June 24, 2007
カナリアを殺せば,炭鉱夫も死ぬ
「炭鉱のカナリア」という言葉があります.ガス検知器などない時代に,炭鉱夫はロウソクや,小鳥を坑内に持ち込み,ロウソクが消えたり,カナリアが動かなくなれば,有毒ガスが充満していると考え,退避したのでした.そこから転じて報道や,芸術は「炭鉱のカナリア」である,彼らは一見役に立たないように見えても,社会を正す働きがあるのだ,というように使われるようになりました.日本では「木鐸」という言葉もあります.
ブッシュ政権は,9・11以来テロ対策という名目で,報道機関に限らず,広く議員や社会運動家にまで,監視と言論の抑圧を押し付けました.イラク戦争が順調に進んでいる時までは,この広範な言論操作が功を奏し,再選を果たすことができました.しかしその後は次から次へ,不正な行為や,脱法行為が明らかになり,ブッシュやチェイニー副大統領を庇おうとすれば,他の側近が失脚というように,どんどん疑惑と失望が広がっています.議会で民主党に多数を奪われた今では,もはやブッシュはレームダックそのものです.さらにアメリカの国威は大きく低下しました.もちろんアメリカを経済制裁できる国はいませんが,いわば消極的に拒絶されつつあるのです.
我が国はどうでしょうか.安倍政権の切り札は,北朝鮮拉致問題でした.しかしヒル国務次官補が日本に立ち寄らずに北朝鮮を訪問したように,すでにアメリカにとって,拉致問題は日本と北朝鮮の二国間交渉の話題に過ぎないのです.安倍政権のもう一つの切り札は,内閣調査室です.内閣調査室の大幅な増員,権益拡張は,安倍氏が官房長官時代からずっと推し進めてきたものです.内閣参事官である井上義行氏や,南隆氏は,いわば子飼いの部下なのです.
この二人の経歴はいささか変わっており,しかも南隆氏は上海の領事館員自殺事件を調査し,週刊文春にリークした可能性のある,かなりの策略家です.元公安調査庁の緒方氏が朝総連本部の売買契約で,不正が疑われていますが,この事件も公安と内閣調査室の内紛ではないか,と私には感じられます.しかしこのような内紛が,国益に利するのか,というといささか疑問で,さらに内閣や官僚に対する不信を広げるだけのように思えます.
円安が利上げという声だけでは変わらず,サミットで二酸化炭素排出を50%下げる,と「安倍イニシアチブ」を打ち上げても,全く信用されない有様です.結局安倍首相の手法は,ブッシュ共和党と同じで,監視と恫喝で自民党や,マスコミを沈黙させたものの,国民の支持や,世界の共感を取り付けることに失敗しました.国内では年金問題,国際的には慰安婦を巡る「狭義の強制はない」という発言は,この人の人間性をよく示す結果となりました.やはりカナリアを殺してはいけない.渋谷の温泉施設や,苫小牧のミートホープではありませんが,批判は組織を腐敗させないために必要不可欠な要素なのだと思います.カナリアを殺してしまったブッシュも,安倍首相も同じ運命を辿るのではないか,今回の参議院選挙が,その評決の場になりそうです.
ブッシュ政権は,9・11以来テロ対策という名目で,報道機関に限らず,広く議員や社会運動家にまで,監視と言論の抑圧を押し付けました.イラク戦争が順調に進んでいる時までは,この広範な言論操作が功を奏し,再選を果たすことができました.しかしその後は次から次へ,不正な行為や,脱法行為が明らかになり,ブッシュやチェイニー副大統領を庇おうとすれば,他の側近が失脚というように,どんどん疑惑と失望が広がっています.議会で民主党に多数を奪われた今では,もはやブッシュはレームダックそのものです.さらにアメリカの国威は大きく低下しました.もちろんアメリカを経済制裁できる国はいませんが,いわば消極的に拒絶されつつあるのです.
我が国はどうでしょうか.安倍政権の切り札は,北朝鮮拉致問題でした.しかしヒル国務次官補が日本に立ち寄らずに北朝鮮を訪問したように,すでにアメリカにとって,拉致問題は日本と北朝鮮の二国間交渉の話題に過ぎないのです.安倍政権のもう一つの切り札は,内閣調査室です.内閣調査室の大幅な増員,権益拡張は,安倍氏が官房長官時代からずっと推し進めてきたものです.内閣参事官である井上義行氏や,南隆氏は,いわば子飼いの部下なのです.
この二人の経歴はいささか変わっており,しかも南隆氏は上海の領事館員自殺事件を調査し,週刊文春にリークした可能性のある,かなりの策略家です.元公安調査庁の緒方氏が朝総連本部の売買契約で,不正が疑われていますが,この事件も公安と内閣調査室の内紛ではないか,と私には感じられます.しかしこのような内紛が,国益に利するのか,というといささか疑問で,さらに内閣や官僚に対する不信を広げるだけのように思えます.
円安が利上げという声だけでは変わらず,サミットで二酸化炭素排出を50%下げる,と「安倍イニシアチブ」を打ち上げても,全く信用されない有様です.結局安倍首相の手法は,ブッシュ共和党と同じで,監視と恫喝で自民党や,マスコミを沈黙させたものの,国民の支持や,世界の共感を取り付けることに失敗しました.国内では年金問題,国際的には慰安婦を巡る「狭義の強制はない」という発言は,この人の人間性をよく示す結果となりました.やはりカナリアを殺してはいけない.渋谷の温泉施設や,苫小牧のミートホープではありませんが,批判は組織を腐敗させないために必要不可欠な要素なのだと思います.カナリアを殺してしまったブッシュも,安倍首相も同じ運命を辿るのではないか,今回の参議院選挙が,その評決の場になりそうです.
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この記事へのコメント
1. Posted by 加藤 June 27, 2007 11:07
あらゆる関連本の中で最も良い。
この問題の全容も把握できる。




















