鉄模研究室

初めてでもカンタン!鉄道模型がもっと面白くなる研究室

マイコン・スロームーブマシン(サーボモーター制御装置)や、マイコンのArduinoを使って踏切遮断機、踏切警報機、腕木信号機、ポイント、機関庫の扉、クレーンを動かそう

PLUMの遮断機を動かす

2022年4月にピーエムオフィスエーから、HOスケールの精密な遮断機付き踏切が昨年発売されました。さっそく改造して、マイコン・スロームーブマシンで遮断機を動かしてみました。
(製品ページhttps://plumwebshop.com/item-detail/1035937)。

<ネオジウム磁石を利用する>

前回の遮断機はシーソー方式で遮断カンを昇降させました。この方法は、ロッドを使うリンク方式よりも簡単ですが、それでも一部にリンク機構があるため遮断機のサイズが大きくなり、また機構も複雑になりがちでした。そこで、今回はこのシーソー方式のリンク機構の部分にネオジウム磁石を使ってみました。

簡単な加工でできますが、唯一の難点は、遮断カンを昇降させるロッド(マチバリを使用)が見えてしまうことです。
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PLUMブランドの2色成形プラスチックキット「踏切」
遮断機付き踏切のキットは、黄と黒の2色成形のため、塗装しなくてもよく、大変作りやすいので、開封前からワクワクさせられます。

ただし、2色成型なのでランナーの数が多く、プラモデルのようにニッパで切り離そうとすると、細い遮断カンは途中で折れてしまいます。対策として、私はハンディタイプの発泡スチロールの切断機(電熱線で切る方式)を使い、慎重に切り外しました。

 改造といっても、遮断カンが昇降するように支点を作って、ネオジウム磁石を接着するだけです。
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遮断機のパーツ。右からマチバリ、ネオジウム磁石、遮断機本体(支点のプラ棒が通るように内側を少し削り、突起部分は削り落とした)、内径1㎜のプラパイプ、支点のプラ棒と遮断カン(下)

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直径1㎜のプラ棒を取り付ける遮断カンに直径1㎜の穴をあける
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直径1㎜のプラ棒を取り付ける

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ネオジウム磁石を接着する
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組み立てた遮断機。支点はプラ棒に1㎜の穴をあけたパイプを作り固定

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遮断カンとシーソーをつなぐロッド(長さ40㎜のマチバリ)

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遮断カンのネオジウム磁石にロッドをくっつける

シーソーの寸法イメージ

シーソーの寸法。外径3㎜のパイプが支点


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試作が完成


このブログと連動してYouTubeにも製作動画「第8回レイアウトの組み立て」をアップしています。合わせてごらんください。

 

小型レイアウトや、レイアウトセクションを作るなかで、頭を抱えるのが収納の問題です。そのまま飾って眺めるのもいいのですが、いくつも作ると、いくら小型とはいえ、全部並べるにはそれなりのスペースが必要です。

それに、出したままにしておくとホコリも積もるし、落としたり、ひっかけたりする原因にもなります。そこで、大型のアタッシュケースに入れられるサイズのレイアウトを考えてみました。

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A3サイズが入るアタッシュケース

パイクとも、デスクトップとも呼ばれるのが極小レイアウトです。この極小レイアウトに、ギミックを思い切り詰め込んでみようと思いました。

小さいだけに面積も限られ、線路配置はエンドレス+引き込み線がやっとです。まずは原寸図を描いて、ボール紙と段ボールで実物大を作り、全体の感じを見てみます・

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原寸図を描いてみた

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実物大の試作。写真上は運河、右上は車庫

アタッシュケースへの収納
完成後は、狙い通りアタッシュケースにピタリを収まった

極小レイアウトなので、曲線の一部は直径150㎜になります。フレキシブルレールはPECOのHOナロー用を使用しました。レールの曲げ方は、過去ブログ「直径210㎜の曲線を作る」をご覧ください。自作ベンダーの記事も載っています。

<レイアウトを組み立てる>

急カーブのフレキシブルレールができたら、いよいよレイアウトの組み立てです。これまで、サーボモーターで動く踏切、車庫の扉、カプラー解放器、実感的なポイントの順で作ってきたので、いよいよ最後に、これらを合体させ、地面を作ってフレキシブルレールを敷きます。

<コントローラーの組み込み>

コントローラーの最大出力は9Vです。走らせる機関車も1台で、軽便鉄道ということもあるので、7V程度あれば十分なのですが、手持ちのACアダプターが9Vなので、9Vにしました。

アナログ出力でもいいのですが、低速で走らせたいので、9V出力のままモーターの回転スピードをコントロールできるPWM制御を採用しました。Amazonで検索すると、PWM出力制御のDCモーター制御モジュール(2A)が、なんと2個で980円でありました。

1490円ですから、自分で作るよりも安価です。

さっそく購入して、逆転スイッチなどと一緒に小型レイアウトの側面に取り付けました。

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PWM出力のDCモーター制御モジュール。9Vを入力し、ボリュームを回すとDCモーターの回転スピードが変わる

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レイアウト側板への取り付け穴は、小さな穴をあけてヤスリで大きく広げる

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組み込む部品

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部品を取りつけて配線

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レイアウトのベースにネジ留めする

<マイコン・スロームーブマシンの取り付け>

サーボモーターを制御する、マイコン・スロームーブマシンは、5×5の角材でコの字型の木枠を作って差し込み、レイアウトの側板と一体化した角材で、上から挟んでいます。また、マイコン・スロームーブマシンの、どのボタンがどのギミックを動かすのか、わかるように、ボタン用途を明示したコントロールパネルも、ボール紙で作りました。

ボタンスイッチの入る穴は、事務用品の穴あけパンチを使い、位置を測りながらあけています。コントロールパネルの表示はパソコンで作り、コンビニでコピー用紙にカラー出力しました。

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2穴あけパンチの片側を使って穴あけ。位置決めはパンチ側にサインペンで印をつけた

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ボール紙で作ったコントロールパネル

タイトルなし
木枠に差し込んで角材で挟み固定した

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ボタンスイッチの用途別の表示は、パソコンで作り、上からかぶせた

<床下は3層構造>

レイアウトは3層構造になっています。これまで作ってきた踏切、車庫、カプラー解放器をベースに取り付け、まず配線します。その上から配線コードを避けるように、1層目となる厚さ1センチの発泡スチロールを置ききました。

次に、その上から2層目の発泡スチロールをかぶせ、最後に3層目の3㎜厚のスチロール板を敷いています。3層にしたのは配線を収めやすくするためと、各ギミックの高さ調整などが理由です。

シーナリーはセオリーどおりです。地面やバラストは木工用ボンドや、紙粘土などで下地を作り、市販のターフやバラストを撒きました。

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レイアウトのベースに踏切や車庫などを取り付けて配線

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配線を避けるように発泡スチロールを敷く

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配線を隠すように2層目を敷く

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最後に3層目のスチロール板を、ストラクチャーのスキ間を埋めるように敷き、地面を作った

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ポイントを埋め込み、フレキシブル線路を配置する

紙粘土を広げる
紙粘土を全体に薄く広げていく

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枕木も紙粘土で埋める

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線路や地面全体を塗装

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ターフなど撒いて草地を作る

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バラストを撒く

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440×310㎜の小型レイアウトの完成です

 

 


このブログと連動してYouTubeにも製作動画「第7回鉄橋と運河を作る」をアップしています。合わせてごらんください。

 

極小曲線でエンドレスを中心とする小型レイアウトだと、シーナリィが単調になりがちです。これをより楽しくするには、見る方向で違うシーンを作り、次々と変わる風景の中を走らせる方法があります。

そこで、運河と鉄橋を配置してみました。

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<プロトタイプ>

この橋には参考にしたプロトタイプがあります。東京都江東区富岡にある八幡橋(はちまんばし)という人道橋です。同じく中央区宝町の川にあった弾正橋(だんじょうばし)と呼ばれる橋を移設したもので、鉄を主材料に作られた鉄橋としては、日本最古のものだそうです。現在は、国の重要文化財に指定されているそうです。

 鉄橋ヨコ

江東区富岡に残されている八幡橋

鉄橋正面
人道橋として現在も利用されている

鉄橋のトラス構造
トラス構造は結構複雑になっている

<構造>

プロトタイプをそのまま縮小すると大きいので、レイアウトのサイズに合わせて長さが110mmになるようにデフォルメしました。

鉄橋の寸法
鉄橋の寸法図

支柱の構造
トラス部分の大まかな構造

<プラ材と真ちゅう線で作る>

実物は、橋トラス構造を棒状の鉄鋼でU字型に曲げてつないでいます。でも、何本も長さを均等に合わせるのは大変なので、真ちゅう線をただ接着するだけにしました。見た目を重視した雰囲気だけのトラス構造です。材料はプラバン、プラ角材、プラ棒、真ちゅう線などです。

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方眼用紙に実寸で図面を書き、それに合わせて帯材を接着する

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鉄橋の上弦部分の穴はカッターで切り抜いたあと、ヤスリで仕上げる。穴の形状も大きさはテキトー

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エバーグリーンのL字型プラ材で補強しながら接着

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トラス構造部分のパーツ。数との闘い

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組み立て
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両面テープを使って図面の上でまとめて接着

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タテ桁とヨコ桁を取り付ける

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ヨコ桁のプラ角材上に並べる

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梁の部分になる真ちゅう線を接着

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なんとなく雰囲気がでてきた

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中央の2本の帯材の上にフレキシブルレールの枕木がのる。あとは真ちゅう線で梁をいれるだけ

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真ちゅう線を取り付ける穴をあける

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0.8mmの真ちゅう線を立てる

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斜めに0.5mmの真ちゅう線を渡す

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片側に上弦を取り付けたところ

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色を塗って完成

<運河を作る>

赤い小さな鉄橋を作ったので、運河も製作しました。岸壁の高さは25mmです。水面に透明度がなく緑色なので、レジンを使わなくても雰囲気が出せます。

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鉄橋の下を釣り人のボートがギリギリ通れるぐらい。満潮時の運河ということにしている

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まずは、運河を原寸図で描いてみた。写真下の直線は鉄橋、写真上の四角い囲みはボートを配置するところ

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2㎜の透明プラバンにボートを入れる穴をあけて、グリーンのプラ塗料を塗る(裏側)

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表面(表側)にはリキテックスのグロスポリマーメディウムを塗り重ねる。2回塗ったあとで少し深みを出そうと思い、薄く溶いた少し明るめの透明グリーンを塗り、再びメディウムを何回か塗り重ねてみた

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最後は少し盛り上げる感じで凹凸をつけて塗り波の感じを出した

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乾くとゆったりとした波のようになる

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水面がキラキラしていい感じ

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ボートを置けば完成

<スタイロフォームで岸壁を作る>

岸壁はスタイロフォームを使いました。厚さ15mm程度に切断し、鉄橋を受ける部分と石積み部分を作りました。貨物駅のホームは、発泡スチロールを利用しましたが、表面のザラザラ感や、ドライバーでの石積み加工は、スタイロフォームのほうが優れているように思います。塗料でも溶けにくいようです。

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スタイロフォームをカッターで切る

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ケガキ線を描いて、ペン先を押しつけ線引きする。部分的にドライバーの先も押しつけた

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鉄橋をのせる左右の岸壁

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岸壁を塗装し、運河と一緒にレイアウトに接着する

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発泡スチロールの地面をかぶせレイアウト全体を仕上げていく

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運河に鉄橋を置き、船と釣り人とアヒルを接着して完成

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