野口琢郎のエッセイ

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第34回

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第34回

与論島へ

3月、art on pepar出展の為のニューヨーク出張から帰った後、京都の桜を楽しみつつ久しぶりにゆっくりと過ごせていましたが、5月からはまた気合いを入れて制作を始めないとと思っていたので、一年分の充電の為に4月終わりに初めての与論島へ4泊、那覇で3泊の一人旅に行きました。

往路は関空からPeachで那覇へ、那覇から琉球コミューターのプレペラ機に乗って30分で与論島に到着。
与論島は沖縄が近いのですが、鹿児島県の最南端の島です。

琉球コミューター琉球コミューター


民宿に到着後、まず自転車で大金久海岸へ、もうこの浜に来られただけでも与論島に来て良かったと思える美しさでした。
それで、与論島には大潮の干潮時にしか現れないという、大金久海岸からボートで10分程の百合ヶ浜という島一番の観光名所の浜があり、下調べ不足で干潮から数日ズレたから行けないかと思ったのですが、ボートのおっちゃんに聞いたら浜の半分だけ出てるというので行きました。
途中ウミガメにも会えたり、とても美しかったです。
でもベストタイミングの時ならもっと、、と残念だったので、またリベンジしようと思います。

百合ヶ浜


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与論島は起伏が激しく、自転車で島一周はかなり苦しいので、3日目が快晴だったので原付きを借りて島を一周半しました。
京都で原付きに乗らなくなって数年経っていたので、久しぶりのバイクで海沿いを走るのは凄く気持ち良かったです。

ただ、与論島はトノサマバッタ級のデカいバッタが島中に大量に発生しているので、道を歩いても自転車でもバイクでも、目の前の地面から一斉に飛び立つバッタがばっちばち体に当たります 笑 
多い所だと5m進む間に20匹位飛び立ちます、案外すぐ慣れますが、虫嫌いの人にはキツいかもしれません。。
もちろん砂浜や町中など、バッタのいない所もあるのでご安心を。

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与論島は人が穏やかで優しく、学生さんやおばあちゃんがすれ違う時にみんな挨拶してくれたり、のんびり感が心地よい良い島でした。
文化は琉球に近いそうで、九州のガイドブックには載っていなくて何故か沖縄のブックに載っている事も多く、沖縄料理のお店が多くとても美味しくて、毎晩バカバカ食べて飲んだら少し太りました。
方言は九州弁とも沖縄のウチナーグチともまた違うのですが、現地の人同士の会話はもう何を言っているのか全くわかりません。
そういえば与論島には野口さんが多いそうで、自分は顔も濃く日焼けもしていたので、地元の方に4、5回島の人間だと勘違いされる位、とても馴染みました。

与論中学与論中学


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そして5日目、フェリーで4時間半かけて那覇へ、ちょうど沖縄県立美術館で「写真家が見つめた沖縄 展」の初日だったので、行ってきました。
全体の作品数は少なめでしたが、東松照明先生の作品も出展されていて、懐かしい作品を見る事ができたので嬉しかったです。

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沖縄県立美術館沖縄県立美術館


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今回の旅、夜は曇る日が多くて満天の星空が見えなかったのだけが残念でしたが、与論島は本当に美しく優しい島でした。
「めがね」という映画のロケ地にもなったという寺崎海岸も美しかったですが、なんといっても大金久海岸が素晴らしく、何度も行きました。
今まで沖縄の島々も結構行きましたが、どこの海岸よりも海のブルーは美しかったように思います。
あんなに美しい海を作品にできる気はしませんが、あの海が脳裏に焼き付いているのといないのでは、できるものも少しは違うと思うので、制作に活かしたいと思います。

寺崎海岸寺崎海岸


大金久海岸大金久海岸


大金久海岸2


大金久海岸3


それと関係無いですが、何故か半年前位から急に飛行機がちょっと怖くなってきました、、
こんなペッラペラの機体なんてポキーン折れてヒューンて落ちるんやないかと想像するとゾゾゾッとします 笑
なので、外の景色を見るのもちょっと怖くなりました、なんでですかね、想像力が豊かになったのでしょうか。。
とはいえ、乗れなくなる程では無いので大丈夫ですが。

では、休養、充電は十分なので、気合い入れ直して一点一点作品制作がんばります。
のぐち たくろう

野口琢郎 Takuro NOGUCHI(1975-)
1975年京都府生まれ。1997年京都造形芸術大学洋画科卒業。2000年長崎市にて写真家・東松照明の助手に就く。2001年京都西陣の生家に戻り、家業である箔屋野口の五代目を継ぐため修行に入る。その後も精力的に創作活動を続け、2004年の初個展以来毎年個展を開催している。

●今日のお勧め作品は野口琢郎です。
20170515_noguchi_26_LS-30
野口琢郎
「Landscape#30」
2013年
箔画(木パネル、漆、金・銀・プラチナ箔、石炭、樹脂、アクリル絵具)
91.0×182.0cm
サインあり

こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください
ときの忘れものの通常業務は平日の火曜〜土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。

◆ときの忘れものは「植田正治写真展―光と陰の世界―Part I」を開催します。
会期:2017年5月13日[土]―5月27日[土] *日・月・祝日休廊
201705UEDA_DM
初期名作から晩年のカラー写真など15点をご覧いただきます。出品リストはコチラをクリックしてください。

◆ときの忘れもののブログは下記の皆さんのエッセイを連載しています。
 ・大竹昭子のエッセイ「迷走写真館 一枚の写真に目を凝らす」は毎月1日の更新です。
 ・frgmメンバーによるエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」は毎月3日の更新です。
 ・佐藤研吾のエッセイ「大地について―インドから建築を考える―」は毎月7日の更新です。
 ・杉山幸一郎のエッセイ「幸せにみちたくうかんを求めて」は毎月10日の更新です。
 ・芳賀言太郎のエッセイ「El Camino(エル・カミーノ) 僕が歩いた1600km」は毎月11日の更新です。
 ・野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」は毎月15日の更新です。
 ・倉方俊輔のエッセイ「『悪』のコルビュジエ」は毎月17日の更新です。
 ・小林紀晴のエッセイ「山の記憶」は毎月19日の更新です。
 ・清家克久のエッセイ「瀧口修造を求めて」は毎月20日の更新です。
 ・森下隆のエッセイ「鎌鼬美術館——秋田県羽後町田代に開館」は毎月21日の更新です。
 ・藤本貴子のエッセイ「建築圏外通信」は毎月22日の更新です。
 ・小林美香のエッセイ「写真集と絵本のブックレビュー」は毎月25日の更新です。
 ・スタッフSの「海外ネットサーフィン」は毎月26日の更新です。
 ・森本悟郎のエッセイ「その後」は毎月28日の更新です。
 ・笹沼俊樹のエッセイ「現代美術コレクターの独り言」はしばらく休載します。
 ・大野幸のエッセイ<ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサート>は随時更新します。
 ・植田実のエッセイ「美術展のおこぼれ」は、更新は随時行います。
  同じく植田実のエッセイ「生きているTATEMONO 松本竣介を読む」と合わせお読みください。
  「本との関係」などのエッセイのバックナンバーはコチラです。
 ・中村茉貴のエッセイ「美術館に瑛九を観に行く」は随時更新します。
 ・飯沢耕太郎のエッセイ「日本の写真家たち」英文版とともに随時更新します。
 ・深野一朗のエッセイは随時更新します。
 ・「久保エディション」(現代版画のパトロン久保貞次郎)は随時更新します。
 ・夜野悠のエッセイ「書斎の漂流物」は終了しました。
 ・普後均のエッセイ「写真という海」は終了しました。
 ・八束はじめ・彦坂裕のエッセイ「建築家のドローイング」(再録)は終了しました。
 ・光嶋裕介のエッセイ「和紙に挑む」は終了しました。
 ・石原輝雄のエッセイ「マン・レイへの写真日記」は終了しました(時々番外編あり)。
 ・荒井由泰のエッセイ「いとしの国ブータン紀行」は終了しました。
 ・森下泰輔のエッセイ「戦後・現代美術事件簿」は終了しました。
 ・「殿敷侃の遺したもの」はゆかりの方々のエッセイや資料を随時紹介します。
 ・「オノサト・トシノブの世界」は円を描き続けた作家の生涯と作品を関係資料や評論によって紹介します。
 ・「瀧口修造の世界」は造形作家としての瀧口の軌跡と作品をテキストや資料によって紹介します。
土渕信彦のエッセイ「瀧口修造とマルセル・デュシャン」、「瀧口修造の箱舟」と合わせてお読みください。
 ・「関根伸夫ともの派」はロスアンゼルスで制作を続ける関根伸夫と「もの派」について作品や資料によって紹介します。
 ・「現代版画センターの記録」は随時更新します。
今までのバックナンバーの一部はホームページに転載しています。

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第33回

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第33回

大手町パークビルディングへの作品設置

2月12日、東京の大手町に新しく建設されたオフィスビル、大手町パークビルディングの中に作品「東京」180×180cmが設置されました。
作品制作の依頼をくださったのは三菱地所設計の方で、昨年一度京都の家にもお越し頂き、自分も12月頭に日帰りで東京の現場を見せて頂きました。
このビルを設計されたのは三菱地所設計のほぼ同い年の小池秋彦さん、要所要所に日本らしさを意識した設計になっているので、設置する作品も何か日本らしいものをという事で、ネットで「箔 アート」で検索されて、自分が見事ヒットしたそうな、ネット検索とは有り難いものだと改めて思いました。

このビルからは下に皇居の森が見え、その先に東京のビル群が広がるとても良い眺めで、現場の下見では普段人が入れない屋上にも入れて頂き、足元にビビりながら撮影してきました。

大手町パークビルディング外観大手町パークビルディング外観


大手町パークビルディング1階エントランスホール1階エントランスホール


大手町パークビルディング内からの景色大手町パークビルディング内からの景色


大手町パークビルディング屋上からの景色屋上からの景色


作品が設置されるのは窓の無い会議室スペース、何故窓が無いかというと、この階はスタートアップ企業などの小さなオフィスがたくさん入る階で、その中央に企業が共同で使える会議室がいくつもあり、受付のスペースに設置される予定でした。

なので、小池さんからのご要望は、せっかく大手町のこのビルに来たのに、あの素晴らしい眺望を観てもらえない方に、少しでもこの大手町を感じてもらえるような作品をとの事で、イメージはモノトーンの正方形、街なのでLandscapeシリーズかと思いきや、銀一色の空と海の作品がイメージに近いという事でした。

京都に帰って色々と構想を考えましたが、やはり要望を踏まえると浮かぶ絵は一つ、銀色の空にビル群で、過去にLandscapeシリーズでデザイン化した森を描いた事はありましたが、具象画に近い空系の作品にこの森を描くと表現の差異による違和感が出るので、表現が難しく、当初皇居の森は構想から外したのですが、構想画を送ったら小池さんが、できれば、あの大好きな森の風景も入れて欲しいとの事だったので、これはやるしか無いと、、最終的に空、ビル群、皇居の森の構想ができました。

そして1月後半、色々と他の制作に追われ、もう時間の無い中箔押しを開始、まず森から始めたのですが、イメージ通り全然できず、、一晩かけたものを全部剥がして、時間も無く、これは首つらなあかんかと久しぶりに絶望的な気分になりました。
緑の絵の具と筆で描けばすぐに描けるであろうに箔だと全然上手くできず、、なんと下手くそなのかと凹みましたが、時間は無くやるしかない、そして2日かけて何とか森ができました。

3日目、ビル群は最近得意なフリーハンドの引っ掻き作業でなんなくできると思っていたのに、左端から始めるとこれがまたイメージ通りいかず、とっさに表現を考え直し、できるだけ実際の風景を忠実に再現しながら、定規を使いながら引っ掻くという技法に変え、今までになかった表現で街を描く事ができました。
なので、よく見ると画面左から右に進むにつれて慣れて上達しています。
知らなかったのですが、中央付近には都庁もあります。

だいたいこんな大事な仕事をぶっつけ本番でやるなって感じですが、イメージトレーニングというか、実際に作らずともいつも頭の中では先に作ってるんです、それで実際の箔押しで何かイメージが違っても想定内で済み、臨機応変に対処できる、それで今までだいたい上手くいっていたのですが、今回は想像以上で苦戦したので反省しました、今後はもう少し時間の余裕を作ろうと思います。

ちなみにこの作品の銀色は約60%はプラチナ箔、40%が銀箔です。

そして5日間ですべての箔押しを終え、最後の仕上げに空に金箔の星を2000個位入れて、細部の修正をして完成しました。
現場への設置時に小池さんに初めて観て頂き、気に入って頂けるか心配だったのですが、ご期待に何とか応える事ができたようでとても安心しました。

いつもその時に一番作りたいものを作っていると、表現が難しい新たなモチーフは正直避けがちになるものですが、こうやって新たなチャレンジをする事によって、苦しみの先に新しい表現ができるようになるのだと思うので、そんなチャンスをくださった小池さん、三菱地所設計さんに心から感謝致します。

「東京」野口琢郎
「東京」
2017年
箔画


「東京」街部分「東京」部分


また、一般の皆様にもこっそり作品を観て頂く事は可能ですので、詳細と少し注意事項などお知らせ致します。
平日にお近くへお越しの際はぜひご高覧くださいませ。

所在地:東京都千代田区大手町1−1−1 大手町パークビルディング7階 THE PREMIER FLOOR 大手町
大手町駅のC6a出口を上がって頂くとビルの1階エントランス内に出ます。
 
※受付があいているのは平日9:00〜18:00です。
作品をご覧になりたい場合は必ず7階 THE PREMIER FLOORの受付にお声掛けください。
入居企業の会議室利用状況によってはじっくりご覧いただけない場合があるのでご了承ください。
すぐ後ろの会議室が使用中の場合は、あまり近づいてじっくりみると会議室内から嫌がられる可能性があるので、ご遠慮頂くことがあるかと思います。申し訳ありません。

7階 THE PREMIER FLOOR7階 THE PREMIER FLOOR


「東京」設置風景2


「東京」設置風景3


のぐち たくろう

野口琢郎 Takuro NOGUCHI(1975-)
1975年京都府生まれ。1997年京都造形芸術大学洋画科卒業。2000年長崎市にて写真家・東松照明の助手に就く。2001年京都西陣の生家に戻り、家業である箔屋野口の五代目を継ぐため修行に入る。その後も精力的に創作活動を続け、2004年の初個展以来毎年個展を開催している。

◆野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」は毎月15日の更新です。

●今日のお勧め作品は野口琢郎です。
Landscape#38野口琢郎
「Landscape#38」
2016年
箔画(Lacquer, Gold/Silver/Platinum foil, Charcoal, Resin, Clear acrylic paint on Wood panel)
60.6×41.0cm
Signed


こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください
ときの忘れものの通常業務は平日の火曜〜土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第32回

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第32回

ニューヨークでのart on paperを終えて

2月28日、ニューヨークでのアートフェア、art on paper出展の為に出発、成田でときの忘れものスタッフの新澤さんと松下さんと合流し、ANAでJFK空港まで乗ったのですが、松下さんがエコノミーが満席でビジネスクラスにアップグレードになり、野口さんどうぞと譲ってくださったので、お言葉に甘えて人生初のビジネスクラス乗りました!
座席が広く、リクライニングは水平までできて食事は豪華!ちょうど腰痛がキツくなっていたので、なんとも快適な空の旅でした。
今後自腹でビジネスクラス乗る事なんてまず無いと思うので、有り難い棚からぼた餅でした、松下さん本当にありがとうございました。

01_ビジネスクラスの食事ビジネスクラスの食事


到着後、初日の晩御飯はちょうどニューヨークに来られていた、シンガポールで通訳でお世話になった柳さんと合流して中華を食べました。
今回の宿はアパートで、夜に建築家の光嶋さんも合流して男4人の共同生活が始まりました。
アパートは快適でしたが、周りがチャイナタウンなので、初めはアメリカなのかアジアなのか何処に来たのかわかりませんでした 笑

02_アパートの部屋アパートの部屋


02_初日、柳さんとの食事初日、柳さんとの食事


3月1日、昼から展示作業、雨でしたが暖かい日でした。
夜7時に展示終了、とても個性豊かなブースになりました。

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04_ときの忘れものブース1ときの忘れものブース


05_ときの忘れものブース2


06_ときの忘れものブース3


3月2日、この日は夕方6時からVIPだけのプレビューだったので、昼前から夕方まで一人で少し観光しました。
MoMA→セント・パトリック大聖堂→せっかくなのでタイムズスクエア付近を少し歩き→ホイットニー美術館に行き、会場へ。
6時にプレビュー開始、今まで主にアジア圏のアートフェアに色々と参加させて頂いた経験では、VIPプレビューはそれほど混雑しないイメージだったのですが、このart on peparはまだ新しいフェアなので、とにかくスタートを盛り上げる為に集客優先でVIPチケットをかなり多く撒いたそうで、6時のオープンと同時にもの凄い勢いで来場され、あっという間に大混雑状態で、とても活気がありました。

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08_MoMAMoMA


09_セント・パトリック大聖堂セント・パトリック大聖堂


10_セント・パトリック大聖堂内部セント・パトリック大聖堂内部


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12_ホイットニー美術館からの景色1ホイットニー美術館からの景色


13_ホイットニー美術館からの景色2


14_ホイットニー美術館からの景色3


自分の作品は3点展示していて、スペースの都合上縦積みの展示で少し位置が高めなのですが、そこに光によっては暗めに見えてしまう青い「Quiet hope」を展示したので、ちょうどライトに反射して美しく輝き、これは遠くからでも目に着きやすいかなと思っていたら見事的中、さらに入り口からの人の流れが自分の作品が目に入る方向だったので、「歩きながら美しいブルーが目に入ったよ」というお客様が多くおられ、嬉しい言葉もたくさん頂けました。

15_会場入口に行列会場入口に行列


16_プレビュー風景プレビュー風景


17_プレビュー風景2


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3月3日、一般公開の初日、昨日の大混雑に比べるとさすがに来場者数は少なかったですが、アメージングだ、美しいと嬉しいお言葉もたくさん頂けました。
開場前には光嶋さんオススメのパスタラミサンドのお店、KATZ'Sに行ったのですが、その肉量がもの凄く、初めは美味しいけど完食は無理でした、、
この日からニューヨークは急に寒くなり氷点下でした。

19_KATZ'SKATZ'S


3月4日、一般公開2日目、土曜日なので午後から来場者数はかなり多く、ときの忘れものブースも一日バタバタしていました。
そして自分の一番大きな作品「Quiet hope」を購入頂く事ができ、とても嬉しかったです。夕方に持って帰られたので、残り2点の配置を変えました。

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夜、光嶋さんが明日の夜は一緒に晩御飯を食べられないという事で、せっかくニューヨークに来たのだから一度タイムズスクエアまで行ってミーハーにみんなで記念写真撮って飯を食おうという事になり、ちょうどフェア終了間近に来られたNY在住の大山さんがお店を探してくださり、車に乗せて頂いて、雰囲気の良い店でイタリアンを食べる事ができました。
当初4人でタイムズスクエアまで来て適当に店を探そうと思っていたのですが、この日はマイナス6℃、風が強く体感温度はさらに低く、きっと4人で来ていたら数分で店探しは断念していたと思うので本当に有り難かったです。

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24_タイムズスクエア記念写真タイムズスクエア記念写真


25NY在住の大山さんと食事


3月5日、フェア最終日。日曜という事で午後から来場者数もかなり多く混雑していました。
そして一時間程経った時に来られたお客様を、英語が堪能な光嶋さんが接客してくださっていたのですが、なんと残り2作品「Landscape#40」「Infinite」両方を購入頂けました。光嶋さんは初めてのアートフェアの現場なのにすぐに慣れ、とても接客上手で頼りになりました。

26光嶋裕介さんと


という事で、今回大作が無かったとはいえ、初めて海外アートフェアで完売という嬉しい結果になりました。
海外アートフェア出展は今回で12回目、国によって無名の外国人作家にとっては難しい場所もありましたが、本場のニューヨークで、無名でも作品を純粋に評価して頂けて、買って頂けた事は自信になり、本当に嬉しかったです。
また、この時期のニューヨークはアートウィークで、アーモリー・ショーをメインにアートフェアが10箇所位で開催されているそうなのですが、普通の都市であればそんなに同時開催のフェアがあればお客様は分散しそうなものなのに、あれだけの来場者数があるというのは、アートに対するニューヨークの土壌の規模の違いを感じました。

そして、新澤さん、松下さん、光嶋さんには本当にお世話になり、男4人毎日色々話し合い、バカな話もしたり、まるで何かの合宿のようでしたが、楽しい日々でした。
またニューヨークで出展するチャンスを頂ける事があれば、できれば大作を展示して、どんな反応をして頂けるのかを見てみたいです。
のぐち たくろう

野口琢郎 Takuro NOGUCHI(1975-)
1975年京都府生まれ。1997年京都造形芸術大学洋画科卒業。2000年長崎市にて写真家・東松照明の助手に就く。2001年京都西陣の生家に戻り、家業である箔屋野口の五代目を継ぐため修行に入る。その後も精力的に創作活動を続け、2004年の初個展以来毎年個展を開催している。

●今日のお勧め作品は野口琢郎です。
07_noguchi_LS39野口琢郎
「Landscape#39」
2017年
箔画(Lacquer, Gold/Silver/Platinum foil, Charcoal, Resin, Acrylic paint on Wood panel)
91×65.2cm
Signed


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ときの忘れものの通常業務は平日の火曜〜土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。

*画廊亭主敬白
ニューヨーク初挑戦は紙に特化したアートフェア Art on Paperでしたが、そのレポートを参加作家の野口琢郎さんが書いてくれました。売上げゼロのサンタフェの悲劇から立ち直り、スタッフも参加作家(今回は野口さんと光嶋裕介さん)も大きな自信を持てたようです。
昨年の今頃は亭主は病院のベッドでうんうん唸り、社長は画廊始まって以来の緊急事態に真っ青。亭主が対応するはずだった大型商談はすべてキャンセル、売り上げは激減し、いまさらながら個人商店の危うさを感じたことでした。
今回のNY挑戦は、若いスタッフたちが準備からすべてを担当し、男4人のチームで大健闘してくれました。若い作家が自作を引っさげてフェアに参加、自分の言葉で相手(コレクターたち)に伝える、そのことの可能性を大きく感じることができました(今まではどうしても草間や安藤など定番に頼ることが多かったのですが)。

明日から有楽町駅前の東京国際フォーラムで「アートフェア東京 2017」が始まります。
「海外はいいけれど国内はね」というのが従来の通り相場でしたが、昨年あたりからアートフェア東京には海外からの客も増え、売上げ的にも上昇機運にあるようです。
そのせいでしょうか、今年は招待券の希望者が今までで一番多い。例年ならチケットが余るくらいでしたが、今年は申込みが殺到し皆さんに「申し訳ありません、ご用意できません」と謝っりぱなしです。
アートフェアが一般にも認知されてきたのでしょう、いい成果を期待したいものです。
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会期:2017年3月16日[木]〜3月19日[日]
※プレビュー:3月16日[木]
会場:東京国際フォーラム
公式サイト:Art fair Tokyo 2017
出品:堀尾貞治六角鬼丈小野隆生秋葉シスイ松本竣介瑛九オノサト・トシノブ植田正治瀧口修造

小野男小野女

左)小野隆生《船が見える場所 I》
2008年 テンペラ・画布 170.0×60.0cm サインあり
右)小野隆生《船が見える場所 II》
2008年 テンペラ・画布 170.0×60.0cm サインあり
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◆野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」は毎月15日の更新です。

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第31回

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第31回

ART STAGE SINGAPOREを終え、次はニューヨークへ

1月、年も明けて早々にART STAGE SINGAPORE出展の為にシンガポールへ出発、僕はシンガポールでのアートフェア出展は2度目で、ART STAGE SINGAPOREは初めてでした。真冬の日本から常夏のシンガポールへ着いた時には汗が吹き出してちょっとクラクラしましたが、暑い国は好きなのですぐに慣れました。

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初日は展示作業、2日目からはいつものようにフェア開始から終了まで毎日ときの忘れものブースに張り付いていました。
以前シンガポール在住のアートライターの森迫さんから、シンガポールの人は自然に憧れがあるから、海とか空の作品はきっと好まれると思うとアドバイスを頂いていたのですが、その通りで、今回違うシリーズを2点並べましたが、海空を描いた大作の方が確実にお客様の反応は良く、素晴らしい、美しい、アメージングだとたくさん嬉しいお言葉を頂けました。

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そして、昨年の台北でのアートフェアで自分の作品を気に入って頂いたお客様が、今回わざわざシンガポールまでお越しくださり、大作を売約頂く事ができ、種蒔きといいますか、たとえその場で結果が出なかったとしても地道に作品を発表し続けて、現場に行って色々なお客様とお話する事の大切さを改めて感じました。
今回も出展のチャンスを頂き、現地でもお世話になったときの忘れものの皆様に心より感謝致します。

シンガポールは今とても不況らしく、帰り際に、来年はアートステージという形でもうフェアは開催されないのでは、という噂もうかがいましたが、違う形でもアートフェアが開催され、また出展させて頂けるチャンスがあるのであれば、ぜひ行ってみたいです。

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そして次は3月の頭にニューヨークで開催される紙ベースのアートフェア、Art on Paperにときの忘れものさんのブースから出展させて頂きます。
紙ベース作品のみのアートフェアという事で、いつも木パネルベースの自分は当初メンバーに入っていなかったのですが、ぜひ出展したかったので、紙でも作れますのでとお願いし、出展させて頂く事となりました。

元々の西陣の箔屋の仕事は和紙ベースの仕事だったので、紙ベースでの作品制作は特に難しいという事はなく、いつもと違う事といえば額装が必要な事。
いつもお世話になっている額屋の大地堂さんに自分のイメージを伝えて念入りに話し合い、マット、額共に真っ白で統一し、箔の反射が綺麗に見えるよう、表面にガラスやアクリルを入れませんでした。

紙は耳付きの海外の厚手水彩紙で、漆が染み込むと歪みがでるので、あらかじめ裏にシナベニヤを貼り付けてから制作を始めました。

作品は「Quiet hope」79×108cm、「Infinite」56.7×76.5cm、「Landscape#40」76.5×56.7cmの3点です。

「Quiet hope」野口琢郎
「Quiet hope」


「Infinite」野口琢郎
「Infinite」


「Landscape#40」野口琢郎
「Landscape#40」


「Quiet hope」と「Infinite」は出来る限りシンプルに、箔の美しさだけでも十分魅せられる作品にしたいと思いました。
「Landscape#40」は以前のLandscape#38、39などで使っていた引っ掻きの技法と、それまでの型紙などを使った技法の長所をミックスして制作しました。
気がつけばこのシリーズも40点目、1点目の#1を制作したのが2007年の秋頃なので、ちょうど10年程で40点、一年平均4点は意外に少ないですが、少しずつ変化や進化をしてきました。
このペースで作り続けたとしたら#100ができるのは15年後の2032年頃、世界がまだギリギリ平和で、元気に生きていればその時は56歳位、# 100の頃にはどんな進化をしているのか楽しみです。

さてニューヨークに行くのは3度目、展示は初めてなので、どんな反応をして頂けるのか楽しみです。
のぐち たくろう

野口琢郎 Takuro NOGUCHI(1975-)
1975年京都府生まれ。1997年京都造形芸術大学洋画科卒業。2000年長崎市にて写真家・東松照明の助手に就く。2001年京都西陣の生家に戻り、家業である箔屋野口の五代目を継ぐため修行に入る。その後も精力的に創作活動を続け、2004年の初個展以来毎年個展を開催している。

*画廊亭主敬白
昨日はいろいろな人がすれ違いになった一日でした。
京都からふらりと来たのはこのブログの執筆者・野口琢郎さん。
野口さんが帰られた直後に突然訪れた海外からの若いカップル、聞けば「ノグチの絵が欲しい」。
え〜いまさっきまでここにいたのに〜と思っても後の祭り。
あいにく全部の在庫を倉庫に運んだばかりで画廊には一点もなく、パソコンでイメージを見てもらいました。
カップルが去って間もなくドアを開けたのはNii fine artsの新居さん、大阪での野口さんの扱い画廊です。
不思議なこともあるものですね。

●今日のお勧め作品は野口琢郎です。
06_noguchi_LS37野口琢郎
「Landscape#37」
2016年
箔画(Lacquer, Gold/Silver/Platinum foil, Charcoal, Resin, Clear acrylic paint on Wood panel)
65.2×53.0cm
サインあり

こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
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ときの忘れものの通常業務は平日の火曜〜土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。

◆ニューヨークで開催されるArt on Paperに出展します。野口琢郎も出品参加します。
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会期:2017年3月2日[木]〜3月5日[日]
VIPプレビュー:2017年3月2日(木)
一般公開:2017年3月3日(金)〜5日(日)11:00〜19:00
(5日は12:00から18:00まで)
会場:Pier 36 New York
299 South St, New York, NY 10002
ときの忘れものブースナンバー:G15
公式サイト:http://thepaperfair.com/ny
出品作家:磯崎新安藤忠雄内間安瑆野口琢郎光嶋裕介細江英公植田正治堀尾貞治ジョナス・メカス草間彌生マイケル・グレイヴス

◆野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」は毎月15日の更新です。

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第30回

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第30回

「あけましておめでとうございます」

皆様新年あけましておめでとうございます。
去年一年間が本当にあっという間に過ぎたもので、もう新年かと全然実感がないのですが、、
今年もバタバタと制作をしながらの新年を迎えました。

このエッセイが掲載される日はちょうど ART STAGE SINGAPORE の最終日なので、まだシンガポールにいると思います。
新年早々のアートフェア、初めての ART STAGE SINGAPORE、楽しみです。

帰国後は、2月竣工のとあるオフィスビルの中に設置頂く事になった大作の制作にとりかかります。
これがなかなか大きく、180cm角の正方形の作品で、連結パネルでなく一枚のパネルで作る事になったのですが、このサイズになるともう実家2階の仕事部屋まで階段を上れないもので、年末に両親と両親の親友のオフジさんに手伝ってもらって何とか庭から2階の仕事部屋に上げました。
元気とはいえ70歳になる3人に手伝ってもらうのもちょっと心配だったのですが、怪我も無く無事に済んで一安心でした。
完成後降ろす時には箱に入れて梱包するのでさらに数cm大きくなってしまいますが、、まぁ工夫すれば何とかなるかと思います。

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それと、年末にネットでインタビュー記事を載せて頂きました。
毎年神戸で開催されているアートフェア、神戸アートマルシェのウェブサイト内で連載されている「BEHIND ART」というアートに関わる人のインタビュー記事です。
神戸アートマルシェには出展させて頂いた事は無いのですが、アートに関わる人であれば大丈夫だという事で、受けさせて頂きました。

いつも取材でも何でも人と話してると脱線癖があって、気がつくと全然違う話に飛んでいて元々何を話してたのか忘れる位なのですが、、、この時も全然関係無い事までベラベラ話していたので、上手くまとめて頂いて有り難いです。
また、地元を歩きながらの撮影というのも初めてで楽しかったです。
特に奥深い話は無く、足短く、仕事部屋が散らかりすぎでお恥ずかしいのですが、よければ読んで頂ければ有り難いです。

BEHIND ART記事↓
http://www.art-marche.jp/interview/18/

では、この一年も進化した良い作品を制作できるように精進致します。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
のぐち たくろう

野口琢郎 Takuro NOGUCHI(1975-)
1975年京都府生まれ。1997年京都造形芸術大学洋画科卒業。2000年長崎市にて写真家・東松照明の助手に就く。2001年京都西陣の生家に戻り、家業である箔屋野口の五代目を継ぐため修行に入る。その後も精力的に創作活動を続け、2004年の初個展以来毎年個展を開催している。

●今日のお勧め作品は野口琢郎です。
Landscape#38野口琢郎
「Landscape#38」
2016年
箔画(Lacquer, Gold/Silver/Platinum foil, Charcoal, Resin, Clear acrylic paint on Wood panel)
60.6×41.0cm
サインあり


こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください
ときの忘れものの通常業務は平日の火曜〜土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。

本日の瑛九情報!
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瑛九の会の機関誌『眠りの理由』を順次ご紹介しています。
眠りの理由No.12
『眠りの理由 No.12』
限定300部
1972年10月1日 瑛九の会発行
編集・発行者:原田勇
41ページ 25.2×17.8cm
*12号から部数が限定300部に減り、本文がヨコ組になる。

眠りの理由No.12目次目次

〜〜〜
瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で始まりました(11月22日〜2017年2月12日)。ときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。

◆ときの忘れものは、「Art stage singapore 2017」に出展しています。
ARTSS2017-Logo2

会期:2017年1月11日(水)―1月15日(日)
プレビュー:1月11日(水)15:00〜21:00
一般公開:1月12日(木)〜11月15日(日)
会場:Sands Expo and Convention Centre, Level B2 (10 Bayfront Avenue, Singapore 018956)
ときの忘れものブース番号:G-15

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第29回

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第29回

「2016年をふり返って」

もう12月、この一年もバタバタとあっという間に過ぎました。
ふり返ると、今年は1月10日にオープンしたロームシアター京都の蔦屋書店入り口に設置された大作「Landscape#35-洛中洛外図-」の制作が秋から年明けまでかかり、もうクタクタでしたが、大きな作品を何とか無事に完成できた達成感から始まった一年でした。

そして大阪での個展、国内のアートフェア出展が大阪、福岡の2回、ときの忘れものさんから出展させて頂いた海外アートフェアが釜山、ジャカルタ、ソウル、台北の4回、恐らく今までで一番出張の多い一年でした。
4回もの海外アートフェア出展の機会を与えてくださったときの忘れものさんに心より感謝致します。

作品制作に関しては今年もなかなか悩む事が多く順調だったとはいえませんが、もがいた中でいくつか真新しいものも作る事ができたのは救いでした。
天才でもなければ真新しいものなんて滅多に作れませんが、それでもとにかく頭の中を耕して、たまには旅にでも出て頭の栄養補給もしながら作り続けていれば、その中に自分でも想像できなかった新しい芽が出るものなのだと思っています。

一年に一度程大好きな沖縄に一週間位旅に行くのを優雅に遊んでると思われる事もありますが、頭の栄養補給も無しに作り続けていると、その内にカスカスのトマトのように頭の中にある素材の質が落ちて、料理が不味くなるように作品の質も落ちると思っています。

海や空を題材にした作品が多い事もありますが、一年に一度は沖縄の美しい海をぼーっと眺めて、心で感じる、その時間は本当に大切だと思っています。

来年の予定はまた随時ご報告させて頂きますが、年明け早々ときの忘れものさんよりART STAGE SINGAPOREに出展させて頂きます。
他にもアートフェアや建築絡みのお仕事などあるので、この年末年始も作品制作をがんばります。

あと、有り難い事に来年2017年版の古河電工さんのカレンダーに自分の作品写真を採用頂きました。
過去に5回程でしょうか、いくつかの広告代理店さんから企業カレンダーのお話を頂き、画像をお渡しして制作頂いたのですが、他社さんとの競合プレゼンもあって採用頂ける所まで辿り着かず、自分はまだ全然知名度も無いので、やはり難しいものだなと思っていたのですが、今回初めて採用頂けました。
今回自分の作品を使って制作頂き、戦ってくださった株式会社アド・エンジニアーズ・オブ・トーキョーさん、そして古河電工さんに心より感謝しております。

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古河電工さんは1884年創業、電線御三家とよばれる伝統ある会社で、光ファイバーでは世界シェア2位、電線では世界5位、自動車エアバッグ用ステアリング・ロール・コネクターなどいくつかの部門で世界首位など、グループ全体の従業員は4万6000人程おられるそうです。

このカレンダーは15000部印刷され、古河電工さんの顧客の方に配られるそうなので、これを機会に少しでも自分の事を知って頂ければ有り難いなと思います。

ちなみにカレンダーにはある程度の季節感が必要になるのですが、自分の作品は季節感があるものが少ないもので、選んで頂いた作品の中にはなかなか懐かしい作品もあります。
だいぶ前の作品で、当時記録撮影していたカメラの画質ではカレンダーには足りないものもあり、所蔵頂いている方に作品をお借りして再撮影したものもありました。
いつか自分の画集を作りたいという思いもあって毎作品記録撮影していましたが、役に立って良かったなと思います。

では、毎回本当に下手くそな文章で申し訳ないのですが、読んで頂いている方がおられましたらいつもありがとうございます。
来年も良い作品を作れるように地道にがんばっていきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
では良いお年を。
のぐち たくろう

野口琢郎 Takuro NOGUCHI(1975-)
1975年京都府生まれ。1997年京都造形芸術大学洋画科卒業。2000年長崎市にて写真家・東松照明の助手に就く。2001年京都西陣の生家に戻り、家業である箔屋野口の五代目を継ぐため修行に入る。その後も精力的に創作活動を続け、2004年の初個展以来毎年個展を開催している。

*画廊亭主敬白
野口さんから一足早い「2016年回顧」をいただきました。今年は南船北馬、ほんとうにあちこち参戦していただき、ありがとうございました。
若い作家たちが見知らぬ海外に出て他流試合をする、アートフェアでの反応、見聞が明日からの創作の糧になってくれることを期待しています。
古河電工さんのカレンダー、おめでとうございます。印刷のクォリティの高い15,000枚もの絵が、一年中会社や住宅の壁を飾るのですから効果は抜群です。
また昔話になりますが、亭主は一時期カレンダーの仕事に従事していたことがあります。主に大日本印刷の仕事でしたが、ウォーホル、フォロンなど海外作家の絵を使うことが多かったのですが、お正月(つまり一年前)から準備を始め、プレゼン、コンペを経て、早いものは夏の終わりから印刷に入るという作業を繰り返していました。今回の野口さんのカレンダーも相当事前に練られ、実現したものと思いますが、あの金箔を綺麗な印刷にするのは大変だったでしょう。
下にご紹介するのは、昨日から始まった「2016年を送る〜画廊コレクション展」の出品作品です。
大きいです。
今回は7人の作家を選び、比較的大きな作品を各1点倉庫から運び展示しています(瑛九のみ小品)。
どうぞお出かけください。
野口琢郎2. 野口琢郎
《Landscape#30》
2013
箔画(木パネル、漆、金・銀・プラチナ箔、石炭、樹脂、アクリル絵具)
91.0×182.0cm   Signed

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※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください
ときの忘れものの通常業務は平日の火曜〜土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。

本日の瑛九情報!
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ただいま近美で開催中の<瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展には近美が誇るフォトデッサン、フォトコラージュの名作がずらり展示されています。さすが! ではありますが、一度は国立近代美術館の壁に「作品A」として展示されながら、その後未亡人のもとからコレクターに、さらにときの忘れものを経て遂には海を渡ってしまった名作もあります。いまさらですがほんとうは日本に残したかった(涙)。
傷ましき顔_600
瑛九
「傷ましき顔」(作品A)
1937年
フォトコラージュ
19.1x13.6cm
鉛筆サイン・年記あり
※日本経済新聞社『瑛九作品集』148ページ所収

詳しくは2012年08月18日ブログ:瑛九のフォトコラージュ「傷ましき顔」をお読みください。
〜〜〜
瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で始まりました(11月22日〜2017年2月12日)。ときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。

◆ときの忘れものは「2016年を送る〜画廊コレクション展」を開催しています。
会期:2016年12月14日[土]―12月27日[火] *日・月・祝日休廊
201612_collection2016年も残りわずかとなりました。
年末最後の展示として、画廊コレクションから7人の作家のそれぞれ大きな作品を一点ずつご覧いただきます。
出品作家:秋葉シスイ野口琢郎光嶋裕介永井桃子小野隆生関根伸夫瑛九

◆野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」は毎月15日の更新です。

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第28回

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第28回

「最近の制作状況とART TAIPEIに向けて」

先月のエッセイでは制作が行き詰まり気味だのなんだか弱音を吐いてしまってお恥ずかしいです。
先月はソウルでのアートフェアKIAFに5年連続で出展させて頂き、会期中ずっとときの忘れものさんのブースにいて色々な方とお話し、広い会場で出展されている多くの作品群を観て、今ががんばり時、甘えた事を言っていたらダメだと気合が入りました。
KIAFのリポートも書こうかと思っていましたが、スタッフの新澤さんも書かれていたので、今回はKIAF後の制作状況を書こうと思います。

DSC_1938KIAFにて


10月中旬、ソウルから帰って早速新作の制作を開始しました。
作品制作の工程というのは作家によって色々だと思いますが、私の場合はまずはスケッチブックに鉛筆、色鉛筆で描きながらの構想をします。
その中で毎回こんな風に同じような思考を繰り返します。

まず、今までになかった真新しいものを作りたい!という気持ちで構想を始める
  ↓ 
ひたすら悩む、、なかなか浮かばず
  ↓
たまにパッと浮かぶとテンションが上がる!!
  ↓
でも細部まで詰めていくとどうもまだ甘い所があってまとまらない…凹む
  ↓
たとえ真新しくなくても、今素直に作りたいものを作ろうと開き直る
  ↓
何とかまとまる!
  ↓
ちょっとテンション上がる!
  ↓
でもやっぱり真新しさが無くて、これでいいのかってなる…
  ↓
また一から考え直す…頭ぐるぐる…

と、いつもそんな感じです 笑

ではいつ構想がモノになるのかというと、真新しいイメージが浮かんでそのままモノになる事が3%位、開き直って素直に考えた結果、真新しさはなくても今までの作品より進化したものができそうなのでOKな時が97%位でしょうか。
あと、一度浮かんだイメージを温め、細部を詰めて、時間が経ってからモノになる事もあります。

そして先日、新しい雰囲気の新作が完成しました、「Landscape#38」M12号(60.6×41cm)です。
画面の90%がプラチナ箔で、あと銀箔と金箔が少しと石炭です。

Landscape#38野口琢郎
「Landscape#38」


少し前に、今年始めた針で引っ掻くだけで描くRemembranceシリーズの構想をしている時、じゃあこの技法でLandscapeを作ったらどうなるかなと考えていて、いつもLandscapeは大半を自作の型紙を使って箔押しするのですが、この#38は型紙は一切使わず、区割りだけ決めて全て針での引っ掻き作業だけで作りました。

上手くいくのか、仕上がりのイメージが想像できにくいまま箔押しを開始したので、初めはぎこちなかったのですが、この技法に適した表現がすぐに掴めたので、30%程済んだ時にはもう必ず良い作品になると確信でき、その後はとても楽しかったです。

今まで続けてきたLandscapeシリーズをこれからどう進化させればよいのか、どうにか少し崩せないかとずっと考えていたので、Remembranceシリーズとのあいの子という形で軟らかく、少し自由に進化させる事ができて、少し行き詰まったりもありましたが、もがいて何とか前に進めたようで本当に嬉しかったです。

そして、この作品は今月台北で開催されるアートフェア、ART TAIPEIにときの忘れものさんのブースから出展させて頂きます。
このエッセイが載る15日はもうART TAIPEIの最終日、また来月にでもリポートを載せようと思います。
ART TAIPEIはアジアでも有数のレベルの高い大きなアートフェアなので、初の出展がとても楽しみです。

それで、この新しい技法で制作したLandscape#38に手応えがあったので、
感覚を忘れない内に同じ雰囲気で大きめのP30号(91×65.2cm)でLandscapeの連投、集中して6日間で85%程箔押しできました。
しかし、2作続けてひたすら針で画面を引っ掻き続けているので、手首がジワジワ痛くなってきて、湿布貼って制作してます、、まったくボロいもんです。

DSC_2120


左/制作中のLandscape#39左/制作中のLandscape#39


この#39は前回のものより色のある場所を増やし、構成要素も増えてます。
何となく、今までの型紙を使う技法より針で引っ掻く方が密度が濃くなるせいか、本当の俯瞰した街の風景に近くなるような気がします。
ちなみに、Landscapeの制作の為に、よくGoogleマップや航空写真は見て、何か面白いイメージがないかと探したりします。

あと、型紙をやめて針で引っ掻くようになって少し自由に軟らかくする事ができましたが、
きっともっと自由に軟らかくしたいならば区割り自体を自由な曲線にすればいいのだと思います。
ただ、程よい堅さの中の軟らかさというのが心地よいというか、どうも好きなようで、今の感じはベストかもしれません。
ま、と言いながらその内もっと崩したものを試しに作ってみようかとは思っていますが。

長くなりましたが最後に、枚方市で11月頭にオープンした宿泊施設「GOEN Lounge & STAY Hirakata」のロビーに設置頂く事になった作品の納品と設置立ち会いに行ってきました。
場所は京阪枚方市駅から徒歩1分程、今年5月にオープンしたT-SITEの目の前です。

納品に行ったのが10月末のオープン直前だったので、最後の工事やミーティングでお忙しい中施設内もご案内頂きましたが、
個室の他になんと男女別のドミトリ−があり、露天風呂までありました。
内装は美しく、インテリアのセンスも良く、これは海外からの旅人さんも快適だろうなと思いました。
作品はフロントのある部屋に設置頂き、スポットも当てて頂いて良い感じでした、有り難や。

IMG_2339宿泊施設「GOEN Lounge & STAY Hirakata」


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IMG_2330ロビーにて


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のぐち たくろう

野口琢郎 Takuro NOGUCHI(1975-)
1975年京都府生まれ。1997年京都造形芸術大学洋画科卒業。2000年長崎市にて写真家・東松照明の助手に就く。2001年京都西陣の生家に戻り、家業である箔屋野口の五代目を継ぐため修行に入る。その後も精力的に創作活動を続け、2004年の初個展以来毎年個展を開催している。

●今日のお勧め作品は、野口琢郎です。
Remembrance#C野口琢郎
「Remembrance#C」
2016年
箔画(Lacquer, Gold/Silver/Platinum foil, Charcoal, Resin, Clear acrylic paint on Wood panel)
52.0×50.0cm
サインあり


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※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください

◆ときの忘れものは「ART TAIPEI 2016」に出展します
ARTTAIPEI_LOGO
会期:2016年11月11日(金)12:00〜21:00 ※プレビュー(招待者、プレスのみ)
会期:2016年11月12日(土)11:00〜19:00
会期:2016年11月13日(日)11:00〜19:00
会期:2016年11月14日(月)11:00〜19:00
会期:2016年11月15日(火)11:00〜18:00
会場:Taipei World Trade Center, Hall 1
公式サイト:http://art-taipei.com/2016/en/
出品作家:葉栗剛長崎美希野口琢郎秋葉シスイ安藤忠雄磯崎新関根伸夫浮田要三、他

◆野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」は毎月15日の更新です。

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第27回

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第27回

「5度目のKIAFに向けて、他」

今年もときの忘れものさんのブースより、ソウルでのアートフェア KIAF2016に出展させて頂きます、今回で私は5度目のKIAFとなります。
KIAFの会期は一般公開が10月13日〜なので、このエッセイが掲載される15日にはすでにソウルにいて、フェアも終盤戦かと思います。
今年の出展作品には最新作はありませんが、大作含め近作ばかり4点を出展させて頂きます。

「Wish −Sound of the sky−」野口琢郎
「Wish −Sound of the sky−」
185×102cm
2016年作


「I wish」野口琢郎
「I wish」
53×45.5cm (F10号)
2016年作


Remembrance#B野口琢郎
「Remembrance#B」
53×40.9cm (P10号)
2016年作


Remembrance#C野口琢郎
「Remembrance#C」
52×50cm
2016年作


「Wish −Sound of the sky−」は長いタイトルですが、空に舞う金の粒が「願い」であり、その願いの粒が、音楽が世界に響き渡るように空へ広がっていき、その光で海も輝いている、そういう風景を描いた作品です。
今年もソウルの方々の心に何かインパクトを残せればよいのですが、がんばります。
来月にでもまたレポートを書こうと思います。

ちなみに、最近作品制作の方が行き詰まり気味です。
行き詰まるなんて毎度の事で慣れているのですが、今度のは十年に一度の大きな台風のような感じでしょうか。
多分少し作り疲れもあるのかと思いますが、今まで自分が制作した作品に対して何か大きな物足りなさを感じていて、この数年はそれに気が付きながらも何とか捻り出して少しでも新しいものを作る事はできていたものの、ついに少し足を止めて考える時が来たようです。
何が足りないのか、色々あるのかと思うのですが、ではどうすれば納得できるのか、どんなものを作りたいのか、何とか今までの自分の作品に無かった真新しいものができないのかと、、その辺で日々もがいております。
ま、こうやって言葉にすると、モノ作りには当たり前にある葛藤ですね。

漆や金箔など材料費が高くつく為、とにかく手が動くままに作りまくる、という事は普段しないです。
スケッチブックに描きながら頭の中でイメージをある程度固めてから本番の箔の作業に入るのですが、こんな時は普段と違うやり方を試すのも大事なのかとは思います。
そして結局は今までの作品の延長線であっても、その中の小さな進化から次の新たなイメージに繋がる事はよくあるので、そうやって手探りでも作りながら進んでいくしかないのかとは思います。

ただ、先日知人の方に、「それはスランプではなくて、新しいものができる前の良い時期なんじゃないですか、野口さんはその技術で何でもできるんだから」という言葉を頂いて、少し楽になりました。
どん詰まりだのスランプだの、人に言って言葉に出す程に自己暗示かけてるなとは思ってはいたのですが、立ち止まったまま時間を費しているとなかなか焦ってくるもので、ついネガティブになりがちでした。
少し時間をかけ、じっくり考えてみようかとも思います。
「何でもできる」と言って頂いたのは、今まで普通に絵画で描かれてきたモチーフやテーマでも、それを箔画で表現すれば新しいものになるだろう、という事なのかと思いました、がんばります。

また、先月取材頂いたフリーペーパー「temiru」が完成して先日頂く事ができました。
散らかり放題の仕事部屋もカッコよく写して頂き、箔画制作に必要な材料や、高画質で作品の画像も載せて頂き嬉しかったです。
しかし何より表紙の海の写真がイイ、これはtemiruの取材スタッフでありフォトグラファーの牧野和馬さんの作品で、毎回特集する作家のイメージに合わせて選ばれるそうなのですが、もうこのまま箔画にしたい位ぴったりでした。

醍醐中学での汗だくのワークショップの写真はやはり一人だけ水浴びしたかのようで笑えました(笑)
「temiru」は京都市中の全ての中学、高校、芸術系大学に配布されるので、色んな学生さんに見てもらえればなと思います。

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のぐち たくろう

野口琢郎 Takuro NOGUCHI(1975-)
1975年京都府生まれ。1997年京都造形芸術大学洋画科卒業。2000年長崎市にて写真家・東松照明の助手に就く。2001年京都西陣の生家に戻り、家業である箔屋野口の五代目を継ぐため修行に入る。その後も精力的に創作活動を続け、2004年の初個展以来毎年個展を開催している。

●今日のお勧め作品は、野口琢郎です。
Landscape_37野口琢郎
「Landscape#37」
2016年
箔画(Lacquer, Gold/Silver/Platinum foil, Charcoal, Resin on Wood panel)
65.2×53.0cm
サインあり


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野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第26回

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第26回

「取材、ARTFAIR ASIA FUKUOKA 」

9月5日、「temiru」という、京都市の全ての中学校、高校、芸術系の大学に配布されるフリーペーパーの取材で、京都市立醍醐中学校に放課後伺い、美術部の部員さん7人と、てみる君に箔画体験をしてもらうワークショップをしてきました。

IMG_2021てみる君

漆を使うとカブれる可能性があるので、今回は樹脂系の接着剤を使い、好きな模様の型紙を切ってもらって、ハガキサイズの紙に箔を押すという体験をしてもらいました。

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しかし、私にとっても初めてのワークショップなので緊張し、またこの日はとても蒸し暑く、教室にはエアコンが無かった上に箔が飛ぶので扇風機も消したので、自分だけ滝のような汗をかいてしまって、白シャツが透ける位にズクズク、、、アンダーシャツを着てタオルと着替えを持ってくれば良かったとテンパりましたが、まずお手本に実演をしてからいざ本番、皆さん集中して取り組んで頂けたので、箔の扱いに苦戦しながらも初体験なのに良い作品ができました。

生徒さんの作品生徒さんの作品2生徒さんの作品3生徒さんの作品4

使える時間が一時間半程しかなかったので最低限の説明しかできませんでしたが、生徒さんにも楽しんでもらえたようで、取材的にもとても良かったとスタッフの方に言って頂けたので安心しました。今日の作品は醍醐中学の学園祭で展示もされるそうです。
先日は実家で仕事場の取材もして頂き、9月中にでも配布されるそうなので楽しみです。

temiruウェブサイト→ http://www.juno.or.jp/temiru/index.html


9月9日、昼に福岡着、この日はART FAIR ASIA FUKUOKA 2016の招待客とプレスだけ公開のプレビューでした。

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今回のフェアへは大阪のNii Fine Artsさんの部屋から出展させて頂いたのですが、最近海外のフェアなど現地に直接行く事が多いので、なかなかお会いできるタイミングの無かった綿貫さんご夫妻に久しぶりに会え、色々なお話ができてとても良かったです。

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上)Nii Fine Artsブース、 下)ときの忘れものブース
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プレビュー終了後はレセプションに顔を出し、その後新居さんと綿貫さんご夫妻と合同で晩御飯を頂きました。

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ちなみに、私の母方の祖父祖母は元々大分の人なので、実は私は半分は九州男児です。
祖父祖母は大分県に産まれ、お見合い結婚してすぐに東京へ、祖父はいすゞ自動車の設計部に入りました。
戦争が始まり祖父は一人東京に残り、家族は長野県佐久市に疎開。
終戦の翌年に長野で私の母が産まれ、5歳まで長野で暮らし、やっと東京へ戻れる時期になり鵠沼海岸に家を買ったそうです。
祖父はその後、いすゞ自動車の子会社で自動車部品株式会社の創立社長となり、会社には銅像があるそうです。
子供の頃、鵠沼の家に遊びに行った時、よく昔の話を聞きました。
軍曹の目の前で、自分の開発した6輪駆動の車が沼地をスイスイ走ったんだよと。
なので自分に南下傾向があるのはその血のせいかもなんて時々思います。

ART FAIR ASIA FUKUOKA は10、11日と一般公開でした。
このフェアは昨年から始まり、今年が二回目の開催な事もあって、同じホテル型のフェア、ART OSAKA程のお客様の多さはありませんでしたが、初めてアートフェアというものに来られた方も多いようで、ホテルの部屋に展示というのもとても新鮮なようで、楽しそうに観ておられる印象がありました。

今回二泊だけの滞在だったのであまり福岡を満喫する事はできませんでしたが、二日目の夜、この間ジャカルタのアートフェアで展示通訳などでお世話になった福岡在住の徳永さんにご案内頂き、美味しいラーメンを食べ、屋台街を少し歩き、バーにも行く事ができて、少し福岡の空気を感じる事ができました。

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考えてみると国内のアートフェア出展は数年前の京都、昨年の東京と毎年の大阪位で海外が多いので、何かアジアの他の国にいるような気分もしました。
また行ける機会があれば、次回はもう少しゆっくり滞在したいと思います。

のぐち たくろう

野口琢郎 Takuro NOGUCHI(1975-)
1975年京都府生まれ。1997年京都造形芸術大学洋画科卒業。2000年長崎市にて写真家・東松照明の助手に就く。2001年京都西陣の生家に戻り、家業である箔屋野口の五代目を継ぐため修行に入る。その後も精力的に創作活動を続け、2004年の初個展以来毎年個展を開催している。

●今日のお勧め作品は、野口琢郎です。
DSC_0597野口琢郎
「kotodama」
2016年
箔画(Lacquer, Gold/Silver/Platinum foil, Charcoal, Resin on Wood panel)
33.3×24.2cm
サインあり


こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください
ときの忘れものの通常業務は平日の火曜〜土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。

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野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第25回

野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第25回

「ART STAGE JAKARTA出展」

8月3日、ART STAGE JAKARTA出展の為、ときの忘れもののスタッフの皆さんと、木彫作家の葉栗さん、展示・通訳・接客の助っ人で福岡から来られた徳永さんと羽田で合流、ジャカルタへ発ちました。
ジャカルタは暑かったですが、出発前の京都が猛暑だったのでそこまで違いはなかったです。

4日は展示作業、今回の会場は3つのスペースに分かれていて、出展ギャラリーは50軒程でした。
主催者側のミスで、ときの忘れものブースの壁面の一部が機材の出入り口になっていて、次の日まで展示ができないという問題が起きましたが、配置を練り直し、それ以外の壁面と葉栗さんの木彫作品も無事に展示完了しました。
しかし、私はまさかのミスをしました、、
作業中に会場のトイレへ行き、立って水を流そうと便器横のレバーをひねったらこっちに向かって水が噴射!、、お腹付近がずぶ濡れになりました(*_*;
そのレバーはまさかのウォシュレットのレバーやったんですね、2秒程頭が真っ白になりました。
汗を拭く様にタオル持ってたので、お腹付近隠しながら早足で部屋に戻り着替えました。
今回宿泊してるのがフェア会場のホテルで本当に良かったです(笑)

DSC_0597野口琢郎
「kotodama」
2016年
箔画(Lacquer, Gold/Silver/Platinum foil, Charcoal, Resin on Wood panel)
33.3×24.2cm
サインあり


DSC_1408野口琢郎
「Landscape#37」
2016年
箔画 (Lacquer, Gold/Silver/Platinum foil, Charcoal, Resin on Wood panel)
65.2×53.0cm
サインあり


DSC_0679野口琢郎
「HANABI #9」
2014年
箔画 (Lacquer, Gold/Silver/Platinum foil, Charcoal, Resin, Clear acrylic paint on Wood panel)
91×72.7 cm
サインあり


DSC_1409野口琢郎
「Landscape#30」
2013年
箔画 (Lacquer, Gold/Silver foil, Charcoal, Resin on Wood panel)
91.0×182.0cm
サインあり


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ちなみに、ジャカルタでは今年爆破テロがあり、日常の治安面もあまり良くないという事で、今回はアートフェアの会場であるホテルに宿泊する事になったのですが、想像以上に豪華で、仕事で泊まるにはもったいない位でした。
ホテルには大きなショッピングモールが隣接していて、丸亀製麺やCoCo壱番屋、ユニクロなど日本のお店も多いのですが、ジャカルタのお土産を売っているような店は小さな店が一軒しか無く、ジャカルタにいるという空気はあまり感じませんでした。
セキュリティーも厳しく、ホテルやショッピングモールに入る時には毎回金属探知機を通り、荷物のチェックもありました。

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5日はART STAGE JAKARTAの初日、14時〜21時まで招待客だけのVIPプレビュー、序盤お客様が少なかったのでこりゃダメなのかと思いましたが夕方から急増、21時の終了時にも多くのお客様がおられ21時半にやっと締めました。
毎年行く韓国のフェアは序盤にお客様が多く夜はガラガラな事が多いのですが、生活スタイルが違うのか21時までという遅めの閉場の時間設定も納得しました。
作品に興味を持って頂ける事もあって嬉しく、特に人気があったのは木彫の長崎美希さんの作品で、可愛い!と大評判で、葉栗さんの木彫の大作はフェア全体の中で最も強いインパクトがありました。

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他のギャラリーの作品をざっと観ての私の印象は、特に偏った傾向はなく、何でもあるというという感じで、ギャラリー数が少なく、流せば30分もかからずに全部を観る事ができるので、KIAFなどの大規模なフェアに比べればお客様も観るのが楽なのではと思いますが、見応えは十分にあるのではという印象でした。

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6日は一般公開の初日、土曜といってもジャカルタはスロースタートなようで、序盤お客様は少なく、また夕方から急増しました。
一般公開なので子連れの方も多く活気があり、21時の閉場間際までお客様も多く無事に終了、その後皆さんで食事をした後ちょっと冒険をしました。
少し悪い治安面もあって、皆さん余計なトラブルを避ける為に今までホテルから一歩も外に出ていなかったのですが、快適なホテルに何でもあるショッピングモールがあるとはいえ、ホテルの部屋には開く窓がなく外の空気を吸えない、太陽の光を浴びられないというのは意外に辛いもので、、
晩御飯後に勇気を出して初めて全員で外に出て、筋向かいのセブンイレブンだけ行ってみました。
ずっと冷房の効いた場所にいたのでムシっとした空気が新鮮で、道には信号も無いので、途切れなく走る車とバイクを自分で静止しながら道を渡り、初めてのおつかい気分で楽しかったです(笑)

過去にベトナムに旅した事があり、こういう国の風景はとても好きなので、きっとぶらぶら歩きながら撮影したらイイ写真が撮れるのですが、身ぐるみ剥がされてパンイチで帰ってきても皆さんに迷惑をかけてしまうので、今回はやめておきました。
そして部屋に戻る後に少しだけホテルのバーへ、生バンドの演奏が雰囲気良く、日本人だと解ると長崎は今日も雨だったや昴を歌ってくれました。

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7日は最終日、この日もスロースタートながらたくさんのお客様にご来場頂けました。
初めてのジャカルタでのフェア参戦、地元が強いというアート事情など事前の情報通りの事もあれば、現場に来てみないと解らなかった事も多々ありました。
外国の方にとっては近い日本と韓国が文化も全然違うように、当たり前ですがシンガポールとジャカルタは宗教から文化など多くの事が違うので、海外の無名の作家には厳しい場所という印象で、過去に経験した色々な国のフェアと同様に色々な国の方に作品を観て頂けて「素晴らしい」などの言葉を頂ける喜びと、海外挑戦の難しさと、改めて両方を感じるフェアでした。

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それで21時過ぎにフェアが終了、その後吉野家で牛丼を素早く食べてから撤退作業、全て終わって部屋に戻った時には1時を越していて、皆さんさすがにお疲れでのようでした。

8日はスタッフの方は納品などあり、作家は一日オフ、昼までゆっくり寝てました。夕食は皆さんと打ち上げでしゃぶしゃぶを食べました。

9日は帰国へのホテル出発が夕方だったので、初めて買い物を兼ねて皆さんとタクシーで20分程の土産など売っている店へ行き、少し外もぶらぶら歩きました。
相変わらず車とバイクで道は混雑していて、アザーンというイスラムの礼拝を呼びかける録音の声が大音量で響いたかと思えば、街角で若者の演奏するドラムの音が聴こえたり、ほんの少しだけですが、蒸し暑く活気のあるジャカルタの町の空気を感じる事ができました、あまり写真は撮れなかったですが。

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そして夕方空港へ、10日朝に羽田に到着して乗り継いで関空へ、13時過ぎにやっと京都の家に到着。
欧州などに比べれば移動時間は短いのですが、独特な緊張感があったせいか、家に帰ってみると凄くホッとして、地元なので当たり前ですが、やはり京都は良い所だなと久しぶりに感じました 笑
しかし帰ってきたらもうお盆早いものです。

今回もときの忘れものさんには新たな土地での作品発表のチャンスを頂き、現地でもスタッフの皆様には本当にお世話になりました。
作家の葉栗さんには作家として色々なお話をさせて頂き、初めてご一緒した福岡の徳永さんには展示、通訳、接客など本当にお世話になりました。
改めまして皆様に心より感謝致します。
どんな国へ持って行ってももっと強い印象を残せるように、これからも作品制作をがんばりたいと思います。
のぐち たくろう

野口琢郎 Takuro NOGUCHI(1975-)
1975年京都府生まれ。1997年京都造形芸術大学洋画科卒業。2000年長崎市にて写真家・東松照明の助手に就く。2001年京都西陣の生家に戻り、家業である箔屋野口の五代目を継ぐため修行に入る。その後も精力的に創作活動を続け、2004年の初個展以来毎年個展を開催している。

●今日のお勧め作品は、野口琢郎です。
20160815_noguchi_34_light野口琢郎
「光へ」
2011年
箔画(木パネル、漆、土、金・銀箔、石炭、樹脂、透明アクリル絵具)
37.9×45.5cm
サインあり


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ときの忘れものの通常業務は平日の火曜〜土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。

◆野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」は毎月15日の更新です。

◆「ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサート第3回 独奏チェロによるJ.S.バッハと20世紀の音楽」を9月17日(土)夕方4時(16時)より開催します。いつもより早い開演時間です。
プロデュース:大野幸、チェロ:富田牧子によるプログラムの詳細は8月18日にこのブログで発表します。
要予約、会費:1,000円。メールにてお申し込みください。
tokinowasuremono
緑豊かな青山のギャラリー&編集事務所「ときの忘れもの」は建築家をはじめ近現代の作家の写真、版画、油彩、ドローイング等を扱い、毎月企画展を開催しています。またオリジナル版画のエディション、美術書・画集・図録等の編集も行なっています。
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