なんやかんやあってこのブログもめっきり更新していませんでした。日々、仕事のこととパーソナルな用事がどんどん積み重なって大変ですがなんとか消化していこうと思います。

仕事ではFellowship 2年目に突入し、もう折り返し地点を過ぎました。臨床ローテーション自体は1年目で大半が済んでいるので主に自分の好きな研究に取り組む時間となっており、大学院生のような感じです。

臨床を忘れてしまうのではないかと不安になりましたが、毎週半日のcontinuity clinicで一般呼吸器内科を引き続き学ぶのと、外来担当患者の質問に答えたりなど結構忘れる暇もないぐらいコンスタントに臨床をやっています。さらに年に4週間のMICU night float、年に4週間程度は病棟コンサルト・睡眠外来のローテーション、加えてfellowが交代でやる気管支鏡の当番、などなど色々な業務があります。空いている日にはPOCUS (point-of-care ultrasound) の資格認定を目指して地道にエコーの症例を増やしたりもしています。

研究日にはそれでも恵まれているほうで、現在2つのプロジェクトを筆頭で進めているのと、co-authorになるものが少し、ケースレポートを数本やっています。最初にやろうとしたプロジェクトがCOVIDの影響等で停止してしまい、出足が遅かったのが残念でしたが、なんとか3年目の終わり近くにあるATS (american thoracic society) で発表、その直後に論文化までやり遂げたいと思います。

PCCM Fellowshipは相変わらず忙しいです。1年目はほぼずっとClinical Rotationなので外来の時以外は平日は病院に詰めています。デフォルトが7-19時シフトで勉強もかなりしないとついていくのが大変なので、Internのときよりも下手したら働いているかもしれません。

ICUを現在約4.5か月、Pulmonary Consultを2か月とSubspecialtyの外来をみて回るローテーションを3週間終え、2回目のVacationです。といっても、COVIDと雪のため遠出する気にはなれません。カンファレンスでの発表の準備、臨床研究の準備や、Tax Returnの準備など色々やることもあるのでそれをすましつつ、家族でゆっくり過ごしたいと思います。

COVID-19の波がUpstate NYにもやってきて、市中病院のICUローテーションのときは毎日COVID患者の挿管をしていました。ピーク時は郡内での新規陽性者が1日800人台でしたが、最近やっと1日100人台まで減ってきてなんとか平常運転に戻りつつあります。大学病院ではCOVID ICUチームが1つあったのが4つにまで増やされ、SICUやPediatric ICUも運用しつつあります。こちらの人は日本人のようにまじめに働くし優しい人が多いので仕事上のストレスは少ないです。

Pulmonary Consultでは、NYCの病院ではあまり診なかった担癌患者、あるいは肺癌の診断の症例が多いです。またCOVID関係で気管切開患者のDecannulationとか、くすぶり続ける低酸素血症などもよくみます。

次は気管支鏡を中心としたProcedureのローテーションなのでよく勉強しつつ楽しんでいこうと思います。

ABIM (アメリカ内科専門医試験) の結果が発表され、無事合格していました。Fellowshipの始まりの時期にMKSAPをやるのは大変でしたがなんとか1周して、間違った問題を本番前に見直して臨みました。準備不足が若干心配でしたが、どうやら平均点以上で合格できたようです。

これでやっと1人前の内科医を名乗ることができますが、まだまだ道は長いです。とりあえず無事にFellowshipとその先の就職活動を終えられるように引き続き頑張ります。

瞬く間に時間が過ぎ、もうFellowshipが始まって3か月目になってしまいました。
研修の詳細は別で書かせてもらっているので、こちらではそれ以外について時々書こうかと思います。

Rochesterでの生活にもだいぶ慣れてきました。子供達の学校も今月から始まり、友人も増えてきて充実してきました。都会ではありませんが、周辺の国立公園や五大湖のひとつであるOntario湖など日帰りで行けるので休日も退屈せず過ごしています。

仕事はICU 8週間のあと、Pulmonary Consultで基本的に仕事がある日は1日12時間以上働いていて、疲弊していますがなんとかやっています。ABIMは終わったので、関わっている論文やポスター発表などに取り組みつつ、勉強をしていきたいと思います。主要なガイドライン、ランドマーク的な研究を押さえつつBlue Journal, Chest, Crit Care Medなど読んでいきたいと思います。

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NYCでのInternal Medicine Residencyが終了し、Upstate NYの都市Rochesterで新生活をスタートさせました。まだ引っ越し関係でバタバタしていますがまずはFellowshipのスタートがうまくできるように日々頑張っていこうと思います。とりあえず引っ越し代・車2台と家具を少々購入したためかなりの出費がありました。慎ましやかに暮らそうと思います。

習慣的にまとまって論文が読めるような余裕ができたらこのブログは勉強の記録にしようかと考えていますが、引き続き模索していきます。

3月頭に最初の症例が確認されてから約3週間で、NY州のCOVID-19 (SARS-CoV-2感染症) 患者が3/23/2020現在で2万人を超え、アメリカ全土の半分以上を占めるに至りました。国家非常事態宣言が出され、特にNY州は災害といってよい状態です。

現在住んでいるNYCを含め、"New York State on PAUSE" なる知事令によりNY州すべてで100%のnonessential worker(医療機関、スーパー、薬局などは例外)が職場に行くことを禁じられ、住民は不要不急の外出をしないことになっています。Fellowship先での住居を見に行く予定でしたがとても行けるような状況ではなく、5月の学会も全てキャンセル。J-1 Visaは通常通り発行するようですが、7月から来米予定の方に支障が出ないか心配です。

外来→Electiveの期間中であり、COVID-19患者の診療にはまだ直接かかわっていませんが、外来は緊急でない患者以外はキャンセル・telephone encounterとして継続の内服薬を処方、Electiveはもともとの予定がキャンセルされ大量増員したJeopardy(病欠時の補充要員)として自宅で待機しています。病床数、人工呼吸器、PPE (personal protective equipment) の不足に関するニュースが連日続いています。ICU、病棟とどんどん増やさなければいけないようで、これから大変になりそうです。

日本もまだまだ油断できない状況だと思いますが、少しでも早く収束することを願っています。

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12月にFellowship Match結果が発表され、現在のNYCの内科研修プログラムからUpstate NYの大学病院で呼吸器・集中治療科の研修をする予定になりました。そして2020年になったと思ったらあっという間に2月も半ばになりました。一応NY州で専門研修を続けられることになったので、あまり更新しないブログですがタイトルを変更してみました。

ABIM (米国内科専門医試験), NY州の医師免許申請、自分と妻のNY州運転免許の取得、英会話学校の学費、家賃、子供の保育園の費用など払っていたら出費が大変なことになりました。Tax Returnがありますが、日本の貯蓄から少し補填しないといけなそうです。

最近はこのような動きがあるようです。https://www.usmle.org/inCus/
USMLE STEP1の合格をこれまでの3-digit scoreからPass/Failに単純化するようです。背景に関しては深く知りませんが、Residency MatchにはUSMLEのスコアが重要という常識が覆ることになります。スコアを気にしなくてよいので受験の敷居は低くなるかもしれませんが、Matchに必要な他の要素が相対的により重要になるため、IMG勢には厳しい決定といえそうです。

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数か月ぶりの更新です。
最近は就職活動や研究などが本当に忙しく目の前のことをこなすので精一杯でした。ようやく一通りの手続きが終わり、来週には次年度以降の行き先が判明します。できるだけのことをやったと思いますが、開けてみなければわかりません。

仕事自体は2年目とそう変わらず、病棟、外来と毎日多くの患者さんを抱え充実しているといえばしています。内科研修も終わりが見えてきたので、なんとか踏ん張ってこのまま卒業までいきたいところです。
Internal Medicineとしてよくある病態は経験しましたが、やはり専門医との連携ありきで成り立っているシステムで、自分だけで何でも診れるわけではなく、まだまだです。
日本に残っていたらどうなったかはわかりませんが、せっかくアメリカに来たのでできるところまでやってみようと思っています。子育てもますます忙しくなりましたが、毎日を大切に過ごしていこうと思います。

今後も来年以降の準備などで忙しくしていると思いますが、細々と思いついたときに更新していこうと思います。

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6月下旬から7月上旬にかけて病棟Night Float -> Day Teamとローテーションし大変でした。とくに7月初めの時期はインターンが新しくなり、カルテの使い方が分からないのが非常に困ります。そんな中ERASの応募もなんとか済ませ、一息ついています。論文を仕上げなければなりませんが…無理のないようにやっていきたいと思います。
レジデントが入れ替わる7月はclinical outcomeが悪化する(かもしれない)現象をさして"July Effect” なる言葉があります。なんとか大ポカはなく乗り切れたので良かったです。

Young JQ, Ranji SR, Wachter RM, Lee CM, Niehaus B, Auerbach AD. "July effect": impact of the academic year-end changeover on patient outcomes: a systematic review. Ann Intern Med. 2011;155(5):309-15.

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Rodger AJ, Cambiano V, Bruun T, Vernazza P, Collins S, Degen O, et al. Risk of HIV transmission through condomless sex in serodifferent gay couples with the HIV-positive partner taking suppressive antiretroviral therapy (PARTNER): final results of a multicentre, prospective, observational study. Lancet. 2019.

Lancetより、HIVに関する論文。
同グループはHeterosexual / gay couplesで同様の研究を行い (PARTNER1 - Rodger AJ, Cambiano V, Bruun T, Vernazza P, Collins S, van Lunzen J, et al. Sexual Activity Without Condoms and Risk of HIV Transmission in Serodifferent Couples When the HIV-Positive Partner Is Using Suppressive Antiretroviral Therapy. JAMA. 2016;316(2):171-81.)
、いわゆるU=U (undetectable = untransmittable) campaignに貢献しています。gay coupleに絞るとデータが十分ではないとのことで、観察期間を延長してPARTNER2が行われました。

ヨーロッパ14か国75施設で行われた前向き観察研究。PARTNER1が9/2010 - 5/2014 heterosexual and gay seroddiferent couples (HIV陽性のパートナーはART服用) でコンドームを使用しない性交渉を行っている者を対象にしていたのに対し、PARTNER2では対象をgay couplesのみとして観察期間を4/2018まで延長した。コンドームを使用している、HIV陰性のパートナーがPrEPまたはPEPを使用している、HIV陽性のパートナーのHIV-RNA >200となった期間は解析から除外された。パートナー間でのHIV感染率が調べられた。
782のgay couples、1593 couple-years、フォローアップ期間中央値2.0年。新たに15件HIV感染が確認されたが、パートナー間での感染は0であった。


HIV感染症は日本でもこれから顕在化してくる問題と思いますが、感染症科医だけでなく医療者全体で知識をアップデートし、不当な差別などが起こらないように啓蒙に努めるべきだと思います。

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