NHKの朝の連続ドラマ「おひさま」を最近観てます。毎回必ず観てるわけでもないんだけど、この間総集編があってストーリーの流れが追えたので面白くなって最近は毎朝観ている妻と一緒に観ることが多いです。

夢がかなって国民学校の教師になった陽子さん、戦争に行っていた夫が無事に帰還し、子供も生まれますが、6年目にして教師をリストラされてしまいます。校長からの肩たたきですね。自分の恩師でもあるベテラン女性教師か自分かのどちらかに辞職してほしいと校長は言う。独身であり恩師である先輩・夏子先生に辞めてもらうわけにもいかず苦悩する夏子でしたが、夫と話し合った結果ついに辞職する決心をします。今日はその卒業式のシーンでした。

戦後の混乱期、女性が家庭を持ちながら仕事をするのは極めて困難な時代だったんでしょうね。安曇野という田舎町では他の学校に転職するというわけにもいかなかったでしょうし、理不尽なリストラでも受け入れざるを得なかったんでしょう。夏子先生には肩たたきの事情は何も話さず、陽子は辞職を願い出ます。新たなスタートと割り切って・・・。

とはいうものの、夢であった教師になってたった6年、2クラスの卒業生を送り出しただけで教師の職を捨てざるを得ない無念さは、今日の卒業式の日のシーンからは全く伝わってきませんでした。辞職を決めるまでは随分悩んでいたけれど、夫と話し合って決めてからは随分さっぱりと割り切ってるなぁ・・・そんなもんなんだろうか。仕事を辞めて主婦になり、家業の蕎麦屋を手伝い…それを「新たな人生のスタート」と言い切る周囲の人たち。昔は子供一人だけ、両親同居の主婦ってそんなに大変だったということなのかな。今の感覚では随分違和感があります。

教師になるという夢を叶え、戦中から終戦にかけて子供たちを指導し、軍国教育と終戦後の教育改革との切替期で世の中全体が大きな混乱をしている中、多くの悔いや物足りなさを感じながら子供たちを指導してきて、まだまだこれから本当にやりたいことが見えてきているはずなのに、やむを得ない事情とはいえそこで夢を断ち切られてあんなに晴れやかに割り切れるものなのかなぁ。「陽子の教師としての卒業」なんて言ってたけど、そんな程度で満足してて、「卒業」なんて言っちゃっていいの?陽子ちゃんの夢ってそんな程度だったの?たった6年やっただけで満足してしまう程度のレベル?「卒業」じゃなくて理不尽に夢を途中で断ち切られたんでしょ?何で闘わないんだろう?女が闘える時代じゃなかったと言われればそれまでだけど…。僕の感覚ではやっぱり「結婚・出産への腰かけ」仕事にしか見えないところがもう一つ納得できませんでした。

時代背景はわかるけど、もう少し無念さを出してほしかったなぁ。「卒業」だの「新たなスタート」なんて美化するんじゃなくて・・・。ま、そんな感想を持ちました。