2019年06月28日

構造設計の爆速化

昨日に引き続き、竹中工務店の記事について、昔を思い出している年老いた構造屋さんです

記事では、構造設計の単純作業を爆速化という事だが、せっかくだから構造設計の全部を爆速化する事にする

プロジェクトリーダーは、『あべのハルカス』という日本一高いビルの構造設計を担当された方らしいが、大組織でのプロジェクトという事で思い出した事がある

東電設計の会社訪問で、当時開発中の解析プログラムについて、君が入社したら引き継いでもらう事になるんだろうが、と教えてくれた先輩との雑談

名刺は残っているが、退職されたと思うので、時効ですね

東電設計の経営陣などに説明する機会があって、工夫した点や問題点を説明すると、実際の解析内容ではなく、下に表示するページを中央に配置する事を求められる、と苦労話を聞かせてくれた

プログラミングをした事がある技術者なら理解できるだろうが、数字を扱う場合、9999ページまで想定する場合は、変数の有効桁を####で確保して、ページを配置する

そうすると、9ページの場合は中央に配置出来ないが、99ページなら中央に配置出来る
999ページなら中央に配置出来ないが、9999ページなら中央に配置出来る
理由は余った空白の処理の仕方なのだが、構造解析ソフトの重要課題とは思えない

竹中工務店のプロジェクトでも、似たようなご苦労が待っていることでしょう

話は変わって、このプロジェクトの最初の目的、リサーチAIでは、ベテランが持つ『臭覚』のようなものを、若い技術者でも持てるようにする
という老齢構造屋さんが喜ぶような目的が書いてある

構造設計が忙しかった時代には、自分が苦労して設計した部材の事は、頭に残っていて、問題点があっても、考え続ければ、夢の中で良い案が浮かんでいたから、『臭覚』のようなものは実在しますね

ただし、現状で若い技術者にその能力を取得してもらうには、別のアプローチがあると思う

何階建であっても、どんなスパンであっても、RC造の場合は、大梁全部材を500mm×1000mm、柱全部材を900mm角で入力して、解析する
今の市販されている解析ソフトなら、秒単位で結果が得られるし、一々紙に出力しなくても確認できるから、経済性と施工性が両立する断面になるまで、サイズを変更して解析する

要領のいい若い技術者は、これで経験値が上がり、嗅覚が得られるかもしれない

70%削減した残りの30%部分にAIが利用される時代になれば、爆速化が完成されるのかな

昔は、仮定断面を出せば、構造設計の70%が終わっていたが、構造計算適合性判定と確認申請を通す構造計算書を作成するには、200字と400字と800字の設計方針や解析結果の考察を書かなければならない

この部分にAIを利用出来れば、爆速化が出来るね


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tkk3 at 07:22│Comments(2)clip!よもやま 

この記事へのコメント

1. Posted by kozo83   2019年06月28日 17:01
一貫設計ソフトが出た頃、締め切りが楽になると思いましたが
現実は締め切りが短くなってかえって忙しくなりました。

”あの頃”と比べ納期は半分になっている気がします。
設計料は変わらない?

つう事はあの頃に比べて2倍稼いでいることになるのか!!

AI設計ですか。
それで設計する人は楽しいのだろうか?
2. Posted by tkk3   2019年06月29日 08:29
>>1
kozo83さん、こんにちは

それで楽しいのだろうか?
そうですねえ、一面からしか見ていませんでした。気がつきませんでした。

若者で楽しんで構造設計をしている技術者は、少数でしょうね。
だっておじいさんも楽しくないから

アネハ以前の法改正で、楽しくなくなりましたね。
それがアネハの引き金ですよ。絶対に、、
構造屋さんしか理解できないでしょうけど

だから、耐震改修にデビューした時は楽しかった〜構造屋さんの出番という感じでした

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