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スタッフSの海外ネットサーフィン No.50「草間彌生:Infinity Mirrors」

スタッフSの海外ネットサーフィン No.50
「草間彌生:Infinity Mirrors」


 読者の皆様こんにちわ。昨年から続くアートフェアラッシュもようやく終わり、ようやくこれで一息…などとムシのいい話はあるはずもなく、来たる2017年後半のアートフェアの申込に迫られて今日も今日とて右往左往しております、スタッフSこと新澤です。

 昨今の美術界において老齢の巨匠は数多おられるものの、自分が「老いてなお盛ん」と聞いて思いつく作家といえば、堀尾貞治草間彌生のお二人です。特に草間先生は今年で御年88ながら現在も制作活動を続けており、国際的にもアートフェアでのインスタレーションや個展、ブランド企業との提携など、そのエネルギーは尽きることなく放たれ続けています。

 今回の記事では、そんな草間彌生の70年にも及ぶ美術活動を羅する特別巡回展「草間彌生: Infinity Mirrors」を、第一開催会場であるハーシュホーン美術館と彫刻庭園と合わせて紹介させていただきます。

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 アメリカ・ワシントンDCの中心部に建てられたこの美術館は、一般にはスミソニアン協会に所属している事から、博物館として扱われることが多いですが、約12000点の彫刻や絵画、写真などを含む美術品を所蔵しており、美術館という呼称も決して間違いではありません。
 特徴的な円形の建物は建築家ゴードン・バンシャフトによるデザインで、1969年に起工し、1974年に開館しています。ちなみに美術館の名前は、19世紀から20世紀の絵画、彫刻のコレクターであり、100万ドルもの寄付をスミソニアン協会に行ったアメリカ実業家、ジョーゼフ・ハーシュホーンから来ています。

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 今回の展覧会で特徴的なのは、タイトルに「草間彌生:Infinity Mirror『s』」とある通り、一つあるだけでも目玉になる空間インスタレーションが、なんと6つ展示されていることです。部屋によっては入場制限があり、一度に一人が30秒間、鏡に覆われた光と音が無限に続く空間に浸れるとのこと。自分は2013年の森ミュージアムで開催された「LOVE展」で草間の当時の新作インスタレーション《愛が呼んでいる》を見た経験があります。その時は自分以外にも大勢の人が部屋にいたのであまり独特な感じはなかったのですが、以下のような空間に一人でいたら、早々に意識が空間に拡散してしまうか、閉所恐怖症ならぬ広所恐怖症になりそうです。

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MIKE KEMP VIA GETTY IMAGES
 草間は現在20以上の「Infinity Mirror Room」を制作していますが、6点を一度に展示するのは今回の巡回展が世界初となります。また、目玉となるこれらの空間インスタレーション以外にも、60点を超える初期から近年までの作品を見ることができるようになっています。ハーシュホーンはスミソニアン系列の博物館なので入館料は基本無料ですが、入場管理のために発行されるチケットがないと入館できません。お出かけの方はご注意下さい。

 展覧会は5月14日までハーシュホーンで開催し、6月30日から9月10日までをシアトル美術館、10月から2018年1月までをロサンゼルスのザ・ブロード、2018年3月から5月をカナダ・トロントのオンタリオ美術館、最後に2018年の7月から10月にアメリカ・オハイオ州のクリーブランド美術館へ巡回します。

 タイムズ誌において現代で最も影響力のある一人にも選ばれた作家。ご都合が合えば是非お出かけして、その摩訶不思議な世界をご体験下さい。

(しんざわ ゆう)

ハーシュホーン美術館と彫刻庭園公式サイト(英語)
草間彌生: Infinity Mirrors展ページ(英語)
草間彌生公式サイト

●今日のお勧め作品は、草間彌生です。
37_kusama_polkadots草間彌生
《水玉》
1992年
エッチング
イメージサイズ:29.5×41.8cm
シートサイズ:45.5×63.0cm
Ed.50
サインあり
※レゾネ No.195(阿部出版 2005年新版)

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※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください
ときの忘れものの通常業務は平日の火曜〜土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。

◆ときの忘れものの次回企画は「植田正治写真展―光と陰の世界―Part I」です。
会期:2017年5月13日[土]―5月27日[土] *日・月・祝日休廊
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初期名作から晩年のカラー写真など約15点をご覧いただきます。どうぞご期待ください。
●イベントのご案内
5月13日(土)17時より、写真史家の金子隆一さんによるギャラリートークを開催します(要予約/参加費1,000円)。
必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記の上、メールにてお申し込みください。
info@tokinowasuremono.com

◆ときの忘れもののブログは下記の皆さんのエッセイを連載しています。
 ・大竹昭子のエッセイ「迷走写真館 一枚の写真に目を凝らす」は毎月1日の更新です。
 ・frgmメンバーによるエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」は毎月3日の更新です。
 ・佐藤研吾のエッセイ「大地について―インドから建築を考える―」は毎月7日の更新です。
 ・杉山幸一郎のエッセイ「幸せにみちたくうかんを求めて」は毎月10日の更新です。
 ・芳賀言太郎のエッセイ「El Camino(エル・カミーノ) 僕が歩いた1600km」は毎月11日の更新です。
 ・野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」は毎月15日の更新です。
 ・倉方俊輔のエッセイ「『悪』のコルビュジエ」は毎月17日の更新です。
 ・小林紀晴のエッセイ「山の記憶」は毎月19日の更新です。
 ・清家克久のエッセイ「瀧口修造を求めて」は毎月20日の更新です。
 ・森下隆のエッセイ「鎌鼬美術館——秋田県羽後町田代に開館」は毎月21日の更新です。
 ・藤本貴子のエッセイ「建築圏外通信」は毎月22日の更新です。
 ・小林美香のエッセイ「写真集と絵本のブックレビュー」は毎月25日の更新です。
 ・スタッフSの「海外ネットサーフィン」は毎月26日の更新です。
 ・森本悟郎のエッセイ「その後」は毎月28日の更新です。
 ・笹沼俊樹のエッセイ「現代美術コレクターの独り言」はしばらく休載します。
 ・大野幸のエッセイ<ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサート>は随時更新します。
 ・植田実のエッセイ「美術展のおこぼれ」は、更新は随時行います。
  同じく植田実のエッセイ「生きているTATEMONO 松本竣介を読む」と合わせお読みください。
  「本との関係」などのエッセイのバックナンバーはコチラです。
 ・中村茉貴のエッセイ「美術館に瑛九を観に行く」は随時更新します。
 ・飯沢耕太郎のエッセイ「日本の写真家たち」英文版とともに随時更新します。
 ・深野一朗のエッセイは随時更新します。
 ・「久保エディション」(現代版画のパトロン久保貞次郎)は随時更新します。
 ・夜野悠のエッセイ「書斎の漂流物」は終了しました。
 ・普後均のエッセイ「写真という海」は終了しました。
 ・八束はじめ・彦坂裕のエッセイ「建築家のドローイング」(再録)は終了しました。
 ・光嶋裕介のエッセイ「和紙に挑む」は終了しました。
 ・石原輝雄のエッセイ「マン・レイへの写真日記」は終了しました(時々番外編あり)。
 ・荒井由泰のエッセイ「いとしの国ブータン紀行」は終了しました。
 ・森下泰輔のエッセイ「戦後・現代美術事件簿」は終了しました。
 ・「殿敷侃の遺したもの」はゆかりの方々のエッセイや資料を随時紹介します。
 ・「オノサト・トシノブの世界」は円を描き続けた作家の生涯と作品を関係資料や評論によって紹介します。
 ・「瀧口修造の世界」は造形作家としての瀧口の軌跡と作品をテキストや資料によって紹介します。
土渕信彦のエッセイ「瀧口修造とマルセル・デュシャン」、「瀧口修造の箱舟」と合わせてお読みください。
 ・「関根伸夫ともの派」はロスアンゼルスで制作を続ける関根伸夫と「もの派」について作品や資料によって紹介します。
 ・「現代版画センターの記録」は随時更新します。
今までのバックナンバーの一部はホームページに転載しています。

カスヤの森現代美術館で「追悼 宮脇愛子」展

横須賀のカスヤの森現代美術館で「追悼 宮脇愛子」展が開催されています。
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1959年の初個展から半世紀以上の間、日本を代表する作家のひとりとして国際的に活躍し、常に時代をリードする存在であった宮脇愛子。その表現は時を越えて現在もまったく色褪せることはありません。
本展では、真鍮を用いた彫刻やミニマルな表現のタブローなど60、70年代に制作された作品を中心に今年、没後3年を迎える宮脇愛子の世界を振り返ります。(同館のHPより)
会期:2017年3月23日(木)〜5月21日(日)
A.M.10:00-P.M.6:00(入館はP.M.5:30まで)
毎週:月・火・水曜休館
※ただし、5月1日、2日、3日は開館いたします。
入館料/一般600円、学生500円(小学生300円)
連休中も開館しているようですので、ぜひご覧になってください。

*画廊亭主敬白
宮脇愛子先生が2014年8月20日に84歳で亡くなられてから早くも3年近くが経ちます。
私たちが初めてエディションした『宮脇愛子銅版画集 1980』(6点組、限定50部、序文:辻邦生、現代版画センター刊)の刊行が1980年6月。ときの忘れものでの最後の個展「宮脇愛子新作展2013」は2013年12月でしたから、30数年に渡り、たくさんのエディション(立体、銅版画、シルクスクリーン、挿画本)と展覧会を開催していただきました。
亡くなる直前まで、次の新作個展のために不自由なからだをおして制作に励んでおられました。
表紙『宮脇愛子新作展2013』図録
2013年 ときの忘れもの 発行
16ページ
25.7x18.3cm
図版:16点
※現代版画センター刊『PRINT COMMUNICATION No.84』(1982年9月)に収録された宮脇愛子と植田実の対談を再録


宮脇愛子先生の2013年の「新作展」の作品をご紹介しましょう。
このときは、まさかの「新作」ということで皆さん驚かれ、展示作品のほとんどが売れてしまいました。ご紹介するのはそのとき展示できなかった作品等です。
宮脇先生のエッセイも合わせてお読みください。
20170429_miyawaki_08宮脇愛子
"Work" (8)
2013年
紙に銀ペン
イメージサイズ:31.0×31.5cm
シートサイズ :54.5×39.5cm
サインと年記あり


20170429_miyawaki_15宮脇愛子
"Work" (15)
2013年
紙に銀ペン
イメージサイズ:24.5×24.5cm
シートサイズ :42.1×29.7cm
サインと年記あり


20170429_miyawaki_20宮脇愛子
"Work" (20)
2013年
ミクストメディア
イメージサイズ:37.0x56.5cm
シートサイズ :38.7x57.0cm
サインと年記あり


20170429_miyawaki_25宮脇愛子
"Work" (25)
2013年
和紙に銀ペン
イメージサイズ:41.0x24.5cm
シートサイズ :48.8x33.0cm
サインと年記あり


20170429_miyawaki_28宮脇愛子
"Work" (28)
2013年
ミクスドメディア
イメージサイズ:35.2x32.0cm
シートサイズ :46.5x38.5cm
サインと年記あり


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◆ときの忘れものの次回企画は「植田正治写真展―光と陰の世界―Part I」です。
会期:2017年5月13日[土]―5月27日[土] *日・月・祝日休廊
201705UEDA_DM
初期名作から晩年のカラー写真など約15点をご覧いただきます。どうぞご期待ください。
●イベントのご案内
5月13日(土)17時より、写真史家の金子隆一さんによるギャラリートークを開催します(要予約/参加費1,000円)。
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野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第33回

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第33回

大手町パークビルディングへの作品設置

2月12日、東京の大手町に新しく建設されたオフィスビル、大手町パークビルディングの中に作品「東京」180×180cmが設置されました。
作品制作の依頼をくださったのは三菱地所設計の方で、昨年一度京都の家にもお越し頂き、自分も12月頭に日帰りで東京の現場を見せて頂きました。
このビルを設計されたのは三菱地所設計のほぼ同い年の小池秋彦さん、要所要所に日本らしさを意識した設計になっているので、設置する作品も何か日本らしいものをという事で、ネットで「箔 アート」で検索されて、自分が見事ヒットしたそうな、ネット検索とは有り難いものだと改めて思いました。

このビルからは下に皇居の森が見え、その先に東京のビル群が広がるとても良い眺めで、現場の下見では普段人が入れない屋上にも入れて頂き、足元にビビりながら撮影してきました。

大手町パークビルディング外観大手町パークビルディング外観


大手町パークビルディング1階エントランスホール1階エントランスホール


大手町パークビルディング内からの景色大手町パークビルディング内からの景色


大手町パークビルディング屋上からの景色屋上からの景色


作品が設置されるのは窓の無い会議室スペース、何故窓が無いかというと、この階はスタートアップ企業などの小さなオフィスがたくさん入る階で、その中央に企業が共同で使える会議室がいくつもあり、受付のスペースに設置される予定でした。

なので、小池さんからのご要望は、せっかく大手町のこのビルに来たのに、あの素晴らしい眺望を観てもらえない方に、少しでもこの大手町を感じてもらえるような作品をとの事で、イメージはモノトーンの正方形、街なのでLandscapeシリーズかと思いきや、銀一色の空と海の作品がイメージに近いという事でした。

京都に帰って色々と構想を考えましたが、やはり要望を踏まえると浮かぶ絵は一つ、銀色の空にビル群で、過去にLandscapeシリーズでデザイン化した森を描いた事はありましたが、具象画に近い空系の作品にこの森を描くと表現の差異による違和感が出るので、表現が難しく、当初皇居の森は構想から外したのですが、構想画を送ったら小池さんが、できれば、あの大好きな森の風景も入れて欲しいとの事だったので、これはやるしか無いと、、最終的に空、ビル群、皇居の森の構想ができました。

そして1月後半、色々と他の制作に追われ、もう時間の無い中箔押しを開始、まず森から始めたのですが、イメージ通り全然できず、、一晩かけたものを全部剥がして、時間も無く、これは首つらなあかんかと久しぶりに絶望的な気分になりました。
緑の絵の具と筆で描けばすぐに描けるであろうに箔だと全然上手くできず、、なんと下手くそなのかと凹みましたが、時間は無くやるしかない、そして2日かけて何とか森ができました。

3日目、ビル群は最近得意なフリーハンドの引っ掻き作業でなんなくできると思っていたのに、左端から始めるとこれがまたイメージ通りいかず、とっさに表現を考え直し、できるだけ実際の風景を忠実に再現しながら、定規を使いながら引っ掻くという技法に変え、今までになかった表現で街を描く事ができました。
なので、よく見ると画面左から右に進むにつれて慣れて上達しています。
知らなかったのですが、中央付近には都庁もあります。

だいたいこんな大事な仕事をぶっつけ本番でやるなって感じですが、イメージトレーニングというか、実際に作らずともいつも頭の中では先に作ってるんです、それで実際の箔押しで何かイメージが違っても想定内で済み、臨機応変に対処できる、それで今までだいたい上手くいっていたのですが、今回は想像以上で苦戦したので反省しました、今後はもう少し時間の余裕を作ろうと思います。

ちなみにこの作品の銀色は約60%はプラチナ箔、40%が銀箔です。

そして5日間ですべての箔押しを終え、最後の仕上げに空に金箔の星を2000個位入れて、細部の修正をして完成しました。
現場への設置時に小池さんに初めて観て頂き、気に入って頂けるか心配だったのですが、ご期待に何とか応える事ができたようでとても安心しました。

いつもその時に一番作りたいものを作っていると、表現が難しい新たなモチーフは正直避けがちになるものですが、こうやって新たなチャレンジをする事によって、苦しみの先に新しい表現ができるようになるのだと思うので、そんなチャンスをくださった小池さん、三菱地所設計さんに心から感謝致します。

「東京」野口琢郎
「東京」
2017年
箔画


「東京」街部分「東京」部分


また、一般の皆様にもこっそり作品を観て頂く事は可能ですので、詳細と少し注意事項などお知らせ致します。
平日にお近くへお越しの際はぜひご高覧くださいませ。

所在地:東京都千代田区大手町1−1−1 大手町パークビルディング7階 THE PREMIER FLOOR 大手町
大手町駅のC6a出口を上がって頂くとビルの1階エントランス内に出ます。
 
※受付があいているのは平日9:00〜18:00です。
作品をご覧になりたい場合は必ず7階 THE PREMIER FLOORの受付にお声掛けください。
入居企業の会議室利用状況によってはじっくりご覧いただけない場合があるのでご了承ください。
すぐ後ろの会議室が使用中の場合は、あまり近づいてじっくりみると会議室内から嫌がられる可能性があるので、ご遠慮頂くことがあるかと思います。申し訳ありません。

7階 THE PREMIER FLOOR7階 THE PREMIER FLOOR


「東京」設置風景2


「東京」設置風景3


のぐち たくろう

野口琢郎 Takuro NOGUCHI(1975-)
1975年京都府生まれ。1997年京都造形芸術大学洋画科卒業。2000年長崎市にて写真家・東松照明の助手に就く。2001年京都西陣の生家に戻り、家業である箔屋野口の五代目を継ぐため修行に入る。その後も精力的に創作活動を続け、2004年の初個展以来毎年個展を開催している。

◆野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」は毎月15日の更新です。

●今日のお勧め作品は野口琢郎です。
Landscape#38野口琢郎
「Landscape#38」
2016年
箔画(Lacquer, Gold/Silver/Platinum foil, Charcoal, Resin, Clear acrylic paint on Wood panel)
60.6×41.0cm
Signed


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nuage 山村昌明カット作品集

小さくて大きなたからもの    

山村房子


 音楽大学チェロ科を2年で中途退学した山村昌明から「絵を描いていきたい」と私は告げられました。授業中よく鉛筆でスケッチをしているのを知っていましたが、その素朴な彼の絵には静かに音楽が流れていて美しくて魅力的でした。
 山村の意向を大阪の義兄である画家の小林二郎に伝え、相談すると、お付き合いのあった詩人の富岡多恵子さんが、東京で新進気鋭の画家と暮らしておられるので訪ねてみてはどうかと薦められ、早速お訪ねすることになりました。新宿からほど近い古いアパートに伺ったのは1961年の秋でした。
 画家は池田満寿夫さん、富岡さんとお二人ともまだ二十代。私たちも22才でした。初めてお会いした時から大変温かく応対していただき早速山村に刷りの仕事を手伝わないかと言って下さったので、翌日から池田さんのお宅に通うことになり、私達も近くのアパートに越しました。ふとんと衣類くらいで身軽な時代でした。その後池田さん達が世田谷に越された時も池田さん宅の近くに我々も越しました。私達には子供が生まれておりました。
 数年後、池田夫妻はアメリカへ、多分その前に池田さんは山村を中央公論社の田中耕平氏を紹介して下さったこと、そして画家で池田さんの友人の堀内康司さんからも岩波書店の浅見以久子氏をご紹介下さったのは、山村という若き絵かきが少しでも収入の道として役立つようにと御配慮下さったのでしょう。
 その後確かに中央公論社と岩波書店のお仕事を沢山させていただきました。ありがたく思っております。
 山村は自らの作品もカットも僕にとっては同じだからと話していました。全ての絵に彼は魂を籠めて描いていたのだと思います。
 晩年というには若すぎるので辛いのですが、精神が不安定な状態の時もあり、私が仕事に行く寸前でしたが、何かを燃やしているので不審に思い近づくと「整理しないとね」とカットの載った雑誌や作品を火の中に放り込んでいるので止めようにも時間がなく、私はパニック状態でした。
 その時私の大好きな驢馬のカットを火の中に放り込もうとしたので思わず私の手は素早やく動き、その絵を取り戻し懐に入れそのまま逃げるように職場に向かいました。スクーターで走りながら私の胸の鼓動は治まらず不安な思いに包まれながら昼下がりのわたし独りの中は真暗でした。驢馬しか助けられなかった。そして山村の心中は?と、心配だったのです。
 山村の細かすぎる表現力とユーモアを愛する心に溢れたカットの一点一点が私にとって、「小さくて大きなたからもの」となりました。
 中央公論社の田中耕平様、岩波書店の篠原利一様、本当にお世話になり心よりお礼申し上げます。
(『nuage 山村昌明カット作品集』より再録)

20170421『nuage 山村昌明カット作品集』
発行日:2017年1月1日
編集:金原美恵子
発行:山村房子
装丁:中松商店意匠部
100ページ
14.9x9.6cm
限定300部
価格:2,000円 
送料:250円

タイトルにフランス語で『雲』と名付けたこの山村昌明カット作品集は60年代後半より80年代半ばまでの500点余りの残されたモノクロカット作品の中から、文芸誌に掲載されたもの、独自に描いたものを織り交ぜて、90点ほどにまとめた小さな小さな画集です。
極小で繊細な動・植物やユーモアに富んだ形体、奇妙なイメージの絵のひとつひとつからは、清澄な水彩作品とはまた違った独特な山村昌明の世界が垣間見えてきます。(奥付より転載)

*画廊亭主敬白
ご紹介するのが遅くなってしまったのですが、去る3月14日(火)〜3月20日(月)、ギャラリー403(銀座奥野ビル4階)で、出版記念展「山村昌明カット作品集nuageと原画展」が開催されました。
20170421_

山村昌明の名前を覚えている人も少なくなってしまった。
山村房子さんはときの忘れものの古くからのお客様ですが、亡くなったご主人が山村昌明さんでした。
山村昌明は1939年に名古屋で生まれ、武蔵野音楽大学チェロ科に学んだのですが、中退して画家を志し、池田満寿夫の助手をつとめ銅版画を学びました。1966年12月東京八重洲にあった巴里画廊で初個展を開き注目を集めます。
20170414_2撮影:「芸術新潮」松藤庄平
『山村昌明遺作展』カタログより(1993年3月番町画廊・シロタ画廊)

山村昌明の場合には、孔版の線を用いて描かれる極度に単純化された形が、ひとつの幻想的都市を、とりわけその周囲にひろがる空と海と地の大きなひろがりを、吸い寄せ、吐き出すことに成功している。(以下略)
大岡信 『芸術新潮』1967年11月号所載「現代のリリスム」より>

繊細な線描と、透明感のある色彩は知り人ぞ知る、将来を嘱望されたのですが、1991年僅か51歳で亡くなりました。
山村昌明_600山村昌明
1979年 水彩
10.5x18.7cm Signed

生前その才能を評価して個展を開いたのが南天子画廊、番町画廊、ギャラリー・たかぎ(名古屋)などであり、亡くなった翌年1992年2月にはギャルリーユマニテ名古屋で追悼展が開催されています。
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『nuage 山村昌明カット作品集』(限定300部)はときの忘れものでも扱っています。
価格:2,000円 送料:250円
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大野幸〜第5回ギャラリーコンサートのご案内 2017年5月23日

『ときの忘れもの・拾遺』〜ギャラリーコンサート2017〜 に寄せて

大野 幸

2017年の『ときの忘れもの・拾遺』は、3回にわたり声楽家の淡野弓子(たんの・ゆみこ)さんに登場していただきます。

淡野さんを声楽家と呼ぶのは少し抵抗があります。というのは、声楽家としてのご活躍と同等、あるいはそれ以上に指揮者、合唱指導者、研究者として八面六臂のご活躍をされているからです。しかもその活動領域を年々拡張し、新しいことに次々と挑戦されている。学生時代は前衛芸術運動・フルクサスに参加していたとのこと。

演奏する研究者として『バッハの秘密』(平凡社新書)の近著がある淡野さんは、バッハのみならず、その100年前の大作曲家、ハインリヒ・シュッツ(1585〜1672)演奏/研究の第一人者です。ハインリヒ・シュッツは宗教改革者マルティン・ルターのドイツ語訳聖書を全て音楽にすることをライフワークとしました。シュッツの作品群がその後のドイツ音楽の礎となります。淡野さん率いるハインリヒ・シュッツ合唱団・東京は、シュッツの全曲演奏を成し遂げ、言葉と音楽が分ち難く結びつていること、また言葉が音楽の源泉であることを証ししてくれました。

現在、世界は言葉の力を蔑ろにする動きに満ちています。今年の『ときの忘れもの・拾遺』では、言葉本来の力を再確認したいと願い、畏れつつ淡野さんに白羽の矢を立てました。3回のコンサートは、全て淡野さんの構想によるプログラムです。私の思惑をはるかに超える内容を構んでくださった淡野さんに感謝し、皆様と共に、コンサート当日その場に居合わせたいと切に願うものであります。

「初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。 この言は、初めに神と共にあった。万物は言によって成った。成ったもので、言によらずに成ったものは何一つなかった。言の内に命があった。命は人間を照らす光であった。」(ヨハネ1:1-4)

おおの・こう 20170407)

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●ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサートのご案内
第5回 春<夜鶯>

日時:2017年5月23日(火)18:00〜
会場:ときの忘れもの
出演:メゾ・ソプラノ/淡野弓子 夜鶯の歌〜中世からロマン派へ
   スクエア・ピアノ/武久源造
   リコーダー/淡野太郎
*要予約=料金:1,000円
予約:必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記の上、メールにてお申し込みください。
info@tokinowasuremono.com

淡野弓子
■淡野 弓子 Yumiko Tanno [メゾ・ソプラノ]
東京藝術大学声楽科卒業。旧西ドイツ・ヴェストファーレン州立ヘルフォルト教会音楽大学に留学し、特に声楽、合唱指揮を集中的に学ぶ。1968年東京に「ハインリヒ・シュッツ合唱団・東京」を設立、以来2008年まで40年に亘り指揮者としてシュッツ音楽を始めとするルネサンス、バロックから現代に至る数多くの合唱作品の演奏に携わる。1989年に『シュッツ全作品連続演奏』を開始し2001年に全496曲の演奏を終了。歌い手としては、シュッツ、バッハより現代に至る宗教曲、ドイツ・リート、シェーンベルク《月に憑かれたピエロ》を始めとする現代作品の演奏、新作初演など。
 1991年〜2004年、アグネス・ギーベルの薫陶を受けつつ内外のコンサートで共演。2010年より米国にてエリザベス・マニヨンに師事。メゾ・ソプラノ淡野弓子、ピアノ小林道夫による「歌曲の夕べ」を2013年2月および2015年10月(共演:杉山光太郎・ヴィオラ)を開催。2015年5月には井桁裕子制作の操り人形「ユトロ」との共演により『狂童女の戀』(人形操演:黒谷都/朗読:坂本長利/ピアノ:武久源造)を制作・演奏。著書:『バッハの秘密』平凡社新書。CD:<ハインリヒ・シュッツの音楽> I〜IV [SDG/MP]、メンデルスゾーン<パウロ>[ALCD]ほか。

武久源造
■武久 源造 Genzoh Takehisa [スクエア・ピアノ]
1957年生まれ。1984年東京芸術大学大学院音楽研究科修了。以後、国内外で活発に演奏活動を行う。チェンバロ、ピアノ、オルガンを中心に各種鍵盤楽器を駆使して中世から現代まで幅広いジャンルにわたり様々なレパートリーを持つ。また、作曲、編曲作品を発表し好評を得ている。
91年よりプロデュースも含め30数作品のCDをALM RECORDSよりリリース。中でも「鍵盤音楽の領域」(Vol.1〜9)、チェンバロによる「ゴールトベルク変奏曲」、「J.S.バッハオルガン作品集 Vol.1」、オルガン作品集「最愛のイエスよ」、ほか多数の作品が、「レコード芸術」誌の特選盤となる快挙を成し遂げている。著書「新しい人は新しい音楽をする」(アルク出版企画・2002年)。1998〜2010年3月フェリス女学院大学音楽学部及び同大学院講師。

淡野太郎
■淡野 太郎 Taro Tanno [リコーダー]
東京都立芸術高校を経て東京藝術大学卒業。この間、声楽を岡實俊、佐々木正利、嶺貞子、リコーダーを守安功、濱田芳通、ファゴットを山上貴司の諸氏に師事。藝大在学中にはバッハ・カンタータクラブに在籍、小林道夫氏の薫陶を受ける。1997年以降度々渡欧し、声楽及び歌曲解釈等をA.ギーベル、C.モラーヌ、Z.ファンダステーネ、H.Ch.ポルスターの諸氏に師事。2003〜04年ヘアフォルトのヴェストファーレン教会音楽大学に学び、声楽をS.シャマイト、リコーダーをE.シュヴァンダ、合唱指揮をH.ハーケの諸氏に師事。2004〜06年ライプツィヒ・ゲヴァントハウス室内合唱団メンバー。2007年の帰国前後から指揮活動を本格化させ、宗教曲を中心に数多の作品を指揮、好評を博す。現在、ハインリヒ・シュッツ合唱団・東京 常任指揮者。ユビキタス・バッハ、メンデルスゾーン・コーア、各指揮者。指揮の他にもソロやアンサンブルの歌い手として、またリコーダーやドゥルツィアン奏者としても活動。

20160130_oono
■大野 幸(建築家) Ko OONO, Architect
本籍広島。1987年早稲田大学理工学部建築学科卒業。1989年同修士課程修了、同年「磯崎新アトリエ」に参加。「Arata Isozaki 1960/1990 Architecture(世界巡回展)」「エジプト文明史博物館展示計画」「有時庵」「奈義町現代美術館」「シェイク・サウド邸」などを担当。2001年「大野幸空間研究所」設立後、「テサロニキ・メガロン・コンサートホール」を磯崎新と協働。2012年「設計対話」設立メンバーとなり、中国を起点としアジア全域に業務を拡大。現在「イソザキ・アオキ アンド アソシエイツ」に参加し「エジプト日本科学技術大学(アレキサンドリア)」が進行中。ピリオド楽器でバッハのカンタータ演奏などに参加しているヴァイオリニスト。

●今日のお勧め作品は、ウィン・バロック Wynn BULLOCKです。
ウィン・ベロック「森の少女」
ウィン・バロック Wynn BULLOCK
"Child in the forest"
1951 printed later
Gelatin Silver Print
19.2x24.2cm   signed

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堀尾貞治「ドローイング集 あたりまえのこと Vol.1」

堀尾貞治「ドローイング集 あたりまえのこと Vol.1
Sadaharu HORIO "Drawing Collection -Things ordinary- Vol.1"


 現在開催中の「堀尾貞治・石山修武二人展 ―あたりまえのこと、そうでもないこと― 」に53点ものドローイングを展示している堀尾貞治先生。

 本日は社長と亭主が神戸のアトリエをお訪ねしていただいてきた多数のドローイングの中から、更にスタッフSが選んだ以下の10点を「ドローイング集 あたりまえのこと Vol.1」としてご案内させていただきます。
各10点組のセットをVol.1〜Vol.10まで、10巻をつくる予定です。
horio_set_01堀尾貞治
Sadaharu HORIO
"16 Feb 2004"

2004
ドローイング、コラージュ
38.0×27.0cm
Signed

horio_set_02堀尾貞治
Sadaharu HORIO
"27 Feb 2016"

2016
ドローイング、コラージュ
38.0×27.0cm
Signed

horio_set_03堀尾貞治
Sadaharu HORIO
"16 Nov 2013"

2013
ドローイング
38.0×27.0cm
Signed

horio_set_04堀尾貞治
Sadaharu HORIO
"20 Jan 2017"

2017
ドローイング
38.0×27.0cm
Signed

horio_set_05堀尾貞治
Sadaharu HORIO
"14 Nov 2016"

2016
ドローイング
38.0×27.0cm
Signed

horio_set_06堀尾貞治
Sadaharu HORIO
"26 Jan 2017"

2017
ドローイング
38.0×27.0cm
Signed

horio_set_07堀尾貞治
Sadaharu HORIO
"18 Jan 2017"

2017
ドローイング
38.0×27.0cm
Signed

horio_set_08堀尾貞治
Sadaharu HORIO
"16 Jan 2016"

2016
ドローイング
38.0×27.0cm
Signed

horio_set_09堀尾貞治
Sadaharu HORIO
"14 Jan 2017"

2017
ドローイング
38.0×27.0cm
Signed

horio_set_10堀尾貞治
Sadaharu HORIO
"19 Nov 2016"

2016
ドローイング
38.0×27.0cm
Signed

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2013年のグッゲンハイムの具体展のオープニングでは堀尾貞治先生によるファミリーワークショップも開催され大好評だったとか。
Family Tour and Workshop with Gutai Artists Matsutani Takesada and Horio Sadaharu


以下は2017年1月に、京都のアートスペース虹にて開催された同名の個展に際して堀尾先生が書かれたコメントです。

昔にも、いやずっとひとつひとつという色塗りを一日一色するようにやってきた様に、ひとつひとつ という意識は僕の中のひとつの大事な表現方法なんだと思う。
考えとは逆に量とか時間というのは自分の思惑と違う言葉や新しい表情を造り出してくるようなことに心引かれている。2017年のアートスペース虹の事も考えている様になるのでなく、やっている行為の中から出て来ると思っているので、当日のその時にならないとわからんような事をやりたく思ってます。 

17. Sep 2016 堀尾貞治


作家略歴
1939年 神戸市に生まれる。
1955年 1998年の定年退職迄、働きなら旺盛な作家活動を展開。
1965年 第15回具体美術展(具体ピナコテカ、大阪)に初出品。
1966年 具体美術協会の会員となり、1972年3月末の解散まで在籍。
1975年 神戸の居酒屋「ぼんくら」で作家仲間と月例の作品発表を始め実験の場とする。
      2008年5月に閉店となったが、月例会は今も継続されている。
1985年 「あたりまえのこと」を一貫したコンセプトに作品制作を始める。
1998年 松谷武判と二人展、トゥルーズ及びフィジャック(フランス)
2002年 「堀尾貞治展――あたりまえのこと」/芦屋市立美術博物館
      「未来予想図〜私の人生☆劇場〜」/兵庫県立美術館
2003年 4月より翌年3月まで1年間「空気美術館in兵庫運河」を開催。
      木版画展「妙好人伝」 堀尾貞治(絵師)x周治央城(彫師)/芦屋市立美術博物館
2004年 フランス北部リール市アートセンター「メゾンフォリー・ワゼム」など、
      5ヶ所でパフォーマンス。現場芸術集団「空気」と。
2005年 第2回横浜トリエンナーレ、現場芸術集団「空気」と共に参加。
2007年 Resounding Spirit: Japanese Contemporary Art of the 1960s(Carleton University Art Gallery, Ottawa, Canada)
      関連企画のライブアート・フェスティバルに招かれ、篠原有司男、松谷武判とともにパフォーマンスを行なう。
2009年 富山県立美術館「みんなのアートミュージアム2009」展 2日間のワークショップ
      ベネチアのフォルチュニイ美術館で開催の「In-Finitum」展「空気」と。
      「水都大阪2009」(中之島公園、大阪)
2010年 旧神戸生糸検査所で《堀尾貞治+現場芸術集団「空気」あたりまえのこと(同時空間 四角連動)》を開催
2011年 ドイツ・フランクフルトのアートフェスティバル《Frankfurter Positionen 2011》
      「空気」メンバーと。ベルギー・アントワープのAxel Vervoordt Gallery
      ヴェルヴォールト財団による堀尾の作品集「Sadaharu Horio」(英語版)が出版される。
2012年 ストックホルム近代美術館「EXPLOSION ! - Painting as Action」展
2013年 グッゲンハイム美術館 「具体」−素晴らしい遊び場」
2015年 「ドローイングのトリエンナーレ」「Two Sticks」展 ポーランド/ブロツワフ
(アートスペース虹のサイトより引用)
http://www.art-space-niji.com/

◆ときの忘れものは「堀尾貞治・石山修武展―あたりまえのこと、そうでもないこと―」を開催しています。
会期:2017年3月31日[金]―4月15日[土] *日・月・祝日休廊
horio-ishiyama_DM
岩手県に生まれた堀尾貞治(1939〜)の未発表ドローイングと、建築家石山修武(1944〜)の新作銅版画とドローイングをご覧いただきます。

銀座・ギャラリーせいほう「版画100選展」2017年4月10日(月)〜4月22日(土)

銀座8丁目天國の裏にあるギャラリーせいほうさんはいまや数少ない現代彫刻専門のギャラリーです。
通りに面した全面ガラス張りという開放的で広い空間では、私達にも縁の深い舟越保武先生、宮脇愛子先生、北郷悟先生の展覧会も古くから開いてきました。

お正月には、ときの忘れものが版元として発表した版画作品と立体作品による「石山修武・六角鬼丈 二人展―遠い記憶の形―」を開催していただきました。

銀座には縁のない亭主ですが、さすがにこのときは日参しオーナーの田中さんとあれこれ世間話をしていたのですが、
田中「ワタヌキさんのところ、版画が一杯あるでしょう」
亭主「ええ、おかげさまで売るほどありますが」
田中「春に華やかに版画の展覧会をしようと思っているんです」
というような思わぬ展開となり、田中さんの珠玉のコレクション展に少しお手伝いさせていただくことになりました。
マリノ・マリーニ、エミリオ・グレコ、小田襄、北郷悟、佐藤忠良、ジャコモ・マンズー、ジャン・ティンゲリー、関根伸夫、舟越桂、舟越保武、深井隆、ヘンリー・ムーア、堀内正和、宮脇愛子、柳原義達、淀井敏夫、若林奮 などさすがに彫刻家の版画が光ります。
ぜひお運びください。
DM_2000
二度クリックすると画面が拡大します。

Selection of Prints
版画100選展

会期:2017年4月10日(月)〜4月22日(土)日曜休廊
主催:会場:ギャラリーせいほう
協力:ときの忘れもの

DSCN2017画面をクリックしてください。

DSCN2018

DSCN2019

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DSCN2023

皆さん、銀座に出たらぜひお立ち寄りください。

石山修武の新作銅版画(18点)

一昨日3月31日の「堀尾貞治・石山修武 二人展―あたりまえのこと、そうでもないこと―」のオープニングはあいにくの冷たい雨。
土砂降り男の亭主の面目躍如でありました。
情けないことにこの日の寒さにすっかり風邪をひいてしまい、寝込んでしまいました(コホン)。
RIMG0028
遠くは九州や広島などからもお二人のファンが駆けつけてくださり、たいへんにぎやかなオープニングでした。

RIMG0031
例によって石山先生が突如として「二人でトークをやる」と言い出し、即席のギャラリー・トークが始まりました。

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堀尾先生のユーモアあふれる話しぶりに皆さん笑顔。

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女性ファンの多い堀尾先生、片や石山先生は男性ファンに囲まれゴキゲン。

RIMG0045
恒例、記念撮影。

雨中、お運びいただいた皆さん、ありがとうございました。
亭主も一日も早く回復して画廊に復帰したいと思います。

石山修武の新作銅版画18点のご紹介
お正月の銀座・ギャラリーせいほうでの「石山修武・六角鬼丈 二人展―遠い記憶の形―」には、石山先生の新作銅版画13点をときの忘れもののエディションとして発表しました。
石山先生の「銅版彫るぞ熱」 はとてもそんなレベルでおさまるはずもなく、次から次へと制作を進めておられます。
今回はまだ数点は題名も決まっていませんが、新たに誕生した18点の銅版画をご紹介します。

石山修武_ (2)石山修武
《塔や伽藍も又 良く夢を育てた》
2016年
銅版
Image size: 12.3×12.3cm
Sheet size: 24.7x24.5cm
Ed.5
サインあり


石山修武_ (3)石山修武
《足はひとりであり続けた者もいる》
2016年
銅版
Image size: 15.0×15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5
サインあり


石山修武_ (4)石山修武
《困難の重さにも足は耐えた》
2016年
銅版
Image size: 15.0×15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5
サインあり


石山修武_ (6)石山修武
《激しい戦いも生れた》
2016年
銅版
Image size: 15.0×15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5
サインあり


石山修武_ (7)石山修武
《そんな夢やモノ達は対立したり融け合ったりをくり返した》
2016年
銅版
Image size: 15.0×15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5
サインあり


石山修武_ (9)石山修武
《足はけっしてくぢかなかった》
2016年
銅版
Image size: 15.0×15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5
サインあり


石山修武_ (11)石山修武
《全てを包み込む、又、強い夢も育てられた》
2016年
銅版
Image size: 15.0×15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5
サインあり


石山修武_ (12)石山修武
《配偶者が現われた運の良い足もいた》
2016年
銅版
Image size: 15.0×15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5
サインあり


石山修武_ (14)石山修武
《それぞれの足はそれぞれに苦闘したり、まどろんだりを繰り返した、沢山のモノが生み出されたり、壊されたり》
2016年
銅版
Image size: 15.0×15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5
サインあり


石山修武_ (16)石山修武
《やがて廃墟を歩く足も出現した》
2016年
銅版
Image size: 15.0×15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5
サインあり


石山修武_ (17)石山修武
《やがて足には何人かの友もできた》
2016年
銅版
Image size: 15.0×15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5
サインあり


石山修武_ (18)石山修武
《喰べ過ぎで歩けなくなった笑う足もいた》
2016年
銅版
Image size: 15.0×15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5
サインあり


石山修武_ (19)石山修武
《岩の中の建築》
2016年
銅版
Image size: 15.0×15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5
サインあり


石山修武_ (20)石山修武
《岩山の中の都市》
2016年
銅版
Image size: 15.0×15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5
サインあり


石山修武_ (22)石山修武
《対立さえも、又、別の夢を育てた》
2016年
銅版
Image size: 15.0×15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5
サインあり


石山修武_ (23)石山修武
《足は好奇心に満ちていた 自由を求め続けた》
2016年
銅版
Image size: 36.0×28.8cm
Sheet size: 50.0x39.5cm
Ed.3
サインあり


石山修武_ (24)石山修武
《足は冒険者の血を持つ者でもあった》
2016年
銅版
Image size: 36.0×28.8cm
Sheet size: 50.0x39.5cm
Ed.3
サインあり


石山修武_ (26)石山修武
《安穏さも又別の喜こびを生んだ》
2016年
銅版
Image size: 36.0×28.8cm
Sheet size: 50.0x39.5cm
Ed.3
サインあり


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石山修武世田谷村日記
石山修武画文集
『世田谷村日記 ここになまみの建築家がいます』

2004年
ときの忘れもの 発行
執筆:石山修武
84ページ
26.5x20.0cm
限定100部
石山修武銅版画3点入り

石山修武境界線の旅
石山修武画文集
『境界線の旅』

2006年
ときの忘れもの 発行
執筆:石山修武
64ページ
B5版変型
限定150部
石山修武銅版画2点入り

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●ときの忘れものは「堀尾貞治・石山修武 二人展―あたりまえのこと、そうでもないこと―」を開催しています。
会期:2017年3月31日[金]〜4月15日[土] *日・月・祝日休廊
horio-ishiyama_DM

堀尾貞治(1939〜)の未発表ドローイングと、建築家石山修武(1944〜)の新作銅版画及びドローイングをご覧いただきます。

没後25年・広島市現代美術館で「殿敷侃展」2017年3月18日〜5月21日

ときの忘れものは本日より「堀尾貞治・石山修武 二人展―あたりまえのこと、そうでもないこと―」を開催します。
3月31日(金)17:00〜19:00お二人を迎えてオープニングを開催します。ぜひお出かけください。


●広島市現代美術館で没後25年を記念して「殿敷侃:逆流の生まれるところ」が開催されています。
展覧会を企画された同美術館の松岡剛先生にご寄稿いただきました。

〜〜〜〜〜

殿敷侃:逆流の生まれるところ
Tadashi Tonoshiki—the Source of a Compelling Reversal
広島市現代美術館
2017年3月18日(土)〜5月21日(日)
休館日:月曜日 ただし、3月20日(月・祝)は開館、3月21日(火)は休館。
開館時間:10:00〜17:00(入場は閉館の30分前まで)
主催 広島市現代美術館、中国新聞社
後援 広島県、広島市教育委員会、広島エフエム放送、尾道エフエム放送
観覧料 一般1030円(820円)大学生720円(620円)高校生・65歳以上510円(410円)
     ※( )内は前売りおよび、30名以上の団体料金
     5月5日(金・祝)は高校生以下無料

開催趣旨:
 広島出身の作家、殿敷侃(とのしき・ただし1942-1992)は国鉄職員として勤めていたなか、1962年からの長期療養をきっかけに絵画制作を始めました。60年代の半ばより作品を発表し始め、70年代からは生活と創作の拠点を山口県の長門市に移し、両親と自身の被爆体験に向き合い緻密な点描による絵画・版画作品を制作します。その後80年代に入ると、シルクスクリーンの実験的制作や、インスタレーション的な提示方法を通して作風を大きく展開させました。また80年代半ばからは、廃棄物や漂流物を素材としたダイナミックなインスタレーションを多数実現させ、それらが現代の消費社会や環境破壊へと向けられた問題意識に基づく創作として高い評価をうけ、国内外の展覧会での発表を重ねていきます。そして、今後のさらなる活躍が期待されるなか、50歳にしてこの世を去りました。
 近年、殿敷の創作が社会的なテーマへの取り組みや、地域住民との協働による制作といった観点から再評価されるなか、没後25年を迎える広島ゆかりの作家として、その活動を包括的に振り返ります。「逆流」とは、晩年の殿敷が自身の制作に対して用いた言葉で、忘れ去られたり、脇に追いやられたりした存在が、強引に人びとの意識の上に現れる様を意味しています。本展では、この「逆流」をキーワードに、殿敷の活動を辿るように、主に時代別の5つのコーナーより構成し、およそ300点の作品および資料によって紹介します。殿敷という作家が、何に苦悩し、何に抗い、何を引き受けてその表現活動を展開してきたのか、そして、30年に満たない限られた期間に目まぐるしく作風を変転させたその展開において、何が付け加わり、何が温存され、何が醸成されていったのか。本展は、その全貌に迫り、彼が美術表現を通して現代社会に投げかけた視座を探ろうとするものです。

歯2《は2》
Teeth 2
1970
油彩・キャンバス
oil on canvas
162.1×130.8cm
広島市現代美術館蔵
collection of Hiroshima City Museum of Contemporary Art


手《手》
Hand
1976
インク・鉛筆・紙
ink and pencil on paper
21.5×27.0cm
下関市立美術館蔵
collection of Shimonoseki City Art Museum


ドームのレンガ《ドームのレンガ(1)》
Brick from the Dome (1)
1977
エッチング・雁皮紙
etching on gampi paper
23.2×32.3cm
有限会社ワタヌキ・ときの忘れもの蔵
collection of Watanuki Ltd./Gallery Toki-no-Wasuremono


自画像の風景《自画像の風景》
Self-Portrait with Landscape
1975
油彩・キャンバス
oil on canvas
116.3×91.0cm
広島市現代美術館蔵
collection of Hiroshima City Museum of Contemporary Art


鉄かぶと《釋寛量信士(鉄かぶと)》
Shakukanryoshinshi (Iron Helmet)
1977
油彩・キャンバス
oil on canvas
53.0×41.0
個人蔵
private collection


HYDROGENBOMB2《HYDROGEN BOMB (2)》
Hydrogen Bomb (2)
1981
シルクスクリーン・キャンバス
silkscreen on canvas
181.5×227.2cm
広島市現代美術館蔵
collection of Hiroshima City Museum of Contemporary Art


数字(赤)《数字(赤)》
Numerals (Red)
1984
ゴムスタンプ・紙
rubber stamp on paper
162.2×130.2cm
広島市現代美術館蔵
collection of Hiroshima City Museum of Contemporary Art


JUPITER《JUPITER》
Jupiter
c. 1985
焼き固めたプラスチック類
lump of burnt found objects, plastics
47.0×160.0×80.0cm
広島市現代美術館蔵
collection of Hiroshima City Museum of Contemporary Art


山口《山口—日本海—二位ノ浜、お好み焼き》記録写真
Yamaguchi-Nihonkai-Niinohama, Okonomiyaki
photographic documentation
1987
二位ノ浜(長門市)での制作風景
撮影:読売新聞社
production view at Niinohama (Nagato)
photo by Yomiuri Shinbun


タイヤの生る木《タイヤの生る木[Plan.7]》記録写真
Tyre Bearing Tree [Plan. 7]
photographic documentation
1991
常盤公園(山口県宇部市)での展示風景
撮影:中本修造
installation view at Tokiwa Park (Ube, Yamaguchi)
photo by Shuzo Nakamoto


夢装置《夢装置》記録写真
Dream Apparatus
photographic documentation
1991
川尻岬(山口県油谷町)での展示風景
撮影:宮崎茂
installation view at Kawajiri Cape (Aburayacho, Yamaguchi)
photo by Shigeru Miyazaki

〜〜〜〜〜

*カタログも刊行されましたので、後日ご紹介します。

●殿敷侃Tシャツ特別頒布のご案内
本展覧会を記念してTシャツが制作されました。広島現代美術館での会期中限定販売です。
ときの忘れもので注文を取り次ぎますので、ご希望の方はメールでお申込みください。

殿T_POS_1200
TONOSHIKI_T_DIRECTION_6 (1)-1


TONOSHIKI_T_DIRECTION_6 (1)-2


TONOSHIKI_T_DIRECTION_6 (1)-3


サイズ:S、M、L
価格3,800円(税別)
※送料別途250円

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●ときの忘れもので扱っているカタログのご案内
ときの忘れものでは、殿敷さんの下記のカタログ、作品集を頒布しています。

1990年『殿敷侃 逆流する現実』『殿敷侃 Reversing Reality 逆流する現実』
1990年
SOS PLAN 発行
168ページ
29.5x26.0cm
執筆:リン・ガンパート
限定:3,000部
価格:10,000円(税別)
※送料別途250円


1991年『殿敷侃 タイヤの生る木』『殿敷侃 タイヤの生る木』
1991年
SOS PLAN 発行
28ページ
29.5x21.1cm
執筆:山本和弘
編集:佐藤毅、殿敷侃
限定:2,000部
価格:2,000円(税別)
※送料別途250円


1993年『殿敷侃展』『殿敷侃 遺されたメッセージ・アートから社会へ』展カタログ
1993年
下関市立美術館 発行
47ページ
29.7x20.8cm
執筆:山本和弘、渡部誠一、濱本聰
図版:89点
価格:1,500円(税別)
※送料別途250円
殿敷が亡くなった翌年に下関市立美術館で開催された展覧会のカタログです。


Tonoshiki表紙600『殿敷侃 遺作展』カタログ
2013年
ときの忘れもの 発行
15ページ
25.6x18.1cm
執筆:濱本聰
図版:21点
編集:尾立麗子(ときの忘れもの)
デザイン:北澤敏彦(株式会社DIX-HOUSE)
価格:800円(税別)
※送料別途250円

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殿敷DM広島で生まれた殿敷侃は、1992年50歳で亡くなりましたが、ときの忘れものでは2013年8月21日[水]―8月31日[土]「殿敷侃 遺作展」を開催しました。
遺作展では初期の原爆ドームのレンガや、鋸、蟹など、点描で精緻に描かれた油彩と版画を約20点展示しました。
殿敷さんの版画制作の経緯は「久保エディション第4回〜殿敷侃」でご紹介しました。
本展カタログのテキストは下関市立美術館の濱本聰先生(2015年3月13日死去)に執筆をお願いしました。
ブログでは<殿敷侃の遺したもの>として、山田博規さん(広島県はつかいち美術ギャラリー)、友利香さん、土屋公雄さん、西田考作さんたちに寄稿(再録も含む)していただきました。

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●作品紹介
ときの忘れもののコレクションからいくつかご紹介します。
17_saw2殿敷侃
《ノコ》(2)
銅版
イメージサイズ:23.5×32.7cm
シートサイズ :38.4×43.4cm
サインあり


18_saw3殿敷侃
《ノコ》(3)
銅版
イメージサイズ:23.3×32.0cm
シートサイズ :35.4×42.5cm
Ed.30
サインあり


05_kani殿敷侃
《カニ》
銅版
12.3x16.0cm
Ed.30
サインあり


14_insect殿敷侃
《地中の虫》
リトグラフ
イメージサイズ:21.2×35.9cm
シートサイズ :36.2×45.1cm
Ed.30
サインあり


02_kai_2殿敷侃
《貝(2)》
銅版
7.7x9.8cm
Ed.55
サインあり


04_kai_3殿敷侃
《貝(3)》雁皮紙摺
銅版 雁皮紙摺り
7.6x9.5cm
Ed.30
サインあり


03_kai_3殿敷侃
《貝(3)》
銅版
7.6x9.5cm
Ed.30(A.P.)
サインあり


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明日から「堀尾貞治・石山修武 二人展」3月31日(金)〜4月15日(土)

ときの忘れものは「堀尾貞治・石山修武 二人展―あたりまえのこと、そうでもないこと―」を開催します。
堀尾貞治(1939〜)の未発表ドローイングと、建築家石山修武(1944〜)の新作銅版画及びドローイングをご覧いただきます。
会期:2017年3月31日[金]〜4月15日[土] *日・月・祝日休廊

オープニングのご案内
3月31日(金)17:00〜19:00 お二人を迎えてオープニングを開催します。ぜひお出かけください。
horio-ishiyama_DM


石山修武は類稀なる仕掛け人である。
(布野修司『現代建築水滸伝 建築少年たちの夢』彰国社 174頁)

お正月に銀座のギャラリーせいほうで「石山修武・六角鬼丈 二人展―遠い記憶の形―」 が開催され、ときの忘れものはお二人の新作版画の版元として協力しました。
石山先生はここ数年、精力的に銅版画の制作に取り組んでいて、その第一弾としてギャラリーせいほうでは大小13点の新作銅版画を発表しました。
一方、六角鬼丈先生は、本格的な版画制作は今回が初めてで、シルクスクリーンによる新作8点を発表しました。ありがたいことに好評でたくさんのご注文をいただきましたが、六角先生の新作は(版数が多いため)まだ全部が刷り上がっておらず(刷り:石田了一さん)、ご注文いただいた皆様には申し訳ありませんが、いましばらくお待ちください。

石山先生はそんな版元の事情なんか一顧だにせず、次々と新しい企画をぶつけてくるので、そのパンチに弱小画廊(版元)は四苦八苦してあえいでおります。
石山ファンならずとも建築好きの方は「世田谷村スタジオGAYA日記」というブログをご存知でしょう。
ときの忘れもののブログは多数の執筆者で成り立っていますが、石山先生のブログは自ら「僕は実ハ、何かを書いていないと自滅してゆくタイプだ。」と述懐している通り、ただお一人でものすごい量の文章を連日書き続けています。
お書きになるのは構わないのですが、困るのは(涙)当方がまだ聞いてもいない、聞いてもまだ了解していない交渉中の企画までどんどんばらしてしまうことであります。
お正月の六角先生のときも、今回の堀尾先生との二人展についても、どんどん既成事実としてブログで書いてしままわれる。書いてから私どもに突如呼び出しがあり、
石山「今度、六角さんと二人展やることになったから、よろしく」
亭主「えっ、それで六角先生にはときの忘れもののことは話したんですか」
石山「いや、何も言ってない」

慌ててこちらから六角先生にご挨拶に駆けつける次第となるのですが・・・・・

愚痴を言っても始まらないですね。
惚れた者の弱みです。
ヘレンケラー記念塔雪原に屹立する[十勝ヘレン・ケラー記念塔]に登ったときの震えるような感動を忘れられません。石山先生はまさに画家的資質をもった建築家だと確信しました。でなければあんな闇の建築を作れるはずがない。2004年春から突如始まった銅版画制作は到底はじめてとは思われぬ銅版の刻みが見事です。さすが建築界の異端児、豊かな色彩のドローイングも素晴らしい。
とにかく、類稀なる仕掛け人の言うとおりに私達は東奔西走する以外にない。
お正月の六角先生との二人展に続き、石山先生が企てたのは関西で活躍する堀尾貞治先生との二人展です。お二人がいつどこで巡り合ったのかは存じませんが、石山先生の強い希望で今回の二人展が実現しました。

1939年生まれの堀尾貞治先生は、三菱重工に勤務する傍ら、美術活動を精力的に継続。1965年第15回具体美術展に出品。翌年具体の会員となり、1972年の解散まで参加しました。
吉原治良に師事し、「あたりまえのこと」をテーマに、年間100回以上の展示・パフォーマンスを行なっています。2013年にニューヨークのグッゲンハイム美術館で開催された具体展にも参加し、会場で繰り広げたパフォーマンスは大きな反響を呼びました。

1944年生まれの石山修武先生は、1966年早稲田大学を卒業し、1968同大学院建設工学科修士課程修了後、設計事務所を開設しました。1988年早稲田大学教授に就任、2014年に退任するまでプロフェッサー・アーキテクトとして多くの弟子を育て、また建築界を揺るがす建築作品を発表されてきました。現在、同大学名誉教授。設計事務所「スタジオGAYA」を開設し、精力的に設計活動を展開する傍ら、銅版画やドローイングの制作を行なっています。
主な建築作品:幻庵、開拓者の家、伊豆の長八美術館(吉田五十八賞)、リアス・アーク美術館(日本建築学会賞)、世田谷村(芸術選奨文部科学大臣賞)、ひろしまハウス(カンボジア・プノンペン)など。
1996年ヴェネチア・ビエンナーレでは瓦礫が散乱する廃墟を出現させ金獅子賞を受賞。
2008年には世田谷美術館で「建築がみる夢-石山修武と12の物語」展を開催しています。
著書も多く:『笑う住宅』(1986年、筑摩書房)、『現代の職人』(1991年 晶文社)『建築家、突如雑貨商となり至極満足に生きる』(1999年、デジタルハリウッド出版局)、『石山修武画文集 世田谷村日記』(2004年、ときの忘れもの)などがあります。

●今回の出品作品からいくつかご紹介します
大_01出品No.1)
堀尾貞治
《20 Oct 2016》
2016年
ドローイング
108.5×77.0cm
サインあり


大_04出品No.3)
堀尾貞治
《20 Oct 2016》
2016年
ドローイング
108.5×77.0cm
サインあり


20131108出品No.9)
堀尾貞治
《8 Nov 2013》
2013年
ドローイング
38.0x27.0cm
サインあり


20131122出品No.23)
堀尾貞治
《22 Nov 2013》
2013年
ドローイング
38.0x27.0cm
サインあり


20161203出品No.39)
堀尾貞治
《3 Dec 2016》
2013年
ドローイング
38.0x27.0cm
サインあり

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石山修武_ (4)出品No.54)
石山修武
《困難の重さにも足は耐えた》
2016年
銅版
Image size: 15.0x15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5
サインあり


石山修武_ (16)出品No.57)
石山修武
《やがて廃墟を歩く足も出現した》
2016年
銅版
Image size: 15.0x15.0cm
Sheet size: 26.0x25.3cm
Ed.5
サインあり


CIMG0054出品No.59)
石山修武
《タイトル未定》
2004年
ドローイング、コラージュ
38.0x54.0cm
サインあり


ishiyama出品No.62)
石山修武
《気仙沼宝船》
2012年
ドローイング
54.0x38.0cm
サインあり


CIMG0071出品No.69)
石山修武
《リアスアーク美術館》
ドローイング
38.0x54.0cm
サインあり


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tokinowasuremono
緑豊かな青山のギャラリー&編集事務所「ときの忘れもの」は建築家をはじめ近現代の作家の写真、版画、油彩、ドローイング等を扱い、毎月企画展を開催しています。またオリジナル版画のエディション、美術書・画集・図録等の編集も行なっています。
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