今日は今年度最後の武専でした。3月は修了式があるので練習時間が短く、進級が問題ない人は結構欠席する人が多いです。僕も先月来られてたら休めたんですが、OFFを入れるのを忘れてて仕事が入ってしまい来られなかったので、出席日数の関係で来ざるを得なくなってしまいました。まあ、先生からはいつも「出席日数が足りたから休むなんてのは駄目よ。」と言われてますが、僕はぎりぎりなので選択の余地無しです。寝坊して出席取り損ねたら留年になっちゃうので意外に緊張して朝早く起きてしまいました。無事出席出来てよかった。ぎりぎりにはするもんじゃないですね。

さて、今回は鎮魂行の終わったときにO先生から、調息法や姿勢の大切さについてのお話がありました。曰く、飯は一週間食わなくても死なない、水は一日飲まなくても大丈夫。でも空気は・・・息を3分止められる人は滅多にいない。普段余り意識しないけれども呼吸というのは人間の生命を司る最も重要な行動なのである。正しい呼吸をすることで体内には気が満ち、力が集まる。そして正しい呼吸には、腹式呼吸と正しい姿勢が欠かせない。最近の子供は口で呼吸をしている子が多い。口で呼吸をするというのは風邪で鼻がつまったときなどに経験してわかると思うが、非常に疲れることなのである。最近の子には疲れやすい、体力のない子が多いがその中には呼吸法がおかしい子が結構いる。正しい腹式呼吸を教えるだけで子供の体力が一変したり、長距離を走るのが急に速くなったりすることは本当にあることなのである。

そして姿勢。鎮魂行で座禅を組むときは背筋を伸ばせと言われるが、普通に半隔座で座ると腰が曲がることはないか?その場合はお尻を少し後ろにずらして座ると良い。そうして結手した手を丹田に当てて軽く押さえれば背筋はまっすぐに伸びる。そうすると肺に負担を掛けず正しい呼吸ができるようになる。大きく息を吸ったときに丹田に気を集め、目を閉じて集中することで脳も体も活性化するのである。というお話でした。教範学習のなかでも、少年部の指導に当たって呼吸や姿勢の大切さという同じようなお話がありました。今回は呼吸のお話が多かったな・・・。

呼吸法といえば僕も仕事の中で呼吸法を工夫しています。昔、訓練生のころ、よく教官から「声が小さい」「何を言ってるか聞こえない」という指摘を受けました。飛行機の中では特に訓練中の小型機では騒音が大きく、少々の発声では声が聞こえないことがあります。でも大きな声を出すことに意識を取られるとフライトの方の集中力が低下して、自分の大声に反応して自分がUPSETしてしまい失敗することがあって、どうすればよいか悩んだ時期がありました。ラインに来てベテランのCAPを見ていると大して大声じゃないのに横を向いていても良く聞こえる声の人がいます。優れたCAPはみんなその声を持っています。何が違うのか良く聞いて考えてみると、やっぱり呼吸法なんですね。腹式呼吸で腹から声を出している。口先だけで甲高くしゃべらない。声の高低は人それぞれの個性ですが、腹から出した声と口先だけから出した声は通りのよさが全然違います。

人間、興奮して落ち着きをなくすと早口で甲高い声になってきます。これは呼吸が乱れているからなんですね。小さく速い呼吸でなく、大きくゆったりとした呼吸を正しい姿勢で行うようにすれば、自然に声が通るようになり心も落ち着きを維持できるようになります。「良いPILOTは頭を動かさない」という格言もここに由来するんじゃないかと思います。正しい姿勢で正しい呼吸ができる人は体を不必要に動かさないですものね。美しい姿勢でどっしり構えたCAPは自然と、動揺せず、声もよく通り、風格が出てくるものなんだと思います。そういう行動が自然に取れるのは自信と経験の裏づけがあるからなんですが、形から入るのも大切なことですよね。僕もそういうCAPになりたいものです。

Check Flightなど緊張を強いられるフライトのときは特にこれを意識しています。力を入れる場所は丹田。下腹にぐっと力を入れると自然と上体や心の力みは取れてきます。あとは見ている人のことは忘れてフライトに集中します。そうすれば大きな失敗はしたことがないですね。人間の持っている力はこういうさりげない行動に全て現れているのだと思うと、不思議なものです。でも大切なことなんだな、と再認識しました。