恐怖のレストランその5〜アメリケーヌソースBahama Mamaの謎

2009年06月03日

アニメ蒼天航路

「董卓上洛」という回の蒼天航路を見た。
マンガの方は単行本を30巻ぐらい持っているだが、アニメを見るのは初めてだ。
一回しかちゃんと見ていない分際で、感想ってのもおかしいが、
まぁ、30巻も蔵書している人間として言います。
多少ネタバレがあるので、楽しみにしている人は見ないように。

はっきりいって、全体的な印象は良くない。
一回で断言するのは危険だが、駄作に近いのではないか?


どこがダメか、それは迫力である。
このマンガの一番のウリは、迫力がある事だ。
ストーリーで結構無茶苦茶なところがあるのだが、
それでも読むに耐えたのは、迫力である。
それは純粋な画力や、コマ割、表現方法などで構成されているが、
アニメにはそういう迫力が欠けるのだ。


例えば、人物を書くのがヘタクソである。
あと、映像を通して表現する能力が極めて低い。
怖さとか緊迫感とか全然ないんだよ…。
三国志はDead or Aliveな世界なわけだが、それが全く伝わらず軽いんだよね…。


声優のせいもあろう。董卓の声には全く説得力を感じない…。
曹操に関しては、いろいろ逸話がある曹操なので、変でもいいんだが、
脇を固める人物がね、説得力がないと、なんか場面が軽くなっちゃうんだよ。


マンガ自体、テンポが良いのに、テンポに耐えうる迫力とか、間があった。
しかし、アニメはマンガ以上にテンポが早い。
早くなると、迫力に工夫がないと、どこか軽くなってしまう。
もう少し緻密に、間をじっくり描かないと迫力が出ない。
董卓と曹操との問答なんて、もっと間をとった方が緊迫感が出るのにね…。
だってさ、原作ではまさにDead or Aliveな問答なわけじゃん
(曹操は準備していたようだが、話の流れ上はDead or Aliveな雰囲気だった)。
監督にそういうセンスがないんだな…。


あるいは、アニメってこんなもんなんだろうか…。
ガキのこそはそんなに気にしなかったのに、
年をとると、アニメの粗が気になってしまう…。
とはいえだ、一番大事なさ、迫力が伝わらないってのは、
アニメだからじゃすまされないんじゃないか?


どうも予算とかないんだろうな。
貫禄のある声を出せる声優や、映像や画面作成にセンスのあるクリエーターが使えないんだ、多分。
雑魚たちで作らないといけないんだな。
きっと日テレ系主導で、製作側は下請けでさ、コンペとかで買い叩かれたんだろうな…。


まぁ日テレの深夜はクソだからな。
偏見だらけのドキュメンタリー番号といい、
ろくに予算ももらってないだろうし、やる気もないんだろうことは察しがつく。
ということで、日テレのせいだとアタリをつける。


一つだけ良いと思ったのは、
マンガは説明がなさすぎるが、アニメは説明がある点はまぁよしとする。
董卓が皇帝を抱えて登場するシーンなど、
原作ではほとんど袁紹の暗殺することが語られていないが、
アニメでは、下手人をしっかり配置したとか、いろいろ説明をしている。
なので、場面の舞台装置を気にしているフシはあるのだ。
ただ、そういうのに、気が利いているなら、
もうすこし緻密さや説得力って方にも力が回らのんか?


あと、よくわからない点を何点か。
残虐とエロスは抑え気味なのは、放送コードの問題なので
(そもそもテレビアニメにすること自体が間違いなのだが…)、
何気にマンガにすらない惨殺されたシーンなど入れたりする…。
どういうバランス感覚かはわからんが、監修している人は、
テレビ倫理以外の何か独自の思想的なものをいれようとしているようだ。


多少のアレンジもある。
例えば、原作以上に董卓が曹操を好意的に逃している。
董卓の残虐さが、主人公に及ばないというのは、
全く緊張感も緊迫感もハラハラドキドキ感もない。
ただ単に、董卓を器の大きな人物に描こうとしたようだが、
なのに、日本人の庶民的感覚の器のでかさを出してもダメなんだな。
殺気も挙止の尋常じゃない圧力もない、
あるいは、実際そういった行動をして来そうもない器ってのは、
もう平和ボケした庶民感覚なんだよな。


蒼天航路の解釈ではとてつもない暴虐なのに、
物事を見通す目を持っている、という人物である。
わかりやすくいうと、狂気な程、猟奇的なほどの気性と行動でありながら、
物事を見通す力、決裁する力がある、という人物なのである。
右手で、獄刀を持ちながら、左手で指図をし、
目で案件を読みながら、下半身で妾を相手にしている、
そういう風な感覚の方が、蒼天航路的である。
どうせ、違うアレンジをするなら、中途半端に買いかぶって、失敗しないでほしい。


その他気になった点は、オープニングのデスメタル!
あれはあれでありな気もするが、どんな感想よりも先に来たのは、驚きである。
さらによくわからんのが、蒼天少女ってヤツだ。あれって、アイドルの宣伝か?


なぜそんなことするのか全くわからないが、そういうのがついているあたりからして、
日テレ主導の圧力というか、強権が感じられ、
また、わけのわからん宣伝をいれなきゃいけないところからして、
予算の少なさを感じてならない。


つまり…。思った通りの駄作だということだ。
まぁ、あまり期待していなかったので、アニメなんてこんなもんだろうな。


だいたい、アニメに本気度がないからこうなるんだよな。
かっこいい蒼天航路を、キレまくった蒼天航路を描いてやるぞ!、
みんなにそういうのを見せてやりたい!
そういう意気込みが果たしてあったのか疑問であるし、
たとえ、やらされている請負だとしても、職人技みたいのをちりばめてほしかったものだ。
予算もない事も手伝って、こうした駄作になってしまったんんだろうな。


ちなみに、ちらっとだけ戦闘シーンのある話が目に入った事があったが、
あれは、まぁまぁだったね。
陣形が変わっていく姿とかを描こうとしていて、
マンガでは描けない戦局の流れを見せようとしていた。
試みは高く評価したいと思っている。


ただし、デジタルっぽさ、作られた世界っぽさが鼻についた。
リアルで、怖く、恐ろしい戦場で、デジタルっぽさはいささか興ざめである。
試行錯誤しないと、そのあたりの改善は難しいかもしれない。
だからこそ、予算ってのが相当ネックなんだと思う。
予算があれば、量・質ともに人を雇える。
試行錯誤能力や、組織全体仕事キャパシティがあって初めて、
できるような事だろうから、予算は絶対に必要である。


そのシーンはあまり見ていないので、まだ評価をくだせないが、
どうしても、つくりの甘さが目に入ってしまう。
蒼天航路ってマンガの性質上、作品の出来に五月蝿いヤツが多いわけで、
そやつらから高い評価を受けない限りは、煮え湯なんだろうし、
そいつらの評価を受けない限り、ヒットする事はないだろうな。
例え、マスコミに踊らされた赤壁ブームがあってもだ。


うーん、アニメに何か多くを求め過ぎなんだろうか?
エンターテイメントな産業なのだから、
人々に足下見られたらおしまいだと思うんだけどね…。
足下見られないためにも、理屈で抜きでおもしろいと思えるような、
緊迫感や説得力、あるいはストーリーなんてものがあればいいんですけどね。
それがないから、こう理屈を言われちゃうんだよな。
理屈抜きでおもしろければ、多少擁護したくなるんですよね、人間心理ってさ。

tm1974522 at 21:01│Comments(0)TrackBack(0) 三國志 

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