
創業は大正13年。創業時は土岐市駅前付近で営業されていて、この場所に移って35年だそうです。
うどんを中心に、麺類・丼物一式を取り揃える町の食堂は、小上がりとテーブルのみのシンプルでこじんまりとした佇まい。改装されてそれ程経っていないのでしょう。長く重ねた歴史を感じさせない、手入れの行き届いた綺麗な客席です。
壁面に飾られた額縁の中に古いお品書きが。うどん・きしめんが六銭、支那そば十三銭、カレイうどんが十五銭・・・昭和13年ごろの価格表だそうです。支那そばはうどんの二倍もしたんですね。

周りのお客さんのほとんどが中華そば(小)とかつ丼(小)を注文しています。女性客も普通にこの組合せで食べています。中華そば(小)は丼がかなり小さくなるので、普通の中華そばとかつ丼(小)の組合せでいただくことにします。
黄金色に輝くスープは、淡く優しい味わいの中にもちゃんとした出汁感。味わい深いスープです。
中細で縮れた麺はけっこう柔めの茹で加減で、少々ダマになっている部分もありますが、それはご愛嬌。ノスタルジックなスープにはこんな感じの緩い麺が良く合うんです。
肉厚で見た目にもジューシー感の伝わってくるチャーシューは、スープの優しい味を壊さない素朴な味付け。メンマのコリコリとした食感が心地良いです。ノスタルジック定番の具である蒲鉾と花麩が丼の中で色鮮やかに映えています。
かつ丼と言えば、とんかつをツユで煮込んで卵でとじるのが一般的なのですが、土岐市には昔から「てりかつ丼」と呼ばれる独特のかつ丼文化があります。ご飯の上にキャベツの千切りが敷かれ、その上にとんかつ、デミグラスソースとケチャップを合わせたような甘くて酸味のあるソースをかけるのです。
肉厚で揚げたてのかつと、この甘酸っぱいソースがよく合うんです。洋食っぽさと懐かしく庶民的な風味が混ざり合った気取らぬ味わい。これが美味いんですよ。
中華そばも良かったんですが、かつ丼はもっと良かった。この東濃地区には他にも瑞浪の「あんかけかつ丼」や明智の「デミかつ丼」なんかもあるようですので、食べ比べてみたいですね。
メニュー
中華そば(小) 350円 中華そば 570円
中華そば(大) 700円 カレー中華 620円
冷し中華そば 740円
うどん 460円 きしめん 560円
生そば 500円 みそ煮込みうどん 750円
玉子丼 580円 親子丼 680円
かつ丼(小) 720円 かつ丼 740円
玉子とじかつ丼 750円
データ
住所:土岐市泉大島町3-16
電話番号:0572-55-2873
営業時間:11:30~13:50 17:00~19:30
定休日:火曜日
駐車場:8台
コメント
コメント一覧 (4)
昔、土岐の食堂では有名な大黒屋という店があって、ここのてりかつ丼を人が集まる時は食べていました。僕にとってはリアルノスタルジックですw
(・∀・)イイ!!ですよね、てりかつ丼。ファンになりました。