3月21日の朝日新聞夕刊に「もの派」の展覧会/Requiem for the Sun: The Art of Mono-haがアメリカ・ロサンゼルスのプラム&ポー画廊で開催されているという記事が掲載されました。
朝日新聞20120321もの派

富井玲子さんという美術家によるレポートですが、われわれ日本の画商にとっては実に耳の痛い話であります。(以下、引用)
--------------------------------
 「もの派」展は国内でも海外でも何回か開催されてきた。が、本展は、展示の美しさとインパクトで傑出しているだけではなく、世界美術史という舞台で日本の現代美術がいかに歴史化に耐えていくか、という緊急課題に正面から取り組んだ点で重要だ。
 戦後日本美術、特に60、70年代の現代美術は、その先鋭な実験性でこれまでも海外で高い美術史的評価を得てきた。しかし、世界美術史における定着度は必ずしも高くなかった。
それは、美術には審美的・学術的評価とは別に、作品のモノとしての市場的評価があるからだ。これは単に商品売買の問題ではない。個人コレクターに収集され、さらには美術館の収蔵品となることでモノとしての評価が固まっていく。これが学術的評価と連動して総合的評価となり歴史に定位置を確保する。
 特に「もの派」の作品は一回性の設置として構想されることが多いので、モノとしての作品が残らないきらいがある。
 本展は、吉竹美香という堅実な「もの派」研究者がゲストキュレーターを務めて学術的評価を目に見える形で提示するとともに、商業画廊が作品のモノ化(永続化)に熱心に取り組んで市場的評価の向上をめざし、それを受けて立った作家たちが全面的に協力して成立した稀有(けう)な企図である。そのうちどの一者が欠けても、本展は画竜点睛(がりょうてんせい)を欠いたことだろう。
--------------------------------

画商の務めは「作品のモノとしての市場的評価」を高めることであり、美術館に任せておけばよいというのではいつになっても日本の美術を世界の舞台に押し上げることはできません。
私たちもささやかですが、上記のような「稀有な企図」をもつ企画の実現に邁進したいと思います。

「もの派」といえば、李禹煥関根伸夫
ときの忘れもののコレクションから関根伸夫作品をご紹介しましょう。
関根伸夫
関根伸夫 Nobuo SEKINE
「G3-15 裏返る円」
1987年 ミクスド・メディア
27.5×22.6cm
signed

関根伸夫 点
関根伸夫 Nobuo SEKINE
大地の点
1982年
ステンレス・レリーフ
35.0x31.5x2.0cm
Ed.30  signed

関根伸夫月を呼ぶ_600
関根伸夫 Nobuo SEKINE
月をよぶ
1975年
シルクスクリーン
53.0×35.0cm
Ed.75 signed

こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから