日本観光ミシュラン

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エンターテインメント

アドベンチャーワールド

【テーマパーク】アドベンチャーワールド(和歌山県西牟婁郡白浜町)☆
白浜を訪れる観光客の誰もが一度は足を伸ばす、エンタメ志向の動物園。パンダとサファリとイルカショーという強力な3大コンテンツを有し、素通りできない魅力がある。
結論から言ってしまうと、一回行けば十分な所で、個人的に再訪はありえない。最大の理由はコストパフォーマンスが悪い、という点に尽きる。モトが取れない。入場料3,800円(大人)が半額にでもなれば、考えないでもないが…。
まずパンダについて。日本で飼育されているパンダ11頭のうち8頭がここにいる。中国以外では世界最大の頭数である。ガラス越しでなく、柵の向こうにいるパンダを直に観察できるのが良い。ご存知のとおり、たいがい彼らは寝てばかりいるので、食事タイムを狙って見に行こう。
サファリについては、料金不要のケニア号という連接車に乗ると、決まった道路上を走るだけなので動物に接近できず、あまり面白くない。普通に動物園の中を歩いている感覚と一緒で、期待はずれに終わる。追加料金を払っても、ジープで周るべきだろう。草食動物エリアのウォーキングサファリもおすすめ。
イルカショー(マリンライブ)は、文句なしに素晴らしい。特に、エンディングで10頭ほどのイルカが一斉に連続ジャンプするシーンは圧巻で、驚きの声をあげずにはいられない。国内最高峰のイルカショーだと思う。
いろいろな動物が入れ替わり立ち代り現われては芸を演じるショー「アニマルアクション」もお見逃しなく。家族揃って笑って、楽しめる一流のパフォーマンスである。

所在地:和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2399番地
入場料:3,800円(大人)

アドベンチャーワールドWEBSITE

国立文楽劇場(2)

文楽の世界では、『義経千本桜』『仮名手本忠臣蔵』『菅原伝授手習鑑』を三大名作と呼んでいる。初めてならこの中のどれかを見てみたい。そんなわけで、初春公演から『義経千本桜』の二幕を鑑賞した。

『義経千本桜 道行初音旅』
景事と呼ばれる、芝居より音楽や舞踊がメインとなる一幕。舞台の上手から客席に張りだした「床」と呼ばれる小舞台に、6人の大夫と5人の三味線弾きがズラリと居並び、華やかな演奏と語りを聴かせてくれる。吉野へ向かう静御前と佐藤忠信の道行きの場面である。
大夫がよみあげる「床本(ゆかほん)」には上方のむかし言葉が使われている。舞台上方の電光掲示板に字幕がシンクロして出てくるので、言っていることはわかるが、意味までは完全に理解できない。そんなときに便利なのがイヤホンガイドで、難解な部分をさらりと解説してくれる。ただし、大夫の玲瓏な節回しや、三味線の高らかなユニゾンに聴き入りたいときは邪魔になる。イヤホンを耳から外したり、また付けたりで落ち着かない。
眼も忙しい。舞台はもちろん、直上の字幕、そして床。初心者なのであちこちに視線が飛んで定まらない。これは場数を踏んで慣れるしかないだろう。
舞台では、静と忠信、二体の人形が優美に舞い、回想劇を演じる。人形遣いは『主遣い』が首と右手、左遣いが左手、足遣いが脚を操作する。左遣いと足遣いは黒子姿で、主遣いだけが和装で顔を出している。はじめのうちは人形ではなく主遣いの顔の方をつい見てしまうが、舞台が進行するにつれ気にならなくなる。
人形は細身で大きさは子供ほど。単純なつくりながら、遣い手が操りだすとたちまち生気を帯びてくる。可動部が少ないにもかかわらず、人間として不自然な動きはひとつもない。細部にまで神経が行き届いた、おそるべき伝統芸能の技である。
文楽2
『義経千本桜 河連法眼館の段』
大夫、三味線ともに一人となる。まず「中」を語るのが豊竹咲甫大夫。NHKEテレの『にほんごであそぼ』にも出演している若手である。本業に従事しているところを見られて嬉しい。
大夫は床本を独特の節回しで詠みあげる。地の文と台詞を続けて語るのが特徴で、台詞の部分は登場人物にあわせて声色を変える。オペレッタを一人語りしているような按配である。
続いての「切」が本作の山場で、豊竹咲大夫が安定した語りを聞かせる。人形遣いも早変りや、欄干渡りなどケレンと呼ばれる派手な演出を連発し、舞台が一気に動き出す。文楽では屈指の人気作というのがうなずける。
この幕だけ見るなら1,500円。破格の安値といってよい。鑑賞後は必ずや芸術的な感興で満ち足りた気分になるだろう。歌舞伎に比べてマイナーでとっつきにくいイメージのある文楽だが、本作から入ればにわかファンになるに違いない。ほかでもない私がその一人だ。
最後は有名なシーン、宙乗りである。海老蔵の歌舞伎公演のひとコマをテレビで見たことがあるが、文楽ではどうするのか。
主遣いが人形と一緒に宙を舞うのである。狐忠信が全身で喜びを表現しながら、桜の花びらを撒き撒き、舞台の上手、彼方の空に消えてゆく。まさに大団円。時代を超える不滅の演出に、満場の拍手が鳴り響いた。

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国立文楽劇場(1)

【劇場】国立文楽劇場(大阪府大阪市)☆☆☆
『文楽』というより『人形浄瑠璃』と言ったほうがとおりが良いだろう。この世界の大功労者である竹本義太夫や近松門左衛門に敬意を表してか、初めて大阪の地に建てられた国立劇場である。文楽をメインに、伝統芸能や演芸の公演が行われている。
ともあれ文楽は大阪が本場。旅程に余裕があれば、ぜひとも足を運んでほしい。チケットはウェブサイトで前売りを購入するもよし、気が向いたときに劇場で当日券を買うもよし。よほどのことがない限り空席があるはずだ(補助席もある)。チケットの料金は1等が5,800円、2等が2,300円。見え方に料金ほどの差はないが、理解が深まるほどに近くで見たくなる芸能ではある。
時間がない人には、幕見というテもある。当日の午前10時から先着順に販売されるチケットで、劇場のいちばん隅っこの2等席16席が充てられている。
初春文楽公演(1/3-1/24)の場合、第一部は三幕から成り、通しで見ると4時間かかる。これが以下のごとくバラで買える。合理的なシステムである。
A幕 義経千本桜(道行初音旅) 500円(34分)
B幕 義経千本桜(河連法眼館の段) 1,500円(71分)
C幕 壺坂観音霊験記 1,500円(77分)

劇場1階にはレストランや売店が並び、弁当も売られている。一画には茶席(500円)が設えてあり、和装のご婦人方で賑わう。全般的に客の年齢層は高く、女性が多い。このため女性用トイレに長い列ができるので覚悟されたい。なお、近年文楽はユネスコの無形文化遺産に登録されたが、外国人の姿はわずかだった。
併設の文楽の資料室には必ず立ち寄ること。模造の人形を自ら手に取って動かせる。その他大勢用の、一人で使う人形で、重さは5kgほど。首(左手で操作)と、右手(右手で操作)しか保持できない不自由さを体験してから鑑賞にのぞむと、文楽という芸能の奥深さがいっそう身に迫って感じられるだろう。
2階の劇場ホールに入ったら、開演前にイヤホンガイド(650円)を借りよう。中身は同時通訳に解説を加えたもので、劇の理解の助けになる。上演中、耳と目が忙しくて大変だが、文楽のビギナーには必携である。

所在地:大阪府大阪市中央区日本橋1-12-10

国立文楽劇場WEBSITE
文楽1

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