文学部

2016年01月29日

「東大に入って良かったと思ったこと」@スズキダイスケ

貸出書籍

[写真はいま自分が借りている本たち]


みなさんこんにちは!文学部4年のスズキダイスケです(^o^)/
センター試験も終わり、もう1月も末ということで、受験生の方たちはもうひと踏ん張りですね。私立の受験などもあって大変な時期かと思いますが、体調管理を再優先にして無理はせずに、自分にまだ足りないところのうち「少しの努力で点数の伸びそうなところ」(ここ重要)だけを重点的に狙っていくといいと思います。頑張れ!


さて、今回は前回のミョウケンさんに続き「なぜ東大を選んだか」というテーマで担当者さんから依頼が来たのですが、すっごく前にそのテーマについては書いたことがあるので、「東大に入って良かったと思ったこと」というテーマでブログを書くことにします♪

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なお、過去の記事は2012年11月17日の(遥か昔!w)
「なぜ東大を選んだか」〜東大生の過去〜その3@スズキダイスケ
です。興味があれば読んでみてください^^
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「東大に入って良かったと思ったこと」、そう聞かれてみると、自分がつい先日卒業論文を提出したこともあって、(1)図書館、と(2)電子データベース、の2つが真っ先に思いつきます。読者のみなさんにはあまり想像がつかないかもしれませんが(自分が高校生のときにはそんなこと考えもしなかったです笑)、この2つについてちょこっとだけ紹介してみます。



(1)図書館
なんとなく想像ができるとは思いますが、東京大学は図書館がすごいです。何がすごいかというと、まずは蔵書数。大学図書館の蔵書数トップ5は次のようになっています。

1位 東京大学:9,153,000冊
2位 京都大学:6,557,000冊
3位 早稲田大学:5,358,000冊
4位 日本大学: 5,283,000冊
5位 慶應義塾大学:4,826,000冊
(出典 http://10rank.blog.fc2.com/blog-entry-230.html)

東大京大がワンツーフィニッシュを決めていてさすがという感じですが、3〜5位の大学の規模(学生数が段違いなのです)を考えると、ものすごいです。ちなみに、国立国会図書館の蔵書数が9,887,050冊となっていて、東大とほぼ同じくらいですねw
ちなみに、おそらく教員が科研費(科学研究費補助金)で買ったものは大学の蔵書には入っていないはずなので、実際はもっとあるはず。

そして、東大は図書館の数が桁外れです。まず、本郷キャンパスには総合図書館、駒場キャンパスには駒場図書館、柏キャンパスには柏図書館、というキャンパスごとの図書館が当然あります。しかし、それだけじゃないんです…!
キャンパス毎の図書館に加えて、学部ごと、専攻ごとの図書館もあるんです!私の所属している文学部では、文学部2号館図書館と3号館図書館の2つがあり、それに加えて各研究室に蔵書が備えられています。
本郷キャンパスには、細々とした研究室の蔵書を除いて、なんと30以上もの図書館・図書室があります。(ここで地図が見られます、びっくりですねw)

このようなたくさんの図書館は、所属によって可能なサービスは異なりますが、東大の学生ならば自分の所属に関わらず利用することができます。私は文学部生ですが、法学部図書館、教育学部図書館、経済学部図書館、社会科学研究所図書館はときどき使います。(実は、写真の本は文学部が5冊、経済学部と社会科学研究所が2冊ずつ、駒場が1冊です。)また、キャンパスの違う図書館(例えば本郷の所属学生であれば駒場図書館、柏図書館)などの蔵書は、自分のホームライブラリに取り寄せて借りることができます。例えば、駒場にある本を、ポチッと押すだけで文学部図書館に取り寄せができます。

このあたりがどんな感じか気になるひとは、東京大学OPACで蔵書の検索ができるので、なんとなーく浮かんだキーワードなどで検索してみてください。

東大の図書館はこんな感じなのですが、和書であればこの分野ならこれという基本的な文献はたいてい大学全体で複数冊所蔵していますし、基本的な本でなくともわりと読まれているような本ならばたいていどこかが所有しています。学問を学ぶには先行研究が手に入るかが重要なのですが、それがたいていそろう環境にあるのは東大にいて非常にありがたいことなのです。(できれば手元に欲しいけれど、研究書はたいてい高いのです…)



(2)電子データベース
そして続いて、電子データベースです。こちらは馴染みがないかと思います。また、専門の分野によっても事情が異なるので、すごく役立つ人もいる、というくらいかもしれません。

電子データベースには、大きくわけると「電子ジャーナル」と「電子史料」の2つがあります。前者は、オンラインで読める学術雑誌、後者はオンラインで読める出版物や新聞などです。例えばアルファベット順の一覧から“A”のつくものだけ引いてみると、こんな感じです。

・ACM Digital Library
・Acta Sanctorum
・AGU Digital Library - Books Series
・American Chemical Society
・American Geophysical Union
・American Heart Association
・American Institute of Physics
・American Physical Society
・American Physiological Society
・Annual Reviews
・Applied Physics Express :応用物理学会 = The Japan Society of Applied Physics
・Artemis Literary Sources :Literature Resource Center with MLA International Bibliography
・Artemis Primary Sources
  17th and 18th Century Burney Collection
  19th Century British Newspapers
  British Newspapers 1600-1950
  Eighteenth Century Collections Online
  The Making of the Modern World
  Nineteenth Century Collections Online(Archive 2:Asia and the West, Archive 7:Science,Technology and Medicine,1780-1925)
  The Times Digital Archive, 1785-2009
  Smithsonian Collections Online
  Gale Databases(list)

上から4つ目、“American Chemical Society ”はおそらくアメリカ化学会の学術雑誌かと思います。一番下、Artemisの“17th and 18th century Burney Collection”はおそらく17―18世紀の出版物でしょうか、“19th Century British Newspapers”は19世紀連合王国の新聞データベースですね。

こんな感じで、東大は他の大学と比べて非常に多くの電子データベースと契約しています。出版物や新聞に関しては歴史学が中心になるかもしれませんが、電子ジャーナルは様々な分野のひとにとって重要なものだと思います。


おっと、さらっと書いてみたら長くなってしまいました(笑)
今はあまり実感できないかもしれませんが、東大は図書館と電子データベースがすごいということ、ぜひ頭の片隅においておいてください\(^o^)/

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2015年10月20日

「私の研究」@タノサキアンドレーアアラシ

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みなさんこんにちは、文学部4年のタノサキアンドレーアアラシです。東大ガイダンスの相談員として1年強参加させてもらっていて、今回でブログの執筆は2回目になります!どうぞよろしくお願いします。

さて、今回のテーマは「私の研究」です。えっと、正直、院生になっている訳でもなく、卒業論文さえ若干怪しい状況にありながら、「研究」とか語るのはおこがましい気もするのですが、とりあえず書けるだけ書いていきたいと思います(笑)。

その前に、今私が置かれている状況はと言いますと、まさに大学院に向けて卒業論文(卒論)と大学院入試(院試)の準備中ということになります。私の所属している文学部では、院試は卒論提出の後に行われ、その評価には卒論の出来が大きく関わってくるので、しっかりとした卒論を書き上げることが大切なのです。よってまず、この卒業論文について紹介することとしましょう。


文学部の多くの専攻では、4年生の終わりに卒業論文を提出することが、卒業の必須要件となっています。この卒論の内容や書き方については、学部はもちろん、専攻によっても非常に多種多様です。

私の専攻は西洋史学、つまり歴史学なので、ある歴史上のテーマについて、何らかの新しい事実を導き出す、というのが卒論のとりあえずの目標となります。そのためには、そのテーマについての研究史を整理・分析し、必要に応じて当時の史料にあたることによって、その事実が導き出せることを証明する必要があるわけですね。まあ、それほど容易なことではありません。

そのため文学部では、進学後の3年生から、2年間をかけて卒論執筆のための技術を磨いていくことになります。毎学期必ず取らねばならない「演習(=ゼミ)」という授業がそれの典型例であり、授業内の活動・発表等を通じて、テーマの絞り方や研究文献の探し方、また論の構築方法や注釈の書き方まで、実に様々なことを学んでいくわけです。

それ以外にも、身に付けるべき技術はいくつもあって、例えば外国語の知識(語学)などがそれにあたります。私の所属する西洋史学なら、研究文献には必ず欧語のものを含まなければなりませんし、英語英米文学のように、卒論そのものを英語で書く専攻もあります。

こう書くとものすごく前途多難なように見えますが(笑)、卒論が大変であることは、みな重々承知なので、研究室側もサポートをしてくれます。面談や中間報告会などで先生方にアドバイスをいただくことはもちろん、院生の方々もみなさん相談に乗ってくださるので、卒論のサポート体制はしっかり整っていると言えるでしょう。後は本人の頑張り次第ですね!


ところで、卒業「論文」という言葉が表す通り、卒論は「論文」であって、いわゆる「レポート」とは異なるものです。両者の根本的な違いは、筆者自身による独自の分析・考察・批判・論の主張がなされているかどうか、というところにあります。

誰かの研究・意見や、調べて分かったことをきれいにまとめても、それは「レポート」としては許されるかもしれませんが、「論文」とはみなされません。自らの論を展開するのが「論文」なのですから、資(史)料や研究史の検証などを踏まえた上で、独自に導き出した結論・結果が示されていなければならないのです。もちろんその結論・結果は、自分勝手な推測や決めつけではダメで、しっかりと論証可能でなければいけませんが。


とまあこのように、卒業論文の執筆というのはなかなかにハードな試みであり、まさに学部生としての集大成と言えるでしょう。正直私も、様々な欧語文献を前にしてヒイヒイ言っているところです(笑)。

ただやはり、欲しい図書が大抵は大学内にあったり、学内からアクセスできる海外のデータベースが豊富だったり、先生・院生が皆さん尊敬できる方だったり、そして同級生も熱意・意欲のある人が多かったりするのを見ると、やっぱり東大は恵まれた環境なのだなあと、つくづく思いますね。この環境をしっかり活かしていかなければと、常に感じている次第であります。


そんなことを言っていたら、卒論の概要だけで長々と書いてしまいましたね!これではあたかもテーマが「卒論」かのようです(笑)。一応「私の研究」というタイトルなので、私の卒論のテーマについて軽く説明したいと思います!


何度か言ってきましたが、私の専攻は西洋史学であり、特に中世イングランド史に関心を持っています。私の卒論の対象となる時代は、その中でもプランタジネット朝初期(12世紀半ば〜13世紀初頭)となります。

それでは、卒論テーマの詳細に入る前に、みなさん以下のイングランド王家の系図を少しご覧ください。
ジョン

※下線の引いてある人名は、イングランド王
カッコ内は、王が(生年ー即位年ー没年)、それ以外が(生年ー没年)


かの有名な、プランタジネット朝の創始者ヘンリー2世には、5人の息子がいましたが、そのうち上の2人は、子供を残さずに早世しました。よって、1189年にヘンリー2世が亡くなった時には、存命最年長の息子であるリチャードが王位を相続したわけです。ところがこのリチャード1世も子供をもうけず、1199年に亡くなってしまいます。

彼には、年長順にジェフリーとジョンという2人の弟がいて、前者にはアーサーという息子がいましたが、当のジェフリー本人はリチャード1世・ヘンリー2世より前に亡くなっていたのです(1186年没)。さてこの時、次のイングランド王となるべきは、既に死去した年長者(ジェフリー)の息子であるアーサー(甥)と、生存している年少者であるジョン(叔父)のどちらなのでしょうか?

とまあ、なんともややこしいことを言っていますが、これが実際のところ、当時問題になったのです。現在の英国王室における継承法で考えれば、王位はアーサーに継がれることになります(実際の例として、ウィリアム4世からヴィクトリア女王への継承があります)。これは、ジェフリーがリチャード死亡時に生きていれば手にしただろう権利を、アーサーが父に代わって受け継ぐ(これを「代襲」といいます)と考えられるからです。しかし当時は、このような考えは未発達であり、相続のシステムも定まっていなかったので、どちらが継承すべきかを明確に決めることはできませんでした。

さらに、もう1つ問題があります。世界史でも出てきますが、この時のイングランド王は、いわゆる「アンジュー帝国」のトップであり、イングランド王国・ノルマンディー公国・アンジュー伯国・アキテーヌ公国というような、複数の国々・領域を1人で統治していたわけです。当然ながら、各地にはそれぞれの相続慣習があるわけで、「イングランドではこうだけどアンジューではこう」ということもあり、ますます継承者が決められなくなってしまいました。


しかし歴史的事実としては、多くの諸侯を味方につけたジョン(叔父)が、いわば武力によって王位を勝ち取ることになります。つまり結局はジョンが継承したのですが、明確な相続システムがあったわけではないので、ジョン側としては、他の理由によって即位の正当性を主張する必要があるのです。それゆえ、諸侯による選挙の結果だとか、先王リチャードの遺志だとかいう理由をつけてくるのですね。

私はこのジョンの即位を中心として、この時期の王位継承(特に相続上問題がある場合)の際に、継承者決定の要素として挙げられている諸侯の選挙・先王の遺言・封建的慣習などといったものが、それぞれどの程度妥当性があり、実際にどのくらい機能していたのかを検証したいと思っています。・・・と、口だけではどんなに偉そうなことも言えますが、現状はまだまだ読み込みが足らないので、焦っている状況ですね(笑)。


このように、私も4年生として、卒論執筆という試練の波にもまれながら、自分の「研究していきたいこと」を見据えて、何とか頑張っています。やはり、自分の好きなことをやっているわけですから、妥協はしたくないですし、必要な努力はしっかりやっていきたいのです。そうすることで、いつか堂々と「私の研究は・・・」という風に語れるような時が来ればな、と思っています。そうなることを願って、精進するのみですね。

それでは、なんとも長々と話してしまいましたが、以上にて私の記事を終わらせていただきます。

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2015年09月01日

「東大生の海外体験〜留学編〜」@コバヤシシオリ

みなさんこんにちは、文学部でフランス文学を勉強しています、3年のコバヤシシオリと申します。
今日は海外体験@留学ということで、今年の6月〜7月に約1か月行っていたフランス・パリ留学について語ります!
DSC_3557

ちょーーどテニスの全仏オープン期間だったので、ピクニックがてら決勝みようぜ!ってことで友達が友達を集めてまたその友達が…(以下略
エッフェル塔前の大スクリーン、現地の人にも大盛況でした!




実は私が東大のプログラムを通して留学するのは2回目で、去年のロンドン留学もかつて記事にしていたので、ご興味のあるかたはそちらもぜひ
➡ 「大学生の夏休み」その2 留学@コバヤシシオリ
http://blog.livedoor.jp/todai_guidance/search?q=%A5%B3%A5%D0%A5%E4%A5%B7%A5%B7%A5%AA%A5%EA


さて、私はそもそも大学での第二外国語は中国語で、第三外国語としてかるーくフランス語を始めたのですが、あれよあれよとフランス語がすっかり好きになってしまって(中国語の先生方ごめんなさい)、フランス文学を専攻したものの、せっかくなら読めるだけじゃなく話せたらかっこよくない?と思い、去年と同じく東大の卒業生有志支援の奨学金を頂いて、Sciences Po(パリ政治学院)のSummer School June session 、French language trackに参加しました。
なぜ長期ではなく短期留学かというと、長期だと文学部は卒業を遅らせる必要があり、また去年の短期留学でだいぶ成長した手ごたえがあったので短期でも十分伸びると踏んでみました!笑

結論から言うと、1か月でも本当に十分伸びました、それはクラスが少人数で半ば家庭教師並に毎日勉強できたこともありますが、クラスの教授が日本に興味があるフランス人たちを紹介してくれ、彼らとちょくちょく出かけたり、もはやフランスではみな基本外人にもフランス語で話しかけてくるので、日々強制的に話させてもらったこと、これが大きかった気がします。
また嬉しい誤算だったのは、英語圏出身・在住の学生たちが大半だったので、彼らと共に過ごすことで英語もめちゃめちゃ上達しましたし、遊ぶの大好きな彼らのおかげで昼のパリも夜のパリも満喫できました

プログラムについて深めると、Sciences Poは政治家・大統領を多数輩出していることで有名で、フランス語の授業だけでなく、実際の政治家によるフランスの歴史や政治、EUの授業もあり、フランスという国への理解も深まりました。フランス語の授業も、教室内の授業と、外に出て史跡を巡ったり町中の人にインタビューする授業の構成で、本当に実践が重視されたプログラムとなっていて、話せるようになりたくて行った私にはぴったりでした。

私が2回の留学を通して、重要だと学んだことはみっつあります。
留学前・とにかくもっとも自分の学びたいことをかなえてくれそうな大学を選ぶ。
留学中・勉強と現地生活と出会った仲間に夢中になる。
留学後・得たものを自分に最大限還元する。

現在は、パリで知り合ったフランス人のつてなどなどで、日本に住むフランス人と交流しつつフランス語を学び続けています。また、留学で学んだフランスという国の性質、フランス人の価値観は、私に確かな変化を与えてくれました。帰国後友人たちに「フランス行ってから変わったね〜」とよく言われます。(良い意味と信じてます)

幸いなことに、東大には留学先の選択肢が驚くほど多く存在します。みなさんが合格して、留学したいと思ったあかつきには、たっぷり悩んで、とっておきのひとつを選んでください。おもいっきり勉強して、最高に楽しんだら、きっと人生が変わるほどの経験と出会いが得られるはずです(^-^)



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2015年01月02日

「新年の抱負」@スズキダイスケ

みなさんあけましておめでとうございます!わー!Happy New Year!←テンション高め
文学部3年のスズキダイスケです。初めましての人は初めまして!そうでない方はおひさしぶりです!1年以上振りの執筆になります(^^)♪

とうとう2015年になってしまいましたね。みなさんはどのような大晦日を過ごしたでしょうか。わたしはアイリッシュパブでセッションをしながら年越しをするという、昨年に引き続きなんとも騒がしい年越しを迎えました(笑)

写真
写真は祖父母の家にいるマグロの赤身が大好物のバカ犬です。定位置はストーブの目の前(笑)



さて、新年第一回のブログになる今回は、「新年の抱負」というテーマを頂きました。

本来なら、「わたしの新年の抱負はこれです!!(どーん)」と書くんだろうと思うかもしれませんが、わたしは生まれてこの方「新年の抱負」というものを立てた記憶がなく、また今年も特に立てる気がない(笑)ので、「新年の抱負とは?」というテーマにすり替えてアクロバティックに論じてみようと思います!考えを解きほぐす手助けになればいいな、くらいの大まかな議論になっていますが、受験生も受験生でなくとも抱負(≒目標)をどう上手く使っていくかの参考になると思うので、スキマ時間にでも読んでみてくださいませ\(^o^)/



(1)「抱負」の意味と効果

 「新年の抱負」、良くあるものだと「痩せたい!」だとか「地区大会で優勝する!」だとか、それくらいのことしかわたしの頭には浮かびませんが(発想が貧困)、そもそも「抱負」とは何でしょうか…?まずは「新年の」の部分を取り除いて、「抱負」の意味と効果について考えてみましょう。自宅に眠っている分厚い『広辞苑』を紐解いてみたところ(何年ぶりだろう…)、抱負とは次のようなものでした。

抱負…「心中に抱き持っている計画や決意」

なるほど、心のなかで思っている「決意」や「計画」のことを意味するようです。ここで、明確な基準があるかどうかで区別して、「決意」は「主観的抱負」、「計画」は「客観的抱負」として(つまり「痩せたい!」は「決意」、「1kg痩せたい!」は「計画」)その効果を考えてみましょう。


ー膣囘抱負

 まず、みなさんがこれまで立てた「主観的抱負」を思い浮かべてみてください。それは達成することができましたか?わたしはあまり達成できていない気がします。その達成の要因を考えてみると、内発的動機と外発的動機のいずれかが効果的に機能するかにあるように思います。つまり、「めっちゃやりたいこれ!」という気持ちで取り組めるか、あるいは「やらなきゃ…」という切迫感が感じられるかが重要ではないでしょうか。

 すると、これら二つをいかに効果的にするかが考えるポイントとしてあります。まず、内発的動機では、例えば好きな食べ物を使ってダイエットを楽しんでやる、などがあるでしょう。次に外発的動機では、例えば周りの人に「絶対やるから!」と高らかに宣言する、成功にしたらご褒美をもらう(テストで100点取ったらお小遣いとか)、失敗したら罰金を課される(テスト赤点を取ったらお小遣いなしいするとか)、などがあるでしょう。

 ただ、このような細工をしてより主観的抱負が機能するようにしても、これはあまりよいものではないと思います。その理由は次の二つです。まず一つ目は、達成の基準が曖昧であること。客観的な基準がない主観的な抱負だからこそ、心の奥底ではできていないと思っても、できたことにしてしまう「合理化」にはしることがあります。次に二つ目は、それを達成するための経路が不明確であること。抱負が主観的であるからこそ、それを達成するための手段をあまり考えずに、場当たり的な考えで進めていこうとしてしまいます。この二つのことから、主観的抱負はたとえそれ自体で機能する事があっても、次につながるような包括的な学びを得ることが難しいのです。


客観的抱負

 そこで上手く機能する抱負を立てるには、それを客観的抱負にする必要があります。客観的な抱負を立てると、まず達成すべきものが明確になり、その達成に対して言い訳がしづらくなります。そして、達成すべきものが明確になるからこそ、それにあたってどのように進めていくかを考えていきやすくなります。

 みなさんは「PDCAサイクル」という言葉を聞いたことがありますか?これは、最近ビシネスの世界で非常に大切とされてくるようになってきた事業改善のフレームです。PDCAとは、“Plan-Do-Check-Action”を意味していて、「計画をする→実行する→評価する→修正する」という流れを示しています。

 中学生・高校生にとってはビジネスとか今は全然関係ないじゃんと思うかもしれませんが、これ実は受験勉強とか部活動とかでもすごく大事。なぜなら「自分で課題を設定して、それを解決していく」こと自体をより良くしていこうという姿勢がないと、やっていることが無駄ばかりになってしまうからです。PDCAのような視点を持っていると、ある抱負を達成することがより効果的にできるようになるだけでなくて、他の抱負を立てた時にそれがより効果的になるような考え方も身につけることになるのです。


 ここまでの ↓△鬚泙箸瓩襪函◆嵬槁犬狼甸囘な方がいい、そしてその目標を達成する手段も明確にして、『課題解決の枠組み自体』を次に別の課題を解決しようとするときに活かせるといい」ということになるでしょう。




(2)「計画された世界」の限界

 ここまで「PDCAサイクル絶賛」みたいな文章を書いてきましたが、それでも上手くいかないところがあるのが人間ですよね(笑)ということで、今度は「限定合理性」と「確証バイアス」について紹介します。

 まずは、「限定合理性」についてです。人間が「客観的合理性」を達成するには、決定に先立って、(1)可能な代替的選択肢を網羅すること、(2)各選択肢から生じる諸結果の全てを知ること、(3)全代替的選択肢から一つを選び出す基準としての価値体系を持つこと、ができなければなりません。しかしまあ、そんなことできませんよね。人間はこの三つのいずれも、不完全あるいは部分的にしか実行できません。つまり、人間は「限定合理性」を達成することができるのみだといえます。

 次に「確証バイアス」についてです。「確証バイアス」とは、社会心理学の概念で、「自己の先入観にあうように対象の情報を選択・解釈して、既存の先入観を強化するように作用する」ということです。例えば、好きな人がいるときに、その好きな人の自分が好む行為のみを選択的に認識して、さらにその人を好きになっていく、というようなことですね。(なんとも夢のない事例です…w)

 これらのことを考えると、抱負自体が不完全なものである、そして抱負が達成されたかどうかを自分に都合の良いような基準から解釈してしまうことが示唆されます。

 抱負で目指そうとしていたものが、一つの通過点でしかないことがあります。例えば、野球で「素振りを毎日300回しよう」というものがそうですね。この時、素振りそれ自体をすることではなく、ヒットを打てるようになるための通過点として素振りが設定されています。これって結構盲目的になりがち。そして、抱負を達成しようと頑張る過程の中で合理的判断の基盤が変容していきます。抱負自体が揺らいでくるかもしれないし、抱負を達成する手段として別のものが見えてくるかもしれない。そのはずなのに、抱負自体を疑うことは難しいし、これまでやってきたからそれを達成する手段は上手くいっているはずで、その手段を変えていくことは難しい、という状況に陥ることがあります。

 ここまでをまとめると、言いたかったのは、抱負それ自体を妥当かどうか疑う姿勢が必要であること、そして一度定立した抱負とそれを達成するための手段は状況の変化で変わっていくから、先入観に惑わされることなく抱負や手段を柔軟に変容させていくことが案外大事なんじゃないかということです。

(ちょっと話はそれますが、この考えた通りにいかないじゃんこのやろう!って感じこそが人間らしいことですし、思った通りに上手くいかない現実こそが実は面白いと思えるポイントなんじゃないかってわたしは個人的に思っています。自己の不完全性に振り回されて揺らいでいくことがいい意味で笑えるところなんじゃないかって。)




(3)「新年の抱負」の妥当性

 「新年の抱負」から話は遥か彼方まで行ったような気がしますが(笑)、最後に「新年の」の部分まで戻ってきましょう。ここまでは、「抱負」の意味と性質について論じてきました。ただ他にも大切なものがあって、それは抱負をいつからいつにするのかということです。何かを達成するという目標は、基本的にはある時点からある時点までの時間的区切りの中でなされます。「次の試験でクラスで5番に入る!」とか。

 このいつから(開始時期)いつまで(終了時期)をどう設定するかということは、抱負の中身をどうするかと同じくらい重要なことのように思います。あんまり意識されることはなさそうですが。

 「新年の抱負」においては、新しい年が始まる元日1月1日を開始時期として、その年が終わる大晦日12月31日が終了時期となります。この時間的区切りは、どれだけ妥当性があるのでしょうか。……ただこの問は単独で答えられるものではなく、そもそもの抱負の中身との関係性を持ってしか答えられ得ないので、ここでは問いを投げるだけで終わらせましょう(笑)




さて、ここまで「新年の抱負」について論じてきました。「そんなマジレス期待してない…」みたいな声も聞こえてきそうですが(笑)、合理的に考えつくされた世界はわたしも好きではありませんw

まあでもとにかく今回の記事が少しでも参考になれば幸いです!
受験生はあとひと踏ん張り、悔いの残らぬ時間を過ごしてくださいね♪


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2014年10月17日

6学期が始まって@オカダヒロキ

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 みなさん、こんにちは。東大ガイダンス相談員で文学部3年の岡田大樹といいます。考古学を専攻していて、今夏には北海道はオホーツク海沿岸の常呂(ところ)町というところに発掘調査に行ってきました。最寄りのコンビニまで10キロ以上あるような、ザ・北海道という感じのところです。ちなみに常呂町は文学部唯一の学外施設があるところで、常呂町と東大との付き合いはもう50年以上になるそうです。

 さて、今回のテーマが6学期、すなわち3年生の10月が始まってということなのですが、一つ、私の学年から大きく変わることがあります。それは就職活動のスタート時期です。12月から3月へと遅くなります。学業に専念しやすいように、というのが目的らしいのですが、選考期間が短くなったり、公務員試験や教育実習と重なったりと、懸念材料もあるみたいです。いずれにせよ、その変化を踏まえて、今学期どう過ごしていくつもりなのか、みなさんにお伝えしたいと思います。

 学業については、4年生には就職活動、その後には卒業論文が待ち構えることから、この時期はとにかくとれる単位をとっておくということを主眼に置いて、授業を取っています。といっても、文学部で取る単位は、2年生の冬学期に取ることができたり、発掘調査などで夏休み中に単位を取ることができたりで、そんなに忙しくはなく、6学期は1週間で10コマくらいです。順調にいけば、4年生は週1コマ、必修のゼミだけになります。文学部は他学部に比べて必要単位数が少ないので、非常にありがたいのです。
 3年生のうちに単位をそろえておきたい理由は他に、来年から学期が変わるというのもあります。現在は夏学期と冬学期の2学期なのですが、来年からは4ターム制になります。秋入学に向けた改革の前段階で、イメージとしては、夏学期と冬学期がそれぞれ2分されるという感じなのですが、学部によってタームの時期が違ったり(たとえば文学部は8月が夏休みだが、理系は6〜8月が夏休み)、授業が2タームにまたがっていたり、一日2コマで1ターム完結型の授業もあったりと、教務課の人でもよくわからないほど複雑になるそうなのです。それで今学期中になるべく多くの授業をとっておきたいというのもあります。
 ですが、高校生のみなさんには朗報があります。必要単位数が減るのです。東大はもともと単位数が多いのが特徴、それがなくなる・・・うらやましい限りです。

 次に就職活動についてですが、3月にスタートするといっても、今から準備できることがあります。その一つが、インターンシップ、いわゆる職業体験です。早期離職率が高い問題を受け、企業と学生とのミスマッチを避けるのが目的で、就活のスタート時期が遅くなったこともあって、年を越してもインターンを開催する企業もあるなど、よりインターンシップに参加しやすくなったと考えられます。インターンの種類はさまざまで、単に業界研究的なものもあれば、実際の仕事と同じようなことをしたりするのもあります。エントリーして選考といのもあれば、抽選で気軽に参加できるものもあります。ちなみに私は今夏に某テレビ局に行ってきましたが、画面を通してでは見えないところを見られて、よかったです。

 以上が6学期の大まかな過ごし方なのですが、余談として、休日はどう過ごしているのかというと、サークル活動なども現在はしていないので、街歩きをよくしています。主に東京都区内ですが、街ごとに景観が違っていて、散歩だからこそ街の景色をゆっくり楽しめ、いかにもまずそうな店構えなのに、めちゃくちゃうまかったり、街中に昔懐かしい水車小屋があったり、カナダにあるはずのトーテムポールが駅前にあったりするなど、意外な発見も多く、観光名称に行くというのもいいのですが、こういう身近なところも結構面白いですし、何より安くて済みます。
 といっても、やっぱり遠くへ行きたいもの。大学生の時期を逃すと、セカンドライフまで長期の休みはなかなかありません。長い休みを利用してぜひ行きたいところといえば、海外。ですが、海外旅行はとにかくお金がかかる。そのためのバイトも欠かせません。私は次の春休みにハワイ旅行を予定しています。修学旅行で行って以来、その魅力に取りつかれてしまったハワイ。唯一の難点は、とにかくお金がかかること。そのためにアルバイトをして、お金を貯めている近頃なのです。
ちなみに、ハワイに1回行くと、国内旅行の飛行機代がタダになります。マイレージを利用するのです。日々の買い物でもマイルを貯めることができ、学生専用のカードもあるので、ぜひ大学生になったら、カードを作ってみてはいかかでしょうか。より充実したキャンパスライフを送れること、間違いなしです。

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2014年10月10日

「○○の秋〜読書編〜」@タノサキアンドレーアアラシ

 みなさんこんにちは、文学部3年のタノサキアンドレーアアラシと申します。私は、今年の夏のオープンキャンパスから、相談員として参加させてもらっていますが、ブログの執筆は初めてです。どうぞよろしくお願いします!

 さて、今回のテーマは「○○の秋〜読書編〜」ですね。秋と言えば、秋の夜長の読書、なんて風流な画が浮かんでくる人もおられるでしょう。そんな秋に相応しい本かどうかはわからないですが、私が「おっ」と思った本をここで紹介させていただきます。

 しかしその前に、まずは軽く自己紹介をしますね。

 私は、都内の私立高校の出身で、2012年に東大の文科三類に入学しました。その後、進学振り分けを経て、ただいまは文学部の3年に所属しております。文学部とはいっても、正確には文学部歴史文化学科西洋史学専修課程というところに在籍しています。名前がなんとも長ったらしいことになっていますが、要は西洋史について学び、研究するところです。

 西洋史を学ぶところに入った、となると、小さいころから歴史好きだったのかな?とも思われるかもしれませんが、実はそんなことはありません。私が歴史好きになったのは、高2の世界史の授業を受けてからであり、それまではどちらかというと法律に興味がありました。高2を境に、自分の中で何かが変わったのか、考え方や興味もガラリと変わってしまい、法律への興味が減ずる一方で、授業を受けて面白いと感じた歴史への興味が、どんどんと増していったのです。

 ただ、「歴史への興味が増した」とは言っても、正確には「世界史」ないし「西洋史」への興味が増しただけで、日本史の授業は受けていませんでしたから、知識も興味も特になかったわけです。だから、高校時代や、大学に入ってからも、「日本史も知らないとなー」などと言って日本史の本も買ってはみたものの、あまり参照しない、という日々が続いていました。

 しかし、大学2年のとき、つまり去年なんですが(笑)、ふらっと受けてみた日本古代史の授業が、それはそれは面白くて。何かに布教されてしまったかのごとく、日本の古代史に関する興味がずんずん湧いてきたわけです。そこから、日本の古代史、そして中世史にも手を出していく、という形になり、今では日本史全体に愛着を感じるまでになりました。

 というわけで今回は、こうして日本史に愛着を感じたあと、読むようになった日本史関連の本を紹介したいと思います。中でも、私が日本史を好きになるきっかけとなった、7・8世紀頃の歴史に関わるものを紹介します。

 ようやく肝心の本のタイトルになりますが、それは、吉川弘文館出版、日本歴史学会編集の『人物叢書』シリーズの中の1つ、義江明子著『県犬養橘三千代』です。この『人物叢書』シリーズは、「歴史を動かすのは人間である」という信念のもと、日本歴史学会が専門の史学者に執筆を依頼してできた、伝記集となっています。その中で、女官の身でありながら、その類まれなる人脈の力をもって権力の中枢を生きた、『県犬養橘三千代』についての伝記が、今回紹介する本となります。

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 この伝記の主人公である、県犬養橘三千代(あがたのいぬかいのたちばなのみちよ)ですが、みなさんはご存知でしょうか?受験生の皆さんなら、日本史の教科書や史料集の、飛鳥・奈良にかけての皇室と藤原氏の関係系図などで、見たことがあるかもしれません。おそらく、教科書の本文などでの言及はないと思います。

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(『詳説日本史B』(石井進・五味文彦・笹山晴生・高埜利彦ほか著、山川出版社)の41頁より)

 彼女について簡単に説明するならば、「7世紀末から8世紀中頃まで、宮廷で大きな影響力を持った女官」ということになります。彼女は、初めに皇族の美努王の妻として葛城王(後の橘諸兄)らを生み、またその後、藤原不比等の妻として安宿媛(光明子、後の光明皇后)らを生んでいます。天武天皇の治世に少女の身で出仕してから、持統・文武・元明・元正・聖武と、のべ6代の天皇に仕えた彼女ですが、とくに元明天皇と固い絆を持ち、夫の不比等と共に、国制転換の過渡期にあった日本、そして皇統を支えました。

 また三千代は、子孫たちの華麗なる血脈も注目されます。最初の夫、美努王との間の息子である橘諸兄が、聖武天皇治世に右大臣・左大臣として国政を主導したことは、みなさんもご存じでしょう。また、2番目の夫、不比等との間の娘である光明子は、皇太子時代の聖武天皇に嫁いだ後、人臣初の皇后となり、のちに孝謙天皇の生母・光明皇太后として後見にあたったということも、有名な話ですね。

 とはいえ、このような政治力や血脈の話に注目が向かれることはあっても、しばしば「不比等の妻」であるとか、「光明皇后の母」であるというように、より有名な人物の陰におかれてしまうこともしばしばなのです。しかしこの本においては、むしろ三千代の活躍こそが、夫不比等の政治基盤を固め、そして光明子の政治的地位も確立させることができたのだ、という風に語られており、三千代自身にスポットライトをあてることで、この時代の貴族・豪族女性のたくましさが描かれているのです。

 このように、この本では三千代の生涯について、膨大な史料を基に述べられているわけですが、同時に、三千代とその周りに視点をおくことで、奈良時代前半の政治史を捉えなおすという試みもなされています。よってこの本は、三千代という一女性のただの伝記に留まるのではなく、三千代をとりまく当時の政治情勢についても、色々と検討が加えられており、三千代を特に知らなかったり、また彼女自体に特別な関心が無かったりしても、面白く読めるのではないかと思います。

 たとえ彼女を知っていた人でも、そのうちの多くの人にとっては、「県犬養橘三千代」は権力者の陰に隠れた1人の女性に過ぎないでしょう。しかし本来は、政治の表舞台にも大きく影響を及ぼした、とてもしたたかな女官であったわけです。その、「三千代本来の姿」を、みなさんも覗いてみてはいかがでしょうか。また、多くの女帝が登場し、史上まれに見るほど女性が政治の表舞台に出てきたこの時代を、「三千代」という一女官を通して、大いに味わっていただけたらな、と思います。

 それでは、随分長々と書きましたが、これにて、わたしが「おっ」と思った本の紹介とさせていただきます。参考までに、この本の156-157頁にある「三千代関係系図」を載せておきます。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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2014年03月18日

大学生活を振り返って@ムコハラマリエ

こんにちは!
文学部4年のムコハラマリエです。

先日晴れて卒業が決まり、現在は残りの学生生活を日々大切に過ごしています。

ブログを書くのは久しぶりになるので、まずは自己紹介をしますね。
私はとある県立の高校を出て、一年の浪人を経て文科三類に入学しました。
進学振り分けでは、読書が好きだったこともありますが、「ことば」を通して「人の心」について学びたいという思いから、文学部の日本語日本文学専修課程(国文学)に進みました。
私はこの「東大ガイダンス」の他にも様々な団体に所属し、大学時代は本当に様々なバックグラウンドを持つ人たちとの出会いがあり、実りの多い日々を送ることができました。

今回のブログのテーマは「大学生活を振り返って」ということですが、そのサークルや学生団体の話ではなく、私は自らの専門である「文学」について少しお話してみたいと思います。

「東大ガイダンス」に来てくれる中学生・高校生から、よく「専門ってどんなことをやるんですか?」ということを聞かれます。ぜひ、この記事から「文学」研究の専門の雰囲気を少しでも感じてもらえれば嬉しいです。

* * *

私は、昔から本を読んだり、音楽を聴いたりすることが大好きで、様々な国・時代の芸術に触れてきました。

人が「感動する」ってどういうことだろう?
「現実」って何だろう?
「自己」や「自我」って何だろう?
「社会」って何だろう?

そんなことを疑問に持ち、芸術の中でも特に日本語の言語芸術を勉強することを大学二年のころに決めました。

「文学」とは、社会・作家・ことば・読者といった様々なものの関係性の中で浮かび上がってくるものです。決して「作者の気持ち」を考えることが文学研究なのではなくて、様々な関係項を考えた上でその「虚構」の表現(内容に限らない)を把握するのが文学の研究です。

人称の問題や、「自意識」の問題、「家制度」や「社会」と「自我」の問題、表現における「伝統」の問題…...、近代だけでも様々なテーマがあります。

文学研究の内容に関して詳しくお話すると長くなってしまうので、おすすめの本を何冊か紹介しておきます。私の専門が近代文学なので、近代に偏ります。
※文学を研究する際の問題意識を喚起する本、という観点で選んであります。

西郷信綱『詩の発生』
柳父章『近代日本語の思想―翻訳文体成立事情』
小林秀雄『私小説論』『様々なる意匠』
柄谷行人『日本近代文学の起源』
渡邊二郎『芸術の哲学』
安藤宏『近代小説の表現機構』

大学時代を通して自分の問題意識に対して何か答えを得られれたか、と聞かれれば、残念ながら答えは「NO」です。しかし、「ことば」や「表現」は完全ではない、ということを学べたことは私にとって大きな経験でした。

「芸術家にとって芸術とは感動の対象でもなければ思索の対象でもない。実践でである。
 作品とは、彼にとって、己れのたてた里程標に過ぎない。」(『様々なる意匠』)

この言葉は小林秀雄のものです。
私たちの感情や思考、あるいは思想には、現存することばの「概念」で表しきれない部分があります。
「ことば」にすることは、手で砂を掬うように、どうしてもその隙間から取り取りこぼされる部分がでてしまいます。

その取りこぼされたものの存在を見つめ続け、自分の頭の中の概念をより正確に捉えること、それが私が「文学」を学んで得た物事を見る際の姿勢です。

正直勉強すればする程、分からないことが増え、自分の不勉強さを実感する毎日です。
四月から社会人になりますが、自分の問題意識に関する勉強は続けていきたいと思います。

学生時代は、本当にたくさんの時間があります。
ぜひご自身の「疑問」に向かい合い、考え抜く機会を持ってみてください。
私もその道のりのただなかにあるので、偉そうに言うことはできませんが、きっと大学時代を通して素敵な人たちに出会うことと同じくらいに、大切な経験になるはずです。

長くなりましたが、以上です。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます!



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2014年03月11日

「春休みの過ごし方」@キクチヤスユキ

皆様、こんにちは。初blogとなるキクチです。
最近気温が上下してまだまだ冬が抜けきらない天候ですが、春の様相も見えてきているみたいです。
DSC_0848[1]
写真は2週間ほど前に目黒天空庭園という空中庭園に咲いていた枝垂れ梅の写真です。

まだまだ寒いながら、季節が変わりつつあるのを目で楽しむのも、時間のある大学生という身分の特権なのかもしれません。


さて、春休みの過ごし方というテーマですね。

高校生の方は卒業生以外はまだ授業もあるのかなーと思いますが、大学生というのは休みが多いことで有名です。
我らが東京大学でも遅くとも2月下旬には春休みが始まってる学部が多いのではないかと思います。

その空き時間、外にでて庭園散策なんて優雅ですよね。

もう季節を感じる自分かっこいいって感じでやってる側面無きにしも非ず、って感じです。

あと先日、松任谷由実さんの「春よ、来い」を聴いてたら歌詞にでてくる沈丁花も見たくなったので浜離宮とかにも遊びに行こうかなって考えています。


とはいうものの、私は本来はインドア派です。

昨日まで卒業旅行で伊勢・鳥羽に行ったり先週は八丈島に行ったりと、大学生もすなる旅行といふものを我もしてみむとて〜って感じでしたが、旅行なんて年に1回行くかどうかってレベルです普段は。

私の場合は卒業しても学内の大学院に進学するのですが、友人との思い出づくりってところでした。
周りで海外とかスキーとか行ってる人多過ぎて皆アクティブだなーって思う日々です。


そんな私が普段インドアで何しているのかというと、家でゴロゴロ...

することもまぁありますが、本をできるだけ読むようにしています。

今年の春休みは卒業、進学準備やらバイトやらで忙しく全然読めてはいないのですが…

読書の話題自体は以前にも読書の秋という記事をご覧になった方も多いと思いますが、たっぷりある時間、若いうちに芸術に触れるというのはきっと将来の財産になると信じています。


ちなみに今何を読んでいるかというと、ジェイムズ・ジョイスの「若き芸術家の肖像」(原題:A Portrait of the Artist as a Young Man)という本です。
岩波文庫から出ていて、大澤正佳さん(東京大学の教養学部出身)の翻訳です。

ジョイスといえばユリシーズが有名ですが、この「肖像」も評価が非常に高いものです。

世界最大の出版社、ランダムハウスのモダン・ライブラリー編集部の編集者が選出した「英語で書かれた20世紀小説ベスト100」の第3位にランクインしています。
ちなみに1位はユリシーズ、2位はグレート・ギャッツビーです。検索したらすぐに出てくるので、興味があれば調べてみてください。
個人的には15位のヴァージニア・ウルフという女性作家の「灯台へ」という作品がすごい好きです。


ちなみに「肖像」についてですが、さすが「英語で書かれあ20世紀小説ベスト100」の第3位。

英語で読みたい…笑

というのも言葉遊びがかなり含まれていたり、原文特有の文体が垣間見えたりといったのが邦訳版から滲みでてきていて、きっとこれが醍醐味なんだろうなーと。

それでも、タイトルの通り芸術論の議論等が作中でなされており、なかなか咀嚼しきれない話が展開されていて、勉強不足というか、世界にはまだまだおもしろい世界があるんだなっていうのを改めて感じています。(これでも文学部)


とまぁ、こんな小難しい本以外にもファンタジーやら読んでるんですが、ちょっとカッコつけたかったので文学作品紹介してみました。笑

若いうちは外に出ろだの本を読めだのいろいろ言われる世の中。

個人的には楽しめる経験ってのが一番ためになると思います。

東京大学も前期試験の合格発表が昨日ありましたが、高校生の皆さんはそれに、あるいは他の目標に向け悔いのないように、大学生の方は初心を思い出してこの春休みを過ごせたらと。

最後のは自戒を込めて。

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2012年11月02日

「東大の講義紹介その1」@イワタニシュウマ

こんばんは。
文学部の3年生で社会心理学を学んでいます、イワタニと言います。
社会心理学とは何かと聞かれて簡単に答えられないのですが、
人と人とが相互にどのような影響を与えているのかについて学ぶ学問だと考えています。

では、早速本題に。
講義は、ゼミと一般的な講義に分かれます。
ゼミと講義の大きな違いは、人数と発言者です。
ゼミは概して少人数で生徒が発言することも多いです。
一方で、一般的な講義は大人数なことが多く先生の話を聞くことが多いです。
後者は、高校の授業をイメージしてもらえると分かりやすいかもしれません。

ゼミがどういうものなのかについては以前の記事で書かれていました。
なので、僕は文系の一般的な講義について書こうと思います。
ただ、先ほど言ったように高校の授業をイメージしてもらえると分かりやすい部分が多いです。
使っている教科書が難しくなったと考えれば良い部分も多いです。
そこで、以下の3つの疑問に答える形で紹介をしたいと思います。
疑問1「高校の授業とどう違うか?」
疑問2「本を読めば分かるのではないか?」
疑問3「受けて良かったと思えることは何なのか?」
以上の3つです。
興味のある部分だけでも読んでもらえると嬉しいです。

疑問1「高校の授業とどう違うか?」
高校では答えを伝えるのに対して、大学では答えがないことを伝える。
というのが自分なりの答えです。
(もちろん教科書の内容を伝える授業もあります。それについては疑問2へ。)

歴史の先生が、「私の仕事は、分かりやすいことを分かりにくく伝えること」と言っていたのが印象的でした。
初めて聞いたときは、この言葉の意味が分かりませんでした。
ただ、今では自分なりに解釈できるようになりました。
ここでの「分かりやすい」とは、当たり前のように理解できるということだと考えています。
歴史などの解釈で「こうなのでこうなった」と言い切ってくれると分かりやすい。
しかし、「こうなのでこうなった。しかし、別の解釈もあるし、当時の時代背景を考えると・・・」
と続くと、分かりやすかった流れが分かりにくくなります。
このように、すぐに一見、理にかなった論理に飛びつかず、もう少し疑ってみる。
という姿勢を伝えたかったのではないかと思います。
すなわち、100答えを伝えるスタイルを高校の授業とすれば、
1つの答えから100の解釈を得ようとするのが大学のスタイルだと言えるかもしれません。
この点で、大学の講義は高校とは違います。
そして、大学では授業を聞いてもモヤモヤする部分も多いわけです。

疑問2「本を読めば分かるのではないか?」
読めば分かることも多い。でも、テキストをほどいてくれる点に意味がある。
というのが自分なりの答えです。

テキストを書くにあたって、著者は様々な文献を参照しているはずです。
そして、その参照した文献が絡まり合ってテキストができているわけです。
授業では、このテキストに絡まっている文献を紹介してくれる時があります。
それを聞くことで興味が広がるのは、授業の良い点だと思います。
ここにはまってしまうと、書籍代がものすごいことになると思います。。

その他、重要だと思っていなかったところが重要だったということがよくあるので、
本を読んでも分かっていない部分に気づかされることが多々あります。

疑問3「受けて良かったと思えることは何なのか?」
好奇心が広がった。会話の土俵ができた。

まず、好奇心について述べます。
やはり、授業で扱ったトピックは気になってしまいます。
つまり、新聞や雑誌やwebで授業と関連する記事を見つけると見てしまうわけです。
このように、大学に行っていなかったら興味さえ持たなかったであろうトピックに興味を持てるようになったのは、授業を受けたからだと思います。

そして、それが会話の土俵に変わります。
会話の土俵とは、こういう意見や物の見方もあるよねっていうのが分かっている状態です。
好奇心が広がっていろいろなことに興味を持ち記事を見ると、様々なものの見方に出会います。
そして、このような物の見方のうち自分はどういう立ち位置なのかということを意識しながら会話をすることができる場面もあります。
そういうときは、よかったなと思えます。

あと、純粋に興味ある内容の授業は楽しいです。

長文、読んでくださってありがとうございました。

P.S.
やはり、ゼミの方が楽しいというのが正直なところです。
ただ、講義でもときどき自分のものを見る枠組みが広がったなと思える時があって、
そのときが自分にとって快感です。


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2012年08月03日

オープンキャンパス開催告知@ムコハラマリエ

中高生の皆さん、こんにちは。

東大ガイダンス代表、文学部三年ムコハラマリエです。



暑さが盛りを迎え、風鈴や蚊取り線香が活躍する季節がやって参りました。皆さん、くれぐれもお体にはお気をつけください!



明後日8月7日(火)には、いよいよ東京大学でオープンキャンパスが実施されます!


今年もそのオープンキャンパスで、「東大ガイダンス」を開催いたします!

「東大ガイダンス」は、文理、科類、進学先も様々な約100名の現役東大生・東大院生のスタッフが集まり、中高生の皆さんと様々なコンテンツを通して交流するイベントです。 東大生に受験や学生生活について相談したり、大学生活についてのプレゼンテーションを見たり、本当に楽しい企画が目白押しです!
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さらに!当日イベントに来てくださった方には「Guidance Journal」という、オリジナルの東大情報冊子をプレゼントしています。 今後の進路を考えたり、大学生活をイメージしたりするためにきっと役に立つはずです!

過去のイベントの様子はこのブログでもご覧になれます!
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進路や勉強で悩んでいる人はもちろん、東大の雰囲気を感じたいという人はぜひ足を運んでみてください!スタッフ一同皆さんのご来場を心よりお待ちしています!

さて、最後にイベントの詳細です。



I東大ガイダンス2012@オープンキャンパス
※参加申し込みは不要です!ぜひお気軽に足を運んでください!

<日にち>
8月7日(火)

<場所>
東京大学本郷キャンパス赤門総合研究等経済6番教室

赤門入ってすぐ右手の建物です。

<ターム時間>
第1 ターム…10:20 〜 11:20 (10:00 受付開始)
第2 ターム…12:00 〜 13:20 (11:40 受付開始)(プレゼン企画あり)
第3 ターム…14:00 〜 15:20 (13:40 受付開始)(プレゼン企画あり)
第4 ターム…16:00 〜 17:00 (15:40 受付開始)


東京大学オープンキャンパス公式HPもご覧下さい。

http://www.u-tokyo.ac.jp/event/opencampus2012/index_j.html


この夏、東大ガイダンスで、ぜひ多様な大学生活に触れてみてください!


心よりご来場お待ちしています。

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