
1.正しい手洗いとペーパータオルが最強
風邪などのウィルスがついた手で、無意識のうちに鼻や口を指で触ってしまうと、そこからウィルスが侵入し、感染してしまいます。実はウィルスがついた手で目のあたりを触ることでも、涙腺を経由して鼻に侵入することができるので、気をつけなければなりません。もし、鼻や口のあたりを触りたくなったら、指で直接触るのではなく、ティッシュを持って触るようにすると良いでしょう。
もちろん、手指についたウィルスを物理的に洗い流す「手洗い」は予防の基本ですが、サッと洗うだけでは意味がなく、石鹸を泡立てて手のひら、手の甲、指の間、爪の先、手首を、30秒かけてしっかりと洗います。
洗い終えたら手をどう乾かすかも重要です。タオルやハンカチで手を拭くという方は多いかもしれません。ですが、1日に何度も使うとウィルスまみれになってしまいます。最も衛生的なのはペーパータオルです。
一方で「アルコール性消毒剤」は、手についたウィルスを弱らせて殺すことを目的としています。アルコール製剤の入った液剤やジェル剤は、プシュッと手に付けるだけでは不十分です。手洗いをする時と同じように、手のひらや手の甲、指先、指の間、手首に薬剤をよくすり込んで下さい。石鹸および流水での手洗い30秒よりも、アルコール手指消毒15秒の方が有効です。病院の感染対策ではアルコール手指消毒を推奨しています。
2.風邪のひきはじめにはプールで泳ぐ
感染した風のウィルスが増殖すると、まずは自然免疫が、続いて獲得免疫が働いて、ウィルスを退治しようとします。こうして、症状がでてから3~7日たつと、風邪は自然と治ります。
そんな風邪のひきはじめには、プールで5分ほど泳ぐと良いです。その理由は、免疫力をアップさせるためです。軽い運動によって、免疫のために働くNK細胞の活性化が促され、様々な免疫マーカーも良くなることが分かっています。
また、短時間のうちに効率よく全身運動ができます。そして、プールの水は消毒されているので他の人に風邪をうつす心配もありません。
もちろん、軽い有酸素運動なら水泳でなくてもOKです。15分ほどウォーキングしたりジョギングしてもいいでしょう。しかし、身体に負担がかかるような重い運動をすると、かえって免疫力が落ちてしまうのでNGです。また、すでに風の症状が強く出ている段階になったら、短時間の運動でも控え、安静にすべきです。
↓絶対に休めない医師が24時間やっている習慣↓
“基礎体力”をつけるために、医師が日常的に行っていることの紹介です。
もちろん、科学的根拠があって効果を実感している、実践しやすい方法です。
3.起床「寝返りをうちやすいパジャマ」で目覚める。
就寝は、「寝返りをうちやすいパジャマ」で寝ることがおすすめです。
健康な成人は一晩で20~30回は寝返りをうつと言われています。寝返りをせず、ずっと同じ姿勢で寝ていると、特定の箇所の骨や筋肉に負担がかかり、血行が悪くなります。寝返りをうつことは、質の高い睡眠のために必要なことなので、できるだけ寝返りを妨げないような格好で寝ることが大切です。
そして、起床は常に午前7時です。起床時間を固定することで、睡眠のリズムが整います。そして、どんなに忙しくても6時間は寝るようにしています。カリフォルニア大学の研究データによると、睡眠が6時間未満だと風邪をひくリスクが4.2倍となり、5時間を切ると4.5倍になってしまうそうです。
4.ベッドで「モーニングウォーター」を
目が覚めて真っ先にすることは、水を飲むことです。睡眠中の体は、夏だけではなく冬でも汗をかいています。その他にも体の中で様々な活動が行われており、それに水分が使われています。目が覚めた時にコップ1杯の水を飲めば、夜間の水不足でドロドロになった血液を循環させ、脳卒中・心筋梗塞のリスクを減らすことができます。これは夏であれば睡眠中の脱水から熱中症にならないための対策でもあります。冬であれば、のどの乾燥を防ぎ、のどの「線毛運動」が活発になって異物が排出されやすくなり、風邪対策にもつながります。
朝、起きた時にするもう一つの習慣がタオルを握って血圧を下げることです。片手でタオルを2分間強く握り、1分休憩する。これを左右とも2回繰り返すのです。すると、血管を広げて柔らかくする一酸化窒素が発生し、そのおかげで血圧が下がると考えられています。
血圧が高いと、心筋梗塞、心不全、脳卒中、動脈硬化など、循環器刑の病気に繋がります。血圧はそもそも変動するものなので、健康な人は夜間に下がり、活動が始まる朝に高くなります。朝であっても高くなりすぎないようにコントロールすることで、病気のリスクを下げようということです。早朝に測定した家庭血圧(自宅で測定した血圧)の平均値で、上が135mmHg、下が85mmHg以上だと、早朝高血圧となり、注意が必要です。
ベッドから起きたら、今度はカーテンを開けて、日光を浴びます。地球の自転は24時間周期ですが、人間の体内時計の周期は24時間より少し長く、放っておくとどんどんずれていってしまいます。体内時計をリセットすることはそのズレを修正するスイッチにもなります。
朝、日光を浴びると、脳内で活発にセロトニンが合成されます。セロトニンは身体をリラックスさせる副交感神経から、身体を活動的にする交感神経へと切り替えてくれるホルモンです。
そして、夜になって暗くなると、今度はセロトニンを材料としてメラトニンが作られます。メラトニンは良い睡眠に不可欠で、夜になると分泌量が増え、夜中に最大になります。
メラトニンは朝日を浴びた15時間後に分泌が増えるようになっています。つまり、夜に良い睡眠がとれるかどうかは、その日の朝に決まるということです。
5.舌出し運動や、早口言葉も有効的
洗面所で顔を洗った後は、「舌出し体操」をします。やり方は、口を大きく開いて、舌を出したり引っ込めたりする動きを2~3回繰り返します。その後、「レロレロ」と左右にふる
動きを2~3回繰り返します。
舌を伸ばすと舌そのものの筋肉だけでなく、その奥にある、飲み込みに関わる筋肉群を鍛えることができます。つまり、ものを飲み込む喉の力を鍛えます。飲み込み力が衰えると、夜、寝ている間に口腔内最近を含んだ唾液が機関に入ってしまい、誤嚥性肺炎を発症する恐れがあります。
早口言葉も有効です。オススメなのが、舌を噛みそうになる言葉です。例えば、「赤アロエ飴、気アロエ飴、青アロエ飴。。。」「すっぱい酢、しょっぱい醤油、砂糖を加えて三杯酢。。。」などです。
若くても"喉年齢"が高くなってしまっている場合、早いうちから鍛えておかなければ、将来の病気のリスクが心配です。自分の喉年齢が問題ないかを確認するためには「あーテスト」をやってみましょう。
3秒間息を吸い込んで「あー」と声を出し続けます。普段話す程度の大きさの声で「あー」と言えば大丈夫です。男性は15秒以上、女性は10秒以上、声を出し続けられれば問題ありません。
6.どんなに忙しくても朝食は必ずとる
たとえどんなに忙しくても朝食を食べたほうが良い理由があります。朝食を抜くと脂肪リスクが1.3倍に上がるという恐ろしいデータがあります。米国心臓病学会でも「朝食をとらない人は毎日朝食をとる人に比べて、心臓・脳卒中で死亡するリスクが高まる」と報告されています。
しかし、朝は時間がないので、手軽に栄養がとれる、ヨーグルトにりんごとバナナ、えごま油、ハチミツを混ぜたものがおすすめです。
ヨーグルトは腸内環境を整えて、免疫バランスを上げる効果があり、また大腸ガンの予防に有効という研究もあります。
りんごは、含まれるポリフェノールによって肺の機能が若く保たれ、血管にもいい効果が期待できます。えごま油はオメガ3脂肪酸を多く含んでいます。ハチミツは抗酸化作用があり、ビタミン、ミネラルが多く、咳止めの効果も期待できます。
7.ウィルスを避けるために「指先を使わない」
外出中に最も気をつけていることは、「余計な病原体をもらわない」ということです。
例えば、エレベーターのボタンを押すならば、指先を使わず、指を曲げて第二関節で押します。第二関節にウィルスが付くかもしれませんが、指先に比べれば顔を触る確率がぐんと少なくなります。また、そのエレベーターのボタンも、みんなが触っている真ん中あたりはウィルスがたっぷり付着しているかもしれないので、ボタンの端の方を押すようにしています。
もし、可能であれば、それに加え「顔を触らない」という習慣を身につけましょう。顔を触ることで、風邪やインフルエンザの接触感染に繋がってしまうことが分かっています。
電車など公共機関を使用する場合は、人との感染を1.5メートル以上あけましょう。そうすることで、飛沫感染を防げます。また、新幹線では、飛沫が前方に向かって飛ぶことを考えると、後ろの方の席がおすすめです。それに加え、窓際の席の方が人との接触が減るので、車両最期尾の窓際の席に座るのがおすすめです。
8.隙間時間に「立ったり座ったりスクワット」をする
ある研究で、1日6時間以上座っている人は、3時間未満の人と比べて、早期死亡のリスクが19%高くなるそうです。死因別としては、ガン、心疾患、糖尿病、腎疾患、慢性閉塞性肺疾患、肺疾患、肝疾患などがあげられています。しかし、仕事をしている以上、デスクワークをしている人にとって座りっぱなしというのはある意味宿命です。
そこで隙間時間を工夫して、ふと気が付いたときに、立ち上がったり座ったりを繰り返すことがおすすめです。
トイレに行く前後や、電話中などこまめに「立ち上がって座る」を繰り返していると、塵も積もればなんとやらで、スクワット数十回分の運動量になると思います。
9.休憩時間に昼寝・散歩を欠かさない
ランチを手早く済ませたら、15~20分、昼寝をしましょう。
これだけで、1日の平均血圧が下がり、脳卒中、心臓リスクを下げることができます。これはギリシャの心臓専門医が2019年に米国心臓病学会で発表した研究結果です。リラックスできればどんな体制でも構いません。また、昼寝を15~20分で切り上げるのもポイントです。これ以上長く寝てしまうと、逆に疲れてしまいます。
昼寝を終えたら、10~15分、散歩に出かけます。散歩で得られる効用としては、日光を浴びれること。日光を浴びると、体内でビタミンDが生成され、骨粗しょう症の予防になります。
また、日光によるビタミンDの生成は、,風邪や呼吸器感染症、肺炎、インフルエンザなどの予防だけでなく、ガンの死亡率の低下にもつながります。曇り空でも紫外線が出ていますので、十分な効果が得られます。
また、「日焼けは嫌だな」と思う女性なら、手のひらに日光を当てるだけでも効果があります。
ちなみにビタミンDは、青魚などの魚介類や、キノコ類に多く含まれていて、食事からも摂取できます。
10.忙しい時は血圧上昇対策としてココア
高血圧を予防するためには、自分の血圧を目に見える形で表示し、把握しておくことが大切です。血圧が高めで心配な方は、毎日、ご自宅で血圧を測定することをおすすめします。
ストレスが血圧を上昇させます。ですから、1日を通して24時間血圧を測定することで何が自分にとってストレスになっているか原因を把握することができます。
そして、血圧が上がってきたタイミングでココアを飲むことも良いです。ココアに含まれるポリフェノールには欠陥拡張の作用があり、血圧降下が期待できます。高カカオのチョコレートも同様の効果があります。