April 2007
April 06, 2007
母との別れ
3月16日、肺炎で入院した96歳の母。
17日の朝、私は大分へ飛んだ。
以前にも肺炎で入院したことがあり、その時は1週間で退院、今回二度目だった。
胸は苦しそうだったが、相変わらずよく話しをし、自分で用も足す元気な入院患者だった。
担当医師と冗談を言い合ったり、髪が伸びたことを気にしながらしょっちゅう鏡を覗き込んだり、普段の母と何ら変わりなかった。
少しずつ快復に向かっていた21日、いったん横浜に帰ることにした私を、酸素吸入器を外し廊下が見える場所に置いてある椅子に腰掛け、見送ってくれた母。
24日の朝、兄より電話。
母が脳梗塞をおこし、容態が急変した。
再度、大分に飛ぶ。
まぶたを自分で開けられなくなっており、眠っている時間が長くなった。
呼びかけに対して、反応がはっきりある時とあまりない(たぶん眠っている)時とがあり、先生がまぶたを開けて、指を差し出し何本か聞くと間違えずに答えた。
ばんざいして、と言われると大きく両手を上げた。
最近、左の耳が聞こえなくなっていたので、「お母さん」と大きな声で話しかけ、意識がはっきりしていると思われる時に「元気になるまでそばにいるからね」というと「ありがとう」と応えた25日の夕。
「私よ、ここにいるよ」と言うと目を閉じたままニッコリした26日の朝。
その日の午後より、私は熱を出して病室に入れなくなってしまい、丸3日間、38度以上の熱で寝込んでしまった。
母の容態に変化はないようだった。
29日、やっと熱が下がり始め、自分の再診のために病院へ行った。
お薬の追加をいただいた後、母のいる5階へ上がっていき、ナースステーションから見える母の姿をしばらく見守った。
まだ病室に入るのはためらわれた。
変わりはないとの看護婦さんの言葉に安心し、おむつを買い足し、洗濯ものを済ませ、いったん帰った。
私の身体もまだ本調子ではなかった。
少し経って、兄より電話。
母が危篤だという内容だった。
驚いて駆けつけると母の枕元に先生が立っていて、私が到着するのを待っていた様子だった。
説明を受け、先生が1時間ほどほどこしていた大きな呼吸器の手を、「止めて結構です」と伝える。
熱が41度。
呼吸が次第に弱くなっていった。
それから数時間後、夜8時過ぎに母は帰らぬ人となった。
熱かった母の手が触るたびに少しずつ冷たくなっていった。
(写真はちょうど一昨年、柳原白蓮さんの話しをした時のもの)
17日の朝、私は大分へ飛んだ。
以前にも肺炎で入院したことがあり、その時は1週間で退院、今回二度目だった。
胸は苦しそうだったが、相変わらずよく話しをし、自分で用も足す元気な入院患者だった。
担当医師と冗談を言い合ったり、髪が伸びたことを気にしながらしょっちゅう鏡を覗き込んだり、普段の母と何ら変わりなかった。
少しずつ快復に向かっていた21日、いったん横浜に帰ることにした私を、酸素吸入器を外し廊下が見える場所に置いてある椅子に腰掛け、見送ってくれた母。
24日の朝、兄より電話。
母が脳梗塞をおこし、容態が急変した。
再度、大分に飛ぶ。
まぶたを自分で開けられなくなっており、眠っている時間が長くなった。
呼びかけに対して、反応がはっきりある時とあまりない(たぶん眠っている)時とがあり、先生がまぶたを開けて、指を差し出し何本か聞くと間違えずに答えた。
ばんざいして、と言われると大きく両手を上げた。
最近、左の耳が聞こえなくなっていたので、「お母さん」と大きな声で話しかけ、意識がはっきりしていると思われる時に「元気になるまでそばにいるからね」というと「ありがとう」と応えた25日の夕。
「私よ、ここにいるよ」と言うと目を閉じたままニッコリした26日の朝。
その日の午後より、私は熱を出して病室に入れなくなってしまい、丸3日間、38度以上の熱で寝込んでしまった。
母の容態に変化はないようだった。
29日、やっと熱が下がり始め、自分の再診のために病院へ行った。
お薬の追加をいただいた後、母のいる5階へ上がっていき、ナースステーションから見える母の姿をしばらく見守った。
まだ病室に入るのはためらわれた。
変わりはないとの看護婦さんの言葉に安心し、おむつを買い足し、洗濯ものを済ませ、いったん帰った。
私の身体もまだ本調子ではなかった。
少し経って、兄より電話。
母が危篤だという内容だった。
驚いて駆けつけると母の枕元に先生が立っていて、私が到着するのを待っていた様子だった。
説明を受け、先生が1時間ほどほどこしていた大きな呼吸器の手を、「止めて結構です」と伝える。
熱が41度。
呼吸が次第に弱くなっていった。
それから数時間後、夜8時過ぎに母は帰らぬ人となった。
熱かった母の手が触るたびに少しずつ冷たくなっていった。
(写真はちょうど一昨年、柳原白蓮さんの話しをした時のもの)
tmyahaba at 08:40|この記事のURL│Comments(0)