☆プロローグ
50歳になった。いよいよ本格的に中高年の仲間入りをした私にJR各社は優しく、会員制度と特典を用意して待ってくれている。
先日、さっそくJR東日本の「大人の休日倶楽部パス」を利用した5日間(6/24〜6/28)の旅に出た。主目的は乗りつぶし、温泉、そして居酒屋だ。

大人の休日倶楽部パス(東日本版)は、連続する4日間、JR東日本全線が新幹線を含めて乗り放題となる切符で、値段は15,000円と格安。年に3回、2週間程度の通用期間で発売される。利用開始の前日までに購入しなければならないが、私が住む大阪では買えない。そのため、初日は発券可能なJR東日本エリアまで移動し、切符を手に入れる必要がある。
試行錯誤の末、金沢スタートとした0日目のスケジュールは、我ながら出色の出来となった。飛行機、バス、新幹線、民鉄計15本を、下車観光地を除きすべて30分以内で乗り継いでいく。ただ、うますぎるスケジュールはトラブルに弱い。序盤で一度でも乗り継ぎに失敗すると、後の行程は崩壊し、回復不可能となる。はたして机上の計画通り事が運ぶだろうかー。

☆関西空港から小松空港
大阪から金沢に行く手段として、飛行機を選ぶ人はまずいないだろう。今回の旅行では、節約のため貯め込んだマイルとポイントを吐き出し、東日本エリアまでの往復の運賃と4泊の宿泊費をすべてタダにする、という縛りをかけた結果こうなった。

・関西空港700-810羽田空港(ANA094便)
雨雲が垂れ込めた関空から出発。きょう最初の関門が、30分しか余裕がない羽田での乗り継ぎだった。もし94便が遅れ、751便に間に合わなかったら、全体のスケジュールが大幅に狂う。幸い、日曜日の朝とあって搭乗客は少なく、羽田には定刻に到着した。

・羽田空港840-940小松空港(ANA751便)
小松行の機材は094便に続きトリプルセブン。機内はガラガラで回送のようだ。
IMG_0899
この路線は、国内屈指の好展望ルートとして知られているが、羽田離陸時から梅雨空の中のフライトが続いた。降下に入ってからようやく雲が晴れ、左手に北陸の名山・白山、右手には北アルプスが姿を見せた。歓迎されているようで嬉しい。
IMG_0907

・小松空港958-1035金沢駅(北鉄リムジンバス)
リムジンバスはフライトの到着を待って発車。北陸道から金沢市内に入り、ほぼ予定時刻どおりに金沢駅西口に着いた。券売機で飯山行の乗車券/特急券を買い、コンビニでアタフタと買い物を済ませ、新幹線改札口へと急ぐ。

☆北陸新幹線
・金沢駅1056-1211飯山駅(はくたか560号)
DSC07660
金沢から旅を始めるのは、北陸新幹線の金沢〜長野(228.1km)が未乗だからだ。静かに動き出した車中で、旅の前途を祝し、ひとり地ビールで乾杯。
DSC07662
初めて乗る線区なので、本も読まず、スマホもいじらず、外の景色を眺めることに専念する。車窓の最奥には、機内から望見した白山がラスボスのように控えていた。
富山駅まではあっという間。新幹線は、つくづく距離感覚を破壊される乗り物だと思う。富山〜東京間は今や最速で2時間少々。もと鉄道少年のオッさんとしては、どこの世界の話かと思う。
途中の黒部宇奈月温泉駅では、高架ホーム上からの立山連峰の眺めが素晴らしかった。昨年登った立山は、谷筋に膨大な残雪を溜め込んで霞んでいた。
この先上越妙高までは、山がいきなり海に落ち込んで行く手を阻む、陸上交通の難所だ。新幹線はこれ幸いとばかりに長大トンネルであっさりと通過する。駅の前後以外は地下鉄のような味気ない車窓が続き、飯山着。
DSC07704
飯山駅の小さなみどりの窓口で、無事「大人の休日倶楽部パス」を入手。「無事」というのは、利用開始日ごとに30,000枚しか販売しないため、売り切れの可能性があったからだ。今日は朝から心配事ばかりで心から旅を楽しめなかったが、ようやく解放されてホッとした。
その2へ続く)