2005年01月15日

Blue Note Fukuoka/ Mike Stern Band



BlueNote 遅くなりましたが1月8日(土)、実に1年半ぶりに行ってきました Blue Note Fukuoka !私にとってはJazzの聖地!杮落としのブランフォード・マルサリスのコンボを観て以来、たくさんの偉大なJazzMen、Virtuoso達を間近かで観てきました。

 

 有名どころではロンカーター、マッコイタイナー、カウントベイシーオーケストラ、オスカーピーターソン等、異色どころではスタイリスティックス、クール&ザギャングなんてのも観ました。

 

 私自身はギター弾きなので、やっぱりギタリストを観に行く機会が一番多くて、ラリーカールトン、リーリトナー、スティーブルカサー、ロベンフォード、BBキング、バーニーケッセル、ジョージベンソン、渡辺香津美そして今回観に行ったマイクスターン...みんな超一流のプレイヤーで、子供の頃からレコード(今や死語)の溝が擦り切れるくらい聞きこんで憧れていたプレイヤー達ばかり。

 

 Blue Note Fukuoka ができたおかげで、そういう人達を本当に間近かも間近か、2〜3メートルの距離でみれるなんて、なんて幸せだろうと行くたびに思っています。

 

 BBキングなんて彼が投げたピックやらバッヂやらが飛んでくるくらい近くで、ど真ん中ちょっと左の2〜3列目でした。このあたりになるともう歴史に名を残すミュージシャンだから、本当に心から感動しました。次世代に語り継げよぉと言わんばかりのアンコール最後のスローブルースは今も目に耳に焼き付いています。

 

stern で今回の主役!マイクスターン、彼をここで観るのは多分3回目になりますが、座った位置の音の良さもあって、今回が音楽的に一番印象に残るステージでした。

 

 今回は一日限りのステージとあって1stも2ndも満杯。私が見たのは1stステージ、ブルーノートと言えばいつもチケットと座席取りに大活躍いただく相棒の“マレーシア航空Billyミヤザキ氏”が3時半頃から並んでくれたおかげで、真正面中央後ろ側(一段高くなった席)の1列目に座ることができました。音響的にはPAの前と言うベストポジッション!

 

 で開演ギリギリに外人のお客かいな、って感じで、まるでローディーのお兄さんのようにギターを担いだマイクスターンご本人が横を通りすぎ、15分遅れくらいでスタート。

 

 今回はテナーサックス+ギター/ベース/ドラムのギタートリオ編成。サックスってウォーミングアップが必要なんだけど、こんなギリギリに来て、どっか別の場所でやったのかなぁ、なんて思ってたら1曲目の始まり!

 

 予想どおりウォーミングアップなんてしてなかったので、サックスはキンキンなサウンド! おまけに1stステージってこともあってPAもサックスの音がでかすぎ!サックスプレイヤー自らが音を下げるよう指示する始末で、ありゃまぁ、福岡の客なめてんのかなぁ、ってとこで真打のマイクスターンのギターが炸裂!

 

 さすがに御大も寒さのせいか、気合十分ながら指がマメラナイ状態、それでもなんでもイツモ以上にイツモの18番フレーズを弾きまくる!ようするにこの1曲目自体がウォーミングアップなんだ! ゆえに1曲目ながらも全員がソロを順番に回すというアンコール曲状態、おそらくPAの調子もモニターしてるんだろう...

 

 しかしながらJazzってのは本当に生モノの音楽だから、こういう状態だと超1流のプレイヤーと雖も、ビュンビュン弾けば弾くほどスウィングしないんだよなぁ、やっぱJazzってのは奥が深いなぁ...

 

 しかしながらそこは超1流プレイヤー達、2曲目からは息もピッタリ、ビートも重い現代的なJazzで、一気にヒートアップしながら1曲10分近い曲を全部で5曲やって終了。いやぁ凄かった!やっぱり若くしてあのマイルスディビスに見出されただけの事はある!ってアチコチでこの枕詞つきで永遠に語られるマイクスターン本人も気の毒だねぇ...

 

 で音楽的に突っ込んだ話をすると...



 彼の音楽的な生い立ちが、やっぱり十分に反映されていて

 あのバークリー音楽院でやっぱり“あの”パットメセニーに師事したのが原点だから、ところどころにパットメセニー的な表現が見え隠れ、特に空間系のエフェクトをかけて、レガートぎみに8部音符を切れ目無く引き続ける、ビバップの現代的な解釈をギターで具現化したあのスタイル。それが全体の半分。

 そして世界にその名を轟かせたマイルスディビス衝撃の復活作『We Want Miles』で、世間をあっと驚かせたあのスタイル。Jazzファンクビートの上で、チョーキングを多用しながらペンタトニックにデミニッシュスケールやらホールトーンンスケールやらを組み合わせて、どんどんアウトしていくモーダルなスタイルが残りの半分。

 で今回みてて思ったのは、マイクスターン本人はよく雑誌(Jazzライフなんか)でコード分解手法の解説やら、それに基づいたアルペジオの練習法を披露しているとおり、トラディッショナルなJazzを現代的な解釈でアプローチするパットメセニー型の弾き方をしたいんだなぁ、とソロギター曲の時に強くそう感じた。

 で、たぶん彼にとっては不幸なことなんだろうけど、一世を風靡した彼のスタイルとして世間が認識してるのは、後者の『We Want Miles』なんかで聞かせたハードロックギタリストも真っ青になる、ファンクスタイルなんだよなぁ、、、でそういう曲の時のほうが、マイクスターンらしさを強く感じるし、彼がやりたがっていると思われるパットメセニー的な解釈のビバップスタイルも際立つんだよなぁ、これが皮肉な事に。

 でも今回はベースのリチャードボナが歌えることもあって、テーマのメロディを裏声のユニゾンでハミングしていく曲が2曲くらいあって、それが卑近な例で申し訳ないが、チックコリアとリターントゥフォーエバーみたいなアプローチで、マイクスターンとしては新たな展開ですごく良かった。

 でやっぱり人間の肉声ってすごいなぁと思うのが、延々とマイクスターンやら他の凄腕プレイヤー達がビュンビュンとソロをまわして行くんだけど、そのリチャードボナの裏声のユニゾンが始まった瞬間に、ハッとして、ビビッと耳がそっちに向くんだよねぇ、やっぱりどんなに技巧を凝らしても肉声には勝てないなぁ...何て思いました。

 という事で、音楽的にとても面白く示唆に富むステージでギターも満喫できたし、今夜のご気分は☆3つって感じで帰宅しました。マイクスターン氏のますますのご発展とご多幸を祈りながBlue Note Fukuokaよ今夜もどうもありがとう。

tkbehappy at 18:17│Comments(7)TrackBack(2)趣味人想_音楽 

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1. まぼろし(!?)のジャズ喫茶漫画の原作  [ オヤジライターが、もの申す! ]   2005年03月23日 08:36
突然、5年前に書いた漫画原作のことを思い出した。当時ボツになってしまったが、僕自身はお気に入りの作品だ。丈賀沙映子という美女が、自分のジャズ喫茶を舞台に人間ドラマを展開するというもの。 下に紹介するのはその第1話で、第10話まで書き上げたがボツに(涙)。
2. 「サマータイム」〜ジャニス・ジョプリン  [ クレイジーポーカー Crazy Poker ]   2005年06月10日 14:21
私が、この有名な「サマータイム」という曲を初めて聴いたのは、オスカー・ピーターソンのLPレコード「Great Spirits Of Oscar Peterson」というアルバムでした。1曲目に入っているのですが、最高にスイングした、すばらしい演奏です。その同じ演奏が、違うアルバムですが

この記事へのコメント

1. Posted by taha   2005年01月15日 21:30
うらやましい限りです。マイク・スターン大好きです。
あっ、どもトラバありがとでした。拙者は仙台に住むものです。
マイク・スターンは十数年前にマイコー・ブレッカーのライブで一度
拝見しただけですが・・ズーッとファンです。
仙台にはブルー・ノートないんです。グッスン!
2. Posted by はじめはじめ   2005年01月15日 21:51
TBありがとうございました。マイク・スターンは大好きなのです。今回は久し振りだったのですが、以前はよく見に行ってました。CDも全部持ってます。海賊盤まで買ってしまいました。

10年以上前にブルーノートで見たとき、開演時間前にギターを抱えたGジャン姿の人がステージに・・・・。場内の人が本人だと気がつくまで、少し時間がかかってました。以前、(10年以上前)マイク・スターンが東京のブルーノートに出演するというので月曜日のファーストステージと土曜日のセカンドステージの2回見に行ったことがあります。1週間の公演期間中に2回見に行ったってことですが、演奏内容は違っていて楽しめました。同じ事をサンボーンでやったら、曲順もすべて同じでつまらなかったです。

NEW YORKの55BARでマイク・スターンを見てみたい!というのが私の夢の一つです。
3. Posted by はぢ   2005年01月15日 22:22
TBありがとうございました!

実は今回の東京のブルーノートはなんとBLUENOTEのプレゼントに応募したら当たったので行けました!

なかなか実際に耳にするチャンスも無くマイクスターンはほとんど初心者でした。リチャードボナの音源などは結構聞いていたのですが、あれほどレガートなプレイは結構衝撃的でした。枯れきっているカールトンとは違った(失礼!大好きですが)エフェクターの使いっぷりにも惚れました。早速音源買ってしまった次第です。
やっぱりJAZZは生ですね〜
4. Posted by yk2   2005年01月16日 14:15
TB、有り難うございます。
マイクはCDを買いこそすれ、ステージは初めてだったので楽しくて仕方有りませんでした。演奏中、誰をずっと観ていたいかで真剣に悩んでいましたよ(笑)。

ボナの声は特別なものだと思います。彼の声だからこそマイクやデニチェンの演奏を超えて、聴く人の耳と心を捉えるのではないでしょうか。・・・って言ってみてもあのベース・プレイとセットなんですから、声を聴く前から彼には既に降参させられていますが。

またこのメンツで日本を訪れて欲しいですね。
5. Posted by lignponto   2005年01月16日 15:26
私は、モーションブルー横浜で、初体験しました!!凄く良かったです。今年最初のライブだったんですが、もしかしたら今年のナンバー1かもしれません。
6. Posted by 島野かずキチ   2005年01月17日 22:48
はじめまして、島野と申します。
トラックバックありがとうございました。

マイクスターンは過去に2度ほど見ました。
昨年3月のウェックル&ボナの時、
それと8月のMt.FujiのSteps Aheadの時です。
8月のは正直泣く寸前でした。

最近ブルーノート行ってないので、また行きたいものです。
7. Posted by Billy   2005年01月18日 22:27
キョロ ((o(・x・ )o( ・x・)o)) キョロ
なんか・・・凄いことになってますねぇ。
BNにご一緒させて頂いたBillyですが・・。
書き込み、大変興味深く読ませて頂きました。
やはりああいうのを見せられるとギターを触りたくなりますね。
2月28日、Larry Carltonの1st stageも予約済みですので、
これも楽しみにしてます。

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