映画放浪記

沖縄の映画集団「シネマラボ突貫小僧」が注目する沖縄にまつわる映画ニュースや、メンバーが身近で出会った映画ネタ、映画の感想などを綴ります。
シネマラボ突貫小僧公式サイト「キネマ探偵団 on Web」

全国・映画館写真偏愛録(9)~ファミンチュシアター(那覇空港)

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今回は、世界的にも珍しい“空港内ミニシアター”として2025年10月1日、那覇空港内にグランドオープンしたファミンチュシアターをご紹介します。
※ちなみに日本初の空港内映画館は北海道の
新千歳空港シアター

映画館は「有限会社チャオジャパントレーディングス」(那覇市)が運営しており、当初の名称は「タビンチュシアター」を予定していたそうですが、「沖縄ファミリーマート」がネーミングライツを取得したことによりファミンチュシアターとなりました。
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全国・映画館写真偏愛録(8)〜丸の内TOEI

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2025年7月27日。丸の内TOEI①②(①509席+車椅子2席・②350席+車椅子2席)が、65年の長い歴史に幕を閉じました。

両劇場は丸の内東映会館内の地上に丸の内東映・地下に丸の内東映パラスとして1960年9月20日に開館(開館時の収容人員は1500名と1000名)。こけら落としは沢島忠監督、大川橋蔵主演の時代劇『海賊八幡船』。以来、東映本社のお膝元として全国各地にあった東映直営館の中心的存在としてあり続けてきました。その間、劇場名が1989年3月丸の内東映パラス丸の内シャンゼリゼに改称。2004年10月には丸の内東映丸の内シャンゼリゼ丸の内TOEI①②に改称しましたが、建物の老朽化と再開発により“東映最後の直営館”は、あえなく閉館と相成りました。

閉館イベントとして、2025年3月28日から5月8日まで「昭和100年映画祭 あの感動をもう一度」と題して、東映のみならず松竹・東宝・日活・大映の名作42本を上映。5月9日から閉館の7月27日までは「さよなら丸の内TOEI」と題して、東映の名作・話題作が108本も上映されました。

私は閉館最後の3日間を見届けてきました。その模様を、過去の思い出や写真と併せてお伝えします。
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映画館の建物発見から、昔の写真の場所を芋づる式で特定!

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2025年3月25日現在、eBayに出品されている「Village in Okinawa, Japan in mid 1950s, Kodachrome Slide aa 23-5b」と題されたこの写真、奥の右半分に映画館が3館写っていることに気づいた。その内の【南部オリオン座】と【楽天地】の2館が特徴的な建物なので、糸満で撮られたモノだと判明!

1950年代の糸満の写真:01

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鳥取の映画文化史と映画が味わえるプロジェクトが東京で開催

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展覧会+上映会『見る場所を見る4──映画の記憶とメディア考古学の旅』が、東京都荒川区の【元映画館】で開催されます。
『見る場所を見る』は、鳥取県内にかつてあった映画館とレンタルビデオ店を調査し、芸術表現を通じた記憶の復元を試みるプロジェクトです。2021年より、鳥取大学地域学部准教授で映像作家の佐々木友輔さんを中心に、鳥取大学の学生や各分野の研究者、アーティストが日々、活動に取り組んできました。「映画興行史の調査」という点では私たちシネマラボ突貫小僧の活動と同じですが、そのアウトプットの方法が違っていて興味深いです。
展示_鳥取の映画館の記憶_チラシ2
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戦時中に生まれた傑作『按摩と女』(1938年)のロケ地比較

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『按摩と女』タイトル
▲左上のカセットテープのような絵は小津安二郎がデザインした日本映画監督協会のマーク

2月10日(月)の晩、清水宏監督の『按摩と女』(1938年)を見た。
製作されたのは日中戦争が勃発した翌年だ。とてもそんな時代に撮られたとは思えないぐらいに洗練された仕上がりに驚いた。
ストーリーはシンプルだけど、次の展開が気になる要素のベクトルはしっかりしていて、かつ、説明的なセリフに頼らず、映像と芝居で物語を引っ張っている。全てを明らかにせず、ほどよく小さな謎を残しているのもミソだ。
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