ギャラリー  ときの忘れもの

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今年はマン・レイの生誕130年にあたります。
先日、オブジェ「贈り物」を紹介したところ、さすがマン・レイ、とても好評でした。
亭主が美術界に入った1974年にはマン・レイ Man Ray(本名:エマニュエル・ラドニツキー Emmanuel Rudnitsky, Эммануэль Рудзицкий、1890年8月27日〜1976年11月18日)はまだ存命でした。
亭主はファンでその版画はずいぶんと扱いましたが、当時はマン・レイというのは油彩、写真、オブジェ、版画と「なんでも屋」というイメージが先行し、日本人のこの道一筋という美意識に合わないせいか、あまり評価が高くなかった。
それが覆ったのは、20世紀に革命的表現をもたらした写真によってであり、日本にマン・レイの真価を知らしめた石原悦郎さんの功績でしょう。
見せるのではなく、写真を売ることを柱に据えた日本初のギャラリー、ツアィト・フォト・サロンを1978年5月に創業し「写真をアートにした」石原悦郎さんは、アジェに始まり、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ブラッサイ、ロベール・ドアノーそしてマン・レイなど欧米の写真家の名作を数多く日本に将来しました。
亭主が発行していた現代版画センターの機関誌(1979年1月号)に創業したての石原さんのインタビューを掲載していますので、お読みください。因みにこのとき(1978年12月4日ツァイト・フォト・サロンにて)インタビューをしたのはこのブログでもお馴染みの柳正彦さんです。まだ学生だった。

本日は、石原さんがかつて将来したマン・レイの代表作「ガラスの涙」をご紹介します。
《ガラスの涙》マン・レイ Man Ray
「ガラスの涙 Les Larmes (larmes de verre)」

c.1930年(1988年プリント)
ゼラチンシルバープリント
イメージサイズ:28.8×20.9cm
シートサイズ:30.0×22.0cm
裏面にスタンプあり
※ピエール・ガスマンによるモダンプリント
※ツァイト・フォト・サロンのシールあり

《ガラスの涙》スタンプ《ガラスの涙》裏面
マン・レイ作品を示すスタンプ
《ガラスの涙》スタンプ《ガラスの涙》裏面
1988年にピエール・ガスマンにより、オリジナルのネガから現像されたことを示すスタンプ
《ガラスの涙》スタンプ《ガラスの涙》裏面
フランスのADAGP(グラフィック・アートおよび造形芸術作家協会)のスタンプ

マン・レイ「ガラスの涙」ツァイトシール石原悦郎さん主宰のツァイトフォトサロンのシール


この「ガラスの涙Les Larmes (larmes de verre)」は1930−33年にかけてマン・レイによって制作された写真シリーズで、文字通りマン・レイの代表作。片目だけにトリミングされたバージョンもあります。
ビンテージプリントは、ロンドンのサザビーズで、2000万円で落札された記録があります。
元々は”Cosmecil Arlette Bernard”のマスカラの広告のために撮影された写真です。
モデルの女性が気になりますが、悲しげに上方を見つめ、マスカラで装飾された目から涙を流していますが、これは本物の涙ではなくガラス玉です。
マン・レイの演出の凄さですね。
撮影されたのはマン・レイが40歳頃、当時のアシスタントであり恋人だったリー・ミラーと別れた直後に制作されたと言われています。私生活の悲しい激変がこの写真に反映されているのでしょうか・・・。

滑らかで美しいプリントは1988年にピエール・ガスマン(Pierre Gassmann)によるものです。
ガスマンは、ロバート・キャパ、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ウィリー・ロニ、ロベール・ドアノーら名だたる写真家たちと共に活躍した写真家であり、マン・レイ作品のプリントの多くを任され、それを卓越した技術でプリントしたことで歴史に名を残しました(ガスマン・プリント)。
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「平嶋彰彦写真展 — 東京ラビリンス」を開催します(予約制/WEB展)。
会期=2020年11月6日[金]—11月28日[土]*日・月・祝日休廊
324_aときの忘れものから、写真家・平嶋彰彦さんのポートフォリオ『東京ラビリンス』を刊行いたします。
ポートフォリオ『東京ラビリンス』は、『昭和二十年東京地図』(写真・平嶋彰彦、文・西井一夫、1986、筑摩書房)の写真の中から、監修の大竹昭子さんが写真を選出し、ニュープリントしたモノクローム写真15点が収録されています。
『昭和二十年東京地図』は、平嶋さんが当時手にした復刻版『コンサイス東京都35区区分地図帖』(東京空襲を記録する会、日地出版、1985)を西井一夫さんに見せたところ興味を示し、『毎日グラフ』での連載企画がスタートしました。平嶋さんと西井さんは、1985年9月〜11月にかけて(1986年1月〜2月に撮り直しあり)、東京の街を取材して歩き、それが書籍化されました。
今回、平嶋彰彦ポートフォリオ刊行に伴い、写真展を開催します。
予約制にてご来廊いただける日時は、火曜〜土曜の平日11:00〜19:00となります。
※観覧をご希望の方は事前にメール、電話にてご予約ください。

●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18〜24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 
E-mail:info@tokinowasuremono.com 
営業時間=火曜〜土曜の平日11時〜19時。*日・月・祝日は休廊。
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