追い詰められた実績トロフィー追い人 : 【カオスチャイルド】第7回：第3章（序盤）彼らのお祭のお話の言い分

ネット記者の渡部にフォーカスが当たりつつある第3章序盤。
最初はモブかと思ってたけど、ちゃんとグラフィックが用意されてた。胡散臭い顔だった。

【カオスチャイルド】　第7回

■第3章（序盤）彼らのお祭のお話の言い分

ニコニヤ動画で活躍し、最近はスクープを連発して超有名人になりつつあるネット記者、渡部と新聞部の対談が決まった。
日にちは碧朋学園の文化祭当日だ。
そのイベントについて、渡部自身のニュースチャンネルでアナウンスされた。

「私のようにジャーナリズムを目指すと思われる若者たちが
　こうして育ってきていることは、非情に喜ばしい限りです」

なるほど、渡部は自分たちの職業の未来を担う若者が育ってきていることに喜びを感じているようだ。
ラブホテルでの「回転DEAD」事件で警察にしつこく突撃インタビューを試みていたときに見せていた態度からはイメージが結び付かなかったけど、渡部って人は結構真面目なジャーナリストなのかもしれない。

「真実の追究。
　それが我々ジャーナリストの使命であり証であります」

しかし、放送の収録が終わった途端――

「ふん･･････なにがジャーナリストの使命だ」

――という具合で裏の顔を見せた渡部。
スタッフの、対談イベントへのエールに対しても、

「任せておけ。
　明日はもっとカウント行く放送にしてやるよ。
　（そう。この俺の手でな･･････）」

何か良からぬことを企んでいるのは間違いないようだ･･･！

　*

対する碧朋学園新聞部。
しっかりと渡部の放送もスマホでチェックしていた。
学校でスマホで生放送を見るとは･･････。時代は変わった。

渡部はここ最近スクープを連発しているため、アナウンス放送でも高いカウントを記録した。
それを見て明日の対談を期待している伊藤。
一方で拓留は、「いいように利用されているだけな気がする」と睨む。
拓留たちが動画で力士シールと連続猟奇事件との関連性について発表したことは、渡部のニュース記事よりも僅かに早かったのに、あたかも同時のタイミングだったように扱っていることが気に入らないらしい。

「自分のほうが後出しだったってことを、
　有耶無耶にしようとしてるってわけか？」

なるほど。
拓留、鋭いな。
しかし、記事に使われている力士シールを収めた画像のクオリティは渡部の方が上だ。
その画像のことは、乃々を刺した犯人の件と共に神成さんと澪さんが討議していた。

まずは乃々を刺した犯人のほう。
警察に取り押さえられるまで、聖なる結界がどーのこーのと喚き散らしてたとかいう危険な奴ねｗ

神成さんによれば、澪さんの読み通り、この犯人のAH東京総合病院に入院していた力士シールのイラストレーターは繋がりがあったという。
同じ高校の同級生で、一時期はそれぞれ原作と画を分担して共同のペンネームで漫画を描いていたこともあるのだとか。
しかし一年程前から、原作の方は自室に、画の方は病室に引き篭もり状態になっていたようだ。

ふーむ･･･？
で、つまり、どういうことだってばよ？
澪さんの推測はこうだ。

漫画で芽が出ず、承認欲から悪ふざけで力士シールの作者を名乗り、お互いに精神を病み、
画の方　 → 持ち前の画力を活かして力士シールに憑りつかれる
原作の方 → 物語でも書いているつもりで妄想のネタにしてホームページで公開

なるほど、有り得そうｗ
管理人は全然その考えには至らなかったよｗ
さすが澪さん。めちゃめちゃ頭いい。

次に回転DEAD現場の向かいのビルの壁に貼り付けられていた力士シールの画像について。
拓留たちが撮ったものと渡部が撮ったものでは表情が違っているということは、澪さんも気付いていた模様。
なお、刑事である神成さんは気付いていなかった･･･。刑事ェ･･･。

渡部は回転DEAD事件以外にも多くの現場に潜入してスクープ画像をものにしているため、アンチな人たちが捏造ではないかと言い出し、専門家たちが調査を行ったが、その結果、渡部の画像には一切の改竄の痕跡は見られなかったという。
アンチはずかしい！ｗ
ジャーナリスト渡部さんのスクープ画像は全部ホンモノなんだよ！
しかし･･･渡部はいったいどうやってそれほどの数のハイクオリティなスクープ画像を撮ることができるのだろうか。
本当にジャーナリストとしての才能によるものなのか。
明日の対談イベントで、渡部に関して何か明らかになるだろうか。

　*

田下博子なるモブのおばちゃんパートの視点。
夫は夜遅くまで仕事から帰ってこない。
そのくせに稼ぎは悪い。
高い金を払って私立大学に行かせた息子は遊びほうけている。
そして義理の両親との同居生活。
―――負け組みってやつか･･･。