恩地孝四郎のリトグラフ「Poeme Winter」

ときの忘れものは本日より「Circles 円の終わりは円の始まり」を開催します。
会期:2017年1月18日[水]―2月4日[土] *日・月・祝日休廊
201701_Circles

当初は上掲のDMにあるとおり、オノサト・トシノブを中心に、ソニア・ドローネ菅井汲瑛九、高松次郎、吉原治良など円をモチーフに描かれた作品を15点出品の予定でした。
ふと亭主のデスクの上を見上げたら、敬愛する藤森照信先生のドローイングと、恩地孝四郎の木版がかかっているではないか。
恩地孝四郎浴室午前
恩地孝四郎「浴室午前
1928年 木版
21.0×14.0cm
※『恩地孝四郎版画集』掲載No.115(1975年 形象社)

この作品を「円を描いた」というのは少し無理かも(笑)。
まあ、新春に免じてお許しください。

亭主が昨年1月に東京国立近代美術館で開催された「恩地孝四郎展」にノックアウトされたことはもう何度も何度も書きました(くどいね)。
書いても書いても悔しい、今年こそ(元旦の御神籤も「大吉」と出たことだし)一点くらい戦後を代表する大判の作品を入手したいものだと(社長には内緒で)虎視眈々と狙っております。

大判ではありませんが、ちょっと珍しい恩地孝四郎のリトグラフを入手したのでご紹介しましょう。

恩地といえば先ず木版を想起されるでしょう。その他にも油彩や水彩、写真、そして膨大な数の本の装丁を手がけていますが、やはり本領は木版(及びマルチブロックプリント)でした。
1975年に形象社から刊行された恩地孝四郎版画集には1913〜1954年までに制作された全424点の版画が収録されていますが、そのほとんどが木版です。
同書に収録されているリトグラフ(石版画)は僅か3点に過ぎません。
このリトグラフ、右下隅に鉛筆による自筆のサイン、番号(7/20)が記入されています。
恩地winter
恩地孝四郎
《Poeme Winter》
1953年
リトグラフ(石版)
43.0×28.0cm
Ed.20(7/20)
自筆サイン、限定番号あり
※『恩地孝四郎版画集』掲載No.402(1975年 形象社)
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください

この石版画(リトグラフ)にrついての昔話を少々。
亭主が現代版画センターをつくったのは1974年でした。恩地がこのリトを制作してから既に20年以上経っていました。
ところが銀座にある美術家連盟の事務所の倉庫に行くと、まだこの作品が積んであった。買おうと思えばいくらでも買える状態でした。そのくらい、版画は売れない時代だったのですね。
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本日の瑛九情報!
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瑛九の会の機関誌『眠りの理由』の表紙画像と目次を1月6日の創刊号から、昨日1月17日の第14号まで紹介してきました。
編集発行人は当初は東京の尾崎正教先生が担当され、のちに事務局が福井に移ったのを機に勝山市の原田勇先生が編集・発行人になりました。
瑛九の会の発起人は瀧口修造、久保貞次郎、杉田正臣、杉田都、オノサト・トシノブ、山田光春、宇佐美兼吉、木水育男の8人でした。亭主は宇佐美さん以外の7人にはお目にかかっています。
瑛九の周辺にいた人々ですが、今では瀧口先生、久保先生、オノサト先生は別としてもその人たちのことを知る人もだんだんと少なくなってきました。
明日からは、亭主の知る限りで、瑛九を生前から支持し、没後はその顕彰につとめた人たちのことをご紹介していきましょう。
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瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で開催されています(2016年11月22日〜2017年2月12日)。外野応援団のときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。

◆銀座のギャラリーせいほうで「石山修武・六角鬼丈 二人展―遠い記憶の形―」が開催中。ときの忘れものの新作エディションが展示されています。
会場の展示スナップはコチラをご覧ください。
会期:2017年1月10日[火]〜1月21日[土]*日・祝日休廊
201701_ISHIYAMA-ROKKAKU
主催/会場:ギャラリーせいほう
協力:ときの忘れもの
石山修武の新作銅版画13点の詳細はコチラをご覧ください。
石山修武_ (15)石山修武
「さらに足の速さを夢見たり」
2016年  銅版
Image size: 15.0x15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5  Signed
シート価格:30,000円(税別)

六角鬼丈の新作シルクスクリーン8点の詳細はコチラをご覧ください。
08六角鬼丈「瞑想のみみ」
2017  シルクスクリーン
Image size: 15.4x25.0cm
Sheet size: 24.0x32.0cm
Ed.35  Signed
シート価格:30,000円(税別)

こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください

石山修武・毛綱毅曠『異形建築巡礼』

皆様、長い休みでご迷惑をおかけしました。ときの忘れものは本日1月17日より新年2017年の営業を開始します。
お正月早々、シンガポールのアートフェアに出展したスタッフたちも何事もなければ本日帰国の予定です。
先日のブログでご紹介したとおり、銀座のギャラリーせいほうでは「石山修武・六角鬼丈 二人展―遠い記憶の形―」が開催されています。
20170111石山・六角展
足を踏み入れた瞬間に作者を慕う気持ちが湧いてくるような展示だったよかった。 | 石山修武・六角鬼丈2人展ー遠い記憶の形ー >(hsmさんのtwitterより 1月11日)

会場の展示スナップはコチラをご覧ください。

20170110_01
2017年1月10日
右から、石山修武、山本理顕、六角鬼丈、淵上正幸

201701_ISHIYAMA-ROKKAKU
主催/会場:ギャラリーせいほう
協力:ときの忘れもの
石山修武の新作銅版画の詳細はコチラ
六角鬼丈の新作シルクスクリーンの詳細はコチラをご覧ください。
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長年の友人である石山修武先生と六角鬼丈先生の二人展であり、お二人が昨年からお正月にかけて制作したときの忘れものの新作エディション(石山先生が銅版13点、六角先生がシルクスクリーン8点)と、立体作品が展示されています。

この展覧会にはもう一人影の出品者とでもいうべき建築家がいます。
2001年9月2日に59歳で亡くなった毛綱毅曠先生です。

若い頃、六角鬼丈はわたくしよりも数歩先を歩いていた。本人は嫌がるだろうがスターであった。何によってスターであったかと言えば、この自邸の設計により歴然とその才能の形を世に知らしめたのである。建築ジャーナリズム最盛期の頃でもあり、六角さんは今から考えれば驚く程にあった建築雑誌、振り返れば「ペーパー」の時代の歴然とした先頭を走っていた。ただし我々とは違って良い品格の持主であったから、自分で「俺は今、先頭に居るぞ」と大言壮語の一切が無かった。
我々と言うのは毛綱モン太、石井和紘、石山修武、そして六角鬼丈である。後年、と言いたいところだが、出会ってすぐに血気盛ん、と言うよりも早く早く成り上がりたいの気持が強かった我々は「婆娑羅」の名を冠したグループを結成した。気持ちだけは「メタボリズム」グループに対抗してやれとの意気があった。当時華の中の華であった黒川紀章、菊竹清訓のスター達に、背伸びしてでも立ち向かってやれのヤクザ言葉で言えば鉄砲玉みたいな連中ではあった。
 石山修武 スタジオGAYA日記より>

1970年代に「婆娑羅」という会を結成し、建築界のゲリラとして暴れまわったのが石山先生たちでした。石井和紘、毛綱毅曠のお二人は既に鬼籍に入られ不在です。

石山先生と故・毛綱先生の共著が昨秋発刊され、この展覧会でも販売しています。
20161220石山修武
『異形建築巡礼』
石山修武編著/毛綱毅曠著
2016年  国書刊行会
335ページ  26.5x19.5cm
価格:5,400円(税込) 送料250円
*ときの忘れもので扱っています。

*全402項目の註釈を執筆した佐藤研吾さんの<『異形建築巡礼』を注釈する>をぜひお読みください。

20161220石山修武_目次目次
(クリックしてください)

<今は昔、病死した毛綱モン太が「建築への想い忘れ難し、君傾城の婆娑羅事」らしきを書いたのを読んで共感を覚えたことを想い出す。(石山修武)>

婆娑羅の会のメンバー、毛綱モン太(毅曠)、石井和紘、石山修武、六角鬼丈たちの中では、本業の建築設計から飛翔し最も精力的に絵を描き、版画をつくり、そして展覧会を開いたのが毛綱先生でした。
亭主はそのとき近くにおりながら、毛綱先生の毒気にあたるのが怖くて近寄らなかった。
もし今、毛綱先生健在でありせば、ギャラリーせいほうの会場に殴りこみをかけて「俺も入れろ」と言っていたに違いない。
毛綱先生の建築作品についてはコチラのサイトにたくさん紹介されています。

異形建築巡礼
異形建築巡礼_2

●今日のお勧め作品は、石山修武と六角鬼丈の新作エディションです。
石山修武_ (29)石山修武
「やがて異形の者も出現する」
2016年  銅版
Image size: 60.7x44.8cm
Sheet size: 74.3x53.5cm
Ed.3  Signed
シート価格:100,000円(税別、額代別)


03六角鬼丈「奇想流転(奇合建築)」
2017  シルクスクリーン
Image size: 41.5x69.0cm
Sheet size: 56.0x75.0cm
Ed.15  Signed
シート価格:100,000円(税別、、額代別)

こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください

石山修武 Osamu ISHIYAMA
建築家。1944年生まれ。
1966年早稲田大学卒業。1968同大学院建設工学科修士課程修了後、設計事務所開設。1988年早稲田大学教授。2014年退任、同大学名誉教授。設計事務所「スタジオGAYA」開設。
主な建築作品:幻庵、開拓者の家、伊豆の長八美術館(吉田五十八賞)、リアス・アーク美術館(日本建築学会賞)、世田谷村(芸術選奨文部科学大臣賞)、ひろしまハウス(カンボジア・プノンペン)など。
1996年ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展では瓦礫が散乱する廃墟を出現させ金獅子賞を受賞。2008年世田谷美術館「建築がみる夢-石山修武と12の物語」展開催。
主な著書:『笑う住宅』(1986年、筑摩書房)、『現代の職人』(1991年 晶文社)『建築家、突如雑貨商となり至極満足に生きる』(1999年、デジタルハリウッド出版局)、『石山修武画文集 世田谷村日記』(2004年、ときの忘れもの)など。

■六角鬼丈 Kijo ROKKAKU
建築家。1941年生まれ。
1965年、東京藝術学美術学部建築科卒業 磯崎新アトリエ勤務。 
1969年 六角鬼丈計画工房主幹。
1991年〜2009 東京藝術大学美術学部建築科教授。名誉教授。
2009〜2016 北京・を中央美術学院・建築学院特聘教授。
2001年〜現在 臨床美術学会会長。
1967年 都市住宅創刊号、クレバスの家、八卦ハウスでデビュー。
1969年 スコピエ都市計画、万博お祭り広場など担当後独立。
1969年 六角鬼丈計画工房設立する。
1977年 風の造形頂部に乗せた「雑創の森学園」で第4回吉田五十八賞を受賞。
1990年 菱形を武道の遺伝子にたとえた「東京武道館」で日本建築学会賞。
2000年 人の五感をテーマにした「感覚ミュージアム」で毎日デザイン賞を受賞している。
1971年 解体の世代と称されたワーキング「狂気の時代を生き抜く私自身のためのプロジェクト」で「伝家の宝塔」を提案、以降、六角の住宅づくりの核となり、また、1985年以降 自らの創作方法を「新鬼流八道」と称し、陰陽、善悪、虚実など二極、二律背反を合体。建築をジキルハイド的生態へと変容させようとしている。
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本日の瑛九情報!
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瑛九の会の機関誌『眠りの理由』を順次ご紹介しています。
眠りの理由No.14
『眠りの理由 No.14』
「現代美術の父・瑛九展」記念
1970年以後の瑛九に関する論文集
1979年6月8日 瑛九の会発行
編集・発行者:原田勇
60ページ+付録2ページ 19.0×24.2cm
*本文はヨコ組

眠りの理由No.14

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瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で開催されています(2016年11月22日〜2017年2月12日)。外野応援団のときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。

◆ときの忘れものは明日1月18日より「Circles 円の終わりは円の始まり」を開催します。
会期:2017年1月18日[水]―2月4日[土] *日・月・祝日休廊
201701_Circles
オノサト・トシノブソニア・ドローネ菅井汲瑛九、高松次郎、吉原治良など円をモチーフに描かれた作品をご覧いただきます。

新春企画「Circles 円の終わりは円の始まり」1月18日〜2月4日

長かったお正月休みも今日が最後。
明日からときの忘れものは新年の営業開始です。
とはいえ、既に主力スタッフはシンガポールの「Art stage singapore 2017」に遠征中、留守番部隊も銀座のギャラリーせいほうで開催されている「石山修武・六角鬼丈 二人展―遠い記憶の形―」のお手伝いをしており、画廊は閉めていましたが仕事は通常通りでした。

ブログは年中無休。
昨年末に長い間の懸案だったモバイルサイトの構築が、アメリカの大学に戻ったバルテルさんと、その後を引き継いだ勝見美生の二代にわたる作業でやっと完成しました。
おかげさまで毎日のアクセスもモバイルサイトから入る方が急増しました。そのあたりのことは実は機械オンチの亭主にはよくわかりません。
アクセス解析を見ると思わぬ古い記事が注目されてることがわかります。
以下は昨日の「アクセス解析 人気記事」のベスト10です。
杉山さんの連載の圧倒的人気は不動ですが、二位に二年前の小林美香さんのエッセイがきたのはなぜでしょうか。

1. 2017-01-10 杉山幸一郎のエッセイ「幸せにみちたくうかんを求めて」第10回 1,021
2. 2015-06-25 小林美香のエッセイ「母さん目線の写真史」 第23回 157
3. 2017-01-07 銀座ギャラリーせいほうで「石山修武・六角鬼丈二人展」 141
4. 2017-01-04 石山修武 銅版を彫る〜世田谷村日記抄 112
5. 2017-01-01 大竹昭子のエッセイ「迷走写真館〜一枚の写真に目を凝らす」第48回 94
6. 2017-01-09 石山修武の新作銅版画 89
7. 2016-04-18 森下泰輔のエッセイ「戦後・現代美術事件簿」 第9回 78
8. 2016-12-29 中村茉貴〜東京国立近代美術館「瑛九1935-1937 闇の中で『レアル』をさがす」―その2 70
9. 2016-12-25 小林美香のエッセイ「写真集と絵本のブックレビュー」第10回 69
10. 2016-12-31 2016年後半をふりかえって 64

このブログが公開される16日午前零時の段階ではシンガポールの状況は確定していないでしょうが、現地にもギャラリーをもつ三潴末雄さんは<シンガポール アートステージは最終日。昨年は170軒だったが、今年は140軒と出展ギャラリー数が減った。メジャーギャラリーの参加が激減したフェアに勢いが無く、日本から20軒も参加したが何処も苦戦と聞く。景気後退が主な理由だがマンネリもある…>とfacebookで述懐していますが、果たしてどうだったのでしょうか。
何とか笑顔での帰国を望みたいものです。

新春企画として、ときの忘れものは明後日1月18日より「Circles 円の終わりは円の始まり」を開催します。
会期:2017年1月18日[水]―2月4日[土] *日・月・祝日休廊
201701_Circles
オノサト・トシノブソニア・ドローネ菅井汲瑛九、高松次郎、吉原治良など円を描いた作品をご紹介します。
皆さんのご来廊をお待ちしています。

オノサト・トシノブオノサト・トシノブ
《63-B》
1963年
リトグラフ
23.5x34.0cm
Ed.50
Signed


ソニア・ドローネソニア・ドローネ
《作品》
リトグラフ
65.0×53.0cm
Ed.75
Signed


ソロア・ドローネ_2ソニア・ドローネ
アルバム『ソニア・ドローネ』より 6点組の1点(シュワルツ画廊版)
エッチング
63.5x45.2cm
Ed. 100
Signed


菅井汲_2菅井汲
《GUEST 検
※レゾネNo301(阿部出版)
1980年
シルクスクリーン
60.0×46.5cm
Ed.150
Signed


瑛九_2瑛九
《サーカス》
1955年
銅版(後刷り)
23.7×18.0cm
Ed.50
Signed


高松次郎高松次郎
《遠近法》
1967年
シルクスクリーン
イメージサイズ:49.5×73.4cm
シートサイズ:54.7×79.6cm
Ed.100
Signed


吉原治良吉原治良
《黒に白丸》
1967年
銅版
イメージサイズ:25.7×18.0cm
シートサイズ:39.1×28.8cm
Ed.XXV
Signed


恩地幸四郎恩地孝四郎
《浴室午前》
1928年
木版(色)
21.0×14.0cm

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本日の瑛九情報!
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瑛九の会の機関誌『眠りの理由』を順次ご紹介しています。
眠りの理由No.13
『眠りの理由 No.13』
限定300部
1973年9月1日 瑛九の会発行
編集:山田光春
発行者:原田勇
33ページ 24.7×17.5cm
*本文が再びタテ組となる。

眠りの理由No.13目次1目次

眠りの理由No.13目次2目次2

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瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で開催されています(11月22日〜2017年2月12日)。外野応援団のときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。

◆銀座のギャラリーせいほうで開催されている「石山修武・六角鬼丈 二人展―遠い記憶の形―」には、ときの忘れものの新作エディションが出品されています。
会場の展示スナップはコチラをご覧ください。
会期:2017年1月10日[火]〜1月21日[土]*日・祝日休廊
201701_ISHIYAMA-ROKKAKU
主催/会場:ギャラリーせいほう
協力:ときの忘れもの
石山修武の新作銅版画の詳細はコチラ
六角鬼丈の新作シルクスクリーンの詳細はコチラをご覧ください。
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野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第30回

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第30回

「あけましておめでとうございます」

皆様新年あけましておめでとうございます。
去年一年間が本当にあっという間に過ぎたもので、もう新年かと全然実感がないのですが、、
今年もバタバタと制作をしながらの新年を迎えました。

このエッセイが掲載される日はちょうど ART STAGE SINGAPORE の最終日なので、まだシンガポールにいると思います。
新年早々のアートフェア、初めての ART STAGE SINGAPORE、楽しみです。

帰国後は、2月竣工のとあるオフィスビルの中に設置頂く事になった大作の制作にとりかかります。
これがなかなか大きく、180cm角の正方形の作品で、連結パネルでなく一枚のパネルで作る事になったのですが、このサイズになるともう実家2階の仕事部屋まで階段を上れないもので、年末に両親と両親の親友のオフジさんに手伝ってもらって何とか庭から2階の仕事部屋に上げました。
元気とはいえ70歳になる3人に手伝ってもらうのもちょっと心配だったのですが、怪我も無く無事に済んで一安心でした。
完成後降ろす時には箱に入れて梱包するのでさらに数cm大きくなってしまいますが、、まぁ工夫すれば何とかなるかと思います。

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それと、年末にネットでインタビュー記事を載せて頂きました。
毎年神戸で開催されているアートフェア、神戸アートマルシェのウェブサイト内で連載されている「BEHIND ART」というアートに関わる人のインタビュー記事です。
神戸アートマルシェには出展させて頂いた事は無いのですが、アートに関わる人であれば大丈夫だという事で、受けさせて頂きました。

いつも取材でも何でも人と話してると脱線癖があって、気がつくと全然違う話に飛んでいて元々何を話してたのか忘れる位なのですが、、、この時も全然関係無い事までベラベラ話していたので、上手くまとめて頂いて有り難いです。
また、地元を歩きながらの撮影というのも初めてで楽しかったです。
特に奥深い話は無く、足短く、仕事部屋が散らかりすぎでお恥ずかしいのですが、よければ読んで頂ければ有り難いです。

BEHIND ART記事↓
http://www.art-marche.jp/interview/18/

では、この一年も進化した良い作品を制作できるように精進致します。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
のぐち たくろう

野口琢郎 Takuro NOGUCHI(1975-)
1975年京都府生まれ。1997年京都造形芸術大学洋画科卒業。2000年長崎市にて写真家・東松照明の助手に就く。2001年京都西陣の生家に戻り、家業である箔屋野口の五代目を継ぐため修行に入る。その後も精力的に創作活動を続け、2004年の初個展以来毎年個展を開催している。

●今日のお勧め作品は野口琢郎です。
Landscape#38野口琢郎
「Landscape#38」
2016年
箔画(Lacquer, Gold/Silver/Platinum foil, Charcoal, Resin, Clear acrylic paint on Wood panel)
60.6×41.0cm
サインあり


こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください
ときの忘れものの通常業務は平日の火曜〜土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。

本日の瑛九情報!
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瑛九の会の機関誌『眠りの理由』を順次ご紹介しています。
眠りの理由No.12
『眠りの理由 No.12』
限定300部
1972年10月1日 瑛九の会発行
編集・発行者:原田勇
41ページ 25.2×17.8cm
*12号から部数が限定300部に減り、本文がヨコ組になる。

眠りの理由No.12目次目次

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瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で始まりました(11月22日〜2017年2月12日)。ときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。

●ときの忘れものは1月16日(月)まで冬季休廊です。
いつもより長い冬休みですが、お正月早々、ART STAGE SINGAPORE 2017に出展するためです。
メールやネットでのお問合せ、ご注文には通常通り対応いたします(日曜、月曜、祝日は除く)。

◆ときの忘れものは、「Art stage singapore 2017」に出展しています。
ARTSS2017-Logo2

会期:2017年1月11日(水)―1月15日(日)
プレビュー:1月11日(水)15:00〜21:00
一般公開:1月12日(木)〜11月15日(日)
会場:Sands Expo and Convention Centre, Level B2 (10 Bayfront Avenue, Singapore 018956)
ときの忘れものブース番号:G-15

◆銀座のギャラリーせいほうで「石山修武・六角鬼丈 二人展―遠い記憶の形―」が開催中、ときの忘れものの新作エディションが出品されています。
会場の展示スナップはコチラをご覧ください。
会期:2017年1月10日[火]〜1月21日[土]*日・祝日休廊
201701_ISHIYAMA-ROKKAKU
主催/会場:ギャラリーせいほう
協力:ときの忘れもの
石山修武の新作銅版画の詳細はコチラ
六角鬼丈の新作シルクスクリーンの詳細はコチラをご覧ください。
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◆ときの忘れものは休み明けの1月18日より「Circles 円の終わりは円の始まり」を開催します。
会期:2017年1月18日[水]―2月4日[土] *日・月・祝日休廊
201701_Circles
オノサト・トシノブソニア・ドローネ菅井汲瑛九、高松次郎、吉原治良など円をモチーフに描かれた作品をご覧いただきます。


◆ときの忘れもののブログは下記の皆さんのエッセイを連載しています。
 ・大竹昭子のエッセイ「迷走写真館 一枚の写真に目を凝らす」は毎月1日の更新です。
 ・frgmメンバーによるエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」は毎月3日の更新です。
 ・夜野悠のエッセイ「書斎の漂流物」は毎月5日の更新です。
 ・杉山幸一郎のエッセイ「幸せにみちたくうかんを求めて」は毎月10日の更新です。
 ・芳賀言太郎のエッセイ「El Camino(エル・カミーノ) 僕が歩いた1600km」は毎月11日の更新です。
 ・普後均のエッセイ「写真という海」は毎月14日の更新です。
 ・野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」は毎月15日の更新です。
 ・小林紀晴のエッセイ「山の記憶」は毎月19日の更新です。
 ・森下隆のエッセイ「鎌鼬美術館——秋田県羽後町田代に開館」は毎月21日の更新です。
 ・藤本貴子のエッセイ「建築圏外通信」は毎月22日の更新です。
 ・八束はじめ・彦坂裕のエッセイ「建築家のドローイング」(再録)は毎月24日の更新です。
 ・小林美香のエッセイ「写真集と絵本のブックレビュー」は毎月25日の更新です。
 ・スタッフSの「海外ネットサーフィン」は毎月26日の更新です。
 ・森本悟郎のエッセイ「その後」は毎月28日の更新です。
 ・笹沼俊樹のエッセイ「現代美術コレクターの独り言」はしばらく休載します。
 ・大野幸のエッセイ<ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサート>は随時更新します。
 ・植田実のエッセイ「美術展のおこぼれ」は、更新は随時行います。
  同じく植田実のエッセイ「生きているTATEMONO 松本竣介を読む」と合わせお読みください。
  「本との関係」などのエッセイのバックナンバーはコチラです。
 ・中村茉貴のエッセイ「美術館に瑛九を観に行く」は随時更新します。
 ・飯沢耕太郎のエッセイ「日本の写真家たち」英文版とともに随時更新します。
 ・深野一朗のエッセイは随時更新します。
 ・「久保エディション」(現代版画のパトロン久保貞次郎)は随時更新します。
 ・光嶋裕介のエッセイ「和紙に挑む」は終了しました。
 ・石原輝雄のエッセイ「マン・レイへの写真日記」は終了しました(時々番外編あり)。
 ・荒井由泰のエッセイ「いとしの国ブータン紀行」は終了しました。
 ・森下泰輔のエッセイ「戦後・現代美術事件簿」は終了しました。
 ・「殿敷侃の遺したもの」はゆかりの方々のエッセイや資料を随時紹介します。
 ・「オノサト・トシノブの世界」は円を描き続けた作家の生涯と作品を関係資料や評論によって紹介します。
 ・「瀧口修造の世界」は造形作家としての瀧口の軌跡と作品をテキストや資料によって紹介します。
土渕信彦のエッセイ「瀧口修造とマルセル・デュシャン」、「瀧口修造の箱舟」と合わせてお読みください。
 ・「関根伸夫ともの派」はロスアンゼルスで制作を続ける関根伸夫と「もの派」について作品や資料によって紹介します。
 ・「現代版画センターの記録」は随時更新します。
今までのバックナンバーの一部はホームページに転載しています。

普後均のエッセイ「写真という海」第6回

普後均のエッセイ「写真という海」第6回

『見る人』

 車を運転する時、交通標識の指示に従う。運転する人は、それぞれの標識が意味するところを知っている。そうでなければ、免許証を取得できなかっただろうから。シンプルな意味を持つ標識のようなものは、人によって違う解釈をすることはない。
 写真は伝えにくいメディアだという思いから出発している僕にとって、それがどうしてなのかそして見るということがどういうことなのかずっと考えてきた。その過程のなかでまとめたのが『見る人』である。
 『見る人』は『滝を見る人』と『都市を見る人』の二つシリーズで構成している。『滝を見る人』はナイアガラの滝と華厳の滝を見る人の後ろ姿を撮った写真を2枚一組にして23組、『都市を見る人』はニューヨークと東京を見る人の後ろ姿の写真も同じように2枚一組にして23組、合わせて46組の作品である。

Kegon 1-1_600Niagara 1-1_600
普後均
左)〈WATERFALL WATCHERS〉「Kegon1-1」 1994年 C-プリント Image size: 27.5x41.4cm、Sheet size: 35.0x43.0cm
右)〈WATERFALL WATCHERS〉「Niagara1-1」 1994年 C-プリント Image size: 27.5x41.4cm、Sheet size: 35.0x43.0cm

Tokyo 1-1_600New York 1-1_600
普後均
左)〈CITY WATCHERS〉「Tokyo 1-1」 2008年 C-プリント Image size: 27.5x41.4cm、Sheet size: 35.0x43.0cm
右)〈CITY WATCHERS〉「New York 1-1」 2008年 C-プリント Image size: 27.5x41.4cm、Sheet size: 35.0x43.0cm

 滝を見ることと、交通標識を見ることと同じだろうか。一つの意味を持つ標識と人によって見出す意味が違う滝では、見るという行為は同じでも全く違う状況といえる。水や滝を神聖なものとしてとらえるような文化で育ったものとそうでないものが見る滝は違う心の動きをするだろう。華厳の滝でかつて入水自殺者が多数いたことを知る人は、死者の思いと重ねて見るかもしれない。共通の文化を持つ同じ国に生まれ育ったとしても、世代や個人個人の環境の違いよっても見ることに差が生まれる。
 華厳の滝もナイアガラの滝も同じ滝の字を当てるが、それらを目の前にした時、全く違う反応をしたことを覚えている。ナイアガラの滝では、毎秒数千トンもの水が落下し、砕け弾ける音が絶え間なく響き渡る。自然の驚異を感じながら、その音に圧倒され言葉を失った状態で暫く滝を見ていた。自然にしてもある出来事にしても想像を超えるような驚愕するものに直面した時、対象がストレートに視覚や聴覚などに突き刺さり、思考が停止する。隠れていた原始的なものが呼び覚まされ、視線に纏わり付いているものが剥がれ落ちる。
 二つのシリーズで構成する予定はなかったのに、2001年9月11日にアメリカ同時多発テロ事件が起きた後、ニューヨークと東京で都市を見る人を撮ることに決めた。異なる滝を見る時の感覚の落差もあれば、滝のような自然のものと人工的な都市を見ることの違いもある。住んでいる人にとっても観光で訪れた人にとってもそれぞれの思いの中で都市を見る。滝のように実体として見る対象があるのと違い、都市は人間を包み込む抽象的な空間であるが故に、その視線の先には人の数だけの都市の物語があるのかもしれない。
 『見る人』のシリーズは、全てが見ている人の後ろ姿とその場の様子を人越しに写した写真である。滝や都市を見ている人がいて、写し手の僕がその後ろにいることになり、そうやって撮られた写真を誰かが見る。このシリーズを見る時、直線上に見る人が三人並ぶ図式になる。一点一点の写真の構図は実に単純ではあるけれども、視線が層をなしている。具体的に写し手の姿は見えないにしても。
 スーパーマーケットのチラシに使われている写真に撮った人の気配は皆無である。人参は人参、大根は大根としてわかればいいのであり、交通標識に似て、意味は明確である。チラシの写真だけではなく、多くの写真は、使い古された記号の範疇で撮られたものなので、写し手の世界のことを思うようなことはほとんどないといっていい。美しいバラ、神々しい山、鮮やかな紅葉などの写真は、写し手を素通りして対象への視線のみでその先は行き止まりである。
 馴染みのある記号を使い、表層をなぞったような写真ではなく、例えば、内省的な世界を表現しようとした作品は、見る側に写真家の意図を正確に伝えるのは、かなり難しいことだ。
 見ることは視覚の構造以外の身体的要素とも文化的、制度的なものとも密接に結びついているがために、見る側に作品を読み取ってもらうには、写真家自身が一つのシリーズとしていかに構築するかを考え、全体の形を明確に提示することが必要である。
 見る側が自分自身の視点と写真家の視点を往還しつつ、写真家の思考をも写真を通してすくい取ってもらえるような作品、困難を極めるにしても、それを目指していきたいと思っている。
ふご ひとし

普後均 Hitoshi FUGO(1947-)
1947年生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、細江英公に師事。1973年に独立。2010年伊奈信男賞受賞。国内、海外での個展、グループ展多数。主な作品に「遊泳」「暗転」「飛ぶフライパン」「ゲームオーバー」「見る人」「KAMI/解体」「ON THE CIRCLE」(様々な写真的要素、メタファーなどを駆使しながら65点のイメージをモノクロで展開し、普後個人の世界を表現したシリーズ)他がある。
主な写真集:「FLYING FRYING PAN」(写像工房)、「ON THE CIRCLE」(赤々舎)池澤夏樹との共著に「やがてヒトに与えられた時が満ちて.......」他。パブリックコレクション:東京都写真美術館、北海道立釧路芸術館、京都近代美術館、フランス国立図書館、他。

◆ときの忘れものは2017年2月15日(水)〜2月25日(土)「普後均写真展―肉体と鉄棒―」を開催します。

●本日のお勧め作品は、根岸文子です。
20170114_negishi_69_fuun_yuushi
根岸文子 「FUUN YUUSHI」
2008年、アクリル・板  130x388cm サインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください
ときの忘れものの通常業務は平日の火曜〜土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。

本日の瑛九情報!
〜〜〜
瑛九の会の機関誌『眠りの理由』を順次ご紹介しています。

眠りの理由No.11
『眠りの理由 No.11 瑛九回顧展特集号』
限定500部
1971年5月1日 瑛九の会発行
編集・発行者:原田勇
37ページ 25.2×17.8cm
*11号から瑛九の会事務局が福井に移り、勝山市の原田勇が担当。

眠りの理由No.11目次目次

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瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で開催されています(11月22日〜2017年2月12日)。外野応援団のときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。

●ときの忘れものは1月16日(月)まで冬季休廊です。
いつもより長い冬休みですが、お正月早々、ART STAGE SINGAPORE 2017に出展するためです。
ブログは執筆者の皆さんのおかげで年中無休です。
メールやネットでのお問合せ、ご注文には通常通り対応いたします(日曜、月曜、祝日は除く)。

◆ときの忘れものは、「Art stage singapore 2017」に出展しています。
ARTSS2017-Logo2

会期:2017年1月11日(水)―1月15日(日)
プレビュー:1月11日(水)15:00〜21:00
一般公開:1月12日(木)〜11月15日(日)
会場:Sands Expo and Convention Centre, Level B2 (10 Bayfront Avenue, Singapore 018956)
ときの忘れものブース番号:G-15

◆銀座のギャラリーせいほうで開催されている「石山修武・六角鬼丈 二人展―遠い記憶の形―」には、ときの忘れものの新作エディションが出品されています。
会場の展示スナップはコチラをご覧ください。
会期:2017年1月10日[火]〜1月21日[土]*日・祝日休廊
201701_ISHIYAMA-ROKKAKU
主催/会場:ギャラリーせいほう
協力:ときの忘れもの
石山修武の新作銅版画の詳細はコチラ
六角鬼丈の新作シルクスクリーンの詳細はコチラをご覧ください。
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◆ときの忘れものは休み明けの1月18日より「Circles 円の終わりは円の始まり」を開催します。
会期:2017年1月18日[水]―2月4日[土] *日・月・祝日休廊
201701_Circles
オノサト・トシノブソニア・ドローネ菅井汲瑛九、高松次郎、吉原治良など円をモチーフに描かれた作品をご覧いただきます。


◆ときの忘れもののブログは下記の皆さんのエッセイを連載しています。
 ・大竹昭子のエッセイ「迷走写真館 一枚の写真に目を凝らす」は毎月1日の更新です。
 ・frgmメンバーによるエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」は毎月3日の更新です。
 ・夜野悠のエッセイ「書斎の漂流物」は毎月5日の更新です。
 ・杉山幸一郎のエッセイ「幸せにみちたくうかんを求めて」は毎月10日の更新です。
 ・芳賀言太郎のエッセイ「El Camino(エル・カミーノ) 僕が歩いた1600km」は毎月11日の更新です。
 ・普後均のエッセイ「写真という海」は毎月14日の更新です。
 ・野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」は毎月15日の更新です。
 ・小林紀晴のエッセイ「山の記憶」は毎月19日の更新です。
 ・森下隆のエッセイ「鎌鼬美術館——秋田県羽後町田代に開館」は毎月21日の更新です。
 ・藤本貴子のエッセイ「建築圏外通信」は毎月22日の更新です。
 ・八束はじめ・彦坂裕のエッセイ「建築家のドローイング」(再録)は毎月24日の更新です。
 ・小林美香のエッセイ「写真集と絵本のブックレビュー」は毎月25日の更新です。
 ・スタッフSの「海外ネットサーフィン」は毎月26日の更新です。
 ・森本悟郎のエッセイ「その後」は毎月28日の更新です。
 ・笹沼俊樹のエッセイ「現代美術コレクターの独り言」はしばらく休載します。
 ・大野幸のエッセイ<ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサート>は随時更新します。
 ・植田実のエッセイ「美術展のおこぼれ」は、更新は随時行います。
  同じく植田実のエッセイ「生きているTATEMONO 松本竣介を読む」と合わせお読みください。
  「本との関係」などのエッセイのバックナンバーはコチラです。
 ・中村茉貴のエッセイ「美術館に瑛九を観に行く」は随時更新します。
 ・飯沢耕太郎のエッセイ「日本の写真家たち」英文版とともに随時更新します。
 ・深野一朗のエッセイは随時更新します。
 ・「久保エディション」(現代版画のパトロン久保貞次郎)は随時更新します。
 ・光嶋裕介のエッセイ「和紙に挑む」は終了しました。
 ・石原輝雄のエッセイ「マン・レイへの写真日記」は終了しました(時々番外編あり)。
 ・荒井由泰のエッセイ「いとしの国ブータン紀行」は終了しました。
 ・森下泰輔のエッセイ「戦後・現代美術事件簿」は終了しました。
 ・「殿敷侃の遺したもの」はゆかりの方々のエッセイや資料を随時紹介します。
 ・「オノサト・トシノブの世界」は円を描き続けた作家の生涯と作品を関係資料や評論によって紹介します。
 ・「瀧口修造の世界」は造形作家としての瀧口の軌跡と作品をテキストや資料によって紹介します。
土渕信彦のエッセイ「瀧口修造とマルセル・デュシャン」、「瀧口修造の箱舟」と合わせてお読みください。
 ・「関根伸夫ともの派」はロスアンゼルスで制作を続ける関根伸夫と「もの派」について作品や資料によって紹介します。
 ・「現代版画センターの記録」は随時更新します。
今までのバックナンバーの一部はホームページに転載しています。

銀座で「石山修武・六角鬼丈二人展」開催中

銀座のギャラリーせいほうで「石山修武・六角鬼丈 二人展―遠い記憶の形―」が開催されています。
17
16
15
14
13
02
01


03六角鬼丈
《鑑具》
木製家具
H56cm

04六角鬼丈
《輪具》
木製家具
W 40cm
D 40cm
H 120cm

05《輪具》
部分

06六角鬼丈
《斎具》
木製家具
H81cm

07《斎具》
部分

08六角鬼丈
《求心具》
木製家具
H95cm

10《求心具》
部分


◆「石山修武・六角鬼丈 二人展―遠い記憶の形―」
会期:2017年1月10日[火]〜1月21日[土]*日・祝日休廊
201701_ISHIYAMA-ROKKAKU
主催/会場:ギャラリーせいほう
協力:ときの忘れもの
石山修武の新作銅版画13点の詳細はコチラをご覧ください。
石山修武_ (31)石山修武
「谷に残った者たちは安穏にくらした」
2016年  銅版
Image size: 60.7x44.8cm
Sheet size: 74.3x53.5cm
Ed.3  Signed
シート価格:100,000円(税別、額代別)

石山修武 Osamu ISHIYAMA
建築家。1944年生まれ。
1966年早稲田大学卒業。1968同大学院建設工学科修士課程修了後、設計事務所開設。1988年早稲田大学教授。2014年退任、同大学名誉教授。設計事務所「スタジオGAYA」開設。
主な建築作品:幻庵、開拓者の家、伊豆の長八美術館(吉田五十八賞)、リアス・アーク美術館(日本建築学会賞)、世田谷村(芸術選奨文部科学大臣賞)、ひろしまハウス(カンボジア・プノンペン)など。
1996年ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展では瓦礫が散乱する廃墟を出現させ金獅子賞を受賞。2008年世田谷美術館「建築がみる夢-石山修武と12の物語」展開催。
主な著書:『笑う住宅』(1986年、筑摩書房)、『現代の職人』(1991年 晶文社)『建築家、突如雑貨商となり至極満足に生きる』(1999年、デジタルハリウッド出版局)、『石山修武画文集 世田谷村日記』(2004年、ときの忘れもの)など。


六角鬼丈の新作シルクスクリーン8点の詳細はコチラをご覧ください。
01六角鬼丈「斜景(東京武道館)」
2017  シルクスクリーン
Image size: 36.5x69.0cm
Sheet size: 56.0x75.0cm
Ed.15  Signed
シート価格:100,000円(税別、額代別)

■六角鬼丈 Kijo ROKKAKU
建築家。1941年生まれ。
1965年、東京藝術学美術学部建築科卒業 磯崎新アトリエ勤務。 
1969年 六角鬼丈計画工房主幹。
1991年〜2009 東京藝術大学美術学部建築科教授。名誉教授。
2009〜2016 北京・を中央美術学院・建築学院特聘教授。
2001年〜現在 臨床美術学会会長。
1967年 都市住宅創刊号、クレバスの家、八卦ハウスでデビュー。
1969年 スコピエ都市計画、万博お祭り広場など担当後独立。
1969年 六角鬼丈計画工房設立する。
1977年 風の造形頂部に乗せた「雑創の森学園」で第4回吉田五十八賞を受賞。
1990年 菱形を武道の遺伝子にたとえた「東京武道館」で日本建築学会賞。
2000年 人の五感をテーマにした「感覚ミュージアム」で毎日デザイン賞を受賞している。
1971年 解体の世代と称されたワーキング「狂気の時代を生き抜く私自身のためのプロジェクト」で「伝家の宝塔」を提案、以降、六角の住宅づくりの核となり、また、1985年以降 自らの創作方法を「新鬼流八道」と称し、陰陽、善悪、虚実など二極、二律背反を合体。建築をジキルハイド的生態へと変容させようとしている。

こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください

本日の瑛九情報!
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瑛九の会の機関誌『眠りの理由』を順次ご紹介しています。
9-10『眠りの理由 No.9、10合併号』
1969年7月5日 瑛九の会(尾崎正教方)発行
158ページ 25.1×17.8cm

目次:
瑛九伝ー開放期・充実期・開花期・終焉ー
( あとがきは山田光春 )
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瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で始まりました(11月22日〜2017年2月12日)。ときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。

●ときの忘れものは1月16日(月)まで冬季休廊です。
いつもより長い冬休みですが、お正月早々、ART STAGE SINGAPORE 2017に出展するためです。
ブログは執筆者の皆さんのおかげで年中無休です。
メールやネットでのお問合せ、ご注文には通常通り対応いたします(日曜、月曜、祝日は除く)。

◆ときの忘れものは休み明けの1月18日より「Circles 円の終わりは円の始まり」を開催します。
会期:2017年1月18日[水]―2月4日[土] *日・月・祝日休廊
201701_Circles
オノサト・トシノブソニア・ドローネ菅井汲瑛九、高松次郎、吉原治良など円をモチーフに描かれた作品をご覧いただきます。

六角鬼丈の新作版画

銀座のギャラリーせいほうで始まった「石山修武・六角鬼丈 二人展―遠い記憶の形―」には、石山先生と六角先生の新作エディションを展示しています。
会期:2017年1月10日[火]〜1月21日[土]*日・祝日休廊
201701_ISHIYAMA-ROKKAKU
主催/会場:ギャラリーせいほう
協力:ときの忘れもの
石山修武の新作銅版画の詳細はコチラをご覧ください。
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六角鬼丈先生の新作版画8点はいずれもシルクスクリーン技法によるもので、用紙はべランアルシュ紙、刷りは石田了一さんです。
石田了一さんからの年賀メールに<新年おめでとうございます。稀にみる充実した年末年始でありました。>とあった通り、六角先生の本格的な版画制作は初めてということもあり、なかなか作業はたいへんでした。
表示した価格はシート価格です。額代は別途かかります(10,000〜35,000円)。

六角鬼丈・新作エディションのご紹介
01六角鬼丈「斜景(東京武道館)」
2017  シルクスクリーン
Image size: 36.5x69.0cm
Sheet size: 56.0x75.0cm
Ed.15  Signed
価格:100,000円(税別)


02六角鬼丈「直景(雑創の森学園)」
2017  シルクスクリーン
Image size: 36.5x69.0cm
Sheet size: 56.0x75.0cm
Ed.15  Signed
価格:100,000円(税別)


04六角鬼丈「輪景(金光教)」
2017  シルクスクリーン
Image size: 36.5x69.0cm
Sheet size: 56.0x75.0cm
Ed.15  Signed
価格:100,000円(税別)


03六角鬼丈「奇想流転(奇合建築)」
2017  シルクスクリーン
Image size: 41.5x69.0cm
Sheet size: 56.0x75.0cm
Ed.15  Signed
価格:100,000円(税別)


05六角鬼丈「ひろがるみみ」
2017  シルクスクリーン
Image size: 15.4x25.0cm
Sheet size: 24.0x32.0cm
Ed.35  Signed
価格:30,000円(税別)


06六角鬼丈「もぐるみみ」
2017  シルクスクリーン
Image size: 15.4x25.0cm
Sheet size: 24.0x32.0cm
Ed.35  Signed
価格:30,000円(税別)


07六角鬼丈「かぶるみみ」
2017  シルクスクリーン
Image size: 15.4x25.0cm
Sheet size: 24.0x32.0cm
Ed.35  Signed
価格:30,000円(税別)


08六角鬼丈「瞑想のみみ」
2017  シルクスクリーン
Image size: 15.4x25.0cm
Sheet size: 24.0x32.0cm
Ed.35  Signed
価格:30,000円(税別)

こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください


■六角鬼丈 Kijo ROKKAKU
1965年、東京藝術学美術学部建築科卒業 磯崎新アトリエ勤務。 
1969年 六角鬼丈計画工房主幹。
1991年〜2009 東京藝術大学美術学部建築科教授。名誉教授。
2009〜2016 北京・を中央美術学院・建築学院特聘教授。
2001年〜現在 臨床美術学会会長。

1967年 都市住宅創刊号、クレバスの家、八卦ハウスでデビュー。
1969年 スコピエ都市計画、万博お祭り広場など担当後独立。
1969年 六角鬼丈計画工房設立する。
1977年 風の造形頂部に乗せた「雑創の森学園」で第4回吉田五十八賞を受賞。
1990年 菱形を武道の遺伝子にたとえた「東京武道館」で日本建築学会賞。
2000年 人の五感をテーマにした「感覚ミュージアム」で毎日デザイン賞を受賞している。

1971年 解体の世代と称されたワーキング「狂気の時代を生き抜く私自身のためのプロジェクト」で「伝家の宝塔」を提案、以降、六角の住宅づくりの核となり、また、1985年以降 自らの創作方法を「新鬼流八道」と称し、陰陽、善悪、虚実など二極、二律背反を合体。建築をジキルハイド的生態へと変容させようとしている。
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本日の瑛九情報!
〜〜〜
瑛九の会の機関誌『眠りの理由』を順次ご紹介しています。
8『眠りの理由 No.8(季刊)』
限定500部
1969年5月1日 瑛九の会発行
編集発行者:尾崎正教
68ページ 24.5×17.6cm

目次:
瑛九伝 -----------------------山田光春 1
瑛九について ---------------------------- 50
第一回瑛九遺作展(宮崎市)その他報告記 ------------ 62
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瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で始まりました(11月22日〜2017年2月12日)。ときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。

●ときの忘れものは1月16日(月)まで冬季休廊です。
いつもより長い冬休みですが、お正月早々、ART STAGE SINGAPORE 2017に出展するためです。
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◆ときの忘れものは、「Art stage singapore 2017」に出展しています。
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会期:2017年1月11日(水)―1月15日(日)
プレビュー:1月11日(水)15:00〜21:00
一般公開:1月12日(木)〜11月15日(日)
会場:Sands Expo and Convention Centre, Level B2 (10 Bayfront Avenue, Singapore 018956)
ときの忘れものブース番号:G-15

◆ときの忘れものは休み明けの1月18日より「Circles 円の終わりは円の始まり」を開催します。
会期:2017年1月18日[水]―2月4日[土] *日・月・祝日休廊
201701_Circles
オノサト・トシノブソニア・ドローネ菅井汲瑛九、高松次郎、吉原治良など円をモチーフに描かれた作品をご覧いただきます。

芳賀言太郎のエッセイ「El Camino(エル・カミーノ) 僕が歩いたサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路1600km」第25回

芳賀言太郎のエッセイ  
「El Camino(エル・カミーノ) 僕が歩いたサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路1600km」 第25回


第25話 鉄の十字架を越えて 〜中世の巡礼を体感する〜

10/25(Wed) Astorga - Manjarin (30.9km)

 アストルガから先は峠越えが待っている。イラゴ(Irago)峠は別名「マーキュリーの丘」とも呼ばれ、標高1530mの巡礼路の最高到達地点である。この峠は夏でも霧に覆われ、天候が激変する難所である。

 巡礼路沿いに小さな教会がある。入り口部分の庇は巡礼者の日除けと雨宿りのためだろう。ベンチも置かれている。横には水道があり、巡礼者の水筒を満たしてくれる配慮がある。モニュメントには各国の言葉で「信仰は健康の泉」と書かれていた。

01教会


02モニュメント


 アストルガ以降、アルベルゲや巡礼者向けのバルが増えているように感じる。アストルガからスタートする巡礼者が多いのだろう。アストルガからサンティアゴ・デ・コンポステーラまでは徒歩で約2週間の行程である。このぐらいがちょうど良いのかもしれないと思う。体力の問題もあるだろうし、巡礼の前後を含めて考えると、夏のバカンスや休暇などを使っても、巡礼そのものは2週間ぐらいがヨーロッパでも限度なのだろう。
Murias de Rechivaldo、Santa Cataline de Somozaと雰囲気の良いバルが続き、温かいカフェ・コン・レチェとスペイン風オムレツを食べながら休息を挟む。その際にスコットランドから来たという巡礼者と仲良くなり、途中まで一緒に歩いた。

03十字架


04
黄色い矢印が巡礼路を示す


05


06青い扉の家


07アルベルゲ


08虹の十字架


09道2


 ラバナル・デル・カミーノに着いた。ここは人口50人ほどの村である。この先から本格的にイラゴ峠越えになるため、ここで一泊し、明日に備える巡礼者も多い。
 時間が正午に近く、お腹も空いていたため、ここで昼食にする。巡礼者用のメニュー(定食)ではあるが、スープとフィレ肉のステーキであり、なかなか美味しかった。ラバナル・デル・カミーノ

10ラバナル・デル・カミーノ


 フォン・セバドンに向かう道は徐々に勾配は増し、道も荒れてきた。標高が上がるにつれて霧が立ち込め、気温も下がってくる。

11道3


 フォン・セバドン、ここはかつて人の住まない廃村であり、野犬の多い難所として知られていた。今でもところどころに打ち捨てられたままの民家が残る。場所によっては廃墟のような様相を呈し、寂しい集落ではあるが、現在は巡礼者が増加したことにより、バルやアルベルゲが出来つつある。巡礼によって経済的に回復し、村や町が復活する顕著な例であろう。

12十字架2


13フォン・セバドン


 フォン・セバドンを過ぎると、標高1530mのイラゴ(Irago)峠越えとなる。巡礼路の最高標高地点であり、夏でも霧に覆われる難所である。別名「マーキュリーの丘」と呼ばれるが、これはキリスト教が伝えられる以前、ローマ神話で商人・旅人の守護神とされたメルリウス(英語読みでマーキュリー)がここに奉られていたことに由来する。
 積み上げられた無数の石によって小高い丘が形成されている。その家に木の柱がそびえ立ち、先端には鉄製の十字架が置かれている。これがCruz de Ferro「鉄の十字架」である。十字架を支えている丘の石は巡礼者が積み上げたものである。故郷や途中の巡礼路から持参した石を願いや祈りを込めてここに積む(私は近くの広場の石を置いた)。巡礼者たちの思いの込められた大切な場所なのである。まさに、ここに地霊は宿るのだろう。

14鉄の十字架


15鉄の十字架2
各国の旗や石が無数に置かれている


16十字架3


 イラゴ峠を越えて緩やかな下り道をマンハリンに向けて下る。ここには一軒の私設のアルベルゲがあるだけであるが、ここはある意味、巡礼路において一番有名なアルベルゲかも知れない。建物はセルフビルドでつくられ、山小屋のようである。むしろ、これこそが山小屋であり、ここには電気も水道もない。「最後のテンプル騎士団員」と呼ばれるオスピタレロのトマスが巡礼者のために泉に水を汲みに行き、食事を作る。霧の深い日には鐘を鳴らして巡礼者たちを導き、励ます。夕食はテーブルに置かれたランプの灯りに巡礼者たちが集まり、トマスと食事を共にする。廃村であったマンハリンに一人移住し、手作りでアルベルゲを作ったトマスはこうした生活を何十年も続けているのだろう。

17マンハリン


18トマスのアルベルゲ


19トマスのアルベルゲ2
セルフビルドによる建築


 ちなみに「テンプル騎士団」は、第1回十字軍(1096-1099)の終了後、ほとんどの参加者が帰国する中、聖地の守護と巡礼者の保護を目的として活動を開始した騎士修道会である。トマスが団員以外には秘密とされた入会儀式を経た団員であるかどうかは聞けなかったが、少なくともその精神においては紛れもない「テンプル騎士団員」であることは間違いないだろう。

20巡礼グッズ


21看板
各国までの距離が記されている


22屋根裏


23本日の寝床


 このイラゴ峠の頂上付近での水も電気もないアルベルゲでの1日は、中世の巡礼者と同じ環境を疑似体験することができたように思う。かつての巡礼者は毎日このような―それどころか野宿を含むさらに大変な―日々を過ごしながら、サンティアゴ・デ・コンポステーラを目指したのだろう。周りを山々に囲まれ、遠くを見つめると日常の世界との乖離をより強く感じる。このサンティアゴ巡礼それ自体も一つの世界を形成しているものであるが、そこはどこまでも普通の人が普通に生活をしている町や村であり、実世界との関係性は保たれている。しかし、ここマンハリンはもはや修行のために山籠りをするような場所であり、それゆえの神秘的なエネルギーをこの場所が保有しているようにも思われた。

24風景


25リビング


26夕食
パンとサラダ


27夕食2
豆のスープ


歩いた総距離1288.5km
(はが げんたろう)

芳賀言太郎 Gentaro HAGA
1990年生
2009年 芝浦工業大学工学部建築学科入学
2012年 BAC(Barcelona Architecture Center) Diploma修了
2014年 芝浦工業大学工学部建築学科卒業
2015年 立教大学大学院キリスト教学研究科博士前期課程所属

2012年にサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路約1,600kmを3ヵ月かけて歩く。
卒業設計では父が牧師をしているプロテスタントの教会堂の計画案を作成。
大学院ではサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路にあるロマネスク教会の研究を行っている。

●今日のお勧めは、靉嘔です。
20170111_ayo_65_tsuru靉嘔
「つる」
2002年
シルクスクリーン
22.0x16.0cm
Ed.200
サインあり

こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください
ときの忘れものの通常業務は平日の火曜〜土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。

●「今月のお勧め作品」を更新しました。

本日の瑛九情報!
〜〜〜
瑛九の会の機関誌『眠りの理由』を順次ご紹介しています。
6-7『眠りの理由 No.6、7合併号』
1968年6月20日 瑛九の会発行
(編集発行 尾崎正教)
102ページ 25.3×17.8cm
目次は無し
瑛九伝ー誕生・幼少年期・混沌期ー山田光春

〜〜〜
瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で開催されています(2016年11月22日〜2017年2月12日)。ときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。

●ときの忘れものは1月16日(月)まで冬季休廊です。
いつもより長い冬休みですが、お正月早々、ART STAGE SINGAPORE 2017に出展するためです。
ブログは執筆者の皆さんのおかげで年中無休です。
メールやネットでのお問合せ、ご注文には通常通り対応いたします(日曜、月曜、祝日は除く)。

◆ときの忘れものは、「Art stage singapore 2017」に出展しています。
ARTSS2017-Logo2

会期:2017年1月11日(水)―1月15日(日)
プレビュー:1月11日(水)15:00〜21:00
一般公開:1月12日(木)〜11月15日(日)
会場:Sands Expo and Convention Centre, Level B2 (10 Bayfront Avenue, Singapore 018956)
ときの忘れものブース番号:G-15

◆銀座のギャラリーせいほうで「石山修武・六角鬼丈 二人展―遠い記憶の形―」が始まりました。ときの忘れものの新作エディションが展示されています。
会期:2017年1月10日[火]〜1月21日[土]*日・祝日休廊
201701_ISHIYAMA-ROKKAKU
主催/会場:ギャラリーせいほう
協力:ときの忘れもの
石山修武の新作銅版画の詳細はコチラ
六角鬼丈の新作シルクスクリーンの詳細はコチラをご覧ください。
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◆ときの忘れものは休み明けの1月18日より「Circles 円の終わりは円の始まり」を開催します。
会期:2017年1月18日[水]―2月4日[土] *日・月・祝日休廊
201701_Circles
オノサト・トシノブソニア・ドローネ菅井汲瑛九、高松次郎、吉原治良など円をモチーフに描かれた作品をご覧いただきます。


◆ときの忘れもののブログは下記の皆さんのエッセイを連載しています。
 ・大竹昭子のエッセイ「迷走写真館 一枚の写真に目を凝らす」は毎月1日の更新です。
 ・frgmメンバーによるエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」は毎月3日の更新です。
 ・夜野悠のエッセイ「書斎の漂流物」は毎月5日の更新です。
 ・杉山幸一郎のエッセイ「幸せにみちたくうかんを求めて」は毎月10日の更新です。
 ・芳賀言太郎のエッセイ「El Camino(エル・カミーノ) 僕が歩いた1600km」は毎月11日の更新です。
 ・普後均のエッセイ「写真という海」は毎月14日の更新です。
 ・野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」は毎月15日の更新です。
 ・小林紀晴のエッセイ「山の記憶」は毎月19日の更新です。
 ・森下隆のエッセイ「鎌鼬美術館——秋田県羽後町田代に開館」は毎月21日の更新です。
 ・藤本貴子のエッセイ「建築圏外通信」は毎月22日の更新です。
 ・八束はじめ・彦坂裕のエッセイ「建築家のドローイング」(再録)は毎月24日の更新です。
 ・小林美香のエッセイ「写真集と絵本のブックレビュー」は毎月25日の更新です。
 ・スタッフSの「海外ネットサーフィン」は毎月26日の更新です。
 ・森本悟郎のエッセイ「その後」は毎月28日の更新です。
 ・笹沼俊樹のエッセイ「現代美術コレクターの独り言」はしばらく休載します。
 ・大野幸のエッセイ<ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサート>は随時更新します。
 ・植田実のエッセイ「美術展のおこぼれ」は、更新は随時行います。
  同じく植田実のエッセイ「生きているTATEMONO 松本竣介を読む」と合わせお読みください。
  「本との関係」などのエッセイのバックナンバーはコチラです。
 ・中村茉貴のエッセイ「美術館に瑛九を観に行く」は随時更新します。
 ・飯沢耕太郎のエッセイ「日本の写真家たち」英文版とともに随時更新します。
 ・深野一朗のエッセイは随時更新します。
 ・「久保エディション」(現代版画のパトロン久保貞次郎)は随時更新します。
 ・光嶋裕介のエッセイ「和紙に挑む」は終了しました。
 ・石原輝雄のエッセイ「マン・レイへの写真日記」は終了しました(時々番外編あり)。
 ・荒井由泰のエッセイ「いとしの国ブータン紀行」は終了しました。
 ・森下泰輔のエッセイ「戦後・現代美術事件簿」は終了しました。
 ・「殿敷侃の遺したもの」はゆかりの方々のエッセイや資料を随時紹介します。
 ・「オノサト・トシノブの世界」は円を描き続けた作家の生涯と作品を関係資料や評論によって紹介します。
 ・「瀧口修造の世界」は造形作家としての瀧口の軌跡と作品をテキストや資料によって紹介します。
土渕信彦のエッセイ「瀧口修造とマルセル・デュシャン」、「瀧口修造の箱舟」と合わせてお読みください。
 ・「関根伸夫ともの派」はロスアンゼルスで制作を続ける関根伸夫と「もの派」について作品や資料によって紹介します。
 ・「現代版画センターの記録」は随時更新します。
今までのバックナンバーの一部はホームページに転載しています。

杉山幸一郎のエッセイ「幸せにみちたくうかんを求めて」第10回

杉山幸一郎のエッセイ「幸せにみちたくうかんを求めて」

第10回 建築への静かな姿勢


スイスから、新年明けましておめでとうございます。

このエッセイもこれで第10回となりました。たまたま記事を見つけて来られた方も、毎回楽しみにしていてくださる方も、どちらとも言えない方も(笑)、読んでいただきどうもありがとうございます。
スイスで建築をしていて感じたことを自分の中だけに留めずにどこかへ発信できればと思って始めましたが、誰かわからないけれど世界のどこかでそれを受信していてくれる方がいるという事実は、小さな村で活動をしている僕にとっては心強いこと。と同時に、よく考えてみるとどこか不思議な気持ちにもなります。
これからも自分がいいなと、面白いなと感じたことを無理なくできる範囲で綴っていこうと思っています。今年もよろしくお願いします。




img01
12月も終わりにさしかかってきた頃、知人のクリスマスディナーに誘われました。Chur から電車で30分程西へ向かいイランツ(Ilanz)という街に着きます。そこからバスで東に少し戻ってヴァレンダース(Valendas)という小さな村が今回の目的地です。ここに古い建物をできるだけ手を付けずに改装したホテル(貸別荘)があり、そこで食事をして宿泊するというわけです。実はこの村は、近年村興し(とまでの規模ではないけれど)として複数の建物を改修することで今後の村の在り方を探っています。正面に見えるのが村の広場(井戸)で、そこに面してギオンカミナダ(Gion Caminada)改修の建物があります。右奥にあるのが今回の宿泊先です。

img06
この井戸の反対側には、フリムスを拠点に活躍している Selina Walder und Georg Nickisch によるビジターセンター(2016)があります。つまり井戸を中心にそれにほぼ面した3つの建物が改修されています。

img07
ビジターセンター内部は白く塗られて展示室になっていて、オルジアティ改修のフリムスにあるイエローハウス(Gelbhaus)が良くも悪くも頭の中に過ぎりましたが、師の影響はなかなかぬぐえないもの。外観は元学校の面影を残すように落ち着いた手の加え方です。


僕たちが宿泊したゲストハウスは、実は昨年から泊まってみたいなと思っていたところでした。友人からクリスマス休暇の滞在先参考として保存建築物に泊まれるという話を聞き、そのウェブサイトで見つけたはいいものの、既に予約で一杯だったのです。http://www.magnificasa.ch


img02
宿泊先であるTüralihuus(小さな階段塔の家)は1485年に建てられ、18世紀末に建て増しされています。もちろん縦方向にも増築され、通称玉ねぎ屋根の塔は貴族としての威厳を村の人たちに表すためのものでした。そして60年以上空き家になっていたところを2007年に Stifung Ferien im Baudenkmal des Schweizer Heimatschutzes という、言わば保存建築物を宿泊所にして有効活用しようという機関の手に渡り、2010-14にイランツで活躍する Capaul & Blumental Architekten という建築事務所に改修されています。いやもっと言えばほんの少し補修されているだけです。


img03
図面を見てみると西側に階段塔があり、広い踊り場のような場所からバスルーム、キッチン、寝室やリビングへアプローチします。北側部分へは、キッチンを経由して向かう。所々に段差があり、そして開口部も限られているため方向感覚がやや不確かで、実際に中に入ると少し混乱するところがあります。天井も低めで壁も真っ直ぐでない。子供のためのアトラクションのような感じもする。こうした段差は初めから意図したものではなく度重なる増改築によるものですが、アドルフロースのラウムプランを思い起こさせます。


img4
メインの部屋は大きなオーブンがあります。これはドイツ南部の農家を調べていた時にもたくさん見かけました。この反対側に必ずキッチンがあって壁の中でつながっており、ここで炊いた火で調理もします。今回はなかったのですが大抵はベンチが付属してそこに祖父母が座り、また近くで雪に濡れたブーツを乾かす。家族が集まって来るのが想像できます。

img05
写真奥の寝椅子があるところの壁は接木のように補修されています。異なる種類の木材で補修されていて、ちょっとしたアクセントになっています。部屋という器に施された金継ぎのような印象を受けました。


スイスの建物は一般的にみて日本よりも長い間そこに存在し、部分的に改修されてきているものが多く、空間の中に様々な時系列が存在しています。例えばここは1700年に、そしてここは1850年に改修され、更に増築された。。など。今現在からしてみれば、もはやどこがどの年代からなのか全くわからない。だから今回の補修も、声高々に「私たち建築家はこう改修して空間を豊かにしました!」という感じがしません。もちろん劇的な変化もない。しかし、そうした保守的なコラージュに実はとても労力がかかっており、その軌跡をふとした瞬間に見つけた時のニヤッとしてしまう楽しさは建築家でなくとも感じられるものではないでしょうか?

こうした建築に対する静かな姿勢も学んでいくべきだと僕は強く感じています。
すぎやま こういちろう

写真5.6枚目はp31.32, 11-2015 werk, bauen+wohnenより掲載
参考資料
Architekturrundgänge in Graubünden Valendas, Bündner Heimatschutz
Dorfgeschichten 11-2015 werk, bauen+wohnen, Verlag Werk AG
Surselva Aufbruch im Dorf, Themenheft von Hochparterre, Oktober 2014

■杉山幸一郎 Koichiro SUGIYAMA
1984年生まれ。日本大学高宮研究室で建築を学び、2008年東京藝術大学大学院北川原研究室に入学。
在学中にETH Zurichに留学し大学院修了後、建築家として活動する。
2014年文化庁新進芸術家海外研修制度によりスイスにて研修。 2015年からアトリエ ピーターズントー アンド パートナー。
世の中に満ち溢れているけれどなかなか気づくことができないものを見落とさないように、感受性の幅を広げようと日々努力しています。

●今日のお勧め作品は、アントニン・レイモンドです。
20170110_raymond_01_workアントニン・レイモンド
「作品」
1957年 水彩・紙
21.0x27.5cm
サインあり

こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください

●「今月のお勧め作品」を更新しました(オノサト・トシノブ)。

本日の瑛九情報!
〜〜〜
瑛九の会の機関誌『眠りの理由』を順次ご紹介しています。
5『眠りの理由 No.5(季刊)』
限定500部
1967年12月10日 瑛九の会発行
編集発行者:尾崎正教
54ページ 24.5×17.6cm

目次:
瑛九さんと私 ------------------山城隆一 1
瑛九伝 -----------------------山田光春 4
瑛九誕生 -----------------------杉田正臣 45
瑛九とその兄妹達 ------------日高笑子 46
芳信抄------------------------------------ 50
〜〜〜
瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で開催されています(11月22日〜2017年2月12日)。外野応援団のときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。

●ときの忘れものは1月16日(月)まで冬季休廊です。
いつもより長い冬休みですが、お正月早々、ART STAGE SINGAPORE 2017に出展するためです。
ブログは執筆者の皆さんのおかげで年中無休です。
メールやネットでのお問合せ、ご注文には通常通り対応いたします(日曜、月曜、祝日は除く)。

◆本日から銀座のギャラリーせいほうで「石山修武・六角鬼丈 二人展―遠い記憶の形―」が開催され、ときの忘れものの新作エディションが出品展示されています。
会期:2017年1月10日[火]〜1月21日[土]*日・祝日休廊
201701_ISHIYAMA-ROKKAKU
主催/会場:ギャラリーせいほう
協力:ときの忘れもの
石山修武の新作銅版画の詳細はコチラ
六角鬼丈の新作シルクスクリーンの詳細はコチラをご覧ください。
●オープニングパーティー
本日1月10日(火)17:00〜19:00
ぜひお出かけください。


◆ときの忘れものは休み明けの1月18日より「Circles 円の終わりは円の始まり」を開催します。
会期:2017年1月18日[水]―2月4日[土] *日・月・祝日休廊
201701_Circles
オノサト・トシノブソニア・ドローネ菅井汲瑛九、高松次郎、吉原治良など円をモチーフに描かれた作品をご覧いただきます。


◆ときの忘れもののブログは下記の皆さんのエッセイを連載しています。
 ・大竹昭子のエッセイ「迷走写真館 一枚の写真に目を凝らす」は毎月1日の更新です。
 ・frgmメンバーによるエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」は毎月3日の更新です。
 ・夜野悠のエッセイ「書斎の漂流物」は毎月5日の更新です。
 ・杉山幸一郎のエッセイ「幸せにみちたくうかんを求めて」は毎月10日の更新です。
 ・芳賀言太郎のエッセイ「El Camino(エル・カミーノ) 僕が歩いた1600km」は毎月11日の更新です。
 ・普後均のエッセイ「写真という海」は毎月14日の更新です。
 ・野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」は毎月15日の更新です。
 ・小林紀晴のエッセイ「山の記憶」は毎月19日の更新です。
 ・森下隆のエッセイ「鎌鼬美術館——秋田県羽後町田代に開館」は毎月21日の更新です。
 ・藤本貴子のエッセイ「建築圏外通信」は毎月22日の更新です。
 ・八束はじめ・彦坂裕のエッセイ「建築家のドローイング」(再録)は毎月24日の更新です。
 ・小林美香のエッセイ「写真集と絵本のブックレビュー」は毎月25日の更新です。
 ・スタッフSの「海外ネットサーフィン」は毎月26日の更新です。
 ・森本悟郎のエッセイ「その後」は毎月28日の更新です。
 ・笹沼俊樹のエッセイ「現代美術コレクターの独り言」はしばらく休載します。
 ・大野幸のエッセイ<ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサート>は随時更新します。
 ・植田実のエッセイ「美術展のおこぼれ」は、更新は随時行います。
  同じく植田実のエッセイ「生きているTATEMONO 松本竣介を読む」と合わせお読みください。
  「本との関係」などのエッセイのバックナンバーはコチラです。
 ・中村茉貴のエッセイ「美術館に瑛九を観に行く」は随時更新します。
 ・飯沢耕太郎のエッセイ「日本の写真家たち」英文版とともに随時更新します。
 ・深野一朗のエッセイは随時更新します。
 ・「久保エディション」(現代版画のパトロン久保貞次郎)は随時更新します。
 ・光嶋裕介のエッセイ「和紙に挑む」は終了しました。
 ・石原輝雄のエッセイ「マン・レイへの写真日記」は終了しました(時々番外編あり)。
 ・荒井由泰のエッセイ「いとしの国ブータン紀行」は終了しました。
 ・森下泰輔のエッセイ「戦後・現代美術事件簿」は終了しました。
 ・「殿敷侃の遺したもの」はゆかりの方々のエッセイや資料を随時紹介します。
 ・「オノサト・トシノブの世界」は円を描き続けた作家の生涯と作品を関係資料や評論によって紹介します。
 ・「瀧口修造の世界」は造形作家としての瀧口の軌跡と作品をテキストや資料によって紹介します。
土渕信彦のエッセイ「瀧口修造とマルセル・デュシャン」、「瀧口修造の箱舟」と合わせてお読みください。
 ・「関根伸夫ともの派」はロスアンゼルスで制作を続ける関根伸夫と「もの派」について作品や資料によって紹介します。
 ・「現代版画センターの記録」は随時更新します。
今までのバックナンバーの一部はホームページに転載しています。

石山修武の新作銅版画

明日10日から、銀座のギャラリーせいほうで石山修武先生と六角鬼丈先生の二人展が始まります。
本展ではお二人の新作エディションを発表いたします。

201701_ISHIYAMA-ROKKAKU
「石山修武・六角鬼丈 二人展―遠い記憶の形―」
会期:2017年1月10日[火]〜1月21日[土] 11:00〜18:30 ※日・祝日休廊
主催/会場:ギャラリーせいほう
〒104-0061 東京都中央区銀座8-10-7 東成ビル1F
TEL. 03-3573-2468
協力:ときの忘れもの
●オープニングパーティー
明日1月10日(火)17:00〜19:00
皆様お誘いあわせの上、是非お出かけください。

ここ一年ほど銅版画制作に没頭している石山修武先生の様子は先日のブログでお伝えしました。版元である亭主も知らないスピードで既に40点ほどの銅版が彫られているらしい、困った・・・。
エッチング技法をご存知の方は、石山先生の「銅版を彫る」という表現に「?」と思うかも知れませんが、通常使うニードルという細い針だけではなく、「ノミ」まで使って実際に「彫って」います。つまり鍬や鋤で穏やかに畑を耕すのではなく、いきなりブルトーザーなどの重機器を持ち込み広大な原野を縦横無尽に走りまわっている感じですね。
(追伸:セルフビルドを建築設計の根幹に据えてきた石山先生に「重機器云々」は少し違うかなと思い直しました。まだ鉄を発見していない原始人が素手と石斧でもって荒野を切り拓くイメージでしょうか。)
ぜひ会場でご覧になってください。刷りは今までと同じく白井四子男版画工房です。
今回発表するのはそのうちの13点です。当初石山先生が持ち込んだプランでは25点ほどあったのですが、亭主が「それじゃ石山センセの個展になってしまいますよ」と恐る恐る申し上げたら、「あっそうか」とあっさり撤回された次第です。
表示した価格はシート価格です。額代は別途かかります(10,000〜30,000円)

石山修武・新作エディションのご紹介
石山修武_ (1)石山修武
「幾星霜の夢が紡いだモノもある」
2016年  銅版
Image size: 12.3x12.3cm
Sheet size: 24.7x24.5cm
Ed.5  Signed
価格:30,000円(税別)


石山修武_ (5)石山修武
「先へ先へと行きながら翼が欲しいとも思った 足もいる」
2016年 銅版
Image size: 15.0x15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5  Signed
価格:30,000円(税別)


石山修武_ (8)石山修武
「足は船を作ったり」
2016年 銅版
Image size: 15.0x15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5  Signed
価格:30,000円(税別)


石山修武_ (10)石山修武
「巨大な廃墟の山々を背に又歩き出す、そして、今、再び。何ともしぶとい足たちよ」
2016年 銅版
Image size: 15.0x15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5  Signed
価格:30,000円(税別)


石山修武_ (13)石山修武
「姿を消した者を祈念する祭りが作られたりもした」
2016年 銅版
Image size: 15.0x15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5  Signed
価格:30,000円(税別)


石山修武_ (15)石山修武
「さらに足の速さを夢見たり」
2016年  銅版
Image size: 15.0x15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5  Signed
価格:30,000円(税別)


石山修武_ (21)石山修武
「うーんと遠くへゆける船も作った」
2016年  銅版
Image size: 15.0x15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5  Signed
価格:30,000円(税別)


石山修武_ (25)石山修武
「アフリカの谷の門を出た者がいた」
2016年  銅版
Image size: 36.0x28.8cm
Sheet size: 50.0x39.5cm
Ed.3  Signed
価格:60,000円(税別)


石山修武_ (27)石山修武
「足は歩く家をつくったりも試みた」
2016年  銅版
Image size: 22.3x56.5cm
Sheet size: 36.0×70.3cm
Ed.3  Signed
価格:100,000円(税別)


石山修武_ (28)石山修武
「塔が作られた」
2016年  銅版
Image size: 56.5x22.3cm
Sheet size: 70.3x36.0cm
Ed.3  Signed
価格:100,000円(税別)


石山修武_ (29)石山修武
「やがて異形の者も出現する」
2016年  銅版
Image size: 60.7x44.8cm
Sheet size: 74.3x53.5cm
Ed.3  Signed
価格:100,000円(税別)


石山修武_ (30)石山修武
「大きな伽藍もつくられた」
2016年  銅版
Image size: 60.7x44.8cm
Sheet size: 74.3x53.5cm
Ed.3  Signed
価格:100,000円(税別)


石山修武_ (31)石山修武
「谷に残った者たちは安穏にくらした」
2016年  銅版
Image size: 60.7x44.8cm
Sheet size: 74.3x53.5cm
Ed.3  Signed
価格:100,000円(税別)

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石山修武 Osamu ISHIYAMA
建築家。1944年生まれ。1966年早稲田大学卒業。1968同大学院建設工学科修士課程修了後、設計事務所開設。1988年早稲田大学教授。2014年退任、同大学名誉教授。設計事務所「スタジオGAYA」開設。
主な建築作品:幻庵、開拓者の家、伊豆の長八美術館(吉田五十八賞)、リアス・アーク美術館(日本建築学会賞)、世田谷村(芸術選奨文部科学大臣賞)、ひろしまハウス(カンボジア・プノンペン)など。
1996年ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展では瓦礫が散乱する廃墟を出現させ金獅子賞を受賞。2008年世田谷美術館「建築がみる夢-石山修武と12の物語」展開催。
主な著書:『笑う住宅』(1986年、筑摩書房)、『現代の職人』(1991年 晶文社)『建築家、突如雑貨商となり至極満足に生きる』(1999年、デジタルハリウッド出版局)、『石山修武画文集 世田谷村日記』(2004年、ときの忘れもの)など。
------------------------------------
本日の瑛九情報!
〜〜〜
瑛九の会の機関誌『眠りの理由』を順次ご紹介しています。
4『眠りの理由 No.4(季刊)』
限定500部
1967年4月1日 瑛九の会発行
編集発行者:尾崎正教
48ページ 24.4×17.6cm

目次:
瑛九の会総会-----------------渡辺光一 1
瑛九伝 -------------------------山田光春 7
瑛九のこと --------------------小此木真三郎 38
瑛九君の思出 ----------------川村清人 41
芳信抄------------------------------------ 44
〜〜〜
瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で開催されています(11月22日〜2017年2月12日)。外野応援団のときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。

●「今月のお勧め作品」を更新しました(オノサト・トシノブ)。

●ときの忘れものは1月16日(月)まで冬季休廊です。
いつもより長い冬休みですが、お正月早々、ART STAGE SINGAPORE 2017に出展するためです。
ブログは執筆者の皆さんのおかげで年中無休です。
メールやネットでのお問合せ、ご注文には通常通り対応いたします(日曜、月曜、祝日は除く)。

◆ときの忘れものは休み明けの1月18日(水)より「Circles 円の終わりは円の始まり」を開催します。
会期:2017年1月18日[水]―2月4日[土] *日・月・祝日休廊
201701_Circles
オノサト・トシノブソニア・ドローネ菅井汲瑛九、高松次郎、吉原治良など円をモチーフに描かれた作品をご覧いただきます。
tokinowasuremono
緑豊かな青山のギャラリー&編集事務所「ときの忘れもの」は建築家をはじめ近現代の作家の写真、版画、油彩、ドローイング等を扱い、毎月企画展を開催しています。またオリジナル版画のエディション、美術書・画集・図録等の編集も行なっています。
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