ギャラリー  ときの忘れもの

カテゴリ: 井村治樹のエッセイ

「ピラミッドの中の写真集―イリナとの出会い―15」井村治樹

 私がイリナ・イオネスコを日本に招いたのは3回でした。1回目が初来日でした。O氏には感謝してもしきれないことですが、ワシントンホテルのスイートに宿泊してもらいました。2回目は私が全て仕切りPTYX(私の会社です)が単独で招きました。イリナに少しでも日本的な環 …
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「ピラミッドの中の写真集―イリナとの出会い―14」井村治樹

 イリナ・イオネスコはまるで夢でも見ているようでした。彼女の美しさはそこにだけスポットライトがあたっているように思えるほどでした。私が今までの一部始終をイリナに説明すると前よりましてまじまじと彼女を観察し始めました。この出過ぎたアレンジにお叱りを覚悟して …
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「ピラミッドの中の写真集―イリナとの出会い―13」井村治樹

 イリナ・イオネスコがホテルの中の甘味処で幸せそうに、そして饒舌に色々なことを話し始めました。よほど機嫌が良かったのでしょう。よほど日本に来られたのが嬉しかったのでしょう。手振りを交え飛行場からホテルまでにイリナの心を動かした日本の第一印象について少女の …
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「ピラミッドの中の写真集―イリナとの出会い―12」井村治樹

 イリナ・イオネスコを来日させたかったのは単にCD-ROMの宣伝のためでした。勿論、私たちがよんだその時が初来日です。O氏がパリのイリナのアパートメントで是非日本に来てくださいねと言わなければ実現しなかったでしょう。また本当に彼女が来てくれるとは思いません …
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「ピラミッドの中の写真集―イリナとの出会い―11」井村治樹

 イリナ・イオネスコが私に紹介した女流写真家はクリスチャン・スペングラーでした。パリのレアール付近のひとけのないカフェで会いました。恐らくイリナより20歳以上も若い女性です。その出で立ちは大変印象的で、ショールのような薄い生地を原色に近い赤や緑、青に染めさ …
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 食事の間、イリナのペットと言うより、同居人の猫のブルースが、私に仕切りと体を押しつけてきました。イリナはそれを見て嬉しそうに「ムッシュ・井村が好きみたいだね」と言っていました。私もなんだかブルースにと言うよりイリナの部屋に馴染みはじめ、床にしかれたラグ …
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「ピラミッドの中の写真集―イリナとの出会い―9」井村治樹

 夜遅くなってしまった夕食も終わり、イリナ・イオネスコの住むアパルトマンまでタクシーで送りとどけ、明日会うことを約束しました。それから私が定宿にしているパルテノンの近くのホテルに着いたのは、夜中の1時を過ぎていました。ホテルで出迎えてくれるのは、当時パリで …
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「ピラミッドの中の写真集―イリナとの出会い―8」井村治樹

 チェックが無事終わり、後は「マンドレイク」に発注するだけです。サイズは当時のスキャナーの性能のこともありB5以内の大きさで、勿論余計なトリミングはし ないということでお願いしました。限定本に挿入するオリジナルプリントの紙について、イリナ・イオネスコはイル …
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「ピラミッドの中の写真集―イリナとの出会い―7」井村治樹

 イリナ・イオネスコは、私のチェックした写真のネガに何一つ文句を言いませんでした。チェックをいれたスリーブをイリナに見せると、老眼鏡越しに私を見て、ただ頷くだけです。それはまるでチェックの善し悪しを判断しているのではなく、遠くアジアからきた得体の知れない …
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「ピラミッドの中の写真集―イリナとの出会い―6」井村治樹

「ネガからわかること」  ネガを見てわかったことをお話ししましょう。まずショットについて、イリナ・イオネスコは一つのポーズにせいぜい3ショットしか切りません。それにはたいへん驚きました。モデルに大音量のユーロビートを聴かせながら自然な動きを連写でとるカメラ …
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