一見客としては迎え入れられたようで嬉しい。
客はみな地元の顔見知りで、ある意味では敷居が高い。しかし、店主のオッちゃんの底向けに明るいキャラクターがフレンドリーな雰囲気を作っている。
お隣さんによると、この店のおすすめは餃子だそうだ。数に限りがあるため、開店早々になくなってしまうという。店主も他の客に問われるまま餃子のレシピについて熱く語り始め、その真剣な表情が微笑ましい。
この店には必ずや再訪し、餃子を食べてみたいと思う。

住所:兵庫県神戸市長田区二葉町8-1-2
営業時間 10:00〜21:30
定休日:水
DSC07363
月別アーカイブ
プロフィール

てつ

格付け基準
☆☆☆
泊りがけの旅をする価値がある

☆☆
日帰りの旅をする価値がある


寄り道をする価値がある


ヒマだったら…
記事検索
最新コメント