2021518日、第180回ふくしま復興支援フォーラムを、オンライン(Zoom)で開催しました。報告者は、門馬好春氏(30年中間貯蔵施設地権者会会長、日本環境会議会員)で、「中間貯蔵施設の課題と問題点について」をテーマに、報告をいただきました。
 国内外から、135名の参加希望者があり、100名限界のzoomでは足りず、YouTubeライブを連携させました。しかし、YouTubeの方は予定通りに作動せず、後日、録画したものをYouTubeで流すことにしました。申し訳ありません。
 フォーラム終了後、zoomで参加された方々を中心に、メールにて寄せられたご感想・ご意見は、以下の通りです。

 参考にしていただけると幸いです。今後とも、よろしくお願いします。

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 ★ お世話になります。私も100人からあぶれてしまいました。YouTubeが確認出来れば、それから対応させて頂ければと思います。よろしくお願い致します。(Y.K

 

 ★ お世話、有難うございました。お疲れ様でした。

理解度がまちまちな多数の参加者を対象に分かり易く説明することの難しさを改めて痛感しました。広く知らせることと理解を深めてもらうことの両立は難しく、前者が後者の契機になればいいと思います。(K.K

 

 ★ 門馬様、確か2010年代半ばに、中間貯蔵施設の問題が起き始めた頃に、大熊町仮庁舎での会合に偶然出させていただいて以来のお話でした。不勉強でしたので、その後、いろいろなことがあったことがよくわかりました。討論時に議論の筋道を確認しましたが、これは民法の問題ですね。国側は、地権者側に理解不能のよくわからない議論をして、煙に巻く形で突き放すのではなく、筋道は皆さんのいうとおりだけれど・・・として、議論の落ち着きどころを探す方が、生産的で納得が得られるのではないかと思いました。(K.Y.)

 

 180回フォーラム「中間貯蔵施設の課題と問題点について」(報告者:門馬好春氏・30年中間貯蔵施設地権者会会長、日本環境会議会員)を聞かせていただきありがとうございました。門馬さんは飛行場、その後は塩田、原発が開発される以前から、その敷地の住民であったということを聞いて、とても感激しました。そこに住んでいた頃のお話をもっと聞きたいと思いました。中間貯蔵施設が30年後に使用を終えて土地が返却された後は、歴史資料館のようなものをつくってそこに住んでいた人たちの生活や文化を残していきたいとおっしゃっていましたが是非そうなることを望みます。土地を手放さないことが、30年後に中間貯蔵施設の放射性廃棄物が県外へ搬出されることになるのではないかと思いました。土地を売却された方は納得されていないということなので売却契約が無効になって土地が返却されるといいと思いました。とりあえず、今ある伝承館に残していき、30年後には、歴史資料館へ移されるといいと思いました。(RS

 環境省に逃げ道、抜け道を許さず土地を返させ原状回復するには、「絶対に」20453月で県外に搬出をさせなければならない。一方、県外では「絶対に」搬入をさせてはならないと確認できてよかった。核のごみ、有害な放射能は誰も自分の身近に置きたくはないし、被ばくもしたくない。放射能は全部、国と東電が引き取ってほしい。国策の失敗なのだから。

「福島にこれ以上負担を押し付けない」とか「福島の復興のために」とかいかにも「寄り添っている」ようなことを言いながら、実は人の土地を汚して価値が下がったからと安く追い出しをかける。ヤクザ、悪代官以上に阿漕な真似をしている国の実態が見えた。県外も県内に学び、環境省にだまされないよう、いらない放射能と被ばく拒否を堅持したい。(Y.S

 

 ★ 仮置き場の地価のお話は初めて聞きました。地価においても地権者同士、一般の人と地権者の分断が進んでいること、また、いずれは安く買い上げておいて、国有地にして自由に国が使う意図が見え見えであること等々、原発を作る時とおんなじですね。原発ゴミを「他県に持っていく」「30年したら線量を0にして地権者に返す」などということも結局はその場限りのウソの様に私には聞こえます。私も11年前までは小高の(田畑の)地権者だったので、昨夜の話、真剣に聞きました。生業裁判の原告の一人として、地権者の皆様と共に闘いたいと思います。(K.WY.W

 

 ★ 昨日はフォーラムにお誘い下さり、ありがとうございました。中間貯蔵施設の用地価格があんなに安いとは思いませんでした。また参加し、勉強をさせていただきたいと思います。貴重な機会を本当にありがとうございます。(S.I

 

 ★ 放射線汚染を受け、逃げ惑ったあげくに、自分の家と土地をとられてしまつた大熊町、双葉町の過酷な状態に、言葉も出ません。江戸時代と現代が合わさったようにも思えます。それでも、中間貯蔵施設建設そのものに反対しているわけではない、ルールに則って進めて欲しいというささやかな願いを実行する責務が国と東京電力にあると思わずにはいられなかった。資料も多く、中間貯蔵施設を作り始める頃に分からなかったことが分かりました(MS

 

 ★ 「門馬さんの粘り強い取り組みに本当に頭が下がる思いです。長い間、住宅問題・住宅政策の課題に取り組んできました。借家法が借家・借地人を守るために整備されてきましたが、規制緩和路線の中で、家主・地主(開発者や不動産資本など)にとっての改正が進められてきました。定期借地権はまさにそういう性格のものであると理解してきました。地上権設定はそういう意味では、契約更新時に、地主に正当事由がなければ継続されるという、どちらかいえば弱い借地人の立場を守るというものでした。強力な権限を持つ国が、買収や地上権で臨んできているのは、この継続への姿勢であると思います。逆にいえば地域の方々の生活や生業そしてふるさとを取り戻すことはまさに正当事由の極致と思います。

ただ、中間貯蔵施設の存廃問題は、地権者の皆さんにとってはもちろん、大熊町、双葉町そして浜通りの自治体さらには福島県民にとって、そして、原発のある全国各地の課題として共有しなければと思います。

 30年中間貯蔵施設地権者会の詳細な取り組みを教えていただきましたが、私たちが県民的な課題として受け止めて、皆さんの活動にどのように関わっていけばいいのか、という点で、色々とご教示いただければと思います。(HS

 

 ★ 門馬好春氏のフェイスブックの頁で、活動の様子を3年位前からよませていただいていて、総まとめを皆さんにシェアしているのだな、と思い  長い間、粘り強く頑張っていてすごい!と感じています。私も、門馬氏と同じように18歳まで大熊町で育ち、今は父の墓参にも行けない状態です。今でも、東電の経営陣には  許せない気持ちでいっぱいです、と感情的になってしまいます。門馬氏の応援をすることしかできないでいますが、活動が実を結ぶことを祈念しております。(M.O

 

 ★ 昨日は大勢の方が参加され、これだけ多くの方々が関心をもっていらっしゃること、その一方で残念ながらその実情はあまり知られていないことも併せて感じました。

「戦争はふるさとは奪わなかったが、原発はふるさとも奪った」といった言葉が重いです。(M.K

 

  ★ 今回、第180回ということで、驚異的な開催回数を数えていますね。毎回参加しているわけではありませんが、今回は、門馬さんの話と聞いて参加しました。門馬さんには、中間貯蔵施設の問題で、東京で直接会ってお話を聞く機会がありました。

福島原発事故で汚染された土壌を取り除いて大熊・双葉町に送り、それを貯蔵するだけで解決とならないことが門馬さんの話で良くわかります。私は、福島原発事故被害について、どのような状態を目指して、どのような方法で、いつまでに原状回復されるのか、に関心を持っています。

原状回復の最小限の一歩が、福島原発の原子炉の廃炉・解体・処分と炉外に飛散した事故廃棄物の除去・処分・無害化と思います。門馬さん達の取り組みは、将来世代にもわたる非常に長い取り組みになると思いますが、ぜひがんばってほしいです。(H.K

 

 ★ まず,今回の講演を拝聴しまして,大変違和感を覚えました。なぜなら,「中間貯蔵施設の課題と問題点について」とのことでしたので,色々技術的な話が出てくるのかと思いきや,地上権や土地に関するさまざまな課題や問題点など法律に関する内容がほとんどだったからです。おまけに,報告者の門馬好春氏から提示されたかなり大量な配布資料は予備知識がないと理解できないと感じました。事実,私にはよくわかりませんでした。 

本来なら,高濃度の放射性廃棄物を如何に管理していくかという問題の方が重要なのに,環境省や国側は法律を駆使し,門馬氏を含む交渉団を煙に巻いているかのように思えてなりませんでした。これまでの長い時間,このようなことを議論してきたとは驚きで,今後もこのようなことが続きそうですので,失礼な言い方かもしれませんが,時間の無駄のように感じました。もっと事の本質を捉え,早期に問題解決を図る方法はないものでしょうか。(A.N

 

 ★ 1)地権者の土地と施設の位置関係

・「地上権設定者」の土地にも各種「貯蔵施設」が建造されるのでしょうか?

・中間貯蔵施設用地は1600haと広大ですが、土壌貯蔵施設・廃棄物貯蔵施設など、

30年間ずっと使う「貯蔵施設」以外にも、減容化・分別施設のように先々要らなくなる施設もあります。
・地上権設定契約書の中身が分からないので何とも言えませんが、もし、「地上権設定者」の土地が「貯蔵施設」用地に掛からなければ、「中間貯蔵」が続いていても30年経ったところで返還されることも考えられます。
・そうなると、向こうの思うつぼです。
・契約書には「中間貯蔵施設」の県外移転が終了した時に契約が終了し、土地が返還されると明記されていれば安心ですが。
230年以降の契約更新

・もし、「地上権設定者」の土地にも「貯蔵施設」が建造される場合は30年後、契約更新が必要になると思われますが、そのことは文書上、明記されているのでしょうか?
・地上権は「物権」なので心配です。市街地再開発事業の原則型で設定する地上権は建物が滅失するまで無条件に存続すると認識していたのですが
3)地上権と借地権

・「事業用定期借地権」には向こうが抵抗しているようですが、これは「借地法」の土俵に乗りたくないからではないでしょうか。
・収用法の対象にしているのに適用事業認定していないのも収用法の土俵に乗りたくないからではないかと思います。だから「地代」という言葉が登場しないのではないかと思います。
4)「要望書5つのポイント」の「懸念事項」の「最終処分場」

・「適した場所の一つ阿武隈高原北部海岸地域」とありますが、具体的な動きはあるのでしょうか?
・「阿武隈高原は地盤も安定していて既にある大学が調査に入っている」という話を聞きました。心配です。

H.M

 

 ★ こんばんは、昨晩はお世話様になりました。中間貯蔵の話が聞けて大変勉強になりました。

  地代が大変安いのにびっくりしましたし、すべて国が借地として借り上げていると思っていましたが、売買した地権者がいることも初めて聞く話でした。

  環境省の2枚舌の態度については、やっぱりここでもかと憤りを感じます。

  とにかく複雑な内容であることにびっくりでした。ありがとうございました。(Y.I

 

 ★ ・今回は「中間貯蔵施設の課題と問題点について」というテーマで、土地を巡る問題を中心にお話がありましたが、基礎知識・情報が不足しているので、理解不十分な状況です。今後、配布資料を読み込みながら理解を深めて行きたいと思います。

 ・水俣の経験を踏まえ、お話・資料の中で気になったことは、次のことです。

〇「見舞金」には、水俣病事件の歴史では有名な「見舞金契約」(水俣病被害の実態調査不十分なまま、水俣病被害により生活が困窮した被害者を納得させようとしたもの)を思い出しながら聴いていました。

〇「加害者側の決定したルール」という言葉には強く同感します。

・水俣病事件でも同様の状態があって来ていると思います。

・そういうルールづくりには財務省や永田町の意向、学識者と言われる人たちの意見も反映されているかと思いますが、福島原発事故においてはどうなんだろうと思いました。

最後に、「誰もいないうちなのですが、『ただいま』と言うんです。とうぜん返事はしません。・・・・」に、環境省だけでなく、関係省庁、国会議員、原子力関係者のこころに届いて欲しい と思いました。(T.M

 

 ★ 1)中間貯蔵施設地権者会様がご苦労されている様子に心を打たれました。とりわけ地権者会様に国と契約された世帯検討中の世帯契約する積りの無い世帯の3種類の方が一緒に活動されている由、感銘致しました。是非目的を達成される様頑張りましょう。応援致します。

2)地権者様の活動・交渉は国が最終保管地を準備するという大前提が有った筈です。この前提は大変だとは思いますが譲歩する事なく頑張りましょう。応援致します。(T.S

★ 中間貯蔵施設の問題は不案内だったので、たいへん勉強になりました。

宮城県では、指定廃棄物の最終処分場を加美町に押し付ける企てに対して、住民と町長・JA加美よつばなどが町を挙げての闘いを起こしたことがあります。日本科学者会議に参加している東北大学の研究者や東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センターがシンポジウムを開催して、住民の要求に科学的な根拠があることを示し、「ササニシキ・ヒトメボレの水源地を守れ!」と呼びかけて、県都・仙台の世論を変え、候補地の返上を認めさせました。
 しかし、その後も放射能汚染廃棄物の問題は残ったままになっています。福島の問題ぬきに、宮城の問題は考えられません。フォーラムが180回を数えていることは驚異的です。その参加者の顔ぶれにも驚かされました。確かな歩みを重ねていただくことを期待しています。(RN

 ★ 中間貯蔵施設地権者会会長門馬好春さんの報告を聞いて、最初に思ったことは中間貯蔵施設に対する地権者のみなさんの思いは多様であっても、故郷大熊町に対する熱い思いで団結できているのでないか、門馬さんに対する信頼感も大きく影響しているのだろうと思った。環境庁との厳しい交渉を継続できている背景もその辺にあるのでしょう。

 本当に門馬さんのご努力に敬意を表します。  

 土地に関する法的な知識に疎い私には理解困難な面もありました。門馬さんが最後に言った「無人島‥‥」に賛成します。今後も廃炉廃棄物や使用済み核燃等の最終処分所を引き受けたい自治体は皆無でしょう。汚染水と同様に「福島で考えろ」が今の国民的気分のように思うが、そこを何とか克服していきたいものです。私たちは「とんでもないもの」を背負ってしまった。日本列島周辺は地震頻発地帯。無人島と言えども適地はないのでないか。世界の原発保有国共通の問題でもあるので、核兵器と同様に国際的管理・処分に向けた議論を日本から提起すべき課題でもあるように思う。(H,D)

 ★ 昨日のZoomセミナーに参加させて頂きました、ありがとうございました。
私は2011年夏から『今の東北を全国に伝えていこう』という主旨のもと、音楽活動での復興支援運動を全国で継続しています。
3.11原発事故は、福島から離れれば離れるほど忘れられつつあります。またその重さも、どんどん軽くなっていると
実感しています。
こんなにも深い問題があって、まだまだ継続しているのかと改めて知る事ができました。
国も東電も、いつもズルく、明言を避け、時間を稼ぎ、国民の関心が薄れていくのを待っているかのようにも感じました。被災者の方々のご心労は、同郷とは言いつつも、我々には計り知れないことで、言葉になりませんでした。
私たちは、いまの現実を全国にちゃんと伝える責任があること改めて実感しました。そして私たちは、評論家であってはならず、NoNoと声をあげていかねばなりません。負の遺産を価値あるものに変えるのは、私たちの責務です。G.M

 

 ★ 裁判の可能性があるとのこと。 私はやるべきだと思います。こんなに一方的で不誠実な交渉は珍しいでしょう。ちゃんと同じルールで話すことができない国に住んでいることは、一国民として恥ずかしいですよ。(S.M

 

 ★ こちらのフォーラムに初めて参加させていただきました。ありがとうございました。

門馬様の中間貯蔵施設の国との交渉を伺うに、国は、事故から30年内に最終処分地にすべて放射性廃棄物を搬出するという約束もなかったことにするのではないか。非常に懸念します。原発の立地、運転、そして廃炉まで。国の搾取の卑劣さに言葉を失うばかりです。

原子力ムラのために、莫大な国費を使い、そして、立地自治体さえも買収する。世界でも最悪レベルの事故を起こした国や東電は加害者なのに、被害を受けた人へさらに追い打ちをかける。

今回、門馬様のおはなしを伺い、中間貯蔵施設の過程を知ることができ、貴重な機会でした。

国と東電には、廃炉において原発施設、廃棄物もすべて町から撤去いただくこと。元の大地に戻してもらうこと。その想いを強くいたしました。(AN)

 

 

 ★ 報告者の門馬好春さんから、以下のコメントをいただきました。

 
「オンライン・第180回ふくしま復興支援フォーラムでの報告を終えまして」

この度、多数の方のお申し込み、ご参加を頂きまして本当にありがとうございました。また、事務局今野順夫先生はじめ事務局の皆さまに大変お世話になりありがとうございました。

更に、皆さまから事務局へのご意見・ご感想等を多く頂戴するとともに、色々な形で私の方にもご意見・ご声援等の暖かいメッセージを頂き感謝申し上げます。ありがとうございました。今回のご報告を経て「中間貯蔵施設の課題と問題点」がより多くの皆さまに知って頂き、また、ご理解頂ければと切に願っております。

今後も30年中間貯蔵施設地権者会は公共事業はルールを守った補償を国・環境省には求めて参ります。信号機を赤で渡ることが国のルールであるとする国・環境省の主張は是正していかなければいけません。それがご報告させて頂きました通り、30年以内に福島県外最終処分場に搬出して事業を終了し、その大熊町・双葉町の事業跡地を大熊町・双葉町の町民、地権者が中心となり復興していくことに、強く、深く、繋がっていることだと考えております。皆さまの引き続きのご支援、ご協力、ご指導をよろしくお願い申し上げます。以上、ご報告を終えまして、御礼とお願いとさせて頂きます。ありがとうございました。 門馬好春

 



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