ギャラリー  ときの忘れもの

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カテゴリ: 池上ちかこのエッセイ

小野隆生コレクション展より第四回〜池上ちかこのエッセイ

小野隆生 その4―柱頭の肖像 「犬の肖像」「椅子の肖像」に続いて、今回は「柱頭の肖像」です。 この柱頭を描いた作品は、今回のコレクション展では、他の「断片」の作品といっしょにギャラリーの一面に飾られています。ここで注目したいのは、その位置です。かなり高い所 …
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小野隆生コレクション展より第三回〜池上ちかこのエッセイ

小野隆生 その3―椅子の肖像  今回の〈小野隆生コレクション展〉の会場で、ひときわ異彩を放っているのがこの椅子を描いた作品『Il vangero di S.Giovanni』です。なぜ異質なのか? その理由のひとつに描かれた年代があります。他の作品が90年代以降であるのに対して、 …
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小野隆生コレクション展より第二回〜池上ちかこのエッセイ

小野隆生 その2―犬の肖像  小野隆生の作品には、犬を描いたものがいくつかあります。この『黒く塗られた影』もそのうちのひとつです。耳をピンと立てた黒い犬。人物像に関してはモデルを持たない小野ですが、このエジプト犬は、はたして実在するのでしょうか。いつだった …
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小野隆生コレクション展より第一回〜池上ちかこのエッセイ

小野隆生―オブジェと人物  小野隆生の作品を長年見ていますが、最近しばしば考えることがあります。この画家の描くオブジェと人物の作品には、どんな違いがあるのだろう、と。小野の作品は、靴や帽子などオブジェを描いたものと、人物を描いたものに大きく分けることがで …
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小野隆生の「断片」をめぐって第15回〜池上ちかこのエッセイ

その15.その15.「黒」という色彩をめぐって  連載の最終回となる今回は、小野作品のなかの「黒」の色彩について思いをめぐらしてみようと思います。「断片」の作品に限らず、黒からグレー、白にいたる、白黒写真のような抑えられた色彩によって構成された小野の絵画が、なぜ …
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小野隆生の「断片」をめぐって第14回〜池上ちかこのエッセイ

小野隆生の「断片」をめぐって第14回〜池上ちかこのエッセイ その14.肖像画の生まれる街  小野隆生がアトリエを構えるチッタ・デッラ・ピエヴェについては、このエッセイでも何度か触れています。ローマとフィレンツェの中間に位置するこの街は、歴史ある城塞都市で、古くは …
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小野隆生の「断片」をめぐって第13回〜池上ちかこのエッセイ

小野隆生の「断片」をめぐって第13回〜池上ちかこのエッセイ その13.家族の肖像(2)———時を超えた人々の再会  前回に続き今回も「モルタッチ家の断片」について思いを巡らしてみようと思います。実際に広い空間のなかで、12人のモルタッチ家の人々が居並ぶ様子を目の当た …
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小野隆生の「断片」をめぐって第12回〜池上ちかこのエッセイ

小野隆生の「断片」をめぐって その12.家族の肖像(1)―――交わることのない視線  現在、池田20世紀美術館で開かれている小野隆生展のなかで、とくに注目したいのが「モルタッチ家の断片」のシリーズです。12人のモルタッチ家の人々は、1993年から97年の間に描かれ、2年ごと …
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小野隆生の「断片」をめぐって第11回〜池上ちかこのエッセイ

小野隆生の「断片」をめぐって その11.人物像―――偶然できた重なりの光景  今から十数年前、画家がアトリエを構えるチッタ・デッラ・ピエヴェを訪ねたことがあります。アトリエの白い壁には、制作途中の人物像の「断片」が、無造作に立て掛けられていました。少しずつ重な …
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小野隆生の「断片」をめぐって第10回〜池上ちかこのエッセイ

小野隆生の「断片」をめぐって その10.仮面―――そして「目」だけが残った  仮面と聞いてまず思い浮かべるのが、ヴェネツィアのカーニバルです。その昔、博打や売春などが横行し、退廃ムードが漂っていたヴェネツィアにおいて、仮面は身分を隠して悪い遊びに興ずるための格 …
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