August 2007

August 31, 2007

アメリカの真似は,医療を崩壊させる

中華航空のボーイング737炎上事故は,同様の前縁スラットのボルト脱落が同型機でも発見され,製造段階のミスである可能性が出てきました.事故からおよそ一週間,原因解明には時間が必要なのでしょう.

 奈良県で妊娠7ヶ月の女性が腹痛を訴え,救急車で搬送途中に流産,胎児は死亡したそうです.この事件で再び奈良県の周産期医療,救急医療の手薄さが,問題になっています.しかしこの事件にはいくつかの疑問があります.まず第一に妊婦が救急車を呼んだ場所が,深夜のスーパーマーケットという点です.彼女は店員だったのでしょうか,それともお客さんだったのでしょうか.妊娠に気付きながら,病院を受診しなかった理由は何だったのでしょうか.

 そしてこの救急車は搬送中に交差点で軽乗用車と衝突,その際に流産,胎児は死亡した,とマスコミは報じていますが,およそ5分で病院に到着しており,この事故と胎児死亡の因果関係が分かりません.胎児が何らの原因で死亡しても,流産は起こる筈です.果たして搬送先を探し,病院に到着する時間が延びたことと,胎児死亡と関連があるのか,報道だけでは判りません.

 確かに以前起きた妊婦が脳出血を起こし,子癇発作と誤診した医師が搬送先を探し回り,その結果脳死に陥り,死亡した事件は大きな問題です.しかしこの問題についていえば,搬送を拒否する病院も問題ですが,せっかくCT装置がありながら,休日や夜間に稼動しない,公的病院の勤務のあり方も問題です.

 このような検査機器の操作には放射線技師や,検査技師といった専門職が当てられています.そして患者を受け入れている以上,医師のみならず,技師にもオンコールとか,非番,自宅待機といった役割が決められている筈なのです.ところがそれが守られていません.この事件のとき担当医は子癇発作と思い込み,奈良県や,大阪府の病院に電話をかけ続けたそうです.しかし痙攣や,意識障害があったのですから,脳出血や脳梗塞も否定できなかったと思います.頭部CT検査は行なうべき検査であり,また可能だったと思います.脳出血という診断が得られれば,その後の経過も変っていた可能性があるのです.

 確かに中核病院や,拠点病院という発想は魅力的です.しかし残念ながらうまく機能していません.所詮マンパワーには限界があり,拠点病院や中核病院に患者が集中すれば,たちまち飽和してしまい,結果的に救急患者に対応できなくなる可能性は高いからです.上に書いたオンコールや,非番といった制度が空文化しているのは,慢性化した人手不足,働いても収入に繋がらないという,現行制度による医療機関の経営悪化と,決して無関係ではありません.医療従事者とはいえ,今の世に生きる人間です.楽な職場,より高給を得られる職場へと移るのは避けられません.利潤追求と,高邁な生命倫理というのは,両立し難い概念だと思います.

 マイケル・ムーア氏がアメリカの医療制度を批判する「シッコ」という映画を作りました.私はまだ見ていませんが,アメリカを模範とした日本の医療制度改革は,そして医療不信を助長するマスコミや,医療訴訟を食いものにする一部弁護士は,アメリカのように,日本の医療を崩壊させると思います.

 アメリカでは国民のうち,五分の一が健康保健に加入していない,といわれています.病気や怪我で解雇されれば,受給資格を失うという労働者が多いのです.このような事件を騒ぐのは結構ですが,経済的な裏づけのない理想論は,百害あって一利なしです.何より冷静な議論が必要な筈ですが,今のマスコミには無理なのでしょう.

tnakadat at 20:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 記事,事件 

August 28, 2007

皆既月食

779512f9.jpg今夜は皆既月食でした.あいにく関東地方には前線が伸び,九州,北海道,東北北部でしか見ることはできませんでした.ここ盛岡では東の空に雲が立ち込め,皆既月食は雲の陰からうっすらと見えるだけでした.もう少しで月食は終わりますが,少し欠けた月を撮影できました.外は虫の声がうるさいほどです.明日の朝も平年並みの16度という涼しい朝になりそうです.

tnakadat at 21:24|PermalinkComments(7)TrackBack(0) 自然・環境 

過酷過ぎる世界陸上

為末選手が予選落ち,池田選手も,醍醐選手も脱落と,世界陸上の日本勢は元気がありません.走り高跳びの醍醐選手は足のけいれんで飛ぶことさえ出来ませんでした.一昨日は競歩を含め,14選手が熱中症にかかったそうです.この世界陸上は来年の北京オリンピックが8月に開催されるために,この時期に開かれたようですが,過酷としか云いようがありません.MSN天気予報を見ると,北京より大阪や,名古屋,東京の方が猛暑に見舞われているようです.陸上競技は記録への挑戦,自己との戦いです.しかしこれでは暑さとの戦い,熱中症への挑戦です.北京オリンピックを含め,もう少し考えるべきではないか,と思います.

tnakadat at 09:29|PermalinkComments(3)TrackBack(0) 記事,事件 

August 27, 2007

小沢シフト内閣?与謝野,麻生後見人内閣?

内閣改造人事が発表されました.小池氏,塩崎氏は降格,ただ一人靖国神社を参拝した高市氏の名前もありません.外務大臣に町村氏,防衛大臣に高村氏とベテランを配しました.舛添氏は厚生労働大臣.タフネゴシエィターと考えての抜擢でしょう.そして二階氏が総務会長,総務大臣に岩手県知事だった増田氏を起用したのは,何より小沢民主党対策としか考えられません.増田氏は岩手県知事選出馬で,小沢氏の「知事の多選は腐敗の温床」という言葉を受け入れたものの,わだかまりを残して辞退したようです.民主党は衆議院解散,選挙の際は自民党からの合流する反主流派と,全国の知事経験者を推薦する腹づもりといわれていますので,この増田氏起用は民主王国である岩手県に楔を打ち込むのみならず,知事を分断する効果を狙ったものだと思います.ただし,この起用は功罪相半ばではないか,と思います.岩手には玉沢徳一郎,鈴木俊一という自民党議員がいます.増田氏は来る衆議院選では自民党推薦で,立候補するつもりかもしれませんが,両氏にとっては複雑です.前回の刺客と同じで,県連は混乱する可能性が高いのではないか,と思います.何よりそもそも小沢民主党対策だけで良いのか,という疑問があります.今回の参議院選惨敗は民主党の追及というより,自民党の自滅といって良いものでした.年金問題,政治資金問題,そして格差問題,これらは自らがこれまで放置してきたか,経済成長のために切り捨てた問題です.これら諸問題を解決するためには,これまでの自民党の実績を否定しなければなりません.トランスフォーメーションや,テロ特措法も同様です.アメリカの軍事戦略の変化に対し,我が国がどうするのか.こういった問題に対し自民党は充分な説明を行なってきませんでした.ただただ北朝鮮の拉致や核の問題を騒ぐだけで,国民の目をそらしてきたのです.首相補佐官をあっという間に二人に減らし,総務会長を小沢氏を良く知る二階氏にするなど,変わり身の早さは大したものです.しかしそれだけで良いのでしょうか.もっと根本的な変化にどう対処するのか,それこそが現代の日本の政治に求められていることなのではないか,このような改革ではなく,もっと本質的な変化が無ければ,日本は変らないのではないか,そう思っている国民の方がい多いのではないでしょうか.

tnakadat at 22:01|PermalinkComments(0)TrackBack(3) 記事,事件 

August 26, 2007

秋の気配

秋の気配コスモスの花の真ん中に,ハチが止まっているようです.後ろに映っているのは中津川の川面.空は青く,川を渡る風は涼しい,乾いた風です.

tnakadat at 19:54|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 自然・環境 

コスモス

コスモスコスモスの丈が大分伸び始めました.ひょろりとした茎を伸ばし,中津川の川原は,赤やピンクのコスモスで彩られています.

tnakadat at 19:50|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 花たち 

アサガオ

アサガオまだまだアサガオが咲き誇っています.とはいえ,夜ともなればコオロギなど虫の声が聴こえ始めました.夏から秋へと季節はゆっくり動いているようです.

tnakadat at 19:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 花たち 

川留稲荷

川留稲荷これは昨日の朝に撮影したものです.昨日の最低気温は13.7度.放射冷却のために気温が下がったようですが,朝の空気は澄んでいて,遠くまでくっきりと映っています.

tnakadat at 19:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 路上散歩 

材木町よ市

材木町よ市毎週土曜日の午後に盛岡市材木町で開かれる市.商店街だけでなく,近所のお店や,農家も出店して賑わいます.この写真は午後7時終了直前のもので,人影もまばらですが,何となく雰囲気が分かるのではないか,と思います.

tnakadat at 19:40|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 路上散歩 

フォレスト・ガンプ 一期一会

フォレスト・ガンプ
言わずと知れたトム・ハンクス主演,ロバート・ゼメキス監督で大ヒットした名作.「ロジャー・ラビット」や「バック・トゥー・ザ・フューチャー」といった特撮を多用し,どちらかといえばスラプスティックな喜劇作品を得意としていたゼメキス監督は,この作品を作ったことで「ホワット・ライズ・ビニース」や「コンタクト」といったシリアスな作品も作り始めました.そしてこの作品と「バック・トゥー・ザ・フューチャー」は日本のテレビ,特にフジテレビの一連のドラマに大きな影響を与えたように思えます.大仰な音楽,大げさなほどの演技,かつてはバタ臭いと敬遠されていた演技が,茶の間に溢れ,今では「三丁目の夕日」のように映画でも主流となっています.しかし今になってこの映画を見ると,この映画はただ単にトム・ハンクスが走り回る映画か,というとそうではないのです.この映画で徹底的に茶化されるのは,アメリカ社会の「進歩」です.フォレストは当時の最新科学であった知能指数が75だったから,という理由で養護学校へ行け,と校長に勧められます.彼の幼なじみであるジェニーは,ジョーン・バエズに憧れ,反戦運動に染まり,そして再開もつかの間,エイズのために命を落とす.フォレスト・ガンプは変われない男なのです.彼がアメリカ中を走る時に映されるアメリカの大自然と同じく,彼は変らない.変ってゆくのは社会の方で,彼の周囲の人間はそれに翻弄される.それは戦争であったり,社会の変化であったりします.モータリゼーション,ベビー・ブーム,公民権運動,ベトナム反戦運動,ヒッピー・ムーブメント,アポロ計画,フォーク,ロック,フリーセックスやマリファナ,同性愛,カルトと呼ばれたさまざまな新興宗教,フリーズ・ドライ,ファーストフード,戦後のアメリカはまさに走り続け,狂ったように「進歩」し続けました.封切当時「反戦運動を茶化すのは抵抗を感じる」と書いた評論家がいましたが,この映画ではベトナム戦争も,政治も何もかも茶化しているのです.目まぐるしく変化し,皆が「改革」や「進歩」を求めるこの社会を徹底的に皮肉っているのだ,と思います.だからこの作品は今見ても充分に面白い.実写フィルムとの合成も,テーマがしっかりしているからこそ,楽しめるのだと思います.映像と重なる音楽の選択もこれまた絶妙.この作品に比べれば,残念ながら「三丁目の夕日」はどうしようもなく子供っぽく,幼稚です.技術の習得では,彼の一連の作品は役に立ったのでしょうが,残念ながらしたたかなゼメキス監督の精神までは,コピーできなかったようです.

tnakadat at 17:08|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 映画,DVD