あけましておめでとうございます。

大学入試センター試験を受験される皆さんは最後の追い込みですね。
体調を整えて試験にのぞめるよう、頑張ってください。


さて、久々の更新になりましたが、今回は「学部学科の改編(改組)を行う大学」について述べたいと思います。

まず、学部学科の改編(改組)とは、一般的に「既存の学部学科をリニューアルすること」と言えるでしょう。
そのため、学部学科の新設とは一線を画します。

ではなぜ学部学科の改編を行うのか?一番の理由は「学生を集める」ためです。

既存の学部学科では募集定員を満たすことができないため、社会や受験生のニーズに合わせたものに再構築する必要があるのです。

本来であれば既存の学部学科を募集停止した上で新たな学部学科を設置する方が良いのですが、それには文部科学省の厳しい審査を経る事はもちろん、多額の費用も必要となります。また、既存の学部学科を募集停止にすると雇用されている教職員が不必要となるため、労働法規上の問題も生じてきます。

ですから、新たな分野の学部学科を設置するのではなく、既存の教職員を継続して雇用し、費用もあまりかけず、学部学科の中身を少し変えることで学生募集につなげることができる「改編」を選択する大学が多いのです。

ただ、このように書くと改編を悪い事だと思われるかもしれませんが、当然ながら良い改編もあります。
もちろん、高校生の皆さんは「良い改編」を行う大学を選ぶ方がベターだと思いますので、私が考える良い改編と悪い改編を述べてみます。

[良い改編]
◆分野に合わせて新たな教員を多く採用する
◆カリキュラムに合わせた施設設備を設置する
◆取得できる資格(特に教職免許)が減少していないこと   など
※教職免許は文科省による教員の資格審査やカリキュラム審査等があるため、教職免許が取れなくなるのはマイナス

[悪い改編]
◆殆どが既存の教員(新規採用わずか)
 ※専門外の教員が授業を行う可能性
◆施設設備が既存のまま
 ※新規分野に対応不可
◆取得できる資格(特に教職免許)の減少  など

良い改編の要点としては、「どれだけ費用をかけられるか」といったところでしょうか。
これは感覚的に理解いただけると思います。

単におカネをかければ良いということではありませんが、学習環境を整えるという観点から言えば、少なくともおカネは必要です。

従って、経営に余裕がある大学であれば良い改編を行える可能性が高いと言えますし、社会のトレンドに敏感な大学であれば皆さんの望む分野系統の改編を行うでしょうね。

大学選びをする際には、このあたりも頭に入れておきましょう。