ルリユール 書物への偏愛

frgmのエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」第29回

小さな本

 ルリユールとの最初の出会いは、栃折久美子著「手製本を楽しむ」だった。家人が持っていたこの本の存在を永らく知らずにいたのだが、ある日の会話がきっかけになって、本と栃折さんの存在を知り、奥付の著者紹介欄に書かれていた「栃折久美子ルリユール工房」へ通うようになるまでに、長い時間はかからなかった。そして、約3年後にベルギーへ留学することになる。

図1栃折久美子著「手製本を楽しむ」大月書店刊
1984年発行


 フランス語で「一目惚れ」のことをcoup de foudre(クー・ド・フードゥル)という。foudreとは稲妻のことで、直訳すると「稲妻→雷の一撃」ということになる。闇夜に光る稲妻を想像してほしい。一目惚れという瞬間的な感情の高まりを、なんとよく表している言葉ではないかと感心する。ルリユール工房へ通い始めてからの、ごく短時間でのルリユールへの心情的な傾倒を考えると、私にとってのルリユールは、まさにcoup de foudreであった。

 閑話休題。
 この「手製本を楽しむ」を今、自分自身の作業に役立てることはほとんどなく、生徒さんに「こんなこともできる」と説明する時などに見せることがあるだけだが、かつて、この本で覚えたものとして、辞書の再製本がある。栃折さんは、辞書の項目の中で「紙より弱いヤンピ」と説明している。ヤンピとは羊革のことで、山羊革より耐久性がない。辞書の革装は、概ね羊革である。私の場合、十代の頃から使っていた和仏辞典を山羊革で製本し直したことがあり、その経験が修復でも多いに役立っている。図書館・美術館等の修復ではまずない種類として、個人から、聖書や同種の、いわゆるソフトカバーの本の再製本を頼まれることがある。それ自体は、いつでも、どこでも手に入る本であるが、お金では買えない、それぞれの依頼主だけが持つ価値があり、それゆえに傷んだ本をなおそうという強い意志が働く。今はネットで検索ができるので、難しいことではないかもしれないが、広い世界の中での出会いは、依頼主からみても私の立場からみても、やはりご縁というべきかもしれない。

図2図3
再製本した初代の和仏辞典
和仏辞典自体は翻訳の仕事でも出番が少なく、現在使っているのは二代目。隣は傷み始めた仏和辞典の一冊。

 北海道在住の精神科医の方から、聖書の再製本をご依頼いただいたことがある。18歳の時から30年間使い続けてきた聖書ということだった。かつて他の本を頼んだことがある大阪の製本会社に、この聖書の修復を頼んだところ、残念な仕上がりで戻ってきて、やり直してくれる人を探していたという。修復した辞書の写真を添付ファイルにして、メールでやりとりを行い依頼を受けることになったが、その際に「あなたに巡り会うために、大阪の製本会社への依頼という回り道があった」といった趣旨のことを、その方が書いてこられた。つまり、「良いことに巡り会うには試練(悪いこと)が必要だった。試練を経て良いことに巡り会えた、と(キリスト教の)信者は考えるのです」というお話だった。私は信徒ではないが、若い頃から西欧に興味があり、それならばキリスト教の知識は不可欠と考えているから、聖書や関連の書物は多少とも読んでいたが、知識の枠はなかなか越えられないもので、自分の心に寄り添うまでには到らない。この依頼者のようなお話を聞くと、宗教が良い方向に向いているのであれば、人生を穏やかに過ごしたり、心のなぐさめとなる手立てなのだと思える。
 こんなふうに、それぞれの人生と思いが、依頼された本の中に閉じ込められている。修復は仕事であり、図書館・美術館からのような、規模が大きい依頼も生業としては重要であるが、個人の依頼の小さな本には、どのようなお話が聞けるのか(出会いがあるのか)という二義的な、しかし大きな楽しみがついてくるのである。
(文:平まどか
平(大)のコピー


●作品紹介〜平まどか制作
詩集返戻10-1


詩集返戻10-2


詩集返戻10-3


詩集返戻10-4
「詩集 返禮」
富岡多惠子著
1957年 山河出版社刊

・パッセカルトン・カーフ総革装
・パーチメント・カーフ・山羊革嵌め込み
・手染め見返し
・タイトル箔押し:中村美奈子
・制作年 2016年
・184x153x15mm

*学生時代に自費出版した詩集という。翌1958年にH氏賞を受賞。自費出版ゆえか、表紙も本文もそっけない。乾いた語り口が好きだったが、実は小説や評論の方をよく読んだ。

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●ルリユール用語集
ルリユールには、なじみのない用語が数々あります。そこで、frgmの作品をご覧いただく際の手がかりとして、用語集を作成しました。

本の名称
01各部名称(1)天
(2)地
(3)小口(前小口)
(4)背
(5)平(ひら)
(6)見返し(きき紙)
(7)見返し(遊び紙)
(8)チリ
(9)デコール(ドリュール)
(10)デコール(ドリュール)


額縁装
表紙の上下・左右四辺を革で囲い、額縁に見立てた形の半革装(下図参照)。

角革装
表紙の上下角に三角に革を貼る形の半革装(下図参照)。

シュミーズ
表紙の革装を保護する為のジャケット(カバー)。総革装の場合、本にシュミーズをかぶせた後、スリップケースに入れる。

スリップケース
本を出し入れするタイプの保存箱。

総革装
表紙全体を革でおおう表装方法(下図参照)【→半革装】。

デコール
金箔押しにより紋様付けをするドリュール、革を細工して貼り込むモザイクなどの、装飾の総称。

二重装
見返しきき紙(表紙の内側にあたる部分)に革を貼る装幀方法。

パーチメント
羊皮紙の英語表記。

パッセ・カルトン
綴じ付け製本。麻紐を綴じ糸で抱き込むようにかがり、その麻紐の端を表紙芯紙に通すことにより、ミゾのない形の本にする。
製作工程の早い段階で本体と表紙を一体化させ、堅固な構造体とする、ヨーロッパで発達した製本方式。

半革装
表紙の一部に革を用いる場合の表記。三種類のタイプがある(両袖装・額縁装・角革装)(下図参照)【→総革装】。
革を貼った残りの部分は、マーブル紙や他の装飾紙を貼る。

夫婦函
両面開きになる箱。総革装の、特に立体的なデコールがある本で、スリップケースに出し入れ出来ない場合に用いる。

ランゲット製本
折丁のノドと背中合わせになるように折った紙を、糸かがりし、結びつける。背中合わせに綴じた紙をランゲットと言う。
全ての折丁のランゲットを接着したあと、表装材でおおい、装飾を施す。和装本から着想を得た製本形態(下図参照)。

両袖装
小口側の上下に亘るように革を貼る形の半革装(下図参照)。

様々な製本形態
両袖装両袖装


額縁装額縁装


角革装角革装


総革装総革装


ランゲット装ランゲット製本


●本日のお勧め作品は、パウル・クレーです。
DSCF3756_600パウル・クレー Paul Klee
"Three Heads"

1919年
リトグラフ
イメージサイズ:12.1×14.8cm
シートサイズ:19.7×23.4cm
版上サイン

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ときの忘れものの通常業務は平日の火曜〜土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。

◆ときの忘れものは「小野隆生コレクション展」を開催します。
会期:2017年3月7日[火]―3月25日[土] *日・月・祝日休廊
201703_ONO
岩手県に生まれた小野隆生は、1971年イタリアに渡ります。国立ローマ中央修復研究所絵画科を卒業し、1977〜1985年にイタリア各地の教会壁画や美術館収蔵作品の修復に携わり、ジョットやティツィアーノらの作品に直接触れ、古典技術を習得しました。1976年銀座・現代画廊で初個展開催。資生堂ギャラリー[椿会展]に出品。「ライバルは500年前のルネサンスの画家たち」との揺るぎない精神でテンペラ画手法による制作をしています。2008年池田20世紀美術館で「描かれた影の記憶 小野隆生展 イタリアでの活動 30年」 を開催しました。
本展では、小野の1970年代の初期作品から2000年代の近作まで、油彩・テンペラ・ドローイングなど約15点をご覧いただきます。

◆ときの忘れもののブログは下記の皆さんのエッセイを連載しています。
 ・大竹昭子のエッセイ「迷走写真館 一枚の写真に目を凝らす」は毎月1日の更新です。
 ・frgmメンバーによるエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」は毎月3日の更新です。
 ・夜野悠のエッセイ「書斎の漂流物」は毎月5日の更新です。
 ・新連載・佐藤研吾のエッセイ「大地について―インドから建築を考える―」は毎月7日の更新です。
 ・杉山幸一郎のエッセイ「幸せにみちたくうかんを求めて」は毎月10日の更新です。
 ・芳賀言太郎のエッセイ「El Camino(エル・カミーノ) 僕が歩いた1600km」は毎月11日の更新です。
 ・野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」は毎月15日の更新です。
 ・新連載・倉方俊輔のエッセイ「『悪』のコルビュジエ」は毎月17日の更新です。
 ・小林紀晴のエッセイ「山の記憶」は毎月19日の更新です。
 ・森下隆のエッセイ「鎌鼬美術館——秋田県羽後町田代に開館」は毎月21日の更新です。
 ・藤本貴子のエッセイ「建築圏外通信」は毎月22日の更新です。
 ・小林美香のエッセイ「写真集と絵本のブックレビュー」は毎月25日の更新です。
 ・スタッフSの「海外ネットサーフィン」は毎月26日の更新です。
 ・森本悟郎のエッセイ「その後」は毎月28日の更新です。
 ・笹沼俊樹のエッセイ「現代美術コレクターの独り言」はしばらく休載します。
 ・大野幸のエッセイ<ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサート>は随時更新します。
 ・植田実のエッセイ「美術展のおこぼれ」は、更新は随時行います。
  同じく植田実のエッセイ「生きているTATEMONO 松本竣介を読む」と合わせお読みください。
  「本との関係」などのエッセイのバックナンバーはコチラです。
 ・中村茉貴のエッセイ「美術館に瑛九を観に行く」は随時更新します。
 ・飯沢耕太郎のエッセイ「日本の写真家たち」英文版とともに随時更新します。
 ・深野一朗のエッセイは随時更新します。
 ・「久保エディション」(現代版画のパトロン久保貞次郎)は随時更新します。
 ・普後均のエッセイ「写真という海」は終了しました。
 ・八束はじめ・彦坂裕のエッセイ「建築家のドローイング」(再録)は終了しました。
 ・光嶋裕介のエッセイ「和紙に挑む」は終了しました。
 ・石原輝雄のエッセイ「マン・レイへの写真日記」は終了しました(時々番外編あり)。
 ・荒井由泰のエッセイ「いとしの国ブータン紀行」は終了しました。
 ・森下泰輔のエッセイ「戦後・現代美術事件簿」は終了しました。
 ・「殿敷侃の遺したもの」はゆかりの方々のエッセイや資料を随時紹介します。
 ・「オノサト・トシノブの世界」は円を描き続けた作家の生涯と作品を関係資料や評論によって紹介します。
 ・「瀧口修造の世界」は造形作家としての瀧口の軌跡と作品をテキストや資料によって紹介します。
土渕信彦のエッセイ「瀧口修造とマルセル・デュシャン」、「瀧口修造の箱舟」と合わせてお読みください。
 ・「関根伸夫ともの派」はロスアンゼルスで制作を続ける関根伸夫と「もの派」について作品や資料によって紹介します。
 ・「現代版画センターの記録」は随時更新します。
今までのバックナンバーの一部はホームページに転載しています。

frgmのエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」第28回

白い和紙の話

 「こんなに白い紙ばっかりの店で、三か月ももつのかいな」。開店の日に店をおとずれた文化庁の先生に、こう言われたという。これは、1994年に文化出版局から発行された「季刊銀花」No.98夏の号に掲載された、紙舗直(しほ・なお)の店主、坂本直昭氏の記事「紙屋十年 和紙巡礼」の中のエピソードである。私が初めて「紙舗直」という店を知ったのも、この記事によってだった。前回のブログで自分で作る装飾紙を話題にしたが、紙舗直の修復用和紙には、修復や製本自体でも勿論お世話になっており、今回は数ある和紙店の中でも特色あるこのお店を、ご紹介したいと思う。
 記事が書かれた時点で開店からすでに十年、現在では三十年以上営業を続けているということで、今や立派な老舗と言えるかもしれないが、それ以上の歴史がある他の和紙店と大きく違うことがある。

図1修復用の白い和紙と色ものの和紙の棚
(画像提供:紙舗直)


図2


 文頭に記した「白い紙」のエピソードにあるように、紙舗直の特徴は白い和紙の比重が大きいということにあるかもしれない。だが、実際は色ものの和紙も扱っているし、坂本氏が自ら作っている手染め紙も扱っている。それでは他の和紙店との違いはなにかと言えば、修復用の白い和紙を買い手がいつでも安定して使える状態で販売するシステムを確立したことにある。具体的に言えば、従来の和紙店では、それぞれの和紙を生産地・原料・用途などに応じた呼び名(たとえば、近江雁皮紙、吉野紙、石州半紙など)で売っているのに対し、紙舗直ではまず、原料と番号の組み合わせをデータのもととした。そして価格表では寸法や価格、 (紙の場合に必要な) 厚さだけでなく、原料(楮、雁皮、三椏)・煮熟(しゃじゅく・不純物をできるだけ取り除くために、アルカリ性溶液を入れて煮ること)に使う溶液の種類・乾燥方法、さらに中性値についてのデータを記載している。また、サイジング(にじみ止め)についても、項目を設けて説明している。

図3海外向け価格表


 この記事を書くにあたり、改めて銀花の記事を読み直した。その中で、高知県の四万十川沿いの村に芝さんという方をたずねるくだりがある。そこで漉かれていた十川泉貨紙を仕入れるにあたり「店の紙の基点となるべく、商品番号は楮の一番とした。」とあった。価格表を見ると、番号は通しになっておらず、欠番もある。また番号と紙の厚みは一致しない(小さい番号ほど紙が薄い、ということではない)。これは今販売できる和紙の仕入れ先を表しているということである。記事と価格表から見えたものは、坂本さんが和紙の生産地を訪ね歩き、作り手と対話を重ねてきた歴史であり、和紙に対する愛情である。その一方で、修復用和紙に必要なデータを(恐らく)主な買い手である修復関係者に提示したという、和紙の新しい売り方とその姿勢がある。
 坂本さんは店に常駐されてはおらず、国内の何カ所かにある作業場で紙を染めているらしい。お店には週一回くらい顔を出すと、スタッフの方がおっしゃっていた。修復用の白い和紙の話を中心に書いたが、この手染め紙もまた素晴らしいもので、小ぶりのものから壁掛けになるくらいの大きさのものまで扱っている。

図4手染め紙
(画像提供:紙舗直)


 修復には縁がなくても、機会があっったら是非、一度おたずねください。坂本さんが全幅の信頼を置いているであろう、長年お店を切り盛りするスタッフの方々が暖かく迎えてくれる筈です。

図5スタッフルームへの出入り口
(画像提供:紙舗直)


(文:平まどか
平(大)のコピー


●作品紹介〜平まどか制作
写真ノート-1


写真ノート-2


写真ノート-3


写真ノート-4
「写真ノート」
大辻清司著
1989年 美術出版社刊

・ブラデル製本
・山羊半革装 手染め紙装飾
・手染め見返し
・タイトル箔押し:中村美奈子
・制作年 2016年
・215x160x27mm

*大辻清司氏は、ご存知の方も多いと思うが、瀧口修造の実験工房に参加していた。また、筑波大学や桑沢デザイン研究所で永らく、教鞭をとった。
私にとっての写真は、黒白銀塩写真。その黒は、光が銀に閉じ込められた美しさ。

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●ルリユール用語集
ルリユールには、なじみのない用語が数々あります。そこで、frgmの作品をご覧いただく際の手がかりとして、用語集を作成しました。

本の名称
01各部名称(1)天
(2)地
(3)小口(前小口)
(4)背
(5)平(ひら)
(6)見返し(きき紙)
(7)見返し(遊び紙)
(8)チリ
(9)デコール(ドリュール)
(10)デコール(ドリュール)


額縁装
表紙の上下・左右四辺を革で囲い、額縁に見立てた形の半革装(下図参照)。

角革装
表紙の上下角に三角に革を貼る形の半革装(下図参照)。

シュミーズ
表紙の革装を保護する為のジャケット(カバー)。総革装の場合、本にシュミーズをかぶせた後、スリップケースに入れる。

スリップケース
本を出し入れするタイプの保存箱。

総革装
表紙全体を革でおおう表装方法(下図参照)【→半革装】。

デコール
金箔押しにより紋様付けをするドリュール、革を細工して貼り込むモザイクなどの、装飾の総称。

二重装
見返しきき紙(表紙の内側にあたる部分)に革を貼る装幀方法。

パーチメント
羊皮紙の英語表記。

パッセ・カルトン
綴じ付け製本。麻紐を綴じ糸で抱き込むようにかがり、その麻紐の端を表紙芯紙に通すことにより、ミゾのない形の本にする。
製作工程の早い段階で本体と表紙を一体化させ、堅固な構造体とする、ヨーロッパで発達した製本方式。

半革装
表紙の一部に革を用いる場合の表記。三種類のタイプがある(両袖装・額縁装・角革装)(下図参照)【→総革装】。
革を貼った残りの部分は、マーブル紙や他の装飾紙を貼る。

夫婦函
両面開きになる箱。総革装の、特に立体的なデコールがある本で、スリップケースに出し入れ出来ない場合に用いる。

ランゲット製本
折丁のノドと背中合わせになるように折った紙を、糸かがりし、結びつける。背中合わせに綴じた紙をランゲットと言う。
全ての折丁のランゲットを接着したあと、表装材でおおい、装飾を施す。和装本から着想を得た製本形態(下図参照)。

両袖装
小口側の上下に亘るように革を貼る形の半革装(下図参照)。

様々な製本形態
両袖装両袖装


額縁装額縁装


角革装角革装


総革装総革装


ランゲット装ランゲット製本


●本日のお勧め作品は、日和崎尊夫です。
20170203_hiwasaki_04_umihuti日和崎尊夫
「海渕の薔薇」
1972年
木口木版
32.3×18.3cm
Ed.30
サインあり


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ときの忘れものの通常業務は平日の火曜〜土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。

本日の瑛九情報!
〜〜〜
先日は瑛九の最初期の抽象作品(1935年)をご紹介しましたが、それから6年後、具象的な作品を描いています。
抽象から具象へ、そして再び抽象へ。画家の歩みは試行錯誤の連続でした。
瑛九「逓信博物館A」
瑛九「逓信博物館 A
1941年 油彩
46.0×61.1cm
*「瑛九作品集」(日本経済新聞社)42頁所載
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〜〜〜
瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で開催されています(11月22日〜2017年2月12日)。外野応援団のときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。

◆frgmメンバーによるエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」は毎月3日の更新です。

frgmのエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」第27回

和紙とつきあう

 美術・工芸分野で和紙を使っている方も多くおられると思うが、紙を扱うルリユールでも重要な素材であるのは言うまでもない。土佐の和紙である「典具帖(てんぐじょう)」は西欧で絵画修復に用いられているそうだが、書籍修復でも勿論のこと様々な和紙が使われているし、製本時にもカバー等の組み立て作業、折丁の背の修理など、必要不可欠な存在である。
 和紙の三大原料として、雁皮(がんぴ)・楮(こうぞ)・三椏(みつまた)があり、それぞれに繊維の長さなど性質・特性に違いがある。私の場合は、楮を中心として用い、雁皮や三椏の和紙を必要に応じて使っている。また本来の修復等の用途以外に、装飾紙としても使っている。具体的な例として、雁皮を使った作品についてご説明したい。
 西欧におけるルリユールでは、いわば職人的なルリユールと芸術的なルリユールという区別がある。パリの街を歩いていると製本工房を見かけることがある。シボ(表面の凹凸)が小さめでカジュアルな雰囲気のシャグラン(Chagrin)という山羊革と既成のマーブル紙を用いた、フラグムでいうところの「定型製本」を主な仕事とする工房も多く、そこでは製本の技術のみを提供するわけで、いわば「職人仕事」といえる。他方、ルリユールダール(Reliure d’art)と言われる世界では、製本の技術の上にオリジナル装飾を施す製本であり、革・紙以外の異素材を使うこともある。紙も既製品ではなく、製本家が手染めしたオリジナル紙を使うことが多い。私はとりわけ、こういった装飾紙を作ることが好きで、学生の頃から様々な紙作りを試みてきた。
 11月の展覧会のDMに使われた作品では、東京文京区の紙舗「直」という和紙店で取り扱っている修復用の雁皮紙を用いて装飾紙を作った。薄茶色の雁皮は、楮紙と違った透明感があるのが視覚的特徴で、この透明感に惹かれたことがこの装飾紙作りの始まりだった。
 技法は単純で、基本的には紙をアクリル絵の具で染めコラージュするだけだが、紙を丸め皺や折目を作ってから染める、ちぎってあるいはちぎらずにコラージュする、プレスに入れ平滑にした後、紙やすりで表面を粗くしてみる等、私なりに解釈した本の内容をこのような形で表している。紙の元々持っている透明感もさることながら、土台となる洋紙に貼った時に出てくる、ガラスのような透明感がこの装飾紙の魅力である。

zu-1学生時代に、この雁皮を用いて作った最初の装飾紙
Julien Gracq著 ”Balcon en Forêt ” 
「森の木々の間からさす光…」という単純な発想だった


zu-211月の展示作品
吉増剛造著「古代天文台Antique Observatoire」(日仏対訳)
天文台は闇を照らすものだが、光を強調させることで闇の存在を
表したかった、というのは後付けの理由。


画像では(特に私の撮影能力では)残念ながら、この透明感は再現できないが、作るたびに紙を装飾の素材として扱うことの面白さと奥深さを味わっている。
(文:平まどか
平(大)のコピー


●作品紹介〜平まどか制作
HIROSHIMA1958-1


HIROSHIMA1958-2


HIROSHIMA1958-3


HIROSHIMA1958-4
「HIROSHIMA 1958」
港千尋+マリー=クリスティーヌ・ドゥ・ナヴァセル編
エマニュエル・リヴァ写真
 
2008年 インスクリプト刊

・プララポルテ装
・山羊革 手染め紙・仔牛革装飾
・手染め見返し
・タイトル箔押し:平まどか
・制作年 2016年
・215x238x15mm

*アラン・レネの映画「ヒロシマ モナムール(公開時邦題「24時間の情事」)に主演した女優、エマニュエル・リヴァが撮った原爆投下から13年後の広島。まだまだ貧しい日本だが、子供達の笑顔は明るい。
手染め紙はブログでご説明した雁皮を用いたもの。

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●ルリユール用語集
ルリユールには、なじみのない用語が数々あります。そこで、frgmの作品をご覧いただく際の手がかりとして、用語集を作成しました。

本の名称
01各部名称(1)天
(2)地
(3)小口(前小口)
(4)背
(5)平(ひら)
(6)見返し(きき紙)
(7)見返し(遊び紙)
(8)チリ
(9)デコール(ドリュール)
(10)デコール(ドリュール)


額縁装
表紙の上下・左右四辺を革で囲い、額縁に見立てた形の半革装(下図参照)。

角革装
表紙の上下角に三角に革を貼る形の半革装(下図参照)。

シュミーズ
表紙の革装を保護する為のジャケット(カバー)。総革装の場合、本にシュミーズをかぶせた後、スリップケースに入れる。

スリップケース
本を出し入れするタイプの保存箱。

総革装
表紙全体を革でおおう表装方法(下図参照)【→半革装】。

デコール
金箔押しにより紋様付けをするドリュール、革を細工して貼り込むモザイクなどの、装飾の総称。

二重装
見返しきき紙(表紙の内側にあたる部分)に革を貼る装幀方法。

パーチメント
羊皮紙の英語表記。

パッセ・カルトン
綴じ付け製本。麻紐を綴じ糸で抱き込むようにかがり、その麻紐の端を表紙芯紙に通すことにより、ミゾのない形の本にする。
製作工程の早い段階で本体と表紙を一体化させ、堅固な構造体とする、ヨーロッパで発達した製本方式。

半革装
表紙の一部に革を用いる場合の表記。三種類のタイプがある(両袖装・額縁装・角革装)(下図参照)【→総革装】。
革を貼った残りの部分は、マーブル紙や他の装飾紙を貼る。

夫婦函
両面開きになる箱。総革装の、特に立体的なデコールがある本で、スリップケースに出し入れ出来ない場合に用いる。

ランゲット製本
折丁のノドと背中合わせになるように折った紙を、糸かがりし、結びつける。背中合わせに綴じた紙をランゲットと言う。
全ての折丁のランゲットを接着したあと、表装材でおおい、装飾を施す。和装本から着想を得た製本形態(下図参照)。

両袖装
小口側の上下に亘るように革を貼る形の半革装(下図参照)。

様々な製本形態
両袖装両袖装


額縁装額縁装


角革装角革装


総革装総革装


ランゲット装ランゲット製本


●本日のお勧め作品は、ベン・ニコルソンです。
20170103_nicholson_04ベン・ニコルソン
「作品」
1968年
エッチング、鉛筆、ガッシュ、紙
イメージサイズ:30.0x28.0cm
シートサイズ:43.5x37.5cm
サインあり


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本日の瑛九情報!
〜〜〜
東京国立近代美術館は昨日1月2日(月)から開館しています。
瑛九1935-1937闇の中で「レアル」をさがす(表)瑛九1935-1937闇の中で「レアル」をさがす(裏)

本展企画者の大谷省吾さん(同館美術課長)の講演会がありますので、ぜひお出かけください。
「書簡から読み解く 1935 -1937年の瑛九」
2017 年 1 月 7 日[土]14:00-15:30
場所:講堂(地下1階)
※開場は開演30分前、申込不要、聴講無料、先着140名
〜〜〜
瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で開催されています(11月22日〜2017年2月12日)。外野応援団のときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。

◆frgmメンバーによるエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」は毎月3日の更新です。

スタッフSの「港千尋×frgm」ギャラリートーク・レポート

スタッフSの「港千尋×frgm」ギャラリートーク・レポート

読者の皆様こんにちわ。木枯らしとビル風が吹き荒ぶ年の暮れ、着膨れする周囲を尻目に年中同じYシャツチノパン姿で出歩いております、スタッフSこと新澤です。身内に「見てる方が寒い」と文句を言われることはあるものの、諸悪の根源は都心交通の過剰暖房にあると断固主張させていただく所存です。

そのようなどうでもいい主義主張はさておきまして、本日の記事では「ルリユール 書物への偏愛―テクストを変換するもの―」展の最終日11月19日(土)に開催された、写真家・著述家の港千尋先生を招いてのギャラリートークを紹介させていただきます。

01



ルリユール展GT_01トーク前に作品を見て回る港千尋先生

前回の「光嶋裕介新作展 〜和紙に挑む〜 幻想都市風景」のギャラリートークでお招きした松家仁之さんは初対面でしたが、今回ご来廊いただいた港千尋先生も展示作家である造本作家グループLes fragments de M(略称frgm)の皆様のご要望でお招きしたものの、亭主はじめ画廊スタッフとはギャラリートーク当日が初顔合わせでした。

ルリユール展GT_02恒例行事・亭主の前語り。
今回のお題は港先生の著書にパリの版画工房が登場することから、日本の石版画について。

トークはまずは港先生とfrgmの皆さんの紹介から始まったのですが、多摩美術大学美術学部情報デザイン学科教授、第52回ヴェネチア・ビエンナーレ美術展日本館の展示企画コミッショナー、あいちトリエンナーレ2016の芸術監督を務め、写真家・評論家して多彩な活動をされる港先生もさることながら、frgmの皆さんもインターネットも普及していない時代に気持ち一つで異国の地に飛び立ち、言葉の壁に苦労されながらも技術を身に着けられた方ばかりで、かつてフランスに住みながらもフランス語に恐れをなして英国の全寮制学校に逃げ込んだ身としては、その熱意には脱帽する他ありませんでした。

トークの本題は港先生が長らく取り組んできた「記憶」というキーワードを基に語っていただき、亭主が前語りで挙げたパリ14区の石版画工房の話から、閉鎖前の国立印刷所の見学で見ることができた印刷の歴史、その風景を写した写真集の中で触れた日本の活字の話から、大日本印刷で日本活字のルーツ的存在である秀英体の活版印刷部門に招かれたことなどを始め、フランス国立印刷所の仕事の一つにルリユールの制作があることや、美術品と言っていい制作過程や結果を持ちながら、それ以外の「記憶」である書籍というものがなければ成り立たない特異性について等々、最後には来場者の方々からの質問にも密にお答えいただき、非常に濃い時間をご提供いただきました。

ルリユール展GT_04トーク後の懇親会。ときの忘れもの初の製本の展覧会でしたが、遠方からのお客様も多く、今後の展開を期待させる内容でした。

ルリユール展GT_05二次会ではご来場いただいた和光大学の三上豊先生や建築評論家の植田実先生も交えて増々会話が弾み、楽しい一時でございました。

ルリユール展GT_03トーク後恒例の集合写真。

(しんざわ ゆう)

■港 千尋(みなと ちひろ 1960年9月25日〜)
神奈川県藤沢市出身の写真家・写真評論家(著述家)。多摩美術大学美術学部情報デザイン学科教授。フランス在住。「群衆」「移動」などをテーマに写真を撮りながら、多彩な評論を行う。2007年6〜11月、イタリアで行われたヴェネツィア・ビエンナーレでは、日本館コミッショナーを務めた。2014年8月1日には、あいちトリエンナーレ2016の芸術監督に就任。タスマニアの美術館、Museum of Old and New Art監修。
2006年〈市民の色〉で伊奈信男賞受賞。2007年第52回ヴェネチア・ビエンナーレ美術展における日本館の展示企画コミッショナーに就任。著書に『記憶――創造と想起の力』(講談社、サントリー学芸賞)、『第三の眼』(廣済堂出版社)、『遠心力』(白水社)、『自然 まだ見ぬ記憶へ』(NTT出版)、『洞窟へ――心とイメージのアルケオロジー』(せりか書房)、『影絵の戦い』(岩波書店)、写真集『瞬間の山』、『文字の母たちLe Voyage Typographique』(インスクリプト)、『In-between2 フランス、ギリシャ』(EU・ジャパンフェスト日本委員会)など多数。

本日の瑛九情報!
〜〜〜
今回の近美の瑛九展は作家のデビューした前後の1935年から1937年のフォトデッサン、コラージュに焦点をあてた展示ですが、晩年の点描作品も出品されています。
近美瑛九「田園」左から「田園 1959」「午後(虫の不在) 1958」「青の中の丸 1958」「れいめい 1957」
写真がピンボケですいませんが、中でも見ごたえがあるのが左端の120号の大作・油彩「田園」。
かつては私たちの画廊で展示したこともある最晩年の傑作です。

この「田園」は近美の所蔵ではなく寄託作品で、所有者はあの「なんでも鑑定団」に出演したKさんです。〜〜〜
瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で始まりました(11月22日〜2017年2月12日)。ときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。

frgmのエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」第26回

「ルリユール 書物への偏愛ーテクストを変換するもの」展と

フラグマン・ドゥ・エムによるルリユールの企画展が11月8日から11月19日に開催されました。
 会期中には多くの方にお越しいただき、作品をご覧いただきながら直接お話をすることができて大変有意義な時間を持つことができました。ご来訪いただいた皆様、どうもありがとうございました。
 また、ルリユールの企画展という、日本では希少な企画展示の機会をくださった「ときの忘れもの」さんには改めて一同深く感謝しています。
 この原稿を書いている現在は、実はまだ会期中の中程なのですが、ご来客のみなさんにご感想や質問をいただき、展示会場には充実した時間が流れています。初めて革工芸のルリユール作品に接したという方も多く、熱心に質問してくださってとても嬉しく思います。中には技法について鋭い質問もあり、どきどきすることもありました。お話しながら日本ではまだまだ認知度が低いルリユールをまず知っていただくことが何よりも必要だと改めて感じています。
 また、最終日には、写真家の港千尋氏によるトーク・イベントも行われ、より充実した展覧会となることでしょう。

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 港氏は、グローバルなフィールドワークによる写真と評論で広く知られた方ですが、その写真そして著書で何よりも印象的なのは対象物に注がれる眼差しの在り方です。
 『記憶ー「想像」と「想起」の力』で語られているー(人間の)記憶は、文字や数字や信号のように書き込まれ保存されているものではなく、われわれが生きているすべての瞬間に、刻々と変化しながら現出するーは、意識しているかどうかは別として、たぶん誰もがなんとなく実感している現象ではないでしょうか。
 写真にはまったく門外漢である私が港氏の写真集に初めて接したのは「文字の母たちーLe Voyage Typographique 」を通じてでした。当時、西洋古版本を学習し始めた所で、活字についてしっかり調べたいと資料を漁っている内になぜか遭遇しました。

zu2『文字の母たちーLe Voyage Typographique』
港千尋
インスクリプト 2007年


 2006年に(事実上はほぼ)閉鎖されたと言っていいフランス国立印刷所の内部と、縮小されたとはいえ現在も存在する活字彫刻師の姿と活字の群れを撮影したこの写真集は、「活字を撮した写真」という不思議さとともに、失われつつあるものへのノスタルジーは感じられるけれどもそれとは微妙に違う距離も感じられて、名状しがたい感銘を受けたのでした。
 日頃から書物が持つテクスト以外のマテリアルな側面、それは印刷、(刷られるところの)紙、活字、版面、版画、タイトル、そして製本と表紙(!)ーに強く引きつけられている自分としては、ガラモン活字が過去に実際に使われ多くの印刷が行われたこの印刷所の内部に潜入したかのような気になり幸福な気持ちもしたのでした。

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(文:市田 文子)
市田(大)のコピー


●作品紹介〜市田文子制作
市田7-1


市田7-2
Egarements chez Louis Medard
Lunel
 
2006年 限定150部のうち71番

・水牛革総革装
・綴じつけ製本
・スエード革見返し三重装 
・タイトル箔印刷
・210×300×22mm
・2013年制作

こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください
ときの忘れものの通常業務は平日の火曜〜土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。

●ルリユール用語集
ルリユールには、なじみのない用語が数々あります。そこで、frgmの作品をご覧いただく際の手がかりとして、用語集を作成しました。

本の名称
01各部名称(1)天
(2)地
(3)小口(前小口)
(4)背
(5)平(ひら)
(6)見返し(きき紙)
(7)見返し(遊び紙)
(8)チリ
(9)デコール(ドリュール)
(10)デコール(ドリュール)


額縁装
表紙の上下・左右四辺を革で囲い、額縁に見立てた形の半革装(下図参照)。

角革装
表紙の上下角に三角に革を貼る形の半革装(下図参照)。

シュミーズ
表紙の革装を保護する為のジャケット(カバー)。総革装の場合、本にシュミーズをかぶせた後、スリップケースに入れる。

スリップケース
本を出し入れするタイプの保存箱。

総革装
表紙全体を革でおおう表装方法(下図参照)【→半革装】。

デコール
金箔押しにより紋様付けをするドリュール、革を細工して貼り込むモザイクなどの、装飾の総称。

二重装
見返しきき紙(表紙の内側にあたる部分)に革を貼る装幀方法。

パーチメント
羊皮紙の英語表記。

パッセ・カルトン
綴じ付け製本。麻紐を綴じ糸で抱き込むようにかがり、その麻紐の端を表紙芯紙に通すことにより、ミゾのない形の本にする。
製作工程の早い段階で本体と表紙を一体化させ、堅固な構造体とする、ヨーロッパで発達した製本方式。

半革装
表紙の一部に革を用いる場合の表記。三種類のタイプがある(両袖装・額縁装・角革装)(下図参照)【→総革装】。
革を貼った残りの部分は、マーブル紙や他の装飾紙を貼る。

夫婦函
両面開きになる箱。総革装の、特に立体的なデコールがある本で、スリップケースに出し入れ出来ない場合に用いる。

ランゲット製本
折丁のノドと背中合わせになるように折った紙を、糸かがりし、結びつける。背中合わせに綴じた紙をランゲットと言う。
全ての折丁のランゲットを接着したあと、表装材でおおい、装飾を施す。和装本から着想を得た製本形態(下図参照)。

両袖装
小口側の上下に亘るように革を貼る形の半革装(下図参照)。

様々な製本形態
両袖装両袖装


額縁装額縁装


角革装角革装


総革装総革装


ランゲット装ランゲット製本


●本日のお勧め作品は、瀧口修造です。
20161203_takiguchi2014_I_34瀧口修造
「I-34」
水彩、インク、紙
イメージサイズ:34.2×23.6cm
シートサイズ :35.7×25.1cm


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ときの忘れものの通常業務は平日の火曜〜土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。

本日の瑛九情報!
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しばしば画家の出発は、秘かに孤独に始まり、孤独に終る……というのも、つい空語に陥りやすい自由というものを心に抱いての独り旅であるからではあるまいか。
瑛九はけっしていわゆる孤絶の人なぞではなかった。いつも社会にむかってひらかれた心を持ちつづけたといってよいだろう。ただわが国の画壇というものの体質にはついになじまず、反撥しつづけた。瑛九は五〇歳を待たず惜しくも世を去ったけれど、多くのみずみずしい仕事、しかも先駆的な仕事を残している。そしてつねに若く、汚れを好まぬ人々の共感をえつつある。瑛九は歩みつづけている。瑛九が瑛九らしくあることがいかに大切なことであるか、私はいよいよ痛感するばかりである。

瀧口修造【瑛九の訪れ】小田急グランドギャラリー『現代美術の父 瑛九展』図録1979年6月より)〜〜〜
瑛九の良き理解者であり「瑛九の会」呼びかけ人でもあった瀧口修造が書いた七つの文章をご紹介しています。
瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で始まりました(11月22日〜2017年2月12日)。ときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。

◆frgmメンバーによるエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」は毎月3日の更新です。

「ルリユール 書物への偏愛展」開催中

ただいま画廊では「ルリユール 書物への偏愛展」を開催しています。

初日の午前中にいつも展覧会の撮影をお願いしているタケミアートフォトスの皆さんにいつもよりはたくさんのカットを撮影していただきました。
まさに書物の小宇宙がきらきらと輝いている展示です。

亭主はじめ主力スタッフは台北です。
画廊には留守番のスタッフたちと、frgmの羽田野麻吏さん、平まどかさん、市田文子さん、中村美奈子さんが交替でつめています。
どうぞお出かけください。

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●本日のお勧め作品は、羽田野麻吏です。
羽田野-十二羽田野麻吏
アルチュル・ランボオ/小林秀雄訳 『地獄の季節』
2013年制作
総パーチメント二重装 パッセカルトン
パーチメントに駝鳥革・牛革・染め紙のモザイク
牛革・染め紙の見返し
天パラジウム
夫婦箱
タイトル箔押し:中村美奈子
サイズ:201×153×26mm

*書籍概要
1930年 白水社刊 初版
装幀: 佐野繁次郎

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※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください


◆ときの忘れものは「ルリユール 書物への偏愛―テクストを変換するもの―展」を開催しています。
会期:2016年11月8日[火]〜11月19日[土] *日曜、月曜、祝日休廊
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造本作家グループLes fragments de M(略称frgm)は2011年10月、三人の製本家と一人の箔押し師が集まり、ルリユールをもっと多くの方々に知っていただき、より身近なものとして慈しんでもらうことを願い、活動を始めました。
メンバーは羽田野麻吏さん、平まどかさん、市田文子さん、中村美奈子さんで、2014年11月よりブログでfrgmのエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」を連載しています。
「ルリユール」とはフランス語で「製本」を意味し、書店で売られているいわゆる機械製本も含める語ではありますが、一方で工芸としての製本を強く想起する言葉として、フランス語圏の国々では使われています。工芸としての製本とは、読書家・愛書家が自らの蔵書を製本家に依頼して、世界に一つの作品に仕立て直す(具体的には山羊革や仔牛革などを表装材に用い、その上に革や他の素材による)装飾を施していきます。
本展ではfrgm皆さんのルリユール作品約35点をご覧いただきます。
●イベントのご案内
展覧会最終日の11月19日(土)19時より、港千尋さん(写真家、著述家)を招いてギャラリートークを開催します(要予約/参加費1,000円)。
※必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記の上、メールにてお申込ください。
E-maii. info@tokinowasuremono.com

「ルリユール 書物への偏愛展―テクストを変換するもの―」11月8日〜11月19日

ときの忘れものでは、2016年11月8日[火]〜11月19日[土]まで「ルリユール 書物への偏愛―テクストを変換するもの―展」を開催します(日曜、月曜、祝日休廊)。
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造本作家グループLes fragments de M(略称frgm)の皆さんの展覧会「ルリユール 書物への偏愛」を開催します。
frgmは2011年10月、三人の製本家と一人の箔押し師が集まり、ルリユールをもっと多くの方々に知っていただき、より身近なものとして慈しんでもらうことを願い、活動を始めました。
メンバーは羽田野麻吏さん、市田文子さん、平まどかさん、中村美奈子さんです。
「ルリユール」とはフランス語で「製本」を意味し、書店で売られているいわゆる機械製本も含める語ではありますが、一方で工芸としての製本を強く想起する言葉として、フランス語圏の国々では使われています。工芸としての製本とは、読書家・愛書家が自らの蔵書を製本家に依頼して、世界に一つの作品に仕立て直す(具体的には山羊革や仔牛革などを表装材に用い、その上に革や他の素材による)装飾を施していきます。
本展ではfrgm皆さんのルリユール作品約35点をご覧いただきます。

●イベントのご案内
展覧会最終日の11月19日(土)19時より、港千尋さん(写真家、著述家)を招いてギャラリートークを開催します(要予約/参加費1,000円)。
※必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記の上、メールにてお申込ください。
E-maii. info@tokinowasuremono.com

●エッセイ連載のお知らせ
2014年11月から、frgmの皆さんによるエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」を連載しています。毎月3日更新です。
こちらも合わせてご覧ください。

■羽田野麻吏 Mari HATANO
製本家。「栃折久美子ルリユール工房」エコルプログラムにて製本工芸を学ぶ。 2003年よりアトリエコリルスとし注文制作・製本教室を始める。
個展「le greal」I・II・III 書肆啓祐堂
個展「dix mésangettes 10篇の詩のための秘匿箱」clement salon*
ARA国際製本美術フォーラム第6回より参加
2000年 エストニア国際製本展「Golden Book」受賞
2005年 Concours Pointe de Paris の42冊に選出
2006年 Double Bush Binding 豪・日・仏巡回展

羽田野-4出品No.4)
羽田野麻吏

・2016年制作
・総革二重装
・足付き製本
・夫婦函
・箔押し:中村美奈子
・表紙の素材・手法:山羊革と駝鳥革に蛙革・胃袋革・手染め紙のデコール
・表紙ウラと本文側の見返し:仔牛革・手染め紙・蛙革/手染め紙
・310×208×5mm
書籍データ:
MAX ERNST『PARAMYTHES』
1967年
LE POINT CARDINAL PARIS 刊


■市田文子 Fumiko ICHIDA
製本家。U.C.A.D(パリ工芸製本専門学校)、ヴェジネ市立製本学校で製本、書物修復を学ぶ。 2002年よりアトリエ・アルドを開き注文制作、ワークショップ、製本教室を始める。
個展「書物のつくり- Texte, Corps d'ouvrage, Structure」GALLERY北野坂
2007年 限定本「中原中也詩集」 atelier ALDE刊行 刊行記念展示「中原中也を綴じる−テクストと繋がるルリユール」アトリエ箱庭
イタリア国際ルリユール展 "L’Infinito"「100人の匠」に入選
イタリア国際ルリユール 展 "Il Cantico delle Creature"「100人の匠」に入選
2006年 Double Bush Binding 豪・日・仏巡回展

市田五出品No.20)
市田文子

・2015年制作
・アクリル表紙
・ランゲット製本
・革函
・表紙の素材・手法:アクリルに箔押のデコール
・221×171×20mm
書籍データ:
ポール・エリュアール『Les Malheurs des Immortels (神々の不幸)』
1922年
Edition de la Revue Fontaine, Paris 刊
初版


■平まどか Madoka TAIRA
製本家。2000年ベルギー国立ラカンブル高等視覚芸術学校製本・ドリュール科卒業。 2000-2001年 同上校修復科紙資料部門で研修。 現在、池袋コミュニティカレッジ内「ルリユール工房」講師、及び自宅工房での製本教室主宰。
個展「Madoka Taira Exposition –Reliure d’art-」森岡書店
1999年 ベルギーフランス語圏共同体政府コレクション収蔵
2001年 グループ展「Neuf Ecoles des Arts du livre exposent leurs reliures」 ヨーロッパ4カ国巡回
2006年 Double Bush Binding 豪・日・仏巡回展
2009年 Designer Bookbinders(英国) 国際コンペティション展示作品入選

平作品2出品No.26)
平まどか

・2016年制作
・総革装
・プラ・ラポルテ製本
・夫婦函
・箔押し:中村美奈子
・表紙の素材・手法:仔牛革に仔牛革のデコール
・表紙ウラと本文側の見返し:手染め紙
・229x178x11mm
書籍データ:
瀧口修造『三夢三話』
1980年
書肆山田 刊


■中村美奈子 Minako NAKAMURA
箔押し師。U.C.A.D(パリ工芸製本専門学校)で製本・箔押しを学ぶ。 その後、ヴェジネ市立製本学校にて箔押しを専門的に習得し帰国。 2006年より天金と箔押しを受注制作している。

中村作品1-a出品No.38)
中村美奈子

「文鎮」(参考出品)
・2016年制作
・鉄塊に山羊革、金箔とパラジウム箔での箔押し
・上部と下部に真鍮ワイヤー
・箔押しされているテクスト:William Blake「Auguries of Innocence」より引用


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※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください

frgm公式サイト:http://www.frgm-reliure.jp/

frgmのエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」第25回

試練の時―卒業審査に思う

 歳を重ねるごとに、時間が過ぎるのが早くなる。ルリユールの勉強を終え、ベルギーから帰国して早いもので15年が過ぎた。この間にどれだけのことを成し遂げたかと言えば、内心忸怩たる思いはあるが、それはさておき、既に若くない年齢で経験した外国での体験は、その後の人生観に強く影響を与えるものだった。今回は、滞在中の数々のエピソードの中で、学業のハイライトとも言える卒業審査について書いてみたい。
 私が通ったラカンブル国立高等視覚芸術学校は五年制の美術学校で、当時は一年生から四年生まではアトリエの授業とは別に、教養科目や他のアトリエと合同の実技科目があった。年次が上がっていくに従い科目数が減り、五年生はアトリエの作業のみとなる。毎年9月終わりから実質的な新学期が始まり、早いアトリエでは5月中、遅いところでは6月末に審査があった。ルリユールは毎年、6月25日前後に審査が行われ、一年間に10〜12冊ほどを仕上げていた。3月末から4月中旬の間に復活祭の休暇が2週間あり、移動祭日である復活祭がよほど遅くない限り、休暇後に年末試験があったので、四年生までは5月・6月が大スパート期であった。

zu-1“ラカンブル” 1926年、建築家・デザイナーであるアンリ・ヴァンデ・ヴェルデにより創立。メインの校舎は1700年代に建てられた修道院の建物を改修して使用している。


 朝9時から18時までしかアトリエを使えないシステムだったから、18時になると荷物を一杯背負って自宅に戻り、作業を続ける。四年生まではタイトルが入っていなくても審査に出せたが、五年生の卒業審査では全てタイトルを入れて出すのが不文律になっていた。とはいえ、タイトルの有無は評価の対象外だったので、自分で押す自信のない学生は専門家に押してもらっていた。私はタイトル押しも自分で行っていたので、さらにスケジュールはタイトだった。
 審査当日は朝9時までに、与えられたスペースに展示をして審査員を待つ。当日朝にプレスから本を出したり、デコールの仕上げをする為に電熱器を温める、などは毎年見られる光景で、卒業生からも「まあ、伝統よね」と言われていた。一旦、校長室に集まった審査員がいつ訪れるか、斥候を買って出る学生が必ず一人はいて、彼(大体が男子学生)から「来た!」と連絡が入ると緊張はピークに達する。審査員は学内・外から選ばれた10人くらい。アトリエの教授達は審査員ではないが、成績を決める為のディスカッションには加わる。メンバーには、製本家、ルリユールに係わる学芸員、ルリユールと関連がない評論家やジャーナリストなども含まれており、まったく学生に質問をせず各机を廻っては黙々と評価表をつける審査員もいる中で、気さくに話しかけてくる人も意地悪な質問をするシニカルな審査員もおり、気が抜けない。
 一通り見てまわった審査員は校長室に戻り、全員で成績を決める。審査員が去った後は、一般の人達が通常の展覧会の様に作品を見ることができる。学年末審査を見た愛書家から注文が入ることもあり、私も卒業の時点で数人から注文を受けていた。やがて、校長室に集まるようにと指示が入るので、学生全員が赴く。一年生から順に成績が読み上げられ、四年生まではパーセンテージで評価される。五年生の卒業時は数字ではなく、なんらかの文言が付く。最上が”avec grande distinction”、以下”avec distinction”、”avec satisfaction”となり、なにも付かない「ただの卒業」と続く。
 ルリユールのアトリエでは一年生で60数パーセントくらいの評価が付くことが多く、年次が上がるに従い成績が良くなっていく、というのが言わば「正統」な道筋で、私の場合もそのように進んでいった。となると、五年生の目標はおのずと決まり、最終学年でのプレッシャーというのは並大抵ではない。実際、三十代からの持病である、ストレス大敵の気管支喘息が5月末から出て、薬を飲みながら一日も休まず作業したことを思い出す。日本で美術大学を卒業された方々には、このようなプレッシャーは当然のことかもしれない。自分の表現を世に問うという覚悟を持っていれば、卒業までには度胸もつくだろう。私の場合は、それまでの社会人生活ではなかったこととして、この時の経験がその後の「試練」に向き合う礎になったのだと、徐々に薄れていく当時の思い出の中で、これだけは鮮やかに心に刻まれている。

zu-2卒業審査風景1
審査結果発表後のほっとした状態


*****

 来る11月8日(火)から11月19日(土)まで、レ・フラグマン・ドゥ・エムの展覧会を「ときの忘れもの」にて開催していただくことになりました。ユニットとして活動を開始してから四年、メンバーそれぞれの想いに違いはあるかもれませんが、このような機会を持てたことは、全員の大いなる喜びです。是非、多くの方々にご覧いただき、様々なご意見・ご感想を賜りたく、ここにお願い申し上げます。

(文・平まどか)
平(大)のコピー


●作品紹介〜平まどか制作
Taira7-1


Taira7-2


Taira7-3
『DIOTIME ET LES LIONS』
Henry Bauchau著
 
1991年 ACTES SUD刊

・ランゲット製本
・山羊革 手染め紙
・手染め見返し
・タイトル箔押し:中村美奈子
・2013年制作
・190x119×12mm

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ときの忘れものの通常業務は平日の火曜〜土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。

●ルリユール用語集
ルリユールには、なじみのない用語が数々あります。そこで、frgmの作品をご覧いただく際の手がかりとして、用語集を作成しました。

本の名称
01各部名称(1)天
(2)地
(3)小口(前小口)
(4)背
(5)平(ひら)
(6)見返し(きき紙)
(7)見返し(遊び紙)
(8)チリ
(9)デコール(ドリュール)
(10)デコール(ドリュール)


額縁装
表紙の上下・左右四辺を革で囲い、額縁に見立てた形の半革装(下図参照)。

角革装
表紙の上下角に三角に革を貼る形の半革装(下図参照)。

シュミーズ
表紙の革装を保護する為のジャケット(カバー)。総革装の場合、本にシュミーズをかぶせた後、スリップケースに入れる。

スリップケース
本を出し入れするタイプの保存箱。

総革装
表紙全体を革でおおう表装方法(下図参照)【→半革装】。

デコール
金箔押しにより紋様付けをするドリュール、革を細工して貼り込むモザイクなどの、装飾の総称。

二重装
見返しきき紙(表紙の内側にあたる部分)に革を貼る装幀方法。

パーチメント
羊皮紙の英語表記。

パッセ・カルトン
綴じ付け製本。麻紐を綴じ糸で抱き込むようにかがり、その麻紐の端を表紙芯紙に通すことにより、ミゾのない形の本にする。
製作工程の早い段階で本体と表紙を一体化させ、堅固な構造体とする、ヨーロッパで発達した製本方式。

半革装
表紙の一部に革を用いる場合の表記。三種類のタイプがある(両袖装・額縁装・角革装)(下図参照)【→総革装】。
革を貼った残りの部分は、マーブル紙や他の装飾紙を貼る。

夫婦函
両面開きになる箱。総革装の、特に立体的なデコールがある本で、スリップケースに出し入れ出来ない場合に用いる。

ランゲット製本
折丁のノドと背中合わせになるように折った紙を、糸かがりし、結びつける。背中合わせに綴じた紙をランゲットと言う。
全ての折丁のランゲットを接着したあと、表装材でおおい、装飾を施す。和装本から着想を得た製本形態(下図参照)。

両袖装
小口側の上下に亘るように革を貼る形の半革装(下図参照)。

様々な製本形態
両袖装両袖装


額縁装額縁装


角革装角革装


総革装総革装


ランゲット装ランゲット製本

◆ときの忘れものは「ルリユール 書物への偏愛―テクストを変換するもの―展」を開催します。
会期:2016年11月8日[火]〜11月19日[土] *日曜、月曜、祝日休廊
reliure_DM
造本作家グループLes fragments de M(略称frgm)は2011年10月、三人の製本家と一人の箔押し師が集まり、ルリユールをもっと多くの方々に知っていただき、より身近なものとして慈しんでもらうことを願い、活動を始めました。
メンバーは羽田野麻吏さん、平まどかさん、市田文子さん、中村美奈子さんで、2014年11月よりブログでfrgmのエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」を連載しています。
「ルリユール」とはフランス語で「製本」を意味し、書店で売られているいわゆる機械製本も含める語ではありますが、一方で工芸としての製本を強く想起する言葉として、フランス語圏の国々では使われています。工芸としての製本とは、読書家・愛書家が自らの蔵書を製本家に依頼して、世界に一つの作品に仕立て直す(具体的には山羊革や仔牛革などを表装材に用い、その上に革や他の素材による)装飾を施していきます。
本展ではfrgm皆さんのルリユール作品約35点をご覧いただきます。
●イベントのご案内
展覧会最終日の11月19日(土)19時より、港千尋さん(写真家、著述家)を招いてギャラリートークを開催します(要予約/参加費1,000円)。
※必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記の上、メールにてお申込ください。
E-maii. info@tokinowasuremono.com

●本日のお勧め作品は、恩地幸四郎です。
20161105_onchi_14_yokushitu-gozen恩地孝四郎
「浴室午前」
1928年
木版(色)
21.0×14.0cm


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※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください
ときの忘れものの通常業務は平日の火曜〜土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。

◆ときの忘れもののブログは下記の皆さんのエッセイを連載しています。
 ・大竹昭子のエッセイ「迷走写真館 一枚の写真に目を凝らす」は毎月1日の更新です。
 ・frgmメンバーによるエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」は毎月3日の更新です。
 ・夜野悠のエッセイ「書斎の漂流物」は毎月5日の更新です。
 ・笹沼俊樹のエッセイ「現代美術コレクターの独り言」はしばらく休載します。
 ・杉山幸一郎のエッセイ「幸せにみちたくうかんを求めて」は毎月10日の更新です。
 ・芳賀言太郎のエッセイ「El Camino(エル・カミーノ) 僕が歩いた1600km」は毎月11日の更新です。
 ・普後均のエッセイ「写真という海」は毎月14日の更新です。
 ・野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」は毎月15日の更新です。
 ・小林紀晴のエッセイ「山の記憶」は毎月19日の更新です。
 ・藤本貴子のエッセイ「建築圏外通信」は毎月22日の更新です。
 ・八束はじめ・彦坂裕のエッセイ「建築家のドローイング」(再録)は毎月24日の更新です。
 ・小林美香のエッセイ「写真集と絵本のブックレビュー」は毎月25日の更新です。
 ・スタッフSの「海外ネットサーフィン」は毎月26日の更新です。
 ・森本悟郎のエッセイ「その後」は毎月28日の更新です。
 ・光嶋裕介のエッセイ「和紙に挑む」は毎月30日の更新です。
 ・植田実のエッセイ「美術展のおこぼれ」は、更新は随時行います。
  同じく植田実のエッセイ「生きているTATEMONO 松本竣介を読む」と合わせお読みください。
  「本との関係」などのエッセイのバックナンバーはコチラです。
 ・中村茉貴のエッセイ「美術館に瑛九を観に行く」は随時更新します。
 ・飯沢耕太郎のエッセイ「日本の写真家たち」英文版とともに随時更新します。
 ・深野一朗のエッセイは随時更新します。
 ・「久保エディション」(現代版画のパトロン久保貞次郎)は随時更新します。
 ・石原輝雄のエッセイ「マン・レイへの写真日記」は終了しました。
 ・荒井由泰のエッセイ「いとしの国ブータン紀行」は終了しました。
 ・森下泰輔のエッセイ「戦後・現代美術事件簿」は終了しました。
 ・「殿敷侃の遺したもの」はゆかりの方々のエッセイや資料を随時紹介します。
 ・「オノサト・トシノブの世界」は円を描き続けた作家の生涯と作品を関係資料や評論によって紹介します。
 ・「瀧口修造の世界」は造形作家としての瀧口の軌跡と作品をテキストや資料によって紹介します。
土渕信彦のエッセイ「瀧口修造とマルセル・デュシャン」、「瀧口修造の箱舟」と合わせてお読みください。
 ・「関根伸夫ともの派」はロスアンゼルスで制作を続ける関根伸夫と「もの派」について作品や資料によって紹介します。
 ・「現代版画センターの記録」は随時更新します。
今までのバックナンバーの一部はホームページに転載しています。

frgmのエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」第24回

本を巡る旅 − その3

マインツで生徒さん4人と待ち合わせ、ライプツィヒまで更に欲張った旅が続きます。大規模なストライキに見舞われワイマールでの1日が抜け落ち、アンナ・アマリア大公妃図書館などを見逃したのは残念でしたが、その日の夕食の皿に不意に残像が浮かぶほどの印刷機や活字を見たと思います。

私は二度目のマインツですが、前回気付かなかった聖ボニファティウスの銅像をマルクト広場で発見。

zu-1マルクト広場の聖ボニファティウス像


残念ながら手にした聖書の背は見えませんが、8世紀にイギリスからドイツに布教に来た聖ボニファティウスが所持していた本が、支持体を用いた現存最古の冊子体だという説がありますので、「此処におわす御方を何方と・・・」と生徒さんらに撮影を促し、早足でグーテンベルク博物館へ向かいます。言わずもがなのインキュナブラの数々の他、花ぎれや製本構造のモデルも充実しており、本日の記憶容量ギリギリまで見た後は、現在は州立のワイン販売所となっているエーベルバッハ修道院で締めくくりました。
「薔薇の名前」の書写室の撮影に使われた12世紀創立のシトー派修道院ですから、ホテルで飲むワイン選びに浮かれていても本の話題からは離れません。

zu-242行聖書印刷体験を勝ち取り、披露する男性


zu-3綴じや花きれのモデル


マインツから小一時間のオッフェンバッハにあるクリングスポールは、1953年に設立された、主に20世紀以降の本とタイプフェイスに関する芸術・デザインの博物館です。

zu-4クリングスポール博物館 (オッフェンバッハ)


学芸員の方をご紹介いただき閉架資料を見せて頂くことになっており、挨拶が済み次第、全員持参の白手袋にマスク姿で待ち構えます。製本の一行だという事で、先ずはルリユールとアーティストブックをご用意して下さっていました。
ルリユールは背やコワフの形などの違いが興味深く、中には本文が羊皮紙に手書きというものもあり、皆で取り囲んで、一歩下がって眺めたかと思えば、本の間近に顔を寄せ頷き合い撮影しと、見入り我に返りを繰り返し、気が付けば開館時から早、昼時といった具合でした。ルリユールされたクラナッハプレスのハムレットには雀躍、手に取って隅々まで見ることができたのは格別の体験でした。
また、アーティストブックには、日本滞在中に制作された日本語を使った作品も数点あり、作者にとっての母語と、アルファベットでは無い外国語で組まれた紙面の両方を、並べて見る機会を得ました。

zu-5『Hamlet』Harry Graf Kessler, Eric Gill, Edward Johonston,
Edward Gordon Craig 1929年 Der Crannach Presse
(「タイポグラフィ 2つの潮流」展カタログより)


zu-6Heiko Michael Hartman,『Im Hochaus』Tokyo, 2011
(「Art & Métiers du Livre」308号より)


一冊一冊、それぞれの佇まいから、表紙を開く僅かの時間に感じる重さ、めくる頁のしなり具合、文字の黒味と余白の白さといったものなどに集中して、本そのものを文字通り体験することが出来たのは、よく知られたタイトル以外分からないドイツ語のお蔭です。

(文・羽田野麻吏)
羽田野(大)のコピー


●作品紹介〜羽田野麻吏制作
7-1


7-2


7-3
『LE TEMPS DE LE DIRE』
ROBERT MARTEAU

銅版一葉: HECTOR SAUNIER
COMMUNE MAAESURE 1999年
限定100部のうち31番

・総山羊革装 足付き製本
・山羊革・仔牛革のモザイクと真鍮棒のデコール
・山羊革・仔牛革と染め紙の見返し
・天染め
・タイトル箔押し:芦沢博美
・函
・2001年制作
・315×136×12mm

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●ルリユール用語集
ルリユールには、なじみのない用語が数々あります。そこで、frgmの作品をご覧いただく際の手がかりとして、用語集を作成しました。

本の名称
01各部名称(1)天
(2)地
(3)小口(前小口)
(4)背
(5)平(ひら)
(6)見返し(きき紙)
(7)見返し(遊び紙)
(8)チリ
(9)デコール(ドリュール)
(10)デコール(ドリュール)


額縁装
表紙の上下・左右四辺を革で囲い、額縁に見立てた形の半革装(下図参照)。

角革装
表紙の上下角に三角に革を貼る形の半革装(下図参照)。

シュミーズ
表紙の革装を保護する為のジャケット(カバー)。総革装の場合、本にシュミーズをかぶせた後、スリップケースに入れる。

スリップケース
本を出し入れするタイプの保存箱。

総革装
表紙全体を革でおおう表装方法(下図参照)【→半革装】。

デコール
金箔押しにより紋様付けをするドリュール、革を細工して貼り込むモザイクなどの、装飾の総称。

二重装
見返しきき紙(表紙の内側にあたる部分)に革を貼る装幀方法。

パーチメント
羊皮紙の英語表記。

パッセ・カルトン
綴じ付け製本。麻紐を綴じ糸で抱き込むようにかがり、その麻紐の端を表紙芯紙に通すことにより、ミゾのない形の本にする。
製作工程の早い段階で本体と表紙を一体化させ、堅固な構造体とする、ヨーロッパで発達した製本方式。

半革装
表紙の一部に革を用いる場合の表記。三種類のタイプがある(両袖装・額縁装・角革装)(下図参照)【→総革装】。
革を貼った残りの部分は、マーブル紙や他の装飾紙を貼る。

夫婦函
両面開きになる箱。総革装の、特に立体的なデコールがある本で、スリップケースに出し入れ出来ない場合に用いる。

ランゲット製本
折丁のノドと背中合わせになるように折った紙を、糸かがりし、結びつける。背中合わせに綴じた紙をランゲットと言う。
全ての折丁のランゲットを接着したあと、表装材でおおい、装飾を施す。和装本から着想を得た製本形態(下図参照)。

両袖装
小口側の上下に亘るように革を貼る形の半革装(下図参照)。

様々な製本形態
両袖装両袖装


額縁装額縁装


角革装角革装


総革装総革装


ランゲット装ランゲット製本


◆ときの忘れものでは、frgmの皆さんによる展覧会「ルリユール 書物への偏愛」を今秋11月に開催します
会期:2016年11月8日(火)〜11月19日(土)

◆frgmメンバーによるエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」は毎月3日の更新です。

frgmのエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」第23回

活字について(2) 製本用活字

前回は活版印刷用活字についてお話ししました。今回は製本の活字についてご説明いたします。

ルリユールに用いる活字は、革の上に押すために何度も熱して使用するため、鉛よりも硬くて丈夫な真鍮で作られています。そして、木製の柄のついた活字ホルダーに文字を組んで使用します。

画像a活字ホルダー


真鍮は鉛より材料費がかかり、硬さもあるので、手彫りで仕上げられます。そのような理由もあるため、活版印刷用活字と比べると極端に種類が少なくなります。以下、代表的なものをご紹介します。

Elzévir(エルゼヴィール):クラシックなものから現代のものまで幅広く用いられます。
出どころに関する諸説がありますが、オランダの印刷工エルゼビールが本文印刷に使用していた活字が元になって作られたというのが有力です。どちらかというと、
普通製本に使用されます。

画像bエルゼヴィール


Didot(ディド):主にロマンチック期のものに用いられるます。印刷工兼書籍商ディドが一般化したものですが、グランジャンの書体が元だと言われています。スタイリッシュな雰囲気があり、ファッション関係の書物にも適しています。

画像cディド


Egyptien(エジプシャン):あまり使用頻度は高くありませんが、セリフが本体の線の太さと同じ書体です。日本語で言うなら、ゴシック体でしょうか。

画像dエジプシャン


Bâton(バトン):サンセリフ書体。19世紀以降に使い始められたもので、現代のものにふさわしく、古典書物にはあまりそぐいません。

画像eバトン


それでは、日本語の書物のタイトルの場合はどうでしょうか。
日本語はアルファベットと異なり漢字も膨大な数になりますし、真鍮の日本語活字は私が知る限り存在しないので、活版用鉛活字を使わざるをえません。
日本語は漢字に加え、ひらがなとカタカナがあります。縦書き本文ではあまり違和感がないことですが、背に漢字・ひらがな・カタカナが混ざり合って一行だけポツンとあると、それぞれの特徴が顕著に出てきます。ほぼ正方形に収まる漢字、柔らかくどちらかと言うと縦長なひらがな、そして、カタカナはカクカクとして同じ号数でも全体的に小さめになっています。アルファベットでも縦書きですと、EやLなどに生じる問題ですが、漢字・ひらがな・カタカナの三つをまとめてすわりのいいように見た目にもしっくりさせる微調整が必要になります。この作業は定規で測るという問題ではなく、自分の目だけが頼りになりますので、とても気を使いますが、同時に文字から感じる「あれこれ」とした日本語の豊かさも再発見したりします。

活字は、ただ単に文字を浮かび上がらせるだけの「物体」ではなく、人間の知を顕してくれる「媒体」であり、書物文化の種なのではないでしょうか。
(文・中村美奈子)
中村(大)のコピー


●作品紹介〜中村美奈子制作
nakamura4
『Mythical Monsters』
Charles Gould

1886年
W.H.ALLEN &CO. LONDON
 
・山羊背バンド半革装 パッセ・カルトン
・金箔装飾背表紙
・糊染め紙見返し
・天金 
・タイトル・表紙箔押し:中村美奈子
・スリップケース
・2012年(製本:frgm)
・246×153×32mm
半革装の背に装飾を施しました。大柄なマーブルを引き締めるようにチェーン模様を何種類か組み合わせています。

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●ルリユール用語集
ルリユールには、なじみのない用語が数々あります。そこで、frgmの作品をご覧いただく際の手がかりとして、用語集を作成しました。

本の名称
01各部名称(1)天
(2)地
(3)小口(前小口)
(4)背
(5)平(ひら)
(6)見返し(きき紙)
(7)見返し(遊び紙)
(8)チリ
(9)デコール(ドリュール)
(10)デコール(ドリュール)


額縁装
表紙の上下・左右四辺を革で囲い、額縁に見立てた形の半革装(下図参照)。

角革装
表紙の上下角に三角に革を貼る形の半革装(下図参照)。

シュミーズ
表紙の革装を保護する為のジャケット(カバー)。総革装の場合、本にシュミーズをかぶせた後、スリップケースに入れる。

スリップケース
本を出し入れするタイプの保存箱。

総革装
表紙全体を革でおおう表装方法(下図参照)【→半革装】。

デコール
金箔押しにより紋様付けをするドリュール、革を細工して貼り込むモザイクなどの、装飾の総称。

二重装
見返しきき紙(表紙の内側にあたる部分)に革を貼る装幀方法。

パーチメント
羊皮紙の英語表記。

パッセ・カルトン
綴じ付け製本。麻紐を綴じ糸で抱き込むようにかがり、その麻紐の端を表紙芯紙に通すことにより、ミゾのない形の本にする。
製作工程の早い段階で本体と表紙を一体化させ、堅固な構造体とする、ヨーロッパで発達した製本方式。

半革装
表紙の一部に革を用いる場合の表記。三種類のタイプがある(両袖装・額縁装・角革装)(下図参照)【→総革装】。
革を貼った残りの部分は、マーブル紙や他の装飾紙を貼る。

夫婦函
両面開きになる箱。総革装の、特に立体的なデコールがある本で、スリップケースに出し入れ出来ない場合に用いる。

ランゲット製本
折丁のノドと背中合わせになるように折った紙を、糸かがりし、結びつける。背中合わせに綴じた紙をランゲットと言う。
全ての折丁のランゲットを接着したあと、表装材でおおい、装飾を施す。和装本から着想を得た製本形態(下図参照)。

両袖装
小口側の上下に亘るように革を貼る形の半革装(下図参照)。

様々な製本形態
両袖装両袖装


額縁装額縁装


角革装角革装


総革装総革装


ランゲット装ランゲット製本


◆ときの忘れものでは、frgmの皆さんによる展覧会「ルリユール 書物への偏愛」を今秋11月に開催します
  会期:2016年11月1日(火)〜11月12日(土)

◆frgmメンバーによるエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」は毎月3日の更新です。
tokinowasuremono
緑豊かな青山のギャラリー&編集事務所「ときの忘れもの」は建築家をはじめ近現代の作家の写真、版画、油彩、ドローイング等を扱い、毎月企画展を開催しています。またオリジナル版画のエディション、美術書・画集・図録等の編集も行なっています。
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