ソロモンの偽証 第I部 事件
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ソロモンの偽証 第II部 決意
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ソロモンの偽証 第III部 法廷
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『ソロモンの偽証』
は天才・宮部みゆきさんの久しぶりの現代もの、しかも学園ものです。若者を登場人物にした作品は「小暮写真館」以来かな。中学校が舞台で中学生が主役という内容は宮部さんにしては珍しいですね。今までは高校生くらいが多かった・・・。宮部さんの作品は「外れ」と思うものが一つもないので、今回も刊行と同時にハードカバーで読み始めました。700ページくらいある厚い本で3部作。ホントに読んでも読んでも終わらない感じですごく嬉しいです。



いま、第2部まで読み終えました。第3部の完結編は1011日発売とのこと。いよいよ最終局面に入るところで発売が待ち遠しいです。ストーリー紹介したいところですが、あまりに長く複雑なストーリーにとても簡潔にお話の要点をまとめることができません。一人の中学生の自殺から始まるお話ですが、本当に自殺だったのか、他殺だったのか、それぞれの登場人物の子供たちの家庭環境や、トラウマを抱えた子供たちの葛藤と成長、教師たちの学校を守る気持ちと子供たちを守る気持ちのせめぎ合い、学校現場の体制批判を身上とするテレビディレクター、刑事であり親でもある主人公の父、少年課刑事の葛藤、多くの登場人物たちのたくさんのエピソードが連続し、一つ一つが別の小説になりそうなくらい精密な心理描写が一つの事件を軸に展開されます。その後、自殺の波紋が新たな事件を生み、複雑に絡み合った思惑の結果、混乱の中で無理やり事件は収束されようとして行きます。しかし、真実が隠されたまま、人知れず傷付いている多くの生徒たちを見て、「大人の解決」に怒りを覚えたヒロイン・藤野涼子は自分たち中学生の力で全ての真相を明らかにするために「学校内裁判」を提案します。



検事側、弁護側に分かれてそれぞれに調査を進める子供たちの前に、少しずつ表れる新たな事実、新たな疑惑。当初は作者の俯瞰した観点からの筋の通った事件描写に、簡単な事実関係だと思っていた読者も次第に「本当の真実は別のところに隠されているんじゃないのか」という疑惑が芽生え始めます。刑事、親、教師、校長、生徒たち、学校内だけの「裁判ごっこ」だったはずの学校内裁判が、大人たちを巻き込んで全ての関係者の注目のもといよいよ始まります。「真実」は何か?多くの証言者が一堂に会し、全てを語り合ったとき何が起こるのか、それが始まるのが完結編である第3巻です。



早く読みたーい。