※本記事はWindows 10テクニカルレビュー(Build9841)を元に書いています。製品版では変更される可能性があります。
Windows 10をゴリゴリ使う』2回目、今回は旧VisualBasic(Visual Basic6:以下VB6)がWindows 10上で動作するか検証します。

Visual BasicはWebシステムが普及する以前、90年代中後半にC/S(クライアント-サーバ)システムで多用されていました。VB6は1998年に登場し最後の旧Visual Basicとなりました。現在はVisual Basic.NETとなり、名称はにていますが中身は全く別物です。
Image26
VB6のサポートについては統合開発環境(IDE)については2008年4月8日に延長サポートが終了され、現在ではマイクロソフトからのサポートは受けることができまし。しかしクライアント側の実行環境(ランタイム)についてはWindows 7/Windows 8についてマイクロソフトが正式にサポートを表明していました。

ではWindows 10についてはどうでしょうか? 

ランタイムはある、インストールもできる・・・・

Windows 8まで正式にサポートされていたVB6、Windows 10については特にマイクロソフトからアナウンスはありません。では実際に確認していきましょう。

■VB6ランタイム有無の確認

VB6ソフトを実行する上で必須であるVisual Basic6の仮想環境(実行環境)ライブラリ『MSVBVM60』を探してみましょう。
201410_MSVBVM60Search
ありました。あっさりです。 MSVBVM60の製品バージョンについては『6.00.9815』とWindows 8.1から変更はされていないようです。
201410_MSVBVM60ver
右がWindows 10、左がWindows 8.1Updateになります。
更新日付が違うので何か変更があったのでしょうか?何はともあれこれでWindows 10でもVB6のランタイムが存在することが判りました。

■VB6ソフト『テキスト差分表示ツール』の動作検証

VB6で開発され小生の本職の方でも使用させている『テキスト差分表示ツール』で実際にVB6ソフトが動作するか検証しましょう。まずベクター等からVB6ランタイムを入手します。
201410_vb6runtime1
そして特に何も考えずにインストール・・・・
201410_vb6runtime2
引き続き『テキスト差分ツール』もダウンロード
201410_difftool
はい動きました!あっさりです。何の工夫も無しです。
ぱっと使ってみた感じレイアウトのズレも無く不具合無く動いてるようです。 そもそもMSVBVMがWindows 10に最初から入っていた時点で動くことは予想できました。 

おそらくWindows Vista以降で動作が確認されたVB6ソフトはほとんど修正無しでWindows 10でも動作するのではないのでしょうか?Windows XPでしか(まで)動作確認が取れてないソフトはVista以降のセキュリティ強化によりシステム領域への書き込み不可レジストリの変更不可といった問題がある為、簡単に動作しない可能性もあります。

まさかまだWindows XPのVB6をバリバリ使ってるってシステムはないよね?

マイクロソフトはVB6をいつまでサポートし続けるのか

先に書いたようにVB6の登場は1998年。当時販売されていたOSはWindows 98Windows NT4.0といったとうの昔にサポートが切れた太古のOS達です。そう考えると異例というか異常にサポートが長いです(開発環境については2008年で切れてますが)。

NT6.x系の間は動かし続けるようにしていくのでしょうか?

2017/11/10 追記
Windows 10はNT10となり公開されていますが、相変わらずVB6のRuntimeはサポートされているようです。というかWindows 10である限りはRuntimeはサポートされるようです。ただ開発環境(IDE)はライフサイクルが切れているので新規の開発は極めて難しいんのではないのでしょうか。
下のスクリーンショットは2017年10月末に購入したパソコン(Windows 10 Fall Creators Update)にもVB6 Runtimeがプリインストールされている図です。
vb6runtime