医学博士で心臓血管内科を専門にしている坂井秀章先生
(はまのまちハートクリニック・ながさきハートクリニック理事長)
を招いて毎週火曜日に放送している「ハッピー診察室」。
今回のテーマは…。
0521_液晶用 今日のテーマ全面_0001

ヒートショックとは、家の中の急激な温度差がもたらす
身体への悪影響。
急激な温度変化により、血圧が大きく変動することで、
失神や心筋梗塞、脳梗塞などを起こすことがあります。
家庭内で高齢者が死亡する原因の4分の1を占めるとも
言われています。
寒いと心臓や血管にどのような影響を与えるのかというと…
0020_左心房_左心室_収縮期血圧(上の血圧)_拡張_0001

心臓がぎゅっと収縮して血液を押し出した“心臓の収縮期”
に動脈の壁が血液で押された圧力が収縮期血圧です。
これが俗に“上の血圧”と言われているものです。
逆に心臓が拡張して血液を溜め込んでいる時に動脈の
壁にかかっている圧力が拡張期血圧です。これは俗に
“下の血圧”と言われています。
次に人間には、自律神経という自分の意思と関係なく
作動する神経があります。
自律神経には、人体を戦闘モードにする交感神経と、
リラックスモードにする副交感神経があります。
0571_血管のまわりの交感神経_0001

この中でも交感神経は、血管のまわりにも存在し、血管を
収縮させたり拡張させたりする作用を行っています。
0585_冠動脈のけいれん_冠動脈が一時的に けいれ_0001

交感神経が緊張して心臓のまわりにある冠動脈が収縮し、
血流が悪くなっています。
これは血管けいれん性狭心症といって、
冬の寒い時や交感神経が緊張している夜中から朝方にかけて
起こりやすいタイプの狭心症です。
寒さと血管の収縮の関係とは…
0586_寒さと血管、血圧_ちぢむ_→_←_→_←_血圧_0001

人は、体温を調整するために交感神経が作用して、
皮膚に近いところの血管を収縮させたり、
拡張させたりしています。
暑い時は、血管を広げて血管内を流れる血液を増やし
体外へ熱を逃がします。
冬の寒い時には、血管を縮めて、血管内を流れる血液を
減らすことにより、できるだけ熱が体外へ逃げないように
します。
血管が縮んで細くなると、その血管に血液を流そうとして、
心臓は大きな力で血液を送り出さなくてはなりません。
そこで血圧は必然的に上昇。
さらに交感神経が緊張するということは心拍数も
上がります。
それに伴い脳梗塞や狭心症、心筋梗塞、心不全などの病気の
リスクが高くなります。
0587_心疾患の月別死亡指数_心疾患にみた月別1_0001

心疾患の月別死亡指数は、寒い冬が高く、夏は低くなって
います。それと同じように冬に多く、夏に少ないのが
入浴中の事故。
入浴中に死亡される人は、夏より寒い冬の方が圧倒的に
多くなっています。
脳梗塞や心筋梗塞が浴室内で発症し、命を落とす人も
いますが、それより多いのが溺死。
なぜお風呂で溺死する人が冬に多いのかについては
来週お話しします。
本日の処方箋
0526_液晶用 処方箋 ひとこと_0001

この処方箋は一週間分ですので
来週火曜日にまた必ず当診察室を受診してください。
ハッピー診察室では質問も受け付けています。
身近なことで構いませんのでお送りください。
0205_はがき(打ちかえ不可)