2013年12月18日
気胸 の話
2013年になってからというもの、更新された記事が年始の挨拶のみという典型的すぎる「記事更新に飽きた個人ブログ」感。
こういうブログは例に漏れず、誰の目に留まることなく朽ち果てていく…と思いきや、ですよ。
2013年も終わりかけになってふとネタが湧いてきました。
それはそう、病気ネタ。
わたくし、今まで大きな病気とかしたことなくて、外科的療法にかかったのも手から釣り針引っこ抜いたただ一回のみ。
そんな私がこの年末になんでか知らんけど突然「自然気胸」という病にかかってしまったのでした。
別にそんな珍しいものでもないからわざわざブログに書く意味もないんだけど、実際、自分が病気になってからは色んな方の個人ブログ見まくって参考になることもあったので、こうして自分も書き留めてみる次第で。
集合知こそインターネットの強み!!ですな。
というわけで以下からが内容。
こういうブログは例に漏れず、誰の目に留まることなく朽ち果てていく…と思いきや、ですよ。
2013年も終わりかけになってふとネタが湧いてきました。
それはそう、病気ネタ。
わたくし、今まで大きな病気とかしたことなくて、外科的療法にかかったのも手から釣り針引っこ抜いたただ一回のみ。
そんな私がこの年末になんでか知らんけど突然「自然気胸」という病にかかってしまったのでした。
別にそんな珍しいものでもないからわざわざブログに書く意味もないんだけど、実際、自分が病気になってからは色んな方の個人ブログ見まくって参考になることもあったので、こうして自分も書き留めてみる次第で。
集合知こそインターネットの強み!!ですな。
というわけで以下からが内容。
・12/13(金)
前日の水面下ノ空のライブが終わり…
ライブ後に食った焼き牛丼が若干消化不良起こしてるのを感じつつ起床…
あ!!ちなみに水面下ノ空っていうのは声優の松永真穂さんがボーカルやってるバンドです!!「気胸」関連のキーワードでここに来た方も是非覚えてって!!
この日はバイトのシフトが入っている日。
いつものようによっこらせーと、体をあげる。
ん?????
何か胸の辺りに違和感。この時点では痛み等ではなく、圧迫感に近い感じ。
その後、シャワーを浴びる…
ん?????????????????????????
あれ なんか胸の辺りが痛い。例えるなら胸筋がつったみたいな…
今まであまり感じたことのない感覚に戸惑いつつも、とりあえず準備をしてバイトに出発。
職場までは大体自転車で20分程度。下り道の多い中々快適な道のり。
が、この日は何だか凄く息が上がる。向かい風が強い日だったので前かがみで自転車を漕ごうとすると胸の痛みが増大。
やっぱりこれ、なんか変だ!
いつもより時間がかかり職場着。遅刻だよもーーー
いつものようにタバコを吸う…つもりが何だか吸い込みが悪い。
大体普段の一吸いのつもりで吸っても半吸いしかできない感じ。
この時点で疑う…肺…か…?
その後は定時まで仕事をこなし。ただ、一日中胸は痛かった。
帰り道も一生懸命自転車を漕いでみるも、うーーーんやっぱり息が上がってしまう。
この時点で頭に浮かんだのが「肺に穴でも空いたんじゃね・・・?」という。結局、これが正解だったわけだけど、この時点ではそんなこと露知らず。
帰宅後、一応風邪の疑いも込めてあったかくしてビタミン摂って風邪シフトで眠りにつく。珍しく浴槽にお湯張って風呂にも入る。
そんで、念のため次の日空いてる病院も調べておく。
「明日は良くなってるといいなー」そんなことを思い入眠・・・
・12/14(土)
起きる。
お!なんか良くなってる!!呼吸もできるぞ!!
と嬉しくなって起き上がる
ズッキーーーーン
思わず口からコホッみたいな声が漏れそうな痛み。なんか余計酷くなってんだけど…
しかもこれ、体を動かすとなんか体内で空気?臓器?とにかく何かが揺れてる感じ。
よし、決断。
― 病 院 へ 行 こ う ―
しかしわたしく、大の病院嫌い。というか病院に今まで行ったことがなさすぎてシステムとかも良く分かってない。
結果、知らない→行かない→なんか怖い→もっと行かない スパイラルへ。
でもそんなことを言っても仕方がないので…
あと、ここまでの不調って未体験でもあったんで正直怖かったっていうのも病院へ行く口実に。
行ったのは、その地域の小さな開業医っぽい病院。
しばし待ってからの診察スタート。
胸が痛む、という僕の主張を受けて先生がまず疑ったのが心臓関係。
何か心電図的なデータを測定・・・が、異常なし。
次はレントゲン。
自分としては、この異常は肺関係だと思っていたので、ここからが本番な感じ。
まず、真正面で撮って…椅子に座って待っていると…
「なんか変なの写った!!!」
思わず、「#とは」とツッコミ入れたくなる叫び声をあげる先生。藤岡弘探検隊かよw
すぐにもう一枚を別アングルで撮影…えーなんか深刻そうな感じなんですけどーーーー
撮影後、写ってるものを見せられる。
うーーーーん、人の胸部ですなー。
しかしその後先生が発したのは驚くべき一言。
「ここ、何か白い影がある」
ンンンンンンンンンんん??????????それってアレか、なんか定番のアレか???
「えーっっと、それどういうことです???」
「肺ガンワンチャン(意訳)」
お金を払って薬をもらって病院を出る。
増えた荷物は近くの有名大学病院の紹介状。
しかも、紹介された先生、ググってみると肺ガンの権威とか書いてあるしハハッワロス
そう言えば、紹介状書く時もわざわざ実家聞いてたしなー 何か実家の病院とパイプあるとこが良いとか悪いとか…
この時点で結構ショックです。
まー、違うと思う、けどそうだったらどうしよう。凄くショック。
思わずタバコも吸っちゃいます。だって、ガンだったら関係ないし!!
そして運命の検査日は週明けの月曜…
・12/15(日)
紹介された病院の担当の先生がね、月曜の午前中じゃないとダメなんだって。
どっちにしろ病院も休みだし、この日一日は何だかいやーーーーな感じで過ごさなきゃいけないことに。
いやー、肺ガンかー 肺ガンねー テンション上げる為に14日の晩、ブラよろの癌編読んでみたりね。大学病院への不信感が増したよね!!
奇しくもこの日はのっちの誕生日ソロライブの日。(のっちとはStylipSのメンバー能登有沙さん!!気胸のキーワードで辿り着いた方h)
前日に、お医者さんに、「何か日曜の生活で気をつけることあります?」と聞いても特に何も言われなかったので…もうチケットあるし…でも胸痛いし…
と一瞬だけ行こうか行くまいかを考えたものの、結局行くよねーって!!
ライブ自体はとっても良いもので、胸の痛みも忘れて、大声出して、跳んだり跳ねたりして、終わった後は飲み行ってタバコもバカスカ吸いましたとさ。
今考えると結構怖いことしてます。でもこの時は、酒の力もあってか「お!調子よくなってきた!!」とか思ってたり。
・12/16(月)
遂にこの日がきた…
もしもここで肺ガン告知されたらもう今までの生活には戻れない…嗚呼…
大学病院ってアレですよ。ブラよろ読んでばっちり予習したせいでネガティブなイメージしかないんだよね!!
あと凄く待たされる印象。でも実際はそんなこともなくサクサクでした。
紹介された先生のところにたどり着く前に、予診室というところで事前の診療??みたいな。
その時の先生がしきりに「紹介医師との診断を円滑に進める為の診察だから!ちゃんと紹介状は把握してるから!」みたいなことを言っていて、あー大学病院も大変なんだーとやや同情。
大丈夫だぜ。そういう大人の事情、分かってるんだぜ。
そしていよいよ件のレントゲン写真を見てもらう。
お馴染みのバックに蛍光灯付いてるやつに写真くっつけてー
じっと先生の顔を見る僕。どうですかっ??僕の体はっ??という目で。
すると先生、「あ、これ多分気胸だねー」。
「????」聞き慣れない病名に図を書きながら説明してくれる先生。
ほうほう、つまり肺が、ほうほう。
最初に診察してくれたお医者さんを気遣ってか「これ、先入観あると意外と画像診断ムズいんだよねー」とつぶやく先生。あー多分この人ええ人やー。
気胸には症状の軽重で3種類あるらしく、軽度だと自然治癒も期待できるそう。
僕の場合は、土曜の段階では中〜重度。でも、月曜には割と呼吸もできるようになってたので、もしかしたら回復してるかも!?ってことでとりあえずのレントゲンに。
おっきい病院だから、レントゲン室は別階層。扉もいっぱいあってカッコ良かった。
カカッと撮影後、そのままもう一度診察室へ。どうでしょうか??ぼくの肺??
「うーーーん、あんまり回復してないなー 空気抜かなきゃダメだねーこれ」
「どうやって抜くんですか??」
「脇の下から管挿してね、機械で抜くんだよ。ある程度抜き切ったらちっちゃい脱気ユニット持って家にも帰れるよ。入院不要。」
「え、それ今やるんですか??」
「もちろん」
「」
ああ 今までも純潔を保ってきた僕のカラダ・・・遂に汚される日が・・・
処置(手術ではない)前に、一応同意書みたいのを書かされる。
何かあったらそれ相応の処置するからよろしくーみたいな項目とか、感染症のリスクとか。
最近は医療関係の訴訟多いしねー。お医者さんも大変だ。
必要書類一式を書いたところで早速処置開始…ということで診察室のベッドに寝かせれる。
えっ!!??ここでやんの!!??
準備段階として腕に点滴。痛い(;_;) 本当に注射嫌いなんです(;_;)(;_;)(;_;)
腕を上に上げて組まされてー
この時点でスーパー緊張。怖すぎる。怖い。
ちょうど脇腹のアバラ辺り。先生が消毒液をちょんちょんと。うわー うわー
と、ここで何故か診察室に見学の医大生登場。いや、別に見るのはいんだけどさ…
処置再開。
いよいよの麻酔注射。
釣り針抜いた時打ったけど相変わらずのいやーな痛み。じーんとくるよね。
「とびのんさん胸筋厚いねー 麻酔多めにしとくねー」
「お願いします!じゃんじゃん打ちまくって!!」これはもう即答。
そしていつの間にか切開され、いよいよドレーン挿入・・・
「ちょっと押される感じするよー」
ん??押される??え?? と思ってる隙に
ガッ!!!!!!!!!!
もう一発、ガッ!!!!!!!!!!
と胸の内側に謎の衝撃。
痛くはなかったけど気持ち悪さに「!!!!!!??????????」って感じに。
「はい、入りましたー^^」
あ、ありがとうございます…もうこの時点で凄く憔悴しきってます…ぶっちゃけ泣きそうです…ってか泣いてた。
何かもうこの時点で違和感が凄い。患部は気持ち悪いからみてないし、麻酔で感覚はないんだけど、自分のカラダに確かに異物が「いる」 w
そして処置も次の段階へ…
胸腔に刺さったチューブ(ドレーン)は謎の吸引器的な機械に繋がっていて、その機械がスイッチオン。
お!おお!!!!!!!なんか肺がゴボゴボしてる気がする!!!!!痛くはないけどなんだこれ!!!1
先生の指示通り吸ったり吐いたりを必死でやる。これで胸腔に貯まった空気が抜けて肺が膨らみ直すらしい。
「じゃあ、そのままちょっと待っててねー^^」
と、ここで1時間ぐらい放置。寂しい(;_;)
再開。
先生曰く、抜けた分の空気はあらかた除去できたらしい。あとはしばらく経過を観察して空気漏れの有無をみるとかなんとか。
で、ここでドレーンつけたままレントゲンへGO!
凄くナチュラルに立って行こうとしたら車いす乗せてくれました。わーい!!病人みたいだー!!ヽ(=´▽`=)ノ
もう一度診察室に戻り、レントゲン確認。
嬉しそうに先生が「ほらほら、見るからに膨らんでるでしょ!」と。
で見てみると確かに数時間前のレントゲンと全然違います。すげー。
これだけの短時間で膨らみ直るのは割と運が良いらしいです。
「じゃあさっき言った通り器具付け替えるねー」
と、ここで現れた新器具。
大体大きさは文庫本程度。透明な弁当箱みたいないやつ。
逆止弁が付いてるらしく、胸腔からの空気は排出するけど、外の空気は入れない、みたいな。
なるほどー これなら出歩けるわけだー。
そして、これがズレ落ちないようにテープ留めをして、いざ帰宅、と。
余談だけど、会計の支払いも、機械でできて、大病院すげーってなりましたん。
そして帰宅。
朝とは違い比較的気分はすっきり。でも体はどっしり。理由はもちろん、なんか体から出てる管とくっついてる器具。(ソラシックエッグというらしい)
たしかに病院出た時は、入院の手間ないし、これぐらいの大きさなら動きも妨げなくていいね!!現代医療凄い!!と思った。
しかしである。
まず、麻酔切れて管の入り口が超痛い。そりゃ切ってるから痛いにきまってる。
そして、管刺さってる部分、異物が入って左脇腹辺りの肉が締まる。可動範囲が狭くなる。左手はもう上がんないし下がんないしで大変。
しかも、体を動かすと、管の先のエッグがぶらーんぶらーんと動いてこれまた気持ち悪い。
トドメに体の中の管。
体動くとね、内側からぴょこぴょこ当たるのよ。これがもう気持ち悪くて気持ち悪くて。
結局、入院はしなかったものの、一人暮らしだと食事の準備も着替えも体勢変更も何もかもが大変で、入院した方が良かったんじゃないかと後悔。
夜も当然眠れず、翌日の検査でなんとかなることを願って一応の就寝…
こうして長い一日が終わり、エッグちゃんとの同居生活がスタートしたのでした。
・12/17(火)〜19(木)
起床。時間は4時。
相変わらずの異物感とストレス。
寝返りうつと管が内側で暴れて痛いのを体も分かってるのか、バッキバキの筋肉痛。
ずっと変な体勢だったろうし。
結局、これはドレーン挿入中まったく変わらず。17日の検査ですぐデパスもらいました。
この生活、何が辛いかって、「立てば疼痛、座って疼痛、寝ようとすると超激痛」みたいな具合で、どんなポジショニングでもしっくりこないところ。
なので、せっかく時間あるからと本読もうとかアニメ見ようとか、そういうことしても上手く行かないわけです。
今思い返してもほんと不便で不便でしかたなかったよ…
結局この期間は、ただひたすら時が過ぎるのを待つという哲学的な時間に。
体も洗えないし、頭も痒い。これも地味に辛い。
でも、その甲斐あって、19日にドレーンの口を止める、そして20日にドレーン抜去できることに…
・12/20(金)
短いようで長かったドレーンとエッグとの付き合いも今日でお別れ。
ドキドキで検査のレントゲンへ。ここで肺がまた萎んでたら一貫の終わりだからね。
今回は今まで見ててくれたお医者さんと違う先生。若めな割にちょい高飛車で典型的エリートお医者さんみたいな。
でも、この邪魔な管取ってくれるなら誰でも天使みたいなもんですよホントホント。
検査結果は良好。抜去おっけー。
しかし、ここで一抹の不安。この3日間ずっと考えてたこと。そう、抜く時って痛くないのかな・・・??
これ、色んな方の気胸ブログを見たけど、結論的には痛くはないそうで。ただ若干の違和感はあったりで。
あと、お医者さんによって麻酔使わない人もいるらしいから。
そうは言ってもねー。3日間体内に管あったわけだから…個人的感覚としては結構癒着してる感覚で・・・それ外したら、痛いよねぇ。
とは言え、早く外して欲しいこともまた事実で。
ベッドに寝かせられていよいよ処置開始。
まずは麻酔。まーこれは痛いけど、しょうがない。半泣きで耐える。
そしていよいよ。ドレーン抜去。「抜きますよー」と先生。ビビる俺。
ぬるんっ
あ!!今抜けた!!みたいな独特の感覚。結論から言うと痛くはないです。でも何か変な感覚はありましたw
その後傷口縫合、もっかい撮影。異常なし。
絆創膏貼って、痛み止めもらって、抜糸の日程決めて…
やっと自由を手にした!!!!!
・その後
ほんと、ドレーン除去後の爽快感と言ったら凄かったです。
これが体のあるべき姿なんだ!!ってな感じで。世界が光に満ちてる!!
処置終了後、床屋へ直行。頭洗ってもらって髭そってもらって。
お家に帰ってからは久しぶりのシャワー。ああああああ気持ちええんじゃーーーーーーーーさっぱりするーーーーーーー
そして飲み屋へゴー。
酒も美味い。タバコも美味い。シャバ最高。生きてて良かった。
こうして人生初の気胸にかかったわたくしは、無事、完治と相成ったのでした。まだ抜糸残ってるけどね。
というわけで、初気胸、なんとかなったわけですけど、この病気、めちゃくちゃ再発率高いらしいんですね。
一説には70%とからしく。
そうなってしまうと、今度は手術で肺の薄い部分を取っちゃうしかないらしく。それはそれでメンドイなー。やだなー。
そもそもこの病気、本当に原因不明で予防法もはっきりしないみたいで。
”とりあえず”控えた方が良いかもリストはあっても、どれも決定的な原因ではなく…
気にしすぎてストレスでまた再発、っていうのも笑い話じゃないみたいですよん。
あ、そうそう。タバコは結局やめました。
ドレーン抜いた日に、水面下ノ空のライブに行ってまほちゆに辞めろと言われたので☆(ゝω・)v
私の2013年。年末に見事なオチついた気してます。
皆様、ほんとお体には気をつけて。
どんな病気でも不自由なことには変わりありません。
というわけで、良いお年を〜〜〜ノ
前日の水面下ノ空のライブが終わり…
ライブ後に食った焼き牛丼が若干消化不良起こしてるのを感じつつ起床…
あ!!ちなみに水面下ノ空っていうのは声優の松永真穂さんがボーカルやってるバンドです!!「気胸」関連のキーワードでここに来た方も是非覚えてって!!
この日はバイトのシフトが入っている日。
いつものようによっこらせーと、体をあげる。
ん?????
何か胸の辺りに違和感。この時点では痛み等ではなく、圧迫感に近い感じ。
その後、シャワーを浴びる…
ん?????????????????????????
あれ なんか胸の辺りが痛い。例えるなら胸筋がつったみたいな…
今まであまり感じたことのない感覚に戸惑いつつも、とりあえず準備をしてバイトに出発。
職場までは大体自転車で20分程度。下り道の多い中々快適な道のり。
が、この日は何だか凄く息が上がる。向かい風が強い日だったので前かがみで自転車を漕ごうとすると胸の痛みが増大。
やっぱりこれ、なんか変だ!
いつもより時間がかかり職場着。遅刻だよもーーー
いつものようにタバコを吸う…つもりが何だか吸い込みが悪い。
大体普段の一吸いのつもりで吸っても半吸いしかできない感じ。
この時点で疑う…肺…か…?
その後は定時まで仕事をこなし。ただ、一日中胸は痛かった。
帰り道も一生懸命自転車を漕いでみるも、うーーーんやっぱり息が上がってしまう。
この時点で頭に浮かんだのが「肺に穴でも空いたんじゃね・・・?」という。結局、これが正解だったわけだけど、この時点ではそんなこと露知らず。
帰宅後、一応風邪の疑いも込めてあったかくしてビタミン摂って風邪シフトで眠りにつく。珍しく浴槽にお湯張って風呂にも入る。
そんで、念のため次の日空いてる病院も調べておく。
「明日は良くなってるといいなー」そんなことを思い入眠・・・
・12/14(土)
起きる。
お!なんか良くなってる!!呼吸もできるぞ!!
と嬉しくなって起き上がる
ズッキーーーーン
思わず口からコホッみたいな声が漏れそうな痛み。なんか余計酷くなってんだけど…
しかもこれ、体を動かすとなんか体内で空気?臓器?とにかく何かが揺れてる感じ。
よし、決断。
― 病 院 へ 行 こ う ―
しかしわたしく、大の病院嫌い。というか病院に今まで行ったことがなさすぎてシステムとかも良く分かってない。
結果、知らない→行かない→なんか怖い→もっと行かない スパイラルへ。
でもそんなことを言っても仕方がないので…
あと、ここまでの不調って未体験でもあったんで正直怖かったっていうのも病院へ行く口実に。
行ったのは、その地域の小さな開業医っぽい病院。
しばし待ってからの診察スタート。
胸が痛む、という僕の主張を受けて先生がまず疑ったのが心臓関係。
何か心電図的なデータを測定・・・が、異常なし。
次はレントゲン。
自分としては、この異常は肺関係だと思っていたので、ここからが本番な感じ。
まず、真正面で撮って…椅子に座って待っていると…
「なんか変なの写った!!!」
思わず、「#とは」とツッコミ入れたくなる叫び声をあげる先生。藤岡弘探検隊かよw
すぐにもう一枚を別アングルで撮影…えーなんか深刻そうな感じなんですけどーーーー
撮影後、写ってるものを見せられる。
うーーーーん、人の胸部ですなー。
しかしその後先生が発したのは驚くべき一言。
「ここ、何か白い影がある」
ンンンンンンンンンんん??????????それってアレか、なんか定番のアレか???
「えーっっと、それどういうことです???」
「肺ガンワンチャン(意訳)」
お金を払って薬をもらって病院を出る。
増えた荷物は近くの有名大学病院の紹介状。
しかも、紹介された先生、ググってみると肺ガンの権威とか書いてあるしハハッワロス
そう言えば、紹介状書く時もわざわざ実家聞いてたしなー 何か実家の病院とパイプあるとこが良いとか悪いとか…
この時点で結構ショックです。
まー、違うと思う、けどそうだったらどうしよう。凄くショック。
思わずタバコも吸っちゃいます。だって、ガンだったら関係ないし!!
そして運命の検査日は週明けの月曜…
・12/15(日)
紹介された病院の担当の先生がね、月曜の午前中じゃないとダメなんだって。
どっちにしろ病院も休みだし、この日一日は何だかいやーーーーな感じで過ごさなきゃいけないことに。
いやー、肺ガンかー 肺ガンねー テンション上げる為に14日の晩、ブラよろの癌編読んでみたりね。大学病院への不信感が増したよね!!
奇しくもこの日はのっちの誕生日ソロライブの日。(のっちとはStylipSのメンバー能登有沙さん!!気胸のキーワードで辿り着いた方h)
前日に、お医者さんに、「何か日曜の生活で気をつけることあります?」と聞いても特に何も言われなかったので…もうチケットあるし…でも胸痛いし…
と一瞬だけ行こうか行くまいかを考えたものの、結局行くよねーって!!
ライブ自体はとっても良いもので、胸の痛みも忘れて、大声出して、跳んだり跳ねたりして、終わった後は飲み行ってタバコもバカスカ吸いましたとさ。
今考えると結構怖いことしてます。でもこの時は、酒の力もあってか「お!調子よくなってきた!!」とか思ってたり。
・12/16(月)
遂にこの日がきた…
もしもここで肺ガン告知されたらもう今までの生活には戻れない…嗚呼…
大学病院ってアレですよ。ブラよろ読んでばっちり予習したせいでネガティブなイメージしかないんだよね!!
あと凄く待たされる印象。でも実際はそんなこともなくサクサクでした。
紹介された先生のところにたどり着く前に、予診室というところで事前の診療??みたいな。
その時の先生がしきりに「紹介医師との診断を円滑に進める為の診察だから!ちゃんと紹介状は把握してるから!」みたいなことを言っていて、あー大学病院も大変なんだーとやや同情。
大丈夫だぜ。そういう大人の事情、分かってるんだぜ。
そしていよいよ件のレントゲン写真を見てもらう。
お馴染みのバックに蛍光灯付いてるやつに写真くっつけてー
じっと先生の顔を見る僕。どうですかっ??僕の体はっ??という目で。
すると先生、「あ、これ多分気胸だねー」。
「????」聞き慣れない病名に図を書きながら説明してくれる先生。
ほうほう、つまり肺が、ほうほう。
最初に診察してくれたお医者さんを気遣ってか「これ、先入観あると意外と画像診断ムズいんだよねー」とつぶやく先生。あー多分この人ええ人やー。
気胸には症状の軽重で3種類あるらしく、軽度だと自然治癒も期待できるそう。
僕の場合は、土曜の段階では中〜重度。でも、月曜には割と呼吸もできるようになってたので、もしかしたら回復してるかも!?ってことでとりあえずのレントゲンに。
おっきい病院だから、レントゲン室は別階層。扉もいっぱいあってカッコ良かった。
カカッと撮影後、そのままもう一度診察室へ。どうでしょうか??ぼくの肺??
「うーーーん、あんまり回復してないなー 空気抜かなきゃダメだねーこれ」
「どうやって抜くんですか??」
「脇の下から管挿してね、機械で抜くんだよ。ある程度抜き切ったらちっちゃい脱気ユニット持って家にも帰れるよ。入院不要。」
「え、それ今やるんですか??」
「もちろん」
「」
ああ 今までも純潔を保ってきた僕のカラダ・・・遂に汚される日が・・・
処置(手術ではない)前に、一応同意書みたいのを書かされる。
何かあったらそれ相応の処置するからよろしくーみたいな項目とか、感染症のリスクとか。
最近は医療関係の訴訟多いしねー。お医者さんも大変だ。
必要書類一式を書いたところで早速処置開始…ということで診察室のベッドに寝かせれる。
えっ!!??ここでやんの!!??
準備段階として腕に点滴。痛い(;_;) 本当に注射嫌いなんです(;_;)(;_;)(;_;)
腕を上に上げて組まされてー
この時点でスーパー緊張。怖すぎる。怖い。
ちょうど脇腹のアバラ辺り。先生が消毒液をちょんちょんと。うわー うわー
と、ここで何故か診察室に見学の医大生登場。いや、別に見るのはいんだけどさ…
処置再開。
いよいよの麻酔注射。
釣り針抜いた時打ったけど相変わらずのいやーな痛み。じーんとくるよね。
「とびのんさん胸筋厚いねー 麻酔多めにしとくねー」
「お願いします!じゃんじゃん打ちまくって!!」これはもう即答。
そしていつの間にか切開され、いよいよドレーン挿入・・・
「ちょっと押される感じするよー」
ん??押される??え?? と思ってる隙に
ガッ!!!!!!!!!!
もう一発、ガッ!!!!!!!!!!
と胸の内側に謎の衝撃。
痛くはなかったけど気持ち悪さに「!!!!!!??????????」って感じに。
「はい、入りましたー^^」
あ、ありがとうございます…もうこの時点で凄く憔悴しきってます…ぶっちゃけ泣きそうです…ってか泣いてた。
何かもうこの時点で違和感が凄い。患部は気持ち悪いからみてないし、麻酔で感覚はないんだけど、自分のカラダに確かに異物が「いる」 w
そして処置も次の段階へ…
胸腔に刺さったチューブ(ドレーン)は謎の吸引器的な機械に繋がっていて、その機械がスイッチオン。
お!おお!!!!!!!なんか肺がゴボゴボしてる気がする!!!!!痛くはないけどなんだこれ!!!1
先生の指示通り吸ったり吐いたりを必死でやる。これで胸腔に貯まった空気が抜けて肺が膨らみ直すらしい。
「じゃあ、そのままちょっと待っててねー^^」
と、ここで1時間ぐらい放置。寂しい(;_;)
再開。
先生曰く、抜けた分の空気はあらかた除去できたらしい。あとはしばらく経過を観察して空気漏れの有無をみるとかなんとか。
で、ここでドレーンつけたままレントゲンへGO!
凄くナチュラルに立って行こうとしたら車いす乗せてくれました。わーい!!病人みたいだー!!ヽ(=´▽`=)ノ
もう一度診察室に戻り、レントゲン確認。
嬉しそうに先生が「ほらほら、見るからに膨らんでるでしょ!」と。
で見てみると確かに数時間前のレントゲンと全然違います。すげー。
これだけの短時間で膨らみ直るのは割と運が良いらしいです。
「じゃあさっき言った通り器具付け替えるねー」
と、ここで現れた新器具。
大体大きさは文庫本程度。透明な弁当箱みたいないやつ。
逆止弁が付いてるらしく、胸腔からの空気は排出するけど、外の空気は入れない、みたいな。
なるほどー これなら出歩けるわけだー。
そして、これがズレ落ちないようにテープ留めをして、いざ帰宅、と。
余談だけど、会計の支払いも、機械でできて、大病院すげーってなりましたん。
そして帰宅。
朝とは違い比較的気分はすっきり。でも体はどっしり。理由はもちろん、なんか体から出てる管とくっついてる器具。(ソラシックエッグというらしい)
たしかに病院出た時は、入院の手間ないし、これぐらいの大きさなら動きも妨げなくていいね!!現代医療凄い!!と思った。
しかしである。
まず、麻酔切れて管の入り口が超痛い。そりゃ切ってるから痛いにきまってる。
そして、管刺さってる部分、異物が入って左脇腹辺りの肉が締まる。可動範囲が狭くなる。左手はもう上がんないし下がんないしで大変。
しかも、体を動かすと、管の先のエッグがぶらーんぶらーんと動いてこれまた気持ち悪い。
トドメに体の中の管。
体動くとね、内側からぴょこぴょこ当たるのよ。これがもう気持ち悪くて気持ち悪くて。
結局、入院はしなかったものの、一人暮らしだと食事の準備も着替えも体勢変更も何もかもが大変で、入院した方が良かったんじゃないかと後悔。
夜も当然眠れず、翌日の検査でなんとかなることを願って一応の就寝…
こうして長い一日が終わり、エッグちゃんとの同居生活がスタートしたのでした。
・12/17(火)〜19(木)
起床。時間は4時。
相変わらずの異物感とストレス。
寝返りうつと管が内側で暴れて痛いのを体も分かってるのか、バッキバキの筋肉痛。
ずっと変な体勢だったろうし。
結局、これはドレーン挿入中まったく変わらず。17日の検査ですぐデパスもらいました。
この生活、何が辛いかって、「立てば疼痛、座って疼痛、寝ようとすると超激痛」みたいな具合で、どんなポジショニングでもしっくりこないところ。
なので、せっかく時間あるからと本読もうとかアニメ見ようとか、そういうことしても上手く行かないわけです。
今思い返してもほんと不便で不便でしかたなかったよ…
結局この期間は、ただひたすら時が過ぎるのを待つという哲学的な時間に。
体も洗えないし、頭も痒い。これも地味に辛い。
でも、その甲斐あって、19日にドレーンの口を止める、そして20日にドレーン抜去できることに…
・12/20(金)
短いようで長かったドレーンとエッグとの付き合いも今日でお別れ。
ドキドキで検査のレントゲンへ。ここで肺がまた萎んでたら一貫の終わりだからね。
今回は今まで見ててくれたお医者さんと違う先生。若めな割にちょい高飛車で典型的エリートお医者さんみたいな。
でも、この邪魔な管取ってくれるなら誰でも天使みたいなもんですよホントホント。
検査結果は良好。抜去おっけー。
しかし、ここで一抹の不安。この3日間ずっと考えてたこと。そう、抜く時って痛くないのかな・・・??
これ、色んな方の気胸ブログを見たけど、結論的には痛くはないそうで。ただ若干の違和感はあったりで。
あと、お医者さんによって麻酔使わない人もいるらしいから。
そうは言ってもねー。3日間体内に管あったわけだから…個人的感覚としては結構癒着してる感覚で・・・それ外したら、痛いよねぇ。
とは言え、早く外して欲しいこともまた事実で。
ベッドに寝かせられていよいよ処置開始。
まずは麻酔。まーこれは痛いけど、しょうがない。半泣きで耐える。
そしていよいよ。ドレーン抜去。「抜きますよー」と先生。ビビる俺。
ぬるんっ
あ!!今抜けた!!みたいな独特の感覚。結論から言うと痛くはないです。でも何か変な感覚はありましたw
その後傷口縫合、もっかい撮影。異常なし。
絆創膏貼って、痛み止めもらって、抜糸の日程決めて…
やっと自由を手にした!!!!!
・その後
ほんと、ドレーン除去後の爽快感と言ったら凄かったです。
これが体のあるべき姿なんだ!!ってな感じで。世界が光に満ちてる!!
処置終了後、床屋へ直行。頭洗ってもらって髭そってもらって。
お家に帰ってからは久しぶりのシャワー。ああああああ気持ちええんじゃーーーーーーーーさっぱりするーーーーーーー
そして飲み屋へゴー。
酒も美味い。タバコも美味い。シャバ最高。生きてて良かった。
こうして人生初の気胸にかかったわたくしは、無事、完治と相成ったのでした。まだ抜糸残ってるけどね。
というわけで、初気胸、なんとかなったわけですけど、この病気、めちゃくちゃ再発率高いらしいんですね。
一説には70%とからしく。
そうなってしまうと、今度は手術で肺の薄い部分を取っちゃうしかないらしく。それはそれでメンドイなー。やだなー。
そもそもこの病気、本当に原因不明で予防法もはっきりしないみたいで。
”とりあえず”控えた方が良いかもリストはあっても、どれも決定的な原因ではなく…
気にしすぎてストレスでまた再発、っていうのも笑い話じゃないみたいですよん。
あ、そうそう。タバコは結局やめました。
ドレーン抜いた日に、水面下ノ空のライブに行ってまほちゆに辞めろと言われたので☆(ゝω・)v
私の2013年。年末に見事なオチついた気してます。
皆様、ほんとお体には気をつけて。
どんな病気でも不自由なことには変わりありません。
というわけで、良いお年を〜〜〜ノ