December 2005

December 31, 2005

渡辺洋一:彗星夜襲隊−特攻拒否の異色集団

1acae37a.jpg彗星夜襲隊―特攻拒否の異色集団
太平洋戦争末期に特攻に反対し,終戦まで夜戦を指揮した美濃部正少佐と悲劇の艦上爆撃機彗星で編成された芙蓉部隊の物語です.海軍の艦上爆撃機彗星は99式艦爆に次いで採用されましたが,高翼面荷重,ダイムラーDB601というメッサーシュミットのエンジンをライセンス生産した熱田21型液令エンジンの不調,脚やフラップを電動式にしたためのモーター,バッテリーの不調から駄作,欠陥機の烙印が押されていました.美濃部氏は製作会社である愛知航空機に出向き,技師の援助を請い,後方基地を藤枝に定め,パイロットは航法の習熟,整備士は慣れない液令エンジンの技術の習得に努めました.その甲斐あって終戦まで彗星の稼働率は7割程度を維持し続けたといわれます.彼の戦略は明瞭です.敵戦闘機が跋扈する昼間に米軍基地を攻撃しても戦果は期待できない.とすれば夜戦に賭けるしかない.夜間の長時間飛行は単座より航法の出来る複座が有利,複座で速力があり,零戦よりは爆弾搭載量も多い彗星が最適である,他の部隊で毛嫌いされている彗星を集め,航法に長けた戦闘員を抽出すれば長躯沖縄まで攻撃し,帰還することも充分可能というわけです.その欠点は充分な整備員と教育,そして愛知航空機からの資材で補うというわけです.長所を生かし短所を技術で補う,実に合理的で飛行機乗りらしい思考方法だと思います.戦況の悪化により鹿屋基地から大隈半島の岩川というところに前線基地を設けますが,上空より基地予定地を視察し,徹底したカモフラージュを行ない,飛行機は林の中に隠し,草で覆い,被弾しても周囲の飛行機に延焼しないよう駐機した飛行機からガソリンは抜き取ったといいますから徹底したものです.美濃部正氏は1997年81歳でお亡くなりになられたそうですが,娘さんである竹内聡子さんが亡き父の思い出を中日新聞に語っています.亡くなる直前までワープロで書き続けたと書かれていますが,「日本はこのままでいいのか」と云い続けていたそうです.今映画「男たちの大和」が公開され,時ならぬ大和ブームですが,実は大和が沈んだ長崎沖は充分海軍機や陸軍機の行動範囲だったのだそうです.しかし肝心のパイロットが航法をマスターしていなかったり,飛行機が故障や,空爆で飛べなかった.美濃部氏のように整備を充分に行ない,航法をマスターさせ,空爆に対し偽装を行なうなどして兵力の温存に努めず,ただただ特攻に駆り立てた結果が航空機の援護なしの大和出撃に繋がったのです.終戦直前に原爆を運んだ巡洋艦インディアナポリスを撃沈した橋本以行艦長や,この芙蓉部隊を指揮した美濃部少佐が語られる機会はあまりに少ないと思います.この本は単なる戦記以上のものがあります.今企業の建て直しの専門家が出版やテレビでもてはやされています.しかしまずこの美濃部氏についてもっと語って欲しい.モノを動かし,人を動かすためには精神力やカリスマだけではダメなのだ,裏づけとなる知識や洞察力,判断力,そして最後に無数の心無い,無責任な批判に耐える勇気が必要だ,と教えてくれるようです.特攻を批判するのは容易い.しかし当時海軍も陸軍も首脳部は誰も対案を出せなかったのです.唯一人特攻に勝る戦果を挙げることにより反証を示した,美濃部少佐と芙蓉部隊はもっと評価されるべきではないでしょうか.現在埼玉県狭山市にある聡子さんの家には美濃部少佐の日記帳が遺されているそうです.そこには「己が信ずる是とする事に努む」という遺訓が書かれているとのことでした.それでは皆さん良いお年を.

tnakadat at 13:43|PermalinkComments(4)TrackBack(1) 書評 

December 30, 2005

アイリス・ケネディ:タイム・トゥ・セイル

タイム・トゥ・セイル
2001年に発売された彼女のデビュー・アルバムで今年9月にオーマガトキよりリリース.新人ではありますが,ジャケット写真を見れば判るとおり決して若くはなく,3人の子供がいると書かれています.出身はアイルランドの南西部ケリー州ディングル半島というところなそうで,90年代初めから夫と共にカフェ&レストランを経営,定期的にセッションを行い,多くのミュージシャンと知り合い,ミュージシャンの勧めでCDを発売することになったというエピソードがライナー・ノートに書かれています.元々彼女は中学校の教師をしていたといいますから,社会人の経験もあり,現役の母親でもある.音楽や芸能界しか知らない,多くの日本の歌手とは一味も二味も違うのです.確かに彼等は音楽の知識はあるかもしれませんが,作家が知識だけで小説を書けないように,歌手だってそれなりの人生経験が必要だとは思いませんか?これはいわば大人が作った大人のための音楽です.曲目の殆どがいわゆるトラディショナルで声質はメアリー・ブラックに似た美しいアルト.日本でもこういう背伸びをしない,成熟した歌手がすんなりとアルバムを出すようになれば音楽界も変わるだろうし,社会も変わってゆくような気がします.紅白やレコード大賞が低調なようですが,あまりに制作側の売らんかなの姿勢が見え見えで食傷気味なのではないでしょうか.紅白歌合戦にしてもみのもんたが飛ぶとか,倖田來未のノーブラ宣言とか,歌とは関係のない話題ばかりです.自然発生的に生まれた歌が少な過ぎるし,余りに手を入れ過ぎなのです.バックダンサーが無くとも感動は伝わるし,何も黒人の節回しを真似なくとも良い歌は良いのです.求む無農薬,有機栽培の逞しい歌手!風雪に耐えてたくましく育った,スローライフの歌が聴きたい!

tnakadat at 22:10|PermalinkComments(0)TrackBack(1) 音楽,CD 

つららは曲がる

つららは曲がる屋根に積もった雪が重みで溶け,雫が凍ったものがつららです.雪が屋根から少しずつ落ちてゆくにつれ,つららも曲がります.いずれこの雪の固まりと,つららは落ちてくるので結構危険です.屋根の下を歩くときは注意が必要.

tnakadat at 15:12|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 自然・環境 

雪中ジョギング

雪中ジョギング久し振りに走りました.もちろん凍結,積雪で足を取られるので,あくまでも体を動かすのが目的.数年前転倒しそこなり,太ももの肉離れを起こしたことがあるので絶対無理はしません.今日もおよそ30分ゆっくりと走りました.最後は中津川で白鳥にご対面.いい汗をかいたかも.

tnakadat at 15:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 路上散歩 

穴場:味噌ラーメン(\560)

穴場:味噌ラーメン盛岡市三本柳にある穴場というラーメン屋さん.岩手県のラーメン屋さんには珍しくホームページがあります.豚骨醤油,味噌,塩ラーメンがベースで,サンマだしのラーメンもあるようです.丼は山頭火のような深い丼で全体的な印象も似ています.山頭火よりはしつこくない.麺もスープもやや少なめで,スープがこってりしているので,これでバランスが取れているのだと思います.貝割れとネギで豚骨のしつこさを消しています.どちらかというと東京で流行っているラーメンを意識したつくりです.お客さんも若者が多く,家族連れは少ない.チャーシューもしつこくなく,いろいろ工夫をしている感じが見られました.

tnakadat at 13:37|PermalinkComments(0)TrackBack(1)  

ピラカンサス

ピラカンサスモノトーンの風景の中でひときわ目立つ赤い実のピラカンサス.この時期野鳥の食べ物が少ないせいか,大分実の数が減ってしまいました.少ししぼんでしまいましたが,この雪景色に映えています.

tnakadat at 13:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 自然・環境 

格子戸とつらら

格子戸とつらら格子戸に覆いかぶさるように長いつららが垂れ下がっています.今日も冷えました.久し振りに車で買い物に出かけましたが,渋滞あり,坂で動けなくなる車ありと大変でした.今日の午後から明日の午前中まで買い物で渋滞が続きそうですが,今夜からまた天候は崩れそうでとても気がかりです.交通事故,転倒など事故には気をつけましょう.病院のテレビで紅白歌合戦ではさまになりません.

tnakadat at 13:20|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 路上散歩 

接木に接木を重ねる

植物栽培に接木という手法が用いられます.植物には拒絶反応がないため根を残して,幹をつなげると根の部分の性質を残したまま,収穫をすることができます.例えばキュウリには連作障害という悪癖があるため,かぼちゃの根にキュウリを接木することが一般に行なわれいます.りんごの木も接木で新しい品種への更新が行なわれています.日本では古来から中国の文化が繰り返し輸入されました.江戸時代の鎖国によって日本古来の文化がようやく日本全体に拡散し,成熟しましたが,明治時代にイギリスやドイツの文化が半ば国策として導入され,結果的に中国からの文化の上にこれらの文明が接木されたといってよいかもしれません.そして第二次大戦で敗北し,アメリカ文化が大量に流入しました.さすがに敗戦という屈辱もあり,無批判にアメリカ文化を吸収しまい,という雰囲気が長い間続きました.ある人々は武士道など古来の日本文化で身を固め,ある人々は社会主義などで理論武装して.しかしいわゆる第二の敗戦と呼ばれるバブル崩壊,そしてソ連,東欧の社会主義崩壊後今度は官僚や与党主導のアメリカ化が進行しています.もちろんアメリカ化とは呼ばずに「グローバル化」,「改革」というレッテルを貼っているのですが.しかしこのレッテルを剥がせばそこにはMade in USAというラベルが貼ってあるのは明らかです.本当の意味でグローバル化というのならば,多くの国々の制度を検討するべきで,残念ながら建築基準法改正や郵政民営化問題,そして医療制度改革でも,多くの国々の制度を比較した形跡は見当たりません.アメリカだけが経済的に成功しているからしょうがないではないか,アメリカ経済に日本のみならず中国ほか多くの国々が依存しているから他に生き残る道はない,というのがその根拠として語られます.しかしそのアメリカの経済を引っ張っているのは軍事力と住宅バブルという大量消費です.これらは何も生み出さない.いやいやアメリカはいまだに情報産業で多くの商品を生み出しているではないか,と反論する方も多いと思います.しかし映画や音楽においても,いわゆるスマッシュヒットは本当に少ない.リメイクやカバー,サンプリングが非常に多くなってきています.アメリカという大樹は確かに枝が大きく拡がってはいるものの,根っこや幹の部分は少しずつ空洞化し,枯れ始めているような気がします.そういうときに日本がアメリカを接木してどうするのか.ありとあらゆる文化を吸収しようと思っても,それは不可能である.明日で今年も終わりです.今年は自民党が大勝し,株価はバブル崩壊後初めて16000円の大台に回復したそうです.しかし地方では失業問題,中高年の自殺者急増,商店街の閉鎖など暗い話題が続きました.降り続く雪で自治体の除雪予算が底をつきそうだ,という声も聞こえます.来年がどんな年になるかはわかりませんが,少し腰を落ち着けて考える年になることは間違いありません.インフルエンザ,地震などの自然災害,エネルギー問題,そして耐震強度偽造問題,アジア外交これらは全て解決せず年を越しそうだからです.惑わされず,じっくり考え,語り合う,それこそが必要なのだと思います.負け犬の遠吠えとならないように...

tnakadat at 09:15|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 記事,事件 

December 29, 2005

Best Hit 80's

ベストヒット80’s
数日前に購入し,聴いてみたところもう嬉しくなるやら懐かしいやらで,思わずお酒が進んでしまいました.フレディ・マーキュリーのボーン・トゥ・ラヴ・ユーに始まり,マドンナのライク・ア・ヴァージン,フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドのリラックス,まだまだ若々しく生活に疲れていない頃のホイットニー・ヒューストン,すべてをあなたに.素直になれなくて(シカゴ),オープン・アームズ(ジャーニー),エボニー・アンド・アイボリー(ポール・マッカトニー&スティーヴィー・ワンダー),愛はとまらない(スターシップ)などなど…当時流行った言葉がバブル,ボディコン,ワンレン,渋カジ,そしてディスコなそうですからバブル真っ盛りだったんですね.でもそんな懐古趣味だけでなくポール・マッカートニーとスティービー・ワンダーの曲が示しているようにある種の理想主義の最後の時代だった,そしてメロディアスなポップ・チューンの最後の時代だったのかもしれません.この時代を知っている人も知らない若者も,どれも一度は聞いた曲ではあると思いますが,是非聴いてみて下さい.染みること間違いなしです.




tnakadat at 15:16|PermalinkComments(2)TrackBack(1) 音楽,CD 

ステラ・モンテ:汁あり坦々麺(\900)

8077ef72.jpg盛岡駅一階にある酒造会社「あさ開」が経営する中華(無国籍?)料理店.麺料理の他,中華粥などもあるようです.今日は汁ありの坦々麺.麺は汁なしと同じ麺を使っているようです.汁なしよりマイルドな味付け.寒い時はこちらの方が良いかもしれませんが,汁なしの方がややスパイシーな感じでお薦めできます.チャーシューや腸詰などのサイドメニューもあるので,列車の待ち時間を利用して,日本酒をやりながら頂くのがベストですかね.

tnakadat at 12:59|PermalinkComments(0)TrackBack(0)