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【レジュメ】

 

震災8年が過ぎて 福島の女性に起きていること

~「女性のための電話相談・ふくしま」から見えてきたこと~

NPO法人ウィメンズスペースふくしま 苅米照子

 

NPO法人ウィメンズスペースふくしまについて

20077月「女性の自立を応援する会」設立

20113月 東日本大震災・福島第一原子力発電所爆発

4月 ビッグパレットにて「ホッとカフェ」開催「女性専用スペース」を他の2団体とともに運営

8月 仮設住宅で「ホッとカフェ」を継続。11月から地区の他の団体に引き継ぐ。

9月「女性のための電話相談」開始 週1回 10001500  

20122月 内閣府の「女性のための電話相談・ふくしま」・託児付き茶話会「ママ友さろん」開始 

201212 NPO法人ウィメンズスペースふくしまと改称

       女性がさまざまな性別格差や暴力に苛まれずに安心して暮らすことができ、

多様な価値観や生き方が認められる、男女が対等な社会の実現を目指す。

 

Ⅱ相談事業の概要

        内閣府は、東日本大震災における女性の様々な不安や悩み、女性に対する暴力に関する電話相談を20115月から岩手県、同年9月から宮城県、20122月から福島県において実施。20144月から岩手県と宮城県はそれぞれの県に移管され、福島県のみが現在も継続。20145月からいわき面接相談が開始。

 実施体制図

  主 催:内閣府  共 催:福島県  事務局:大阪府男女共同参画推進財団 (ドーンセンター)

電  話  相  談

面  接  相  談

「女性のための電話相談・ふくしま」

 0120-207-440

いわき面接相談 264月から開始

 月2回 10001600 定員4名

1拠点

1拠点

(協力団体)

・NPO法人ウィメンズスペースふくしま

・郡山市

(協力団体)

いわきふれあいサポート

 

 

 

②相談受理件数 

年度 

受理件数 

架電件数

受理率

県 内

県 外

いわき面接相談

2012

,223

,537

34.0

50.5

36.1

 

2013

,885

,032

20.9

57.6

29.3

 

2014

,715

,636

25.8

67.7






28件

2015

,403

,051

19.9

76.1

23.4

27件      

2016

,247

,653

 16.3

 89.7

 9.7

27件

2017

1,039

6,098

17.0

91.8

 8.0

23件

 

 

















③相談者の年代
(%)

年 度

10代

20代

30代

40代

50代

60代

70代

不 明

2012

3.3

3.6

20.7

21.2

15.2

9.1

3.1

23.7

2013

0.8

5.3

20.0

21.3

14.0

12.0

4.1

22.6

2014

1.3

5.2

16.5

27.2

15.3

9.8

4.9

19.9

2015

0.6

7.1

19.3

21.2

16.1

12.3

4.9

18.6

2016

0.2

3.7

19.1

16.5

15.5

22.9

6.7

15.5

2017

0.6

2.0

12.8

20.4

11.7

28.2

6.8

17.5

    2015年度までは「40代」が最も多く、次いで「30代」、「50代」と続いていた。しかし、2016年度からは60代が最も多く70代と合わせると約3割に達し、2017年度も特に60代の急増が顕著であり、再び40代が増加する一方で、30代がこれまでで最も低い数字となっているのが特徴である。

 ④相談者の雇用形態 (%)

年 度

正 規

非正規

自営・

フリーランス

学 生

無 職

その他

不 明

2012

5.2

14.4

1.8

0.1

57.1

0.1

22.7

2013

5.5

15.1

1.5

1.1

53.9

 1.3

 21.6

2014

6.7

15.9

1.2

0.8

55.6

 1.6

 18.2

2015

4.3

17.6

2.7

0.1

54.5

 1.5

 19.3

2016

3.7

17.0

2.2

0.1

60.1

 2.3

 14.7

2017

5.7

15.3

3.2

1.3

55.5

 2.6

 16.3

    無職」が半数を超えているが、この中には震災で仕事を失った人も少なくない。震災後は、復旧・復興関係の需要は多かったが、大半は男性向けのもので、特に中高年の女性が新たに仕事に就く事の難しさは7年が経過した今でも変わっていない。

 

 

⑤相談の主訴 (%)

 年

 度

心理的問題

生 き 方

家 族 問 題

対 人 関 係

暮 ら し

夫 婦 問 題

か ら だ

仕   事

D   V

DV以外の暴力

そ の 他

不   明

2012

18.1

8.2

16.5

11.5

8.5

9.9

3.4

3.9

12.8

1.6

1.8

3.7

2013

17.7

7.5

16.9

11.8

8.2

11.9

3.0

5.3

10.9

1.3

2.5

3.0

2014

14.1

10.5

19.0

12.6

8.6

12.7

2.2

5.4

8.5

1.6

2.5

2.3

2015

12.2

9.1

20.2

15.5

8.0

12.6

2.6

4.2

8.2

1.1

2.8

3.4

2016

10.2

6.4

23.3

13.8

7.2

21.5

3.7

3.6

5.3

0.6

2.9

1.4

2017

9.8

8.3

25.5

17.2

8.9

14.7

2.2

3.5

4.8

0.9

2.8

1.6

2012,2013年度は不安、不眠、抑うつ、PTSD、喪失感、精神障害などの「心理的問題」が最も多かったが、2014年度以降は親やきょうだい、子どもとの関係などの「家族問題」が最多となっており、2017年度はその割合が25.5%を占め、過去最高となった。

根強い家父長制の社会、固定的な性別役割意識、さらに身体的暴力だけでなく、精神的・社会的暴力を日常的に受けている女性たちが多くの困難を抱えながら日々を送っていることが窺える。

⑥相談内容への震災の影響 (%)

年  度   

あ   り

表面化・悪化

震災後に

な   し 

不   明 

2012

43.0

14.4

14.5

28.1

2013

41.3

9.8

22.4

26.5

2014

33.8

7.6

31.0

27.6

2015

24.7

8.0

32.8

34.5

2016

15.1

4.5

56.2

24.2

2017

14.6

3.3

59.8

22.3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



(つづく)