ニュー・シネマ・パラダイス SUPER HI-BIT EDITION [DVD]



[好き度合い]
★★★★★
私のベスト3(順不同)の中の1作


1989年 イタリア製作
ジュゼッペ・トルナトーレ製作(「海の上のピアニスト」 「マレーナ」)
出演 フィリップ・ノワレ ジャック・ぺラン サルヴァトーレ・カシオ 
 

[あらすじ][感想]


映画監督のサルヴァトーレ(ジャック・ペラン)は、
映写技師のアルフレード(フィリップ・ノワレ)という老人が死んだという知らせを受け、
故郷のシチリアに帰郷する。
アルフレードと出会った少年時代からシチリアを出るまでのトト(=サルヴァトーレ)が
アルフレード、母、シチリアの人々に受けた愛情を描いたもの。

そう、私は本作はアルフレードとトトの絆の物語といった印象の方が強く、
映画への讃歌といった意味合いは、結果的なものだと思っています。

この作品での映画とは、生活の中に民衆と共にあり、
娯楽であり、喜びであったことを時代背景と共に画いています。
昔の日本でもあった時代です。

友達と映画館で大笑いする幼いトト、壁に映画を大写しするアルフレード、
映画館の取り壊しを見守る人々。

声高らかに「映画って素晴らしい」と叫ばなくとも、
映画が愛するものであることが伝わってくるのですね。
(ここが、本作と比較されがちな「ヒューゴの不思議な発明」との違いのひとつ?)

この作品は、監督自身の半生がモデルと聞きました。

トトへのアルフレード、母、シチリアの人々の愛が感じられ、
一人の青年の成長を願う人々の思いが伝わってきます。
それは、あまり豊かとはいえない環境から脱出し、才能を開花してほしいといった願いです。

終盤まで、「映画」は人々に喜びを与えるもの、人々と共にあるものと監督目線で描かれていますが、
ラストでアルフレードがトトに残した映像は、
この作品での映画に対する監督の思いが、アルフレードから引き継がれたものであることを象徴してるのではないかと思いました。

「映画への愛」というよりも「映画には愛を込められる」ことが伝わってきます。

だって、アルフレードが残した映像には愛がいっぱいいっぱい込められてるもの。
(あ~泣きそう)
だから、映画って素晴らしい!といった結果になりますね。
そして、そのメッセージをトトに残したことに、トトへの愛情が感じられます。
いつの日か、このフィルムをあげ様と言った遠い昔から、
おまえの愛は変わらないったメッセージでもありますね。

この作品が名作であるのは、構成の巧さではないかと思います。
人々の愛が一人の監督を誕生させる。
その過程が、しっかりと描かれていながら、結果として鑑賞者の映画への愛を高める素晴らしさ。

やはり、こうして映画を観ている私たちは、映画嫌いな人ではないでしょうから、
多くの人の琴線に触れる訳ですね。

[何だかんだ]


アルフレードに、シチリアには戻ってくるなと言われたトトですが、
アルフレードが亡くなるまでの30年間1度も帰省してないことになっています。
どうして、そんなに愛されていながら一度も会いに行かなかったのか、その気持ちが分かりません。

3回は観てると思いますが、見過ごしてるところがあるのかしら。

YAHOO映画の本作のレビューで、納得させられた書き込みがありました。
紹介します。
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id16981/rid236/p1/s2/c2/





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