5月9日に開催された、第37回ふくしま復興支援フォーラム(「桑折町における除染作業と廃棄物の仮置き場問題」/渡邉美昭氏)において、55名の参加があり、口頭による活発な質疑応答とともに、以下のような文書によるご意見等が寄せられました。ご紹介します。

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★安心と安全は違うとはよく言われることですが、仮置場設置の問題についても、県職員や専門家が説明するよりも、同じ町内の人が積極的に行動し説明すること。それによって、住民が耳を傾けるようになるという過程が、とても興味深かったです。(K.Y

★痛いところに手の届く有益で詳細な報告で、さすがに先行町村のモデルにふさわしい内容であった。自治体の役場の担当者が、どういう問題意識で、どこまできめこまかく配慮して、ことをすすめているかがよくわかった。(S.I

30人の子ども達に帰って来て欲しいという目的で、住民と粘り強く住民の自発性を上手に引き出しながら進めて来た関係者の方に敬意を表します。大変参考になる有意義な話でした。(N.S

★行政(町)として、きめ細かな住民対応が行われていることに感激いたしました。(K.F

★伊達市の保原から来ました。町長の基本姿勢、それと職員の責任感、住民とのかかわり方等、我が市と比較して感動しました。伊達市は、A,B,Cエリア間の分断、特にCエリアでの住民への説明は皆無であり、放置しているのが現状です。(R.A

★全国の生協では、福島の除染等の支援を行ってきました。本日は飛び入り参加です。現状の除染の現状、そして先進的に努力される桑折町の取組みは、勉強になりました。原発事故で、ご苦労されている地域の人々が、コミュニティを通じて、くらしを守ろうとする姿に感動しました。行政が取り組むだけでなく、そこに暮らす人々が、自ら、くらしの再生に努力されることで、除染もすすむ、住民が主人公という桑折町の取組みを通じて、改めて感じました。(T.W

★この間、山木屋の仮設住宅に行ってきたのだが、住民により除染に関する情報がまちまちで、住民間で情報が共有されない気がした。必要なのは、除染に関する基礎知識の発信・共有と、いつ除染をするのか、仮置き場をどうするのかの迅速な決定だと思う。町内会でイニシアティブを取れるような地域は幸運だが、町民がほとんど避難している相双地域は、県外避難者への情報発信などが極めて困難ではないだろうか。(S.I

★“除染”という負の問題を別の視点から見ると、町がきれいになったという声があったとの説明。重い問題を前に進めるためには、こうしたプラスの面に目を向けることも必要と思えた。(Y.T

★町内に仮置場設置が検討されている所に住んでいる者として、特に桐ヶ窪町内会の取り組み、進め方が放射能対策町民会議、町総合計画3大スローガンなど、町民を引張って行く、町のリーダーシップを感じた。(R.N

★今回の桑折の事例は、町の規模が昭和の大合併時のままであったから、対応できたのではないかと思う。「顔の見える/分かる」コミュニティが維持されていたから、なんとか合意ができたのでは。「住民は他から来た人間の話を聞かない」という話は、他のところでも、聞いた言葉で、今後の活動の参考になると思った。(Y.I

★ありがとうございました、とても勉強になりました。(A.Y

★行政の方の奮闘がよく伝わるお話でした。また桑折町では、住民の方々が、除染や仮置場を自分のこととして解決しようとしてきたことがわかりました。(M.K

★小まめな説明会120回の実施を経過し、36ヶ所の仮置場が出来た。「町場がもっともだめ」とは、流動性と匿名性が高くなる地域での仮置場の設置モデルの成功例を産み出すのは困難なようだ、昼間貯蔵施設の完成が延び延びになる中で、除染の考え方の連なりの継続が大切になりそうだ。長期間のシャベリ場が要る。(T.S

★住宅地の道路をはさんで目の前に設置された大和団地の仮置場にショックでした。安全であることの説明をしっかりなされ、それを地元住民が受け止め、さらに住民自らの土地を仮置場に提供するという、官民一体による、自分たちの住んでいるところは、自分達できれいにするこの精神と行動に感動しました。住民達が考え決断し行動を起こすことに問題解決の一つの糸口があると思いました。(N.H

★「ノット・マイ・バックヤード」ばかり聞く中で、住民の中で解決策を考えていく自治体がある、というのはうれしい話だった。説明会は回数と中身が大事なのだろうと思った。(Y.I

★自治体の進め方、情報交流ができるようにすべき(して欲しい)。(H.S

★仮置場の安全性をシートによって確保しているが、長年になると地下水汚染につながる可能性がある。測定を定期的にやることが解決にならない。地下水汚染が起きた場合の対処法を考えておかなければならないと思う。(M.T

★桑折の先進的な取り組みがよくわかったが、福島市はどんな状況なのか、市の話をして欲しい。(S.Y

★、原発事故は東京電力と国による加害であり、我々の意思と無関係な人災である。除染等対応は、加害者である東電・国が担うべきである。しかし、それを待っていると住民の健康は蝕まれる。企業や国に対する責任追及をしつつ、住民自らが対応しようとしている姿に感動する。桑折町の動きは、地方自治・民主主義を貫くことの大切さを教えてくれる。どのような自治体、都道府県、国をつくっていくかということを考える際に、大きな示唆に富んでいる。また、住民に信頼されるに値する、公務員(役場職員)の存在の重要性を痛感させられた。(T.K


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