アメリカに移住してから、既に6年余りの歳月が経過している。
私は今まで住みたいと思ったら、余り理由を考えず、先ずは住んでみる
経験を大事にしている。
1970年のヴェニスビエンナーレ以降にイタリア・ミラノに住んだこと、
2010年、2011年上海の半島芸術村に住んだ経緯、そして2012年Blum&Poe
主催である{Requiem for the Sun;The Art of Mono-haの展覧会の成功を
機にロサンゼルスに住んでいる。
 1970年のイタリアに渡った頃は私も26才だったことも在り、数ヶ月で何とか
イタリア語を喋るように成った・・・・そんな若さが活発であったが、上海の
芸術村の時は60才後半で、中国語は全く覚えられず、70歳代に成ってしまった
アメリカでは、英語が想った以上に喋れないテイタラクである。
只、自分の芸術上のテーマを云えば、もうフラフラしないで古来から続く日本
の美学が我が中心課題である確信は揺るがない。それは不思議な程、外国
に居る自分が確かに真剣に成れるのは、自分が極わめて正直に、日本的な
美学に関わろうとすることある。
 今回、新作絵画「空相−皮膚」の私のステートメントを整理した時も、紺碧障壁
屏風絵に触れたり、ハテまた宮本二天の「枯木鳴鵙図」、早朝の散歩風景を書
いて、日本の美学に深く関わる、現在のリアルな心境を吐露している。
どうか皆さん、新作絵画「空相−皮膚」のコメント を読んで下さい。
  
5/23/2018 ロサンゼルスにて記する。関根伸夫


関根伸夫展_Gせいほう_案内状

関根伸夫展
会場:銀座・ギャラリーせいほう
会期:2018年6月18日[月]―6月29日[金] ※日曜休廊
久しぶりにロサンゼルスから帰国する関根伸夫先生を囲み初日6月18日(月)17時より、オープニングを開催します。
本展では、新作絵画〈空相−皮膚〉を中心に、70-80年代の立体作品(石、ブロンズ)、1979年制作の水彩や1980年制作の象嵌作品を出品展示します。
久しぶりの国内での本格的な個展となりますので、皆様是非ご高覧くださいませ。

*画廊亭主敬白
1974年にお目にかかって<現代美術への扉>を開いてくださったのが関根先生でした。1968年の「位相ー大地」は関根先生の代表作であるばかりでなく、日本の、いや世界の美術史に特記されるべき事件でした。70〜80年代に関根先生が単身世界を目指したとき(ヨーロッパ巡回展)、私たちを含め日本の画商たちはその後押しをすることができませんでした。世界の眼が日本の戦後美術に向けられている今日では想像もできませんが、関根先生は悪戦苦闘し、深い孤立感を味わったに違いありません。振り返っても痛恨の極みです。
現在は中国からアメリカへ制作の本拠を移した関根先生ですが、今回の個展は数年前から準備いたしました。日本が世界に押し出すべき作家の久しぶりの近作個展です。いまや銀座で唯一の彫刻専門ギャラリーであるギャラリーせいほうさんにお願いして開催の運びとなりました。
18日(月)のオープニングはときの忘れもののスタッフ全員で、銀座で皆様のご来場をお待ちしています。

関根伸夫(せきね のぶお)
1942年(昭和17年)9月12日埼玉県生まれ。1968年多摩美術大学大学院油絵研究科修了、斎藤義重に師事。1960年代末から70年代に、日本美術界を席捲したアートムーブメント<もの派>の代表的作家として活動。1968年の第一回須磨離宮公園現代彫刻展受賞作「位相 大地」は戦後日本美術の記念碑的作品と評され、海外でも広く知られている。1970年ヴェニス・ビエンナーレの日本代表に選ばれ、渡欧。ステンレス柱の上に自然石を置いた「空相」はヴェニス・ビエンナーレの出品後にデンマーク・ルイジアナ美術館の永久所蔵作品(セキネ・コーナー)となる。建築と芸術が融合したイタリアの都市・建築空間に感銘を受け、日本ではまだなじみの薄かった<環境美術>をテーマとした活動をするため帰国、1973年に(株)環境美術研究所を設立する。1975年現代版画センター企画による全国同時展「島州一・関根伸夫 クロスカントリー7,500km」を機に版画制作に本格的に取り組む。1978年にはルイジアナ美術館(コペンハーゲン)他、ヨーロッパ3国巡回個展を開催する。全国各地で数百に及ぶアートプロジェクトにアーティスト、アートディレクターとして参画。2000年光州ビエンナーレ、2002年釜山ビエンナーレのほか、2001年イギリス・テートモダンギャラリーにて開催の「世紀」展では1969- 1973年の東京を代表する作家として参加。2012年 「太陽へのレクイエム:もの派の美術」(Blum & Poe、ロサンゼルス)に参加し、アメリカでも脚光を浴びる。現在ロサンゼルスに在住。
関根伸夫オーラル・ヒストリー

●関根伸夫のエッセイ「〈発想〉について」
「<発想>について」第1回
「<発想>について」第2回
「<発想>について」第3回
「<発想>について」第4回
「<発想>について」第5回

*ブログの「関根伸夫ともの派」ではロスアンゼルスで制作を続ける関根伸夫と「もの派」について作品や資料によって紹介しています。

20161008_Sekine_2016_1500

代表作「位相ー大地」は1968年、関根先生が弱冠26歳のときの作品です。
掘って積んだ土はまた埋め戻したので、作品は現存しません。(撮影:村井修)


20180112_skin15関根伸夫
"Phase of Nothingness-Skin 15"
2015年
キャンバスにアクリル
木枠・合板
101.6x81.3cm
サインあり

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●ときの忘れものは昨年〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
阿部勤設計の新しい空間についてはWEBマガジン<コラージ12月号18〜24頁>に特集されています。
2018年から営業時間を19時まで延長します。
営業時間=火曜〜土曜の平日11時〜19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
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