美琴「こ、これで…いい?」上条「おぉ…これは……っ!」1続き


214 :◆jPpg5.obl6:2011/05/29(日) 20:57:55.46 ID:RLzUvSDAO

「これは…どうゆう……」


美琴は体を支えるように床にぺたりと手を置き、熱っぽさにくらくらする頭を持ち上げて上条の姿を確認する。

「はっはーん…こ、これは…何だ…あれか、」

「……っ…」

上条の下着越しに、ほんの少し浮き上がっているカタチを見て美琴はグッと息を飲み込んだ。


「…か、上条さんのパンツも見せろってことだな…ははっ」


上条が笑い混じりにそう言うと、美琴は小さく首を振った。

「あ、あー…あの、美琴?」

―――違うわよ。
今からすることは……


睨みつけるような、挑戦的な眼差しが上条に向けられた。


―――“ご褒美”っていう名の……



「……し、…仕返しよ」

「えっ?」

言いながら、美琴は自分の言葉と、上条にも予感させてしまったであろう自分がこれからする行為を思って頬を紅く染めた。


―――や、やるわよっ


美琴は上条の下着に手をかけると、ゴムの反発を受けながらぐいっと力をこめて引き下ろしてやった。

215 :◆jPpg5.obl6:2011/05/29(日) 21:06:34.34 ID:RLzUvSDAO

「おぉぃ…!」

上条が驚きと期待に震えるような声を上げた。


(あれ、何これ。もしかして、もしかしなくても……)


下着をずり下ろされ、上条のソコが美琴の目の前にひょこっと姿を現す。

上条のソコは固さを帯びてはいたが、まだまだ硬度にかけている状態だった。


(えーっと…御坂美琴による、上条当麻のための…)


美琴は何かを確かめるように、上条を見つめた。


(…初ペロペロフラグか…)


上条はゴクリと喉から音を立てて飲み込んだ。

(そんなフラグが存在するとは…って、おい!)


上条は思わず自分の思考に突っ込みを入れた。


―――いやいや、そんなこと考えてる場合ではなくて。


美琴の行動は何やら期待でわくわくさせられるのだが…
上条には、はい!お願いします!とすぐに受け入れるような心の準備はまだできていなかった。

216 :◆jPpg5.obl6:2011/05/29(日) 21:16:51.95 ID:RLzUvSDAO

「いや、いや……ちょ、これは…」


「……嫌、なの?」

「ん?嫌じゃないけど…そりゃ、もちろん嬉しい気持ちとわくわく感でいっぱいですが…
……って違う違う、そうじゃなくてだな……」

「…じゃあ、座りなさいよ………」

「え、あ、はい……」

上条は見つめてくる美琴の真っ直ぐなその瞳に、なぜか頷くしかできなくて…

言われるがままに、またベッドに腰を下ろしていく。
座る体勢を整える間に美琴の手を借りてズボンと下着が片足から脱がされ、もう片方の足に絡みついていた。

「…ん」

「…っ!」

ベッドに腰掛けた上条のソレに美琴は震える指先を伸ばしていった。

指先が敏感な部分に触れ、上条の唇が割れて声がこぼれた。


―――うわ、こんな感触だったんだ……
そういえば、コレ……はじめて触った…


上条の感触を楽しむように美琴はやわやわと緩慢な手の動きで触れていた。


―――見た目はグロいけど…よく見たら、なんか可愛い…かも……


「……ぅっ」


上条は声が漏れそうになるのを耐えるように、唇をぎゅっと固く閉じていた。

美琴はその様子をそっと、見つめる。


―――あ、こんな顔するなんて知らなかった……


自分しか知れない上条の表情に、美琴の心は特別な想いに満たされて胸が高鳴った。

226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/05/30(月) 01:25:27.07 ID:cLdAQXP3o
美琴センセーによる当麻ぺろぺろのお時間か…ふぅ

230 :◆jPpg5.obl6:2011/05/30(月) 23:44:03.90 ID:ndDhmQJAO

美琴の手の熱さが、直接上条の体に伝わってくる。
美琴の体温と手の感触を感じとるほどにゾクゾクと、肌の表面が浮き立つようだった。

「っ………」

美琴の興味本位の触り方から、だんだんと上条の反応を見ながら学び取るように、手の動きが変わっていった。


―――ちょ…っと、これはマズい
非常にマズい

このペースでやられてしまうと……

俺……


「…」

美琴の手は上条が体を震わす場所を確実に責めていった。


―――このままイっちまうんじゃ……


「美琴…っ」

上条は自分の体の奥で熱い塊がうごめいているのを感じていた。
美琴から与えられる刺激を体が全てを受け取ろうと敏感に反応を示す。

「ね、ねぇ、合ってる……間違ってない?」

「ん…は、い…もう少し…力入れてもらっても……うっ」


自分の手の中で硬度が増していくのを感じて美琴は、人体の神秘…!と、上条の変化していくソレを喜々とした様子で観察していた。


(え、こんなに、強く握っちゃっても大丈夫なの?)


美琴は恐る恐る、上条のそこを掴む手にさらに力を込めた。

231 :◆jPpg5.obl6:2011/05/30(月) 23:50:00.59 ID:ndDhmQJAO

「…あっ」

「…当麻?」

(あ、なんだろ…えっと……)


「き、きもちいい?」

「………うん」


上条が小さく震えて頷く姿に、愛しさが溢れてくる。



男に向けるべき言葉ではないかも知れないが、


―――かわいい…


そう思った。


(ゲコ太以上に…)


なんて、美琴はふざけてゲコ太を引き合いに出してみる。
上条が幼い子どものように見えて、美琴の母性がくすぐられた。
こんな行為をしながら、こんなことを考えている自分が妙におかしくて美琴の顔がふにゃっとゆるんで笑みをこぼした。

そんな美琴の笑みを、上条は官能的な微笑みだと思ったようで、


―――なっ、何この子!?
下条さん捕まえて、ナンテ危険な微笑みをこぼしちゃったりなんかしちゃってるんデスカっ!?


焦る、まだ大した刺激は受けていないはずなのに。
目に見えて上条から、『余裕』という二文字が消えていった。



(こんな感じで…擦るのかしら…確か……痛くないのかな?)


ぎゅっと掴んだまま手をスライドさせると、上条が押さえきれない声をこぼす。


「うぁ…っ」

上条の余裕のない声が美琴の鼓膜に響いて、下腹部にじんっとした甘い痺れがひろがった。

232 :◆jPpg5.obl6:2011/05/30(月) 23:57:21.05 ID:ndDhmQJAO

―――もっともっと聞きたい、
当麻のその声…聞かせて



「はぁ…」

「…ちょ…美琴…」

美琴は上条のそこに唇を寄せた。
そして、手で支えながら舌で根元から舐めあげる。

自分の手とは違う温かく湿った感触に、上条の息があがった。
天井を仰ぎ見るように、首をのけぞらして声が漏れないようにと上条は口元に手を重ねて押さえ込んだ。

「…っあ」


意を決した美琴は唇を大きく開いて、ためらいなしに上条の性器を口に含んでいった。
くちゅっと音を立てて、口の中…奥へと上条のそこをくわえこむ。


「みこ……っ!」

「ふ…ぁぅ…」

柔らかな口の粘膜に上条が触れた。
固く立ち上がる竿の感触を今度は舌先で確かめるように触れていく。

「んっ…ふ……」


「っ……」

上条の漏らす声に、竿を舐める美琴の愛撫にも熱がこもった。

ほどなくして、上条の先端から透明な液体が溢れてくる。
溢れてくる液体は、美琴の喉元から口の中全体に上条の塩の味を広げていった。

237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/05/31(火) 00:18:44.89 ID:q0D637oFo


238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/05/31(火) 00:21:02.48 ID:2OMkuDvDO


239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/05/31(火) 00:52:35.07 ID:Wc+uzuUro




247 :◆jPpg5.obl6:2011/06/01(水) 22:08:18.78 ID:vMC13GTAO

口の中が上条の張りつめるものでいっぱいになる。


「んぅ…」

限界まで口に含んで、流れ落ちる唾液を拭えないまま粘着質な音を立てて、美琴は上条の竿を口でスライドさせた。


「っ……」


―――あ、あ…口の中で……
びくびくしてる…

何コレ?
大丈夫なの?


口の中で感じる上条の反応に美琴は自分がちゃんとできているのか不安になった。

けども、興奮が高まり…込み上げる何かを堪えるのに上条は必死だ。


美琴が自分のモノを口にしている。


ただ、それだけのことで上条の意識は下半身の熱に集中する。
性器が血の流れを集めるようにドクドクと脈打っていた。


―――当麻、きもちぃ……?


そう尋ねる美琴の心の声を読み取ったように上条が口を開いた。



美琴の頭に上条の手がぽんっと優しく重なる。


「……気持ち……いい、ぞ……美琴…」

くぐもった上条の声が、美琴の背中にゾクゾクとした何かを走らせた。

248 :◆jPpg5.obl6:2011/06/01(水) 22:15:50.32 ID:vMC13GTAO

上条の声に誘われるように、そのモノをくわえたまま、美琴は瞳を向ける。


―――ほんとに?


「ん…んん、…はぅ…」


「…っ!?」


―――うぉ、おぉ…!くわえたまま、上目づかいとは破壊力ありすぎだろっ



美琴のその姿が上条の体に、口でされる以上の刺激を与えた。


―――落ち着け!落ち着くのだ上条当麻!


一瞬、果ててしまいそうな感覚になるもなんとか抑えた。

「くっ……」

「…?」

美琴の頭に優しく置いたはずの手は、美琴の動きを押さえ止めるかのように力が込められていた。

―――ちょっとストップ…


…頼むから、今動かないで。そんな、上条の切実な思いが手に込められる。


―――そうだ、美琴だって、そんなムチャして責めてくるようなことはまず……無い…


だから、この一波をすぎればと思っていたが…

床にペタッと座り込む、まるみのあるお尻のライン、そして弓なりに反った背中…美琴の足の指先はぎゅっと固く丸め込まれている。


美琴がふいに体をよじると、下着の紐が、ゆらりと揺れていた。


―――……確かにここからの、アングルはたまらないわけですが…

259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/03(金) 21:32:26.74 ID:notsh2hG0
なんというスローセックス

268 :◆jPpg5.obl6:2011/06/05(日) 22:10:45.79 ID:RbeGLc3AO

上条のおどおどした視線が気になって、美琴は問いかけるように口をあけた。

「……ふぁ…に?ふぉー…みゃ?」

「…ぁうっ」

くわえたまま口を動かした美琴からのふいの刺激に声をあげた。

先端を刺激するような、美琴の舌先の動きが上条の体に反応を起こさせる。


「んぁ…ッ」

彼の口から漏れる甘い声。


もっと、という要求が感じられた。


―――んっ…当麻が…


声とともに上条の体がぴくっと小さく震えて反応を返している。


―――私を求めてくれてる…


そう思うと、美琴は浮き立つような気持ちになった。

「…ん、……ぁ」

上条の反応に気分を良くした美琴は、挑むような視線を上条にねめつけながら、舌で根元から舐め上げる。

「…んーー…」


「…っ」


―――アンタが喜んでくれるなら


美琴は手を添えて、唾液に濡れている先端や茎のつぎめの敏感なところを愛撫した。


(ヤバい…美琴さん、それ責めすぎ……)


「はっ……」
「んっ…ん…」



―――もっとしたい


「お、おい、一体どこで覚えてきたんだよ…っ…こんな……っ」

269 :◆jPpg5.obl6:2011/06/05(日) 22:19:15.84 ID:RbeGLc3AO

自分がしている行為に、上条の反応に、美琴はかなり興奮していた。
もう、自分じゃコントロールできないほどに高まる気持ち。


「あ、…っ…美琴…」

高ぶった気持ちが、美琴の行動を大胆なものにさせていく。


「っ…あ、ぁ」

「…ん……ぁ」


―――…あぁ…っ
もう、アンタのそんな顔見たら、


自分の体から何かがトロッと溢れ出してくる。
その感覚に美琴はビクッと体を震わせた。


―――私も我慢できなくなる…っ


「あっ…ん…っ」

刺激を与えるばかりでなく、自分の体も刺激を求めてしかなかった。

熱くなる体に触れて欲しい、求めてやまない体を満たしてやりたい。

「あっ…ぁっ…」

美琴は浅ましい欲に駆られて、座り込んだ床に自分の秘部をこすりつけるように腰を揺らした。


自分の体も慰めたいが、上条に尽くすこの行為もやめたくなかった。

「ふぁ、ぁ…ん…っ」

美琴は口を軽く開けて先端だけをくわえるように唇と舌先で尽くし、片手で上条の性器を掴んだ。

「……んっ」

そして、空いた自分のもう片方の手を疼く秘部へと運んでゆく。


―――あぁ…だめ、こんなの恥ずかしいのに…

270 :◆jPpg5.obl6:2011/06/05(日) 22:27:38.83 ID:RbeGLc3AO

「は…ぁ…んっ…あぁ」

美琴は自分を慰める行為をあまりしたことが無かった。

恥ずかしい行為だというのは分かるし、何よりやり方もイマイチわからなかったからだ。

けれど、上条と付き合いはじめて“気持ちいいこと”を体に教え込まれてしまった。
そして、体が求めた時、それに応える方法も。


知ってしまっては、もう求めて仕方なくて。
上条の手で満たされない時には、こっそりと…
自分の手や指を上条になぞらえて行為に及んだ。


「はっ…ぁぅ…」


そんな恥ずかしいこと、人前でなんて…いくら上条の前でもできるわけ無い。


…と、そう思っていたのも一瞬だった。

「んんっ」


美琴は上条のものをくわえたまま、指をしっかりと自分の秘部へとあてがった。

271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/05(日) 23:10:29.99 ID:u98zTSuIO
…oh

272 :◆jPpg5.obl6:2011/06/05(日) 23:18:10.33 ID:RbeGLc3AO

「ふっ……っ…」

下着越しに秘部にそわせた指先は柔らかな場所の間を割ってクチュっと濡れた音を立てさせた。
指をわずかに曲げてはグイグイと感じる場所に押し当てる。

「はぁ…ぁんっ」


口でもまた同じように、淫らに濡れた音を立てて美琴は上条の性器をしゃぶっていた。

「は…っ、なんか、やらしい…眺め、だな」


―――恥ずかしいのに…こんなことっ


あてがえられた指で秘部を慰め、そこに押しあてるように美琴の体が小さく揺れている。

必死に上条に尽くそうと、性器を口にして…そして、我慢できない自分の欲を少しでも満たそうと自慰に耽る、そんな美琴の姿。


―――その腰つきはエロい…っ



「あっ…んぁ…」


―――どうしよう、これ…なんか…やめられない…っ


美琴は自分のことに集中してしまい、上条への行為がおろそかにしてしまっていた。

「なぁ…っ…美琴?」

そのおかげで少し余裕が戻ってきた上条は、美琴の頭に置いた手で指通りの良い髪をかき上げながら問いかける。

274 :◆jPpg5.obl6:2011/06/05(日) 23:27:05.53 ID:RbeGLc3AO

「…っ…いつも、その指で一人でやってんのか…?」

上条の言葉には美琴の自慰行為を咎めるようなニュアンスがこもっているようだった。


「なぁ、その指は何の代わり?」

自分の浅ましい姿を指摘されて、美琴の頬が快感とは違う紅に染まっていく。

羞恥の思いに体が脈打っていた。

「ふぁ…あ…」

美琴は自分の指をそのままに腰を揺らし続ける。

でも、自分で自分に与える刺激じゃ本当に求めている快感は手に入らない。


わかっている。

このままじゃ、


満たされないことぐらい。




―――当麻じゃなきゃ



「ぅ…んっ…とぉ…ま」


尽くしたいという思いで続けていた上条へ行為がピタリと止まる。

口元から上条の固くなった性器が離れ、美琴の片手は力なく上条の太ももに寄せられた。

289 :◆jPpg5.obl6:2011/06/07(火) 22:35:47.03 ID:G+qH2eFAO

「おしまい…?」


上条が柔らかい表情を浮かべ、小首をかしげて問いかけた。
止められた行為に不満を言うでもなく、その声に含まれた甘さに美琴の体がくすぐられた。

「うぅ…っ」


―――体が奮えたのは、きっと…


美琴は秘部にあてがった手を自分の股で挟み込むように、ほんの少しだけ閉じていく。


―――思い出しちゃったからっ……


「だって…」

私に触れてくる、コイツの指…

耳にかかる熱い息…

体を力強く引き寄せてくる腕…

………私の中に入ってくる……―――


「だって…なんだよ?」


俯きかげんにそう言う美琴に上条はつかさず鋭く言葉を重ねた。

「……っ」

その問いに、美琴は思わず唇を噛みしめる。


―――…わかってるくせにっ!


上条の太股に重なった美琴の手にぎゅっと力がこもった。


―――だって、もぅ…


美琴は浅く呼吸を繰り返して顔を上げると…その潤んだ瞳で上条を誘う。

290 :◆jPpg5.obl6:2011/06/07(火) 22:40:41.51 ID:G+qH2eFAO

「―――も……我慢できなくなっちゃったの…っ!」


いろんな思いに耐えながら、美琴は懇願の言葉を口にした。

そんな美琴の姿が愛しくて仕方なかった。
いつもの美琴とは違う、その必死な姿がたまらなく可愛い。


―――俺だけだよな


「……じゃあ、俺はどうしたらいい?」


―――ぜんぶ、俺だけしか知らない美琴だ


一人の女の子を自分のものにしているという感覚が、男の欲を刺激した。

上条は優しく問いかけているが、その求める答えは美琴にとっては簡単に答えられるようなものではない。


「――…っ!?」


何も無いような平気な顔で、意地悪く問いかけてくる上条が憎たらしい。


(わ、私に、なに言わせたいのよ…っ)


でも、もう恥ずかしいからとかそんなことはどうでもよかった。


―――はやく、はやく……


満たされたかった。


―――………欲しいのっ


どうしようもなく。
彼だけを求めて。


「―――………欲しいのよっ!ばかっ」


挿れてほしい。

中をいっぱいにして、

擦られて、


上条が与えてくれる快感で満たされたかった。

291 :◆jPpg5.obl6:2011/06/07(火) 22:59:16.58 ID:G+qH2eFAO

「……欲しいのか?」

美琴は涙目になりながら、無言でうなずいた。

はやく、はやく満たされたいと焦る心が瞳に映っている。


何が?と、さらに問いを重ねようと思ったがやめておいた。

―――そんな顔すんなよ
俺だって我慢できなくなるんだから…


「そうか、わかった」


そして、上条は腰を上げて美琴の体を跨いでいった。

その背後にまわり、美琴の体を押し上げる。

「んっ」

美琴は先ほどまで上条が座っていたベッドに肘をついて、うつぶせるような体勢にさせられた。

上条は後ろから、抱き締めるように美琴の体をつつむと
制服の下から手を突っ込んで美琴の肌に直接触れた。

「あぁ…っ」

熱い指先が、美琴の腹部を這って胸元へとのばされた。

ブラをずらされて、美琴のつつましい胸が上条の手のひらにおさめられる。


「はぁ…っ…美琴…」

ふにふにと胸を掴まれたまま、上条の熱い息が背後から耳に吹きかけられ、美琴はゾクゾクと体を震わせた。

その反応に、上条はまたわざと耳元で囁くように唇を開く。

293 :◆jPpg5.obl6:2011/06/07(火) 23:20:30.11 ID:G+qH2eFAO

「美琴が頑張ってくれた分……俺もご褒美…返してやるよ」


上条の声に鼓膜が震え、囁かれた言葉は美琴の頭の中で何度も繰り返し響いていた。


その言葉を消し去るように、美琴は首を振る。

「あっ…んんっ……」

上条の手から与えられる刺激に、美琴は背中を反らせると
背後にまわった上条にお尻を突き出すような格好になってしまった。

「はぁっ…可愛いお尻だな」

上条は荒く呼吸をしながら左手で、美琴の胸を掴んだまま右手でお尻をさする。


「あっ」

お尻を撫でていた、上条の指先が触れたのは下着の紐だった。

美琴が一瞬、声を上げた間にその紐はつんっと軽く引っ張り上げられると……
いとも簡単にほどけ落ちていった。

「おぉ…これは、思った以上に燃えるわ」

紐をほどく動作に、上条の胸が熱くなる。
こうした嗜好に目覚めてしまいそうだと、一人うなずいた。


もう片方の紐は、ほどかなくとも下着がぺらっとめくれて、美琴の足から落ちていった。


「やだっ…なにすん…の…っ」

上条は両手で美琴の腰をつかみ高くかかげ上げた。

後ろからでは上条の行動が見えなくて。
何をされているのか…と、美琴は少し怖くなった。

そっと後ろをうかがうように腕の隙間から顔をのぞかせる。

296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/07(火) 23:33:30.59 ID:ZBCXq3mGo
>上条の胸が熱くなる
熱くならない方がおかしい……ッッ


294 :◆jPpg5.obl6:2011/06/07(火) 23:23:55.43 ID:G+qH2eFAO
あっけなく紐パンの役目終了のお知らせ
何だったんだろ
自分は何にこだわってたんだろうか?


300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/08(水) 04:55:09.43 ID:TeNf7n8xo
>>294
上条さんが紐パンを頭にかぶれば問題ない


299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/08(水) 01:42:40.78 ID:rY4IZ0Gio
オサレ師匠の様にカルピスを 薄めまくってるにもかかわらず
この濃厚な味わいッッ!


301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/08(水) 07:55:16.91 ID:/C82BRC7o
>>299
俺のカルピスはどんどん薄くなっていってるけどな!


302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/08(水) 13:31:30.85 ID:b/mv7xapo
俺のは何故か少し赤いな

303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/08(水) 15:02:41.19 ID:VLQ/3JXDO
カルピスを薄めてるんじゃない
スプーンで一口一口飲んでるんだ

314 :◆jPpg5.obl6:2011/06/12(日) 22:15:03.73 ID:uIhzT5bAO

のぞいた先に見えたのは、歪んだ上条の表情。
それが、笑顔だということに気づくまで、いくらか時間がかかった。

上条が浮かべたのは、与える者の余裕の笑みだ。


「ひゃぁっ」


美琴があられもない声を上げ、逃げるように腰を引いてベッドのシーツを握りしめた。

期待していたモノとは違う何かが敏感になった秘所に触れていた。

生暖かく、湿った感触。

「やっ…ぁ…あぁっ」

愛液に濡れた場所に、上条の舌が入り込んでいた。

知らぬ感覚に美琴は、体を震わす。
上条は柔らな場所に舌を這わせて、逃げようとする美琴の体を掴んで、何度も舐め上げた。


「…ん…ぁ…気持ちいいか?」

言葉を口にされると、敏感なそこに息が吹き当たっていた。

ぺちゃっとした音が際立って鼓膜に伝わってくる。
その音が自分のそこから発せされているものだと思うと美琴は恥ずかしさに唇を噛みしめた。

「ぁっ…あっ…」

慣れない刺激に体がどうしようもなくビクビクと震えていた。

315 :◆jPpg5.obl6:2011/06/12(日) 22:23:22.11 ID:uIhzT5bAO

「やっ…だ…やめ」

上条の唾液と美琴のそこから溢れるものが、舌でかき混ぜられる。
濡れた音が美琴の嬌声と共に部屋に響いた。

「あっ…舌…入ってっ……ぁぁ…んんーーーっ」


―――ダメ
そんなとこっ…汚い…

私、ヘンになっちゃぅ…

当麻…やめて、

やめてよ…っ


「これ、やっ…ァッ…んっ…や、だぁ…」

美琴が思った以上の反応を示したものだから、上条も夢中になって舌を這わせていた。

温かく、柔らかな舌で敏感な場所をしつこく舐められて美琴は、さらに力を込めてシーツをぎゅっと握りしめる。

もう、いく…っ。絶頂に近い感覚が迫ってきて美琴は一際高い声を発した。


「ーーー…あぁッ!」

つま先がぎゅっと丸まって、強張るほどに全身に力がこもる。

先ほどまでとは比べものにならない愛液が一気に溢れ出していた。

唾液と愛液と、どちらのものともつかない粘着質な液体が美琴の太ももを伝う。


「…はぁ、ここ…美琴の…すごい匂いがする……」

「ば…かっ……。な、なに、言って……」

熱に浮かされたように、上条がどこか楽しげに言葉を口にした。

316 :◆jPpg5.obl6:2011/06/12(日) 22:33:22.05 ID:uIhzT5bAO

舌を離すと上条は顔を上げ、手の甲で口元を拭う。
今の雰囲気には似合わない、なんだか男らしい仕草だった。

上条の温かい感触が離れて、部屋の空気に美琴の濡れた秘部は冷たさを覚える。
秘部が濡れ、紅くなってひくついていた。
そこは上条の視界にしっかりととらえられている。


「美琴…?」

後ろから聞こえてくる上条の声に、首を曲げ背後をうかがおうとしたが力が入らない。
左半分の頬をベッドに埋めて、美琴は苦しげに呼吸する。


「はぁ…っ……ぁっ」

「かるく、イっちゃった?」


声からするに、意地悪く誇らしげな笑みを浮かべているのだ……きっと。

美琴は頭の中で、そんな彼の顔を思い浮かべて悔しくて、たまらない気持ちになった。

去った上条の舌先に名残を惜しみつつ、美琴は足を小さく震わしてベッドに体半分を沈ませていた。

もうしばらく動けないのでは無いかと思うくらいの脱力感にくてんと体を横たえている。

「びっしょぬれ…」

「ア…ンタが、はぁ…っ…したから…で、しょ…っ」

「俺もしてもらったから、ペロペロ返しです」

「はぁ…はぁっ…とぅ…ま…の、ばか……」

息もたえだえに美琴は背後の上条にそう言った。

320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/12(日) 23:20:10.63 ID:FDQEcXNho
俺のパンツもびっしょぬれなんだけどどうしてなんだ

322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/12(日) 23:40:21.66 ID:DhaaQaEso
美琴ペロリスト上条当麻の力をいかんなく発揮ですな

323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/13(月) 00:41:38.49 ID:BbK1HPJ0o
終わるまでに俺達を何回フィニッシュさせれば気が済むのか!

325 :◆jPpg5.obl6:2011/06/14(火) 22:29:33.35 ID:lnOktGLAO

「んっ」

「ほら、すげぇぬるぬるしてる…わかるか?」

溢れる愛液を指で絡め取るように、上条は美琴の秘部をなぞっていった。

そのまま、ぐいっと力を込めるとさしたる抵抗もなく指は美琴の中へと侵入していく。

「やっ…あ、あぁっ」

愛液にぬめった指先が、くちゅくちゅと音を立てながら美琴の中を浅い場所で出入りした。

「とぉ…ま、…もぅ…」


―――こんな、こんなことばっかり


「…も、いいからっ」

あえぐように言った美琴の言葉に上条はだまって、返事を返さない。


―――これ以上、焦らされたら
おかしくなりそう……


美琴の心を知ってか知らずか…指使いで、奥へ奥へとほぐしていく作業を上条は寡黙に続けている。


―――き……っ気持ちいい、けど…
今は…指じゃ…だめ…

なんで、それがわかんないのよ…っ!


「も……指…いいっ…からっ…はやく…」

「はやく??」

「~~ッ!?」

そこだけ、上条はとぼけた声で返事を返してきた。
本気で言ってるのか、態とやっているのか…どちらにしても腹立たしいのに変わりない。


「ん……ぁ…あっ」

美琴は出入りを繰り返す上条の指の感覚を追いながら、伏せていた腕を抜いて不自由な体勢で後ろを指差した。

327 :◆jPpg5.obl6:2011/06/14(火) 23:12:37.69 ID:lnOktGLAO

―――もう、本当にこれ以上…


「指じゃ…なくって…ァ…それ…入れてよぉ」


「……っ!?」

上条が一瞬ぐっと息を止めた。
美琴の切なげな声に、心を刺激される。

美琴に指差された、自分の下半身に目をやった。
自分のそこも、溢れ出る先走りの透明な液体ですっかり先端が濡れている。

「あー…」

上条が口元に手を当て視線を落とし、息を吐くように声を漏らした。


―――こんなのフェアじゃない


「もぉ…ヒクッ…お願い…だか、ら…グスッ……こんなのやだ…」


―――私ばっかり、


アンタのことほしがって

やらしく…されて、

余裕なくて…

恥ずかしいこと
言わされそうになって……


(…っ……いつから…こんな自分になったのよ……)


入れて欲しいとねだる美琴に、上条の口角があがった。

「焦らし過ぎちゃったな…悪かったよ」

「…んっ」

美琴の体からふいに指が引き抜かれる。

「ちょっと…待って…俺の準備が、まだ…だから……っ」

また後ろから抱きしめ、耳元で囁くと…その言葉で安心したように美琴はこくんと従順な頷きを見せた。

328 :◆jPpg5.obl6:2011/06/14(火) 23:20:19.28 ID:lnOktGLAO

やっと、人心地つけそうだ…と、そんな気がした。


「ほいっ、と…たしかこのあたりに…」

上条は美琴の体を追い越すようにベッドの枕下に手を伸ばしていた。

そしてビニールの破れる音がして、これから与えられるであろう快感への期待で体に震えが走る。

「はぁっ…」

悩ましげな声が美琴の口から発せられた。


「ん…早く、当麻」

「………そんな風に名前呼ぶの…なんか反則じゃねーか」

美琴がもう限界ギリギリなのと同じように、上条も切羽詰まった状態になってきていた。


「……余裕なくて優しくできねぇかも」


二人の欲望は、それぞれに求め合いながらお互いを追いつめてゆく。

「痛かったら言えよ?」

「…そん…な、しんぱい…今さら、い…らない、わよ…」

そうつぶいたかと思うと、入り口に熱いものが当てられた。
上条の手が美琴の腰に当てられる。

329 :◆jPpg5.obl6:2011/06/14(火) 23:26:53.74 ID:lnOktGLAO

「ぁ……っ」

熱い先端が入り口にひたと触れて、びりびりと美琴の体に緊張が走る。

ぐいっと腰を押して、一番太い先端が美琴の入り口を擦って中へと進んでゆく。

「…っ」

いくら、濡れてほぐされていても指とは比べものにならない太さと固さ…そして熱をもったものが入ってくるのだ。

入ってくるときのその激しい違和感はぬぐえない。

「力、ぬけよ…美琴がつらくなんだろ」

「んんっ」


上条は無理に押し込もうとはしないで、少しずつ体を押し進めていく。

美琴も、少しでも深く、深く上条を受け入れられるようにと、
両肘をベッドについて腰を浮かせた。

「ん…っ」

「はっ…」

そそりたった肉棒が美琴の中に吸い込まれていくのが後ろからはっきりと、見えていた。


「そう…、そのまま……も、う…少しだから……っ」


「…ぁ…あっ……んっ……」

待ちかねていたものを与えられて、無意識のうちに美琴は満足の声を漏らした。


「…美琴……」


すっかり根元まで中に入ると、上条がため息を吐くように美琴の名前を呼んだ。

333 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/14(火) 23:45:44.67 ID:SlFLyN0AO
おいおい…こんなにも生殺しを受け続けてたらいつかLEVEL6になっちまうぜ…

335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/15(水) 00:24:51.28 ID:bhmw/3DFo
生殺しを繰り返すことでレベル6に到達するSSがあってだな……

339 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/15(水) 09:05:22.09 ID:a6macI460
>>335
懐かしいな
つまり、俺たちもレベル6へと階段を上っているわけだな


340 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/15(水) 09:46:14.59 ID:2QiBJWWIO
あのSSの上条さんもこんな気持ちだったのか……

341 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/15(水) 17:26:40.58 ID:WeYmuJEAO
あの時の上条さんの気持ちがめちゃくちゃ良く分かったよ…
こりゃあツライなorz

342 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/15(水) 17:56:40.61 ID:o78vVU3IO
読んでた当時は爆笑しながら読んでたけどなwwww
寸止めのツラーサ…


343 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/15(水) 18:51:00.80 ID:jp0lTd/IO
このスレが1000いくまで焦らされ続けたらあの上条さんみたいにLEVEL6になれるんですね
……先は長いな


348 :◆jPpg5.obl6:2011/06/18(土) 21:11:40.54 ID:xPrjXQzAO

「くっ……んっ…、んんっ……」

最奥まで貫かれて、ゆっくりと抜き差しがはじまった。

じわじわとした快感が美琴を襲う。
美琴は体が前に押しやられていくのをシーツを掴んで必死にこらえていた。

擦れるたびに、美琴は上条をぎゅっと締めつける。
もう、そうとうな快楽を感じているようだった。

「はぁっ……はっ…………」

「ぁ…っ…んっ」

入り口で茎を擦られて、上条の性器はよりいっそう美琴の中で成長してゆく。

「んっ…やぁ…あっ……あぁっ………」

美琴の口からあえぎ声が漏れ、またぎゅっと固くシーツが握りしめられた。

腰を打ちつける強さが増して、美琴は肘をついているのもつらくなってきた。
左の肘がくだけ、美琴の体が前に倒れた。
ベッドに体が崩れ落ちる。

「う…あ、みこ…美琴」

熱に犯され、震えた声で名前を呼ばれる。

それだけで、心が震えた。

自分だけを求められているようで美琴は嬉しかった。



―――もっと……
もっと……名前、呼んでほしい

349 :◆jPpg5.obl6:2011/06/18(土) 21:40:47.41 ID:xPrjXQzAO

「んん…と、う…まぁっ…」

鼻にかかった、甘い声で名前を呼ばれる。


―――うあ…なんかぐっときました…っ


胸の中に、美琴への愛しい思いが満ちていった。
たった一つ、その思いを表す言葉が頭を駆け巡る。
伝えずにはいられない…そんな思いに駆られた。


―――可愛い

「みこ、と……」


―――俺だけの…


「ーーー…美琴っ」


「んっ…と…ぁっ…まぁ…っ…」


美琴の意識という意識がそこに集中している。
快感が高まるにつれ、頭の中が白く霞んでいくようだった。

「とぉ…ま、んっ、あ…当麻ぁ……」

繰り返し、繰り返し何度も名前を呼んだ。


―――体も、頭の中も…熱くて溶けちゃいそう……


手の中のシーツが汗でじっとりとぬれていた。


「ぁ、…ぅぁ…っ…みこ…ぁ……と…」


抜いて、挿れる。


肌のぶつかり合う音が激しさを増す。
上条は腰の動きを早めていった。


「…美琴…美琴っ」

上条もうわごとのように愛しい名前を繰り返していた。

そして、一段と強く腰を打ちつけて、大きく体を震わせた。

350 :◆jPpg5.obl6:2011/06/18(土) 21:55:12.38 ID:xPrjXQzAO

射精をした高揚感に、上条の全身が満たされる。


「……んんっ」

美琴は上条が達したことを知った。

体内で脈打つそれがドクドクと熱い液体を放っていた。
快感に溺れた美琴の体は欲張ってその小さな刺激を追い続けている。

「はぁ……はぁ…」

そのまま、上条は美琴をまた背中から抱きしめた。


後ろから、上条の荒れた呼吸が美琴の耳をかすめていった。
「…あ…」

呼吸を整えている中、ふと、美琴に名前を呼ばれ…伝えたくて仕方なかった言葉があったことを思い出す。


―――美琴……


耳元で聞こえるか、聞こえないか…
乱れた呼吸にまじって、そっと囁かれた―――――



『好き、だ…』


上条の口から、ふいに出た言葉に美琴はぶるっと肩から体を揺らした。

「ひぁ…っ」

まだ中にいた上条にその震えがダイレクトにつたわる。

汗が流れるように美琴の秘部から溢れた液体が太ももを伝って床にぽとっと落ちた。

356 :◆jPpg5.obl6:2011/06/18(土) 23:53:06.69 ID:xPrjXQzAO

「ありゃ…?」

「~~~ッ!!!」


囁かれた言葉で……


――――……イっちゃった


耳の性感帯を刺激されたから?
体が敏感になってたから?
とにかく、彼の言葉一つがきっかけになり美琴の体は絶頂をむかえてしまったのだ。


「…急に、…そんなことっ…」

「…美琴さん…これは一体?」

ポタポタと落ちる雫に上条は目を向けた。

「ア、…ンタ、ほんと…ズルいわよ」

「なにが?」

「……ズルいっ」


ずるいも何も、ただ、思ったことを口にしただけ。

たったそれだけなのだ。


「なんで?なんで私の弱いトコ……」

「ん~?」

「…そんな……確実に、ついてくんのよ」

「そんなこと言われてもなぁ~……」

息が整った上条は腰をひいて、そっと美琴の体から自身を引き抜いた。

363 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/19(日) 06:27:47.15 ID:3jXJSKYDO
囁かれてイっちゃう美琴さんマジかわゆす

357 :◆jPpg5.obl6:2011/06/19(日) 00:19:57.04 ID:AAQbKYdAO

「んっ!」

「……分かんねぇよ、偶然だろ」

別に、狙って言った訳ではないのだから。

「きゃっ」


ベッドに崩れた美琴の体を、上条が引き起こして自分の方へと寄せた。

「まぁ、美琴さんが上条さんのこと、好きーなのと同じように……」

上条が座り込んだ間に美琴の体がすっぽりとおさまる。
腕に抱きかかえられて、美琴は顔をあげた。

「ぁ……」


―――ほら、またそんな顔して……


やっと見えた上条の顔、なんだか久しぶりに見たような気がした。

優しく笑み浮かべて、上条は口を開く。


ゆっくりと、言葉がちゃんと聞こえるように。

確実に、心まで伝えられるように。


上条の優しい声に…低い響きが美琴の鼓膜を揺らす。


「……俺も美琴が大好きってこと」


「……~~ッ」

美琴は、上条の背中に腕を回してさらに抱きついた。
体をできるだけぴったり寄せて。


それに応えるように、上条も抱きしめる腕に力を込めた。


―――…はぁ、何もかもコイツのせいで乱されまくってる…


「ばか…」


―――………そういうとこが、


ズルいって言ってるよ…


・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・――――――

369 :◆jPpg5.obl6:2011/06/19(日) 18:57:40.77 ID:AAQbKYdAO

――――…………


情事を終え、美琴は軽くシャワーを済ませた後、食事の用意にいそしんでいた。

一方、上条はというと、いろいろと散らかってしまった
ベッド周りを片付けた後、シャワーへと向かっていた。


「できたわよー!」

「はいはーい、今行きますよ~っと」

上条は濡れた髪をタオルでわしゃわしゃとふきながら、美琴の呼び声に答えた。

「おおっ!いい匂いがする!!!」

シャワーを浴びて戻ってくると、部屋は食欲をそそるいい匂いに満たされていた。

鼻が自然と動いてしまう。

美琴は二つのお皿を両手で運んで、上条にそこへ座るように促した。

「ふふん♪美琴サマお手製ハンバーグよ。早く座って」

二人分の食事の用意が揃うと小さなテーブルの上はいっぱいになる。


「すっげーうまそう…あぁ、お肉を食べるなんていつぶりのことなのでしょうか…」

ほろほろと、目元に手を当てながら貧乏学生上条は、感慨深く言葉を口にした。

「おおげさね。さっ!早く食べましょ」

体を動かした後ということもあり、二人ともお腹がペコペコだった。

370 :◆jPpg5.obl6:2011/06/19(日) 19:10:32.85 ID:AAQbKYdAO

ほかほかのご飯の湯気に、ハンバーグにかかったソースの匂いもそそられる。
そして目に映る彩りよく飾られた野菜たち。

視覚からも嗅覚からも、食べる意欲を掻き立てられた。

「「いっただきまーす!!!」」

手を合わせ、声を合わせて食事の挨拶をすませると上条は勢いよくパクッと大きめの一口でハンバーグを口にした。

「ど、どうかしら?」

味にはそれなりに自信はあったが、やっぱり彼の口に合うのかどうか…少し不安だった。

聞かずにはいられない。


「………上条さん、今ばっかりは幸せって言いたい」

「お、おいしい……?」


美琴は自分の口に運ぼうとしていた箸を止めて聞いた。


「最高においしい!!!」

箸も一緒にぐぅっと握りしめた手を掲げ、声も高らかに上条は言った。
その言葉に美琴の顔が頬からふにゃんとゆるんで明るい表情に変わる。

「いや、本当お世辞抜きで…
こんな美味しいハンバーグ食べたの生まれてはじめてです!」

「そ、そう!良かったわね!しっかり味わって食べなさい」


―――うわ、食べてる食べてる…嬉しいっ!

371 :◆jPpg5.obl6:2011/06/19(日) 19:24:33.14 ID:AAQbKYdAO

パクパクと箸を進める姿にほっとして、美琴も食事を進める。

二人で食べると美味しさも倍になる気がした。

(ん……おいしっ♪)

口に箸を入れたあと、上条の動きがピタリと止まる。


(あれ、なんか嫌いなものでもあったのかしら……?)


美琴は不安げに上条の顔をのぞきこんだ。

上条が天井をあおぎ、あーっと何か思い出すように声を漏らす。


「なに?どうしたのよ?」

「……なぁ、美琴のでぐしょぐしょになった紐パンツどうすんだよ…白井のなんだろ?」

「ーーー…ぶっ!!」

変なことを言い出すものだから、美琴が口に含んだ食べ物たちが吹き出しそうになった。

「おい、何やってんだお嬢様」

「あ、アンタが食事中に変なこと言うから!」


先ほど、下着のことについて聞かれたため、美琴は黒子にすり替えられたものだと説明したのだ。

「あ、新しいの買って返すわよ…」

「洗って返すより…そうだな、その方がいいよな」

上条の茶碗が空になったのが目に入り、美琴が手を差し出した。
よからぬ話題にいきそうなのを軌道修正する意味もこめて。

「いる?」

「あ、お願いします」

渡された茶碗にご飯をよそごうと美琴は立ち上がった。

372 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/19(日) 19:34:23.19 ID:L208w8tAO
俺は とんでもない事に気づいたかもしれない

373 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/19(日) 19:48:38.34 ID:OyfZhpNu0
>>372
どうした?


374 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/19(日) 20:13:26.53 ID:L208w8tAO
>>373
「美琴は いま下着をつけてない可能性がある!」
…と思ったが、スレを読み返したら そんなことはなかった


>>374
やばい、盲点だったそんな素敵設定
その設定だったら料理中の美琴にいたずらできた
くっそー損した気分
たぶん美琴さんは今ドットで散りばめられたゲコ太パンツはいてるね


375 :◆jPpg5.obl6:2011/06/19(日) 21:06:42.35 ID:AAQbKYdAO


「今は、ヘンな話題禁止ね」

そう言って牽制しながら美琴が上条の前に茶碗を置くと「ありがとう」と言いながらまたハンバーグを口に含んで幸せそうな顔を浮かべた。

とりあえず、美味しい食事がさめないうちにと、食べることを再開。


――――――――…………

「ふぁ~ごちそーさん!ありがとなー美琴」

「どういたしまして。そんな風に食べてくれると、作ったかいがあるわ」


美琴が作ったハンバーグはすっかり彼の胃の中におさめられていた。

「美琴の分までがっついてしまって…上条さんは情けないです…」

「いいわよ、アンタに食べてもらう方が嬉しいし」

上条がハンバーグをまだ欲しそうな顔をしていたから、美琴は自分の分を半分にわけっこしてやったのだ。
今度作る時は当麻の分は3つ用意するわね、なんて嬉しい約束をしながら。

彼はそんな贅沢できねぇよって、苦笑いしていたけれど…

それほど、望んで食べてくれたことに美琴は満足に笑む。


幸せな気持ちで胸がいっぱいだ。

376 :◆jPpg5.obl6:2011/06/19(日) 21:16:01.07 ID:AAQbKYdAO

「あ、片付けは俺がするから置いとけよ」

「いいわよ、私がするから…」

「いやいや、ハンバーグを半分わけっこまでしていただいたのですから
美琴さんはゆっくりしてなさい」

上条が、立ちあがろうとする美琴の肩をポンっとおさえてお皿をまとめて持って行こうとした。


「あ……やだ」

「え、あ、どうしたんだよ?」

不満と悲しさが混じったような声で、美琴は上条の服の裾を掴む。

上条は何かマズいことをしてしまったかと、焦りの表情を浮かべていた。

「…もうすぐ帰んなきゃ行けないし…あんまり、離れたくない…」

「……」

(離れたくないとは、今この部屋から台所までのこの距離のことを言っているのでせうか…?)

上条は今の居場所から、向かおうとした台所に目を行き交わせる。

(すぐ、そこ…なんですが……まったく、またそんな可愛いことを……)


「………帰したくなくなるじゃねーか」


ぼそっと、言葉が落とされた。


「えっ」

美琴は上条の言葉を聞き取れなくて、聞き返すつもりで声をあげた。

378 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/19(日) 21:34:15.28 ID:A4fUYt5SO
美琴可愛いなあ

379 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/19(日) 21:51:05.80 ID:cHdHqItAO
やはりイチャイチャも良いものだ…

384 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/20(月) 00:01:02.39 ID:S1r10mjxo
エロエロもイチャイチャも良いなあ!
>>371の「いる?」が一瞬使用済みパンツのこと言ってんのかと思ってビビったww
上条さんも何普通に返事してんだよとか思ってしまった


>>384
上条さん実はそのつもりで返事してたり(笑)(笑)


390 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/20(月) 19:10:44.03 ID:J/zhjEbuo
>>384
おまおれ
美琴が平然とし過ぎだろとか思っちまった


395 :◆jPpg5.obl6:2011/06/20(月) 22:53:14.30 ID:pubpNzNAO

「はいはい、じゃあ片付けは後!水につけて置いときましょう
じゃあ、俺これ全部持ってくから美琴はコップ頼みま・す・よ」

「な、何よその言い方…っ」

何か誤魔化されたような気がしたが、皿を持ち運んでいく上条の背中を美琴はコップを持って追いかけた。

洗い場に上条は本当に食器たちを適当に水につけておくだけだった。
美琴は自分がやるべき仕事を中途半端に残すみたいで気がひけたが、
強引に肩を押されて部屋へとかえされた。

「今から帰るまでのいちゃいちゃタイムだなー」

お皿が気になって、困り気味に立ち尽くす美琴の背中から上条が声をかけた。


「なっ!!」

振り返ってみると、ほっぺたに上条の人差し指が刺さった。
あ、ひっかかった!と上条は嬉しそうに言う。無邪気にはしゃぐ少年の顔だ。


「何だよその顔?美琴もいちゃいちゃするの嬉しいくせに」

「ぅ……」

なんて、上条の言葉が決め手になった。
その通り、上条とくっついていられる時間が欲しいのだ。

もう、お皿のことなんて気にもしていなかった。

「さ、おいでおいで」

上条は部屋に戻ってベッドにもたれると、座り込んで手招きをし美琴を呼んだ。

396 :◆jPpg5.obl6:2011/06/20(月) 23:08:28.76 ID:pubpNzNAO

「何が、おいでよ…私はアンタのペットか何かか」

言いながらも、上条に近づき、向かい合うよう足をまたいで美琴もその体の間に座り込む。

「………」

近づいた上条の頬に自分の頬をピタリと当てた。
頬の火照りがじわっと広がる。


まだ少し湿り気を帯びているツンとした髪から、シャンプーの匂いがした。


―――このシャンプーの匂い…すき


安心し、満たされる身体中の感覚。


首に手を回して、美琴は上条を抱きしめた。

ほんの少し呼吸がしずらくなるくらい、ギュッと……。

「ん、美琴…?」


上条が肩口に寄せられた美琴の頭に手を置くと、
美琴の甘い香りにまじって、ハンバーグの匂いがした。

あぁ自分のためにと頑張ってくれたんだなぁ…と、また嬉しい気持ちになる。


離したくない、帰したくない、まだまだ抱きしめていたい。



―――でも、

401 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 03:49:12.38 ID:ooAVQQ4G0
ハンバーグ真面目に作ると匂いつくんだよなぁ・・・
具から空気抜くのに素手で触らないといけないし

402 :◆jPpg5.obl6:2011/06/21(火) 05:01:03.21 ID:DADOEHEAO

―――そんなこと、俺が言っちゃだめだよな…


「なぁ、美琴……」

美琴を困らせることはしたくない。
だから、本当の気持ちを隠して、


「……何時に…出よっか」

決意が揺らがないように、美琴に言った。

ゆっくりと、はっきりと。


上条も美琴の体を包み込む。


―――俺が「帰るな」って言ったら
帰らないんだろうな、きっと……


言葉に反して、その腕は美琴を離すまいとしているようだった。
それに答えるように、美琴が身をよじって、またさらに密着度を高める。

「………」

「あんまり、遅くなったら…いけねぇしな…」


――――まだ、一緒にいたい


(やっぱり帰りたくないなぁ…)


「………」


―――って言ったら、コイツのこと……困らせちゃうわよね…


「……なぁ…」

返事のない美琴に頭でコツンと呼びかける。

求められてるその返事は、帰らなければならないこと。

もうすぐ、彼から離れなくてはいけない。

―――やだ


「………」

(あ~黒子また怒るかな……)


―――離れたくないの……


―――まだぎゅってしてたいのよ…

404 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 05:25:35.45 ID:6SQ0NsIZo
デレ条さんたまんねえ
最近美琴になって上条さんを独占したい欲求が出てきてもう矢も盾もたまらん
おかしいよね、俺、男なのに


405 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 06:35:29.25 ID:VooSTyLAO
>>404
それが噂の「上琴病」です
たくみなむち の新作マダー?


412 :◆jPpg5.obl6:2011/06/22(水) 22:43:09.12 ID:Mrl2UO7AO

「……まだ、一緒がいい…」

美琴は首筋に顔を埋めながらくぐもった声で言った。

すり寄ってくるその姿が小さく、可愛らしく感じる。
甘えた仕草に、上条が抱いた決意がぐらついた。


―――こんな状況で、それは何かズルいだろ…


一瞬聞こえないふりをしようと思ったが、声にまじって
首筋に吹きかかる美琴の熱い吐息がそうはさせてくれない。

焦るように胸の鼓動も早くなる。


「いや、まだもう少しは一緒にいるけどさ…時間決めとかないと上条さんも困っちゃうわけで……」

美琴の背中をトントンたたいて、埋めた顔をあげるように促した。
それはつまり、美琴に少し体を離すようにと提案する手だった。

美琴はそれに反抗して顔をあげるどころか、回した腕をきつくして上条の体を締め上げる。

「んお、ちょ、と…苦し、い…です」

「ばか」


(アンタも同じ気持ちなら、………)


―――私のこと、離さないでよ


「…離れたくない……」


「~~っ」


―――お、押しに負けるな!
会う度、お泊まり………ほら、なんか体裁的にも
まずい気がしますし……

413 :◆jPpg5.obl6:2011/06/22(水) 22:54:25.97 ID:Mrl2UO7AO

「だっ…だめ。ほら、白井が待ってんだろ…あんまり心配かけてやるなよ」

「何よ、そんなに私に帰って欲しいの?」


そんな意地悪な質問を重ねて、美琴が上条の背中に手を置いたまま顔をあげる。

…そこには不満で頬を膨らせた美琴がいた。

「……そうじゃないけど…でもなぁ……」

向かい合う形になり、美琴の瞳に上条が捕らえられた。

逃げられない、その瞳から。

「……こうゆう時、アンタが“帰したくない”って言ってくれるもんじゃない?」

「…何言ってんだよ、そんなこと言ったら美琴絶対帰らないだろ…だから言わん」


美琴は、じぃーと上条を見つめたまま思案を巡らせ、下唇を噛み締めていた。



「……ねぇ」

小さく首を傾げると美琴の髪がさらっと流れっていった。


「何だよ」

「…言ってよ」

「…可愛く言ったって……だめだからな」

美琴は上条の態度にまた一段と頬を膨らませる。


「もうっ!そのへんの男らしさが足んないのよ、アンタにはっ!」


美琴の苛立ちのこもった声が、上条の耳に響く。

414 :◆jPpg5.obl6:2011/06/22(水) 23:00:25.48 ID:Mrl2UO7AO

「はぁ…すまん」

思わず、上条は力ない声で謝罪の言葉を口にした。

美琴が怒りを覚えている自分の男らしさとは何なのか…
自分にとっては果てない疑問に頭からはてなが飛んだ。

「だいたい…っ、え、えっちな時ばっかり強引で、
ここでそれが出せないっていうは、一体どうゆうことなの……?」

「はぁ……、ん?」


(………なんか、さらりと何やら引っかかることを言われたような…)


「ふーん…つまりは、上条さんに本気だせってことか…」

「そうよ、男らしいとこみせなさいって………」
「―――いいのかよ?」

急に雰囲気を変わった、力のこもった声に美琴の体がピクリと反応する。


「え」

何か怒らせてしまった?
そんな不安がよぎるくらい、上条の瞳は真剣だった。



「上条さんが本気出したら、美琴…一生俺の腕から逃げられないぜ」


「…っ!!」


―――いっ、一生……は、はは離さない……
ど、どどどうしよう


「ふ、ッに、ゃ……ぁっ!!!?」

「いや、美琴さん、何言ってるかわかんないし
ここ真っ赤になるとこじゃなくてツッコむところよ」


上条がおーいと呼びかけながら、どこかに飛んでしまった美琴の意識を呼び戻そうとした。

422 :◆jPpg5.obl6:2011/06/23(木) 22:55:01.61 ID:xdO/vzjAO

「まぁ、とにかく今日は帰りましょう」

まだ、望まない言葉を続けた上条に意識を戻した美琴は、不満を露わに言った。

「なっ!一緒がいいって言ったじゃない!」


「……帰るって言ったのは美琴だろ」


―――言った、確かに言ったけど……
そんなの、本当は違うってことくらい分かるでしょ……


「……」

「な、なんでせうか…」

美琴の瞳が何かを探るように、見つめてくる。

上条が今抱いている美琴を帰らせなければならない
とする決意を何とか崩してやりたかった。


―――絶対、私を帰らせたくないって、
そう…思わせるためには………


美琴が考えて導き出したその答えは…


―――そうよ、私から、仕掛ければいい


つまりは、意図的に自分から誘うことだった。


―――私が、


「なぁ美琴、今日じゃなくたって…また………んッ!?」


―――アンタをその気に、させればいい


「はぁ…ん、むっ」

美琴は上条の口を唇でふさいだ。
ふさぐだけじゃなくて、ついばむようにして柔らかな唇を甘噛みする。

「ん、はぁ…ちょ、……みこ…んんっ」

「んっ」


思わず、唇を軽く開いて上条は自分の舌先で美琴の舌を誘ってしまった。

423 :◆jPpg5.obl6:2011/06/23(木) 23:01:50.88 ID:xdO/vzjAO

唇から侵入してきた美琴は、吸いつくように、噛みつくように…舌を不規則なリズムで絡み合わせ、男の本能を刺激する。

つたないながらも、美琴なりに何かを必死に伝えるような
そんな熱のこもったキスだった。


「んぁ…ぁっ」
「はぁ…」


何を言うでも無く、唇が離れ、鼻がぶつかる距離で二人は見つめ合った。

荒い呼吸に、二人の肩が揺れている。

上条の決意はもうぐらぐらと、支えを失い揺れていた。

「…な…なんですか、急に」

また、腕をまわされた上条は美琴に抱きしめられる。


そして…――――



「帰らない」


最後の一撃。

とどめの一言。

上条のその決意はあっけなく崩れた。


「………わかったよ、」

抱きしめ返す形で、上条は言葉とともに返事を返す。




「………帰さない」


「…うん」

上条の言葉に美琴が満足そうに、少し頬を緩める。
嬉しい気持ちを隠そうとするが隠しきれないといった様子の小さな笑顔だった。

「…あぁ上条さん、また悪者扱いですね……
どんどんダメな悪い男になってる気がするよ…」

「そんなことないわよ。黒子には上手く言っとくから大丈夫、だいじょーぶ…!」


(………うん、たぶんね)

424 :◆jPpg5.obl6:2011/06/23(木) 23:19:08.48 ID:xdO/vzjAO

上条はもう吹っ切れたように、美琴の体を抱きしめながら、
触れられる面積を増やそうと傾けた頭を美琴の頭にのせた。


「美琴ってさ…」

「ん?」

「なんか、だんだんと、そういうことに積極的になってきたよな…かなり…
ん?いや、割とはじめから積極的だったような気も…?」

「ちょ、ちょっと何の話かしら?」

何だか嫌な予感がして、美琴は抱きしめる力を弱めて顔を上げた。

上条の傾けていた頭が、美琴が顔を上げるのとほぼ同時に元の位置へと戻された。

「なんつーか、回を重ねるごとにエロさ倍増?」

「ひっ人のこと変な言い方しないでよ!!!!」

美琴は、上条の肩口に向かい拳を振り落とした。

「いてっ電撃よりマシですが…あんまり乱暴は……」

美琴は落ち着かない様子でもじもじと俯いている。

「あ、アンタだって、はじめの時は私に触るので精一杯だったくせに…」

「いや、だから奥手の上条さんをこのようにけしかけたのは美琴さんで……って……」

(お、全然俺の声聞こえてない顔してんな)


上条は生物の珍しい行動を見る研究者のように、ふむふむと美琴の様子を観察していた。

425 :◆jPpg5.obl6:2011/06/23(木) 23:28:15.83 ID:xdO/vzjAO

―――なんかフルフルしてる……


(頬の紅潮度から見るに、美琴たんは何やら恥ずかしいことを思い出しているようだ)


「なの…に、今日は……わ、私の、あ…あんなとこ、ろ、を……」


(ふむふむ…)


「な、舐めたり…う、う、後ろから、し、したり……」

美琴は自分のことでいっぱいで、言葉がつかえてうまく言えていなかった。

「そういや俺もペロペロ初体験だったのですが…いつの間にフェラまで覚えた……って、うぉぉぉっ!」

ビリビリッと目の前に電光が走った。


「ちょ、ま、絶賛らぶらぶ密着中に、それはない!!ビリビリ禁止!」


防御として上条は右手で美琴の…、

「きゃっ!」

お尻を掴んだ。


「な、ヘンなとこ触んないでっ!」

「つ、掴みやすいところだったので、つい……」

上条が、そう言って笑うと美琴も少し落ち着きを取り戻した。

「まぁまぁお互いペロペロデビューしたわけですが……」

「…そう、ね」

「美琴もあそこ舐められるの良かった?」

「なっ!?」

「……気持ちよかった?」

二度重ねた問いかけ、美琴の顔が赤く上気した。
上条の声が呼び水になり、先ほどの情事が感覚までも鮮明に脳裏に浮かぶ。

430 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/24(金) 00:39:21.35 ID:kt/NvsqDO
ニヤニヤが止まらないじゃないかwwwwwwwwww

431 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/24(金) 00:44:00.33 ID:sOUmAzbE0
まじでこのスレオアシスなんだが
いつか終わってしまうのが今から鬱

432 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 01:23:02.40 ID:U7yZ8LYn0
>>1ならまたすぐに次の上琴を書いてくれるさ

433 :◆jPpg5.obl6:2011/06/25(土) 20:55:24.51 ID:45u3b/FAO

「気持ちいい」と返事を返すのは羞恥の思いが固く口を閉ざしてくるし、
「気持ちよくなかった」と嘘の返事をするのはいけないと
善をなそうとする思いが制止した。


―――何で、コイツこんなことばっかり聞くのよっ


答えは、簡単。

美琴の反応が可愛いから、もっとその姿を見たいから、
上条は楽しんでいるのだ。


―――へんじ、しなきゃ…だめ?


すっと、瞳を向けると上条とばっちり目があってしまった。

「ん~~?」

「……ッ」

上条は美琴の頭を両手で撫でながら、見つめてくる美琴に何も言わずに返事を急かした。


―――言わなくても…知ってるくせに


そして、美琴は首をゆっくり縦にふって、そのまま俯く。


黙って、うなずくしかなかった。

「気持ち良かったんですね…素直に返事ができるとは、いい子いい子!」

「やだ…!ちょっと」

いい子いい子と、頭を撫でるかわりに手をスカート下の中にスルリと滑り込ませた。

「なっ……!」

スカートの下に入った手が美琴の内股をスルスルと指先と手のひらが這う。

434 :◆jPpg5.obl6:2011/06/25(土) 21:02:15.64 ID:45u3b/FAO

「……美琴からちゅーされて、もっと触れたくなってしまいました」

「えっ…ぁ……!?」

「美琴も、そのつもりだったんだろ」

美琴を抱き上げて、体をくるっと反対に向け、ベッドに乗せる。
上条はそのまま美琴の手首を押さえて、押し倒した。

二人の体の重みにベッドが、ギシッと音を立てる。

「…っ、や…ちょっと、待って」

「今さら、やっぱり帰るとか言うなよ」

上条に押さえつけられたまま、美琴は身動きが取れない状態だった。

「す、するの!?」

「さて、上条さんから美琴へご褒美の時間です」

そう言って上条が、美琴へ唇を落とそうとした。

「ちょっと待って!!」

美琴の声に上条の動きが止まった。
先ほどまでとは違う、はっきりと彼の動きを止めるための言葉だった。

「え……」

戸惑いに揺れた上条の声。
何の根拠もないが、美琴が自分を拒否することは無いと思っていた。

「どうしたんだよ…?」

美琴の表情からは、何も見えなくて…
上条は、小さな不安を胸に美琴に問いかける。


「…その、」

言いにくそうに、視線をそらした美琴は小さく唇を開いた。

437 :◆jPpg5.obl6:2011/06/25(土) 21:59:42.95 ID:45u3b/FAO

「さっき…後ろからされるの…ちょっと、嫌だったから…」


小さな声で、聞き取るのもやっとだった。

『嫌だった』
その言葉だけが頭に響いて、美琴が口にしたことの意味を
頭できちっと理解するまで少し時間がかかった。


―――あ、さっきなんとなくの流れで後ろからやってしまいましたが…


『―――…嫌だったから』


―――嫌だったの…か


自分のことばかりで、美琴への気遣いができていなかったと
…その言葉が上条を責めていた。


―――気づけなかった……


ひやっと、一瞬、体の温度を失ったそんな気がした。


「………ごめん、痛かった、とか……?」

美琴の手首を掴んだ手をゆっくりと放して、上条は体を起こした。

美琴に嫌な気持ちをさせてしまったと、上条の表情に後悔の色が浮かぶ。

「…ち、違う!」

上条の表情に美琴は慌てて声をあげた。


―――嫌だったのは、そういうことじゃなくて…


「そう、じゃ…なくて、その……」

自由になった美琴の手が、あっちを指差しこっちを指差し…
くるくる動いて、あたふたと目の前でせわしなく動いていた。


「?」

「痛いじゃなくて…………えっと、」

438 :◆jPpg5.obl6:2011/06/25(土) 22:06:29.86 ID:45u3b/FAO

胸元で制服のシャツを握りしめ、視線を泳がせたまま美琴は言葉を続けた。

何を言おうとしているのか、上条は上から美琴をのぞき込むように見つめている。

頭を左に向けて、美琴は上条のその視線から逃げていた。

「………ア、」

横顔の美琴が声を発して、唇を噛みしめた。

「“あ”?」

唇を閉じて、続きを言おうとしない美琴に上条は美琴の発した一言を返す。

その声にほんの少し急かされて、美琴は横目に上条を確認する。
すぅと息を吸い込んで、深呼吸をしてから上条の方に顔を向けた。

唇が何か言いたげに、パクパク動いて…やっとの思いで言葉が発せられる。

「アンタの………!」

潤んだ美琴の瞳が、不安げに揺れていた。



「……顔が見えないのが、嫌なの…」


―――だって、


「後ろから…してもいいけど…その、」


―――そばにいるのに、体も、心も繋がってるのに


美琴は上条の服を掴んで自分の方へ導くように引き寄せる。


「最後は……アンタの顔…見てたいのよ」


―――目を開けときに、当麻がいなかったら嫌だもん…

439 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 22:08:44.47 ID:5m8EX+1Zo
アマぁあああああああああい!

440 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 22:10:40.61 ID:PU82NGCIO
なんという破壊力……
こんな可愛い子にこんなこと言われたら理性保つ自信ないぜ……


441 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 22:11:27.30 ID:Ww3rR8cSO
きゅんきゅんするよ(*′ω`*)

442 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 22:11:42.03 ID:iv6AGMMjo
こんなこと言われたら腹上死してまうわ

443 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 22:27:58.80 ID:H7jAcY3Xo
こんな子が他人の前じゃ男前でカッコ良かったり
女の子にモテモテだったりするんだぜ・・・


445 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 23:11:20.61 ID:rjq9cnuDO
ぬぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっっっっっ!!!!!
あの天下の美琴さんにこんなこと言わせちゃう上条△


446 :◆jPpg5.obl6:2011/06/26(日) 00:08:27.49 ID:qOBAsx7AO

「………」

上条は何も言わず、瞳を落としていた。
美琴は、まだ彼が自分の言葉で不安を抱いているのかと思い
その心を慰めようとした。

「ほ、ほんと痛かったとかの…嫌じゃ、ないから……あれ?」

美琴が服を掴んでいる事なんて気にしない様子で、
上条はいきなり着ていたシャツを脱ぎ上半身を露わにしていた。

「なにしてんの!?」

抜け殻になったTシャツが、美琴の手に残っていた。
そのTシャツが顔にかかる。

「んぅ…」

彼の匂いに、体が甘い疼きを覚えた。

「美琴、可愛いこと言いすぎ…」

そして、美琴のシャツのボタンに手をかける。

「もー、俺は悪い男になってもいいです」

着衣が乱されて、美琴の肌も露わになった。
美琴は思わず、上条が脱いだTシャツで、見えそうになる体を隠そうとした。

しかし、上条はそれを許さず、美琴からTシャツを取り上げ、ベッド脇へと落とした。

「え、…ぁっ…!?」

「…さっき…本当に美琴に嫌な思いさせちまったんじゃないかって
俺も…不安になったんだ」

神妙な顔つきで上条はベッドに肘をついて、美琴に近づいた。

「………もう、絶対に不安な思いはさせないから」

「とう、ま……」

447 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/26(日) 00:13:48.01 ID:D6Z0oHhAO
男は狼だとあれほどry

448 :◆jPpg5.obl6:2011/06/26(日) 00:14:16.71 ID:qOBAsx7AO

上条は美琴の背中の下へ手を滑り込ませた。
美琴も分かったように少し体を浮かせる。

上条は滑り込ませた片手で器用にブラのホックを外した。

「と、言うわけで、つぎは美琴さんご希望の正面なら…
正常位?お、騎乗位もちゃんと顔が見えますが、どうだ?」

「な、な何言って…んのか、わか…わかんないっ!」

上条の提案に、美琴は頬を染めて首をふる。

「美琴が不安にならないように、考えてんだよ」

締まりがゆるんだブラが浮いて、美琴の胸がその隙間からのぞいている。

上条の手がブラを押し上げ、美琴の胸に重なっていた。

「…っ!」

明るい部屋でそこが露わになるのは自信がない……見られるのは気が引ける。

見栄をはるわけでは無いが、胸を寄せるように腕を組んで隠そうとした。

上条の手は重なって、止まっている。
2人の体温が重なる場所が熱い。

「……な、に」

「それは、誘ってるようにしか見えん」

「ひゃっ…あ…」

重なった手が、美琴の胸を優しく包んで柔らかさを確かめるように指先が動いた。
ふにふにと、くすぐったさにまじって、敏感な先端も刺激された。

「ん、ぁ…ぁっ」

美琴の顔が快感に歪む。

450 :◆jPpg5.obl6:2011/06/26(日) 00:31:09.31 ID:qOBAsx7AO

「その顔…バッチリ最後まで、見ておきますからね」

「ふえぇ…それは、何か、ちが………や、電気消してよ!」

左で肘をついて、上条の右手がスカートをめくり上げながら太ももを撫でていった。
美琴の体が小さく震えている。

「…あ、ゲコ太だ」

めくれたスカート下をよく見てみると、美琴の好きなキャラクターがいた。

「な、何よ悪いっ!?」

「この方が美琴らしいな」

「……」


―――私、らしい…


その言葉に自分が認められてるようで、嬉しくなった。

「でも、ゲコ太の出番もおしまいです」

「はいっ!!!?」

上条の手が、ゲコ太の下着にかかる。
美琴が足をよじって抵抗した。

「いきなりすぎやしないかしら…」

「だって」


―――だって、

「求めずにはいられません」


―――その姿で
―――その言葉で


「俺をこんな風にしたのは、美琴だろ」

「…当麻…」


肘をついていた左手が、美琴の頬に触れた。

熱い指先、隠しきれない美琴への思いが表れているようだった。


―――何言ってんのよ
私を、こんな風にしたのもアンタじゃない……


「……美琴」

ゆっくりと近づいてくる上条の唇を待ちながら、
美琴はそっと目蓋を、閉じるのだった。


―――お互い、様ね―――




お熱い夜を!


おわり

455 :◆jPpg5.obl6:2011/06/26(日) 00:50:26.20 ID:qOBAsx7AO
この二人いちゃいちゃさせてたら、いつまでも話が終わらん
ので、これはこれで終わります

特にオチも何もございません上条さんと美琴さんしかでてこない
上琴らぶいちゃエロSSでした

ありがとうございました


451 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/26(日) 00:34:39.88 ID:YKVzjV5Bo
もうちょっと頑張れるはずだろ?

452 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/26(日) 00:40:26.39 ID:D6Z0oHhAO
なぜ、ベストを尽くさないのか!?

453 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/26(日) 00:43:55.64 ID:R6RWmNzRo
俺は知っている
>>1の限界はまだまだこんなものではないことを


454 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/26(日) 00:48:49.36 ID:sKJU6tgfo
うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
俺の下半身がむくむくしたところで終わりだなんてぇえええええええええ
さすが>>1だ
とりあえず超乙


458 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/26(日) 01:22:47.83 ID:GTLSkNYe0
乙でした!次のも期待してます!

460 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/26(日) 01:29:32.29 ID:bAS0LOQz0
もうほんとありがとうしか言えない
素晴らしい上琴分を提供してくれてありがとう
>>1超乙!!


461 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/26(日) 02:01:59.26 ID:jQ9tzSPAO
イチャイチャもエロも素晴らしい上琴だった
何より最後も焦らしで締めるなんて最高だ…
乙です!


463 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/26(日) 03:15:48.82 ID:PR+s5uDJo
いやあ甘いwww
今飲んでる砂糖大さじ4杯入りアイスティーより甘いぞwww


465 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/26(日) 12:24:30.00 ID:C8Jv6eZBo
素晴らしかった本当にありがとう
甘すぎてこっちが恥ずかしくなるぜ…
次回も超期待してる


466 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/26(日) 12:26:43.56 ID:CuNVZYfGo
いちおつ!
この>>1はまだあと三回ぐらい変身を残しているな



美琴「こ、これで…いい?」上条「おぉ…これは……っ!」3続く