November 2009

November 30, 2009

鳩山不況(1)モラトリアム法案

モラトリアムとは、ラテン語を起源とする遅延するという意味です。今では鳩山連立政権で強行採決された中小企業等金融円滑化法案(モラトリアム法案)に例えられ、過去の経済恐慌で起きる金融の混乱を抑えるための手形の決済や預金の払い戻しなどを一時的に猶予する、支払猶予令の意味合いがあります。これが発令されたのが、 日本では関東大震災後(1923)と昭和金融恐慌(1927)の時です。そして今や鳩山不況です。

深夜の強行採決で成立した亀井静香・金融担当大臣の支払猶予法案、当初は「平成の徳政令」を仕上げ、金融制度改革、大型補正の実施とされたが、実際には「中小企業等金融円滑化法案」に、こじんまりとまとまった感じだ。最初、猛烈に反対していた全銀協も「にんまり」としているというから、「実際に中小企業者のためになるかわからない」という声も聞こえてくる。

そんな中、野党・自民党が、この法案の問題点を執拗に攻めている。「この法案はプロパー融資(銀行独自の与信管理のもとに貸与を行う融資)のみを条件変更の対象としており、信用保証協会の保証を受け、真に条件変更等を求めている中小企業を救済するものとはなっていない。資金繰りに困っていない優良な中小企業の、単なるリスケジュールを促すだけになる可能性がある」そうだとすれば、銀行協会が「歓迎」するのも無理はない。また、法案には、「破綻懸念先の条件変更に応じ、その企業が倒産した場合、新たな政府保証によって、銀行は企業への貸出の4割を政府から回収することができる」とある。これでは国民の税金を使って銀行を救済するのと同じだ。自民党はさらに、「真面目に返済しているものもあり、不公平感が生じる可能性が大きい」「民間同士の契約に国が介入することになるため、銀行は新たな契約に慎重になり、貸し渋りは助長される」「国の介入は市場経済を歪め、信用収縮を起こし、国際的信用の失墜を招く」と批判する。
自民党が「中小企業等金融円滑化法案」は「鳩山不況」を招くと批判(2009/11/27サーチナ)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=1127&f=business_1127_232.shtml

徳政令とは鎌倉室町時代の借金棒引き発令ですが、平成の徳政令は国政の介入によって税金がつぎ込まれるようです。

モラトリアム法案の強硬採決について鳩山首相は・・

「これは国民の皆さんが、まぁ経済が厳しいという状況でありますから、まぁやむにやまれずという思いだと思いますけど、これ以上のことを言うと、国会のことですから。これは国対をはじめ、まさに国会の運営はお任せしていますんで、私の方から申し上げるべきではないと思います。これは国民の皆さんのためを思いながら、できるだけ早くという気持ちで行動していると、私は理解してますけどね」
【鳩山ぶら下がり】採決強行「経済厳しくやむにやまれず…」(19日夕)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091119/plc0911192245021-n1.htm

・・ということで、国民の皆さんが経済が厳しいという状況、国対に国会の運営は任せ、日本のリーダーは我関せずと。
この発言ですよ。いつもそうです。鳩山不況は経済を凍らせるばかりでなく、心まで凍らせてしまいます。

モラトリアム法案は、鳩山不況下の国民の実態経済を鏡に写しました。

東京商工リサーチによる8月の倒産調査では、負債額1億円未満の倒産が前年同月比10・2%増の819件となり、中小・零細企業の倒産が増加傾向にある。モラトリアム政策については「銀行の貸しはがしを牽制する効果がある」とする一方で、「銀行の融資態度が厳しくなる心配もある」と指摘する。日本商工会議所がモラトリアム法案を「朗報」と語ったように歓迎する向きもあるが、すでに中小企業向け融資に消極的なメガバンクが、今回の騒動を奇貨として、貸し出し抑制に動いているという観測もある。
モラトリアム法案騒動の舞台裏には何が?(2009/09/30)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/policy/307165/

サラリーマンらの返済条件の変更はここにきて急増している。全国の信用金庫や地銀を対象に保証業務を行っている「しんきん保証基金」によると、返済条件変更の実施件数はこの夏以降、前年同期の3倍超のペースで推移。延滞予備軍は確実に増えている。こうした状況に、金融庁も各金融機関に対し、返済期間の延長など条件変更に柔軟に応じるよう要請している。

条件変更増加の背景にあるのは、雇用や所得環境の悪化だ。8月の失業率は5.5%と、過去最悪だった7月から0.2ポイント改善したものの、依然として高い水準にある。冬のボーナスも減るとみられており、返済に困る人がさらに大量に出てくる可能性がある。ボーナスの激減などで収入が減るなか、借入金の家計への負担は増えるばかりだ。不動産競売流通協会によると、平均年収額に対する住宅ローン残高の倍率は2005年度までは3.5倍前後だったが、06年度以降は4倍超に跳ね上がっている。ローン残高にはほとんど変化がなく、借り手の収入がいかに減っているかが分かる。

亀井静香金融・郵政改革担当相が打ち出した借入金の返済猶予(モラトリアム)制度の対象に住宅ローンも含まれることから、金融機関にとって一段の収益圧迫要因となる。制度の具体的な内容は検討中だが、モラトリアムが借り手にとって不利になるケースも考えられる。元本の返済が一定期間猶予されたとしても、返済期間の延長が認められない場合、モラトリアム終了後の実質的な返済期間が短縮されるため、月々の返済額が増える。返済期間の延長と組み合わせた場合でも、その分の金利支払いで返済総額が膨らむことになる。
銀行に忍び寄る住宅ローン爆弾 不況で返済条件変更が急増(2009/10/20)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/finance/315030/

経団連の集計では、東証1部上場企業の冬のボーナスの妥結額は前年比15・9%減と過去最大の落ち込みとなっている。
ボーナス激減でローン延滞急増? 大手銀が態勢整備急ぐ
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/finance/319926/

冬のボーナスの激減で住宅ローンなどの返済が困難になる人が急増すると懸念されるなか、大手銀行が専用ダイヤルの開設や担当者の増員など相談態勢の整備を急いでいる。政府が臨時国会で成立を目指す借金の返済を猶予する「中小企業金融円滑化法案」が、個人の住宅ローンを対象にしていることも、銀行の対応を促しているようだ。三菱東京UFJ銀行も春は月約300件だった相談が、夏以降は約500件に急増。三井住友銀行も9月に営業店にマニュアルを配布した。銀行は返済が苦しくなった利用者に、ボーナス払い分を月々の返済に振り分けたり、金利の変更や返済期間の延長などの対応を提案している。会社の倒産やリストラで再就職先が決まらない利用者には、利息だけ払う事実上の「返済猶予」を行うケースもある。銀行が早めの相談を呼びかけるのは、延滞が一度でも起こると約定違反となり、返済方法の変更などその後の対応が制約されてしまうためだ。本来なら救済できる利用者も救えなくなるほか、「手元資金に余裕がある間なら、手の打ちようもいろいろある」(大手銀行)という。銀行としても、返済方法の変更で済めば、不良債権扱いにならず、引当金を積む必要がないなどのメリットがある。

亀井静香金融相が提唱した返済猶予法案では、金融機関に実施状況の報告が義務づけられており、金融業界は「一定の猶予実績をあげる必要がある」(関係者)と受け止めている。

この不況により、中小企業や勤め人の借金が滞ってます。だからこそのモラトリアム法案の強行採決といいたいところでしょうが、もともと金融庁や銀行による救済措置は実施されていました。法案成立によりさらに厳格化されたことで、貸しはがしや不良債権評価などが厳しく露見していくわけでね。

鳩山首相には国民層はどう映っているのでしょうか。

庶民の経済感覚が分かっている政治家としてマスコミに持ち上げられている民主党の鳩山由紀夫内閣総理大臣だが、やはり正体はただのボンボンだったようだ。11月27日付けのTBSラジオ『アクセス』の番組内にて、元日刊ゲンダイニュース編集部長の二木啓孝氏が、鳩山総理が過去に「サラリーマンの平均年収は1,000万円くらいですか?」と発言していたと明かしたのだ。原文は以下の通り。
【まあまあ、いいや、言っちゃおう。昔ね、鳩山さんとね、鳩山さんと取材の後の雑談で、当時私日刊ゲンダイにいたから、「サラリーマン相当痛んでますよ」と。「ここに関するサラリーマンへのメッセージを、出さないと自民党をひっくり返す力になりませんよ」って話をした時に、鳩山さん「そうですか。そんなに給料減ってるんですか。今サラリーマン平均1000万ぐらいですか?」って言ったから、鳩山さんに、「それ、それ絶対外に言わないほうが良いですよ」って言ったことがあったんだけど(笑)】
すばらしい庶民感覚の持ち主だ。サラリーマンの平均年収は男性で約550万、女性で約280万、平均すると約440万ほどしかない。なお、サラリーマンの平均年収は一番高い年代でも約670万ほど。“そんなに給料が減って1,000万”とはどこのサラリーマンなのだろうか?麻生太郎元総理が「カップラーメン400円」発言で叩かれていたが、これが事実なら鳩山総理の金銭感覚の方が狂っている。母親から9億円振り込まれても気づかない総理だから、1,000万、2,000万ぐらいのはした金ではしょうがないのかもしれないが……。
鳩山総理、過去に「サラリーマンの平均年収は1,000万円くらいですか?」と発言していた(2009年11月28日デジタルマガジン)
http://news.livedoor.com/article/detail/4476438/

鳩山首相は国民に目線が下りてこないだけではなく、世間を知るための新聞も読まないのでしょうか。国民が不況に喘いでいても、知らぬ関せずの鳩山不況ここに極まりですね。
せめて今の不況で底を打ってくれ、ここに来て経済立国が失速し、平成モラトリアム法案は鳩山首相大恐慌で発令されたと世界の笑いものにならないためにも。


togyo2009 at 18:16|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

November 29, 2009

民主党事件簿(6)小沢後援会費不正処理

民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」が、「会費」名目で資金を集めながら、政治資金収支報告書に「寄付」として記載し、税控除に必要な書類を総務省に交付させていたことが分かった。政治資金規正法では会費の税控除を認めていない。同会は収支報告書に会員数をゼロと記載しており、規正法に抵触する恐れもある。
小沢氏団体も会費不正 規正法抵触?寄付処理で控除(2009.11.28)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/091128/crm0911280703007-n1.htm
 
陸山会の収支報告書に「寄付者」として記載のあった複数の支持者が、産経新聞の取材に「会費のつもりで払った。税の還付も受けた」「半年に1回、6千円の振込用紙が来るので会費として振り込んだ」などと証言した。情報公開請求で総務省が開示した資料によると、同会は平成16〜20年の5年間に、こうした支持者も含め延べ1432人から集めた計約8千万円を寄付として処理し、同省に「寄付金控除証明書」を申請して交付を受けている。本来は税控除の対象でない会費収入を寄付として処理する行為は、規正法違反(虚偽記載)の恐れがある。規正法では、会費は「会員になるための契約料であり、サービスの対価」(総務省)とされ、無償提供が原則の寄付とは異なる。同会は会員の特典として、会報の送付や、党のパーティーに「陸山会の優先枠」で一部会員を無料招待するなどの会員向けサービスを実際に行っている。入会申込書によると、同会は規約で会費を「月1口1千円」で「1口以上」と規定。小沢氏のホームページに、政治献金の案内として「会費は年払・半年払・月払からお選びいただけます」などと記し、会員を募集していた。同会は1回限りの寄付(カンパ)も別途募集しており、「会費納入者」と「寄付者」が混在しているとみられる。しかし、月1千円ずつを継続して納付するなどして、振込額が年会費の下限と同額の1万2千円だった控除対象者は、20年分だけでも計95人と全体の3割強にのぼる。だが16〜20年の収支報告書は会員数、会費収入ともに「O」としていた。会員によると、同会が出した領収書のただし書きは空欄のため、会費か寄付かが分からないようになっているという。日本大学の岩井奉信教授(政治学)の話「『寄付』と『会費』の線引きをあいまいにしており、極めて巧み。会費の方が支持者の受けがいいのかもしれないが、法律には従わなければならない」

小沢事務所の話「陸山会会費としていただいているご支援は政治資金規正法上の『寄付』に該当するものであり、すべて同法に従って適正に処理している」


togyo2009 at 17:49|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 民主党政権 

民主党事件簿(5)菅後援会費不正処理

菅直人副総理・国家戦略担当相の資金管理団体で全国後援会の「草志会」が、支持者から集めた年2万円の「後援会費」を「寄付」として処理し、税額控除に必要な書類を総務省に交付させていた。
後援会費を不正処理…菅副総理の資金管理団体、総務省のチェックに問題も (2009.11.27)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/091127/crm0911270700003-n1.htm

政治資金規正法は後援会費の税控除を認めておらず、多額の税金が不正に還付されたおそれがある。後援会と称しながら、政治資金収支報告書では会員数が毎年ゼロ。識者からは「事実上の寄付金偽装」との批判も出ており、規正法違反(虚偽記載)の疑いがある。

産経新聞が総務省に開示請求した資料や、収支報告書によると、草志会は平成16〜20年の5年間に、個人から計約6千万円にのぼる寄付を集めたと総務省に報告し、このうち延べ1246人分の4224万9120円について「寄付金控除証明書」の交付を受けた。だが、献金したとされる複数の支持者は、産経新聞の取材に対し「草志会の会費として納入した。証明書が来たので控除も受けた」と証言。菅氏側が本来は控除を受けられない会費について、不当に控除証明書を取得していたことが判明した。過去5年間で1回の振込額が年会費1口分と同額の2万円だった税控除対象者は、全体の約87%にあたる延べ1088人にのぼり、納付された資金が寄付ではなく会費だったとすれば、約490万円の税金が不正に還付された可能性がある。「10年以上前から控除を受けている」と証言した会員もおり、不正な処理は長期間行われていた可能性もある。規正法では後援会費を、「規約」などに基づき政治団体の構成員が負担する金銭上の債務と規定。税控除の対象となる寄付には当たらないとしている。草志会の入会案内によると、同会は「後援会を兼ねた政治団体」であり、同会の経費には会費などの収入を充てるとする「規約」を設けており、年会費は1口2万円。菅氏のホームページなどを通じて常時会員を募集しているが、同会が提出した過去5年分の収支報告書には、いずれも会員数の欄は「0」か空欄となっており、会費収入もなかった。だが、草志会への振込書には名目が「年会費」と記載されている。菅事務所の話「草志会では『寄付』としていただいている。発行する領収書にも『政治資金規正法に基づく寄付』というただし書きを付けて渡している」

会員らによると、同会は菅氏の母校である東京工業大のOBらを中心に全国規模の後援会として平成6年に設立。現在もOBを中心に会員は多く、年次総会を開いて菅氏の講演を聞いたり、会報を受け取ったりなどの会員向けサービスを受けていた。別の男性は「年1回、会費の振込用紙が届くので、2万円を振り込んでいた。(会員向けの)総会では食事も出るし、パーティー券代と思えば、元は取れるかなと思って会員になった」と話した。政治資金規正法では、会費は「会員になるための契約料であり、サービスを受けるための対価」(総務省)とされ、無償提供が原則の寄付とは異なる扱いをしてきた。菅氏側は「寄付」と反論しているが、支持者の1人は「総選挙や民主代表選挙があった17、18年には年会費のほかに、『お金がない』というので数万円を寄付した」と証言。支出側が会費と寄付を切り分けて考えていたうえ、「入会案内」には「会員」「会報」などの文字が並び、口座への振込用紙にも「年会費」と明記されていた。日本大学の岩井奉信教授(政治学)は「領収書に『会費』と記せば、税務署で控除を受けられない恐れもあり、偽装目的であれば『寄付』と書くのは当然。(領収書に寄付と書いている菅氏側は)むしろ制度をすべて分かった上でやっている“確信犯”的な印象を受ける」と指摘。また「後援会費は単発の寄付と違い、継続的に年会費や月会費が得られる安定した資金源。代わりに控除ができない決まりだが、会員からクレームが出るのを恐れ、寄付金に偽装したのでは」と分析し、「本来は支出されるはずのない税金が支出されており、結果は悪質」と述べた。
総務省によると、控除証明書は発行を希望する献金者に代わり、政治団体側が総務省に申請する。献金額などが記載された書類に、総務省が証明印を押して政治団体に返送。献金者がこの書類を税務署に提出すれば、控除が受けられる。だが、総務省では実際に寄付をしたかなどについて、寄付者本人に確認することはなく、同じく政治団体が提出した政治資金収支報告書と照らして食い違いがなければ、確認印を押す仕組みとなっており、事実上ノーチェックに等しい状態だ。

菅直人副総理・国家戦略担当相はこの問題について、「会費という言葉が誤解を招いたので、きちんと改めたい」と述べ、入会案内の表現などを改める方針を示した。また、草志会がこうした処理を設立当初から行っていたことも明かした。ただ、後援会として会費名目で集金しながら、政治資金収支報告書には会費収入も会員数も毎年ゼロと記載していた点については会見で触れず、「支持者からのお金は政治資金規正法に基づく寄付と認識している。弁護士と相談したが、問題はないという判断をいただいており、今後もこういう形で続けたい」と述べ、収支報告書の訂正は行わない考えを示した。
菅副総理、後援会費不正処理で「誤解招いた。改めたい」会員「0」には触れず(2009.11.28)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/091128/crm0911280139001-n1.htm 


togyo2009 at 17:42|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 民主党政権