2009年06月07日

ブロッキング 「自主的運用」を強要する警察庁

 警察庁はプロバイダ、NPO、学識経験者らなどで構成される「児童ポルノ流通防止協議会」を発足させ、
日本版グレートファイアウォール(GFW、金盾。警察庁は「ブロッキング」と呼称)の「自主的運用」を強要することを決めました。
実現すれば日本史上初の焚書令(焚書令第一号)となる児童ポルノ単純所持禁止規定を盛り込んだ、
与党の児童ポルノ禁止法改正案が民主党などの反対で成立のメドが立たない中、
業を煮やした警察庁が、プロバイダの「自主的運用」によって
日本版GFWを実現させる方針を打ち出したものです。

急げ児童ポルノ遮断! 協議会発足へ : ニュース・新製品 : セキュリティー : ネット&デジタル : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 警察庁、プロバイダーと課題検討

  ネット上にあふれる児童ポルノ対策として、警察庁は、ネット利用者が違法なサイトを見ようとしても接続できなくする「ブロッキング」制度を民間のプロバイダー(接続業者)が自主的に運用できるよう、6月2日にプロバイダーなどと協議会を発足させる。

 警察庁が児童ポルノ問題をネット規制の突破口にするという戦略を打ち出したことについては、
4月5日に児童ポルノを口実に始動する日本版GFW構想で取り上げましたが、
今回の行動はこの戦略が実行に移されたことに他なりません。
「児童ポルノ流通防止協議会」の構成員を見てもそれは明らかで、
警察庁が3月26日に公開した「インターネット上での児童ポルノの流通に関する問題とその対策について」(PDF)をとりまとめた、
「総合セキュリティ対策会議」とほぼ同様の構成員となっており、
事実上、事務局が警察庁生活安全局情報技術犯罪対策課から財団法人インターネット協会に移っただけだと思われます。
これは警察色を薄めるための偽装工作と考えられ、
児童ポルノ問題をネット規制の突破口にする戦略について、
さすがの警察庁も後ろめたさを感じていることの証左といえます。

 国会審議さえも無視して日本版GFWの実現に狂奔し、
あまつさえ警察色を薄める偽装工作まで展開するなど、
最近の警察庁の暴走は目に余るものがあります。
また、青少年ネット規制法などのネット規制法制についても、
形式上は議員立法の形を取りながら、
実際には警察官僚が自民党議員に法案を持ち込んで成立させたという指摘がなされています。

 これらの行為は、政治的中立を求められる公務員としての職分を明らかに越えたものであり、
警察庁内部に戦前の特高警察のような、全体主義的思想集団が存在し、
国家公務員法で禁じられた政治活動を行っている疑いが濃厚といえます。

警察官僚の政治活動の実態を白日の下に晒し、違法行為については然るべき処罰を加えることが急務です。
また、児童ポルノ問題は思想の自由、表現の自由、情報摂取の自由、通信の自由などの、
国民の人権保障を脅かす口実でしかない
ということを、
児童ポルノ問題を声高に叫ぶ警察庁自らの行動が裏付けており、
こうした実態の認識を広く普及する必要があります。

関連リンク
北へ。の国から:日本版グレートウォール 警察庁、ブロッキングの導入を計画

表現規制について少しだけ考えてみる(仮)  ネット検問への序章



この記事へのコメント
  1. 表現の自由の問題もありますが、これが一番怖いですね。
    政治的批判をした物への言論統制に使われる可能性があると思います。
  2. Posted by 水谷 at 2009年06月08日 17:07
  3. 警察のやり方が汚いのは、児童ポルノ「等」の違法情報をブロッキングするために・・・などと報道させるところでしょう。

    こういった報道を見たら、児童ポルノだけが対象であるとの誤解を受けます。しかし、警察が対象としてるのは、違法情報全般です。
    警察のさじ加減ひとつで、名誉毀損となりうる言論をブロッキングします。芸術性の認められる表現物であるとしても猥褻物にあたるといってブロッキングします。ブロッキングされたら、そもそもどのようなものがブロッキングされているのか知る術は一般人にはありません。まさに、警察にとって都合の悪いものに対して言論弾圧できることになります。

    特に、某巨大掲示板では、警察が全国で行っている裏金作りについて批判的なスレが乱立しています。警察幹部はこれを相当嫌がっているみたいです。ブロッキングが「児童ポルノ」特有の問題との印象を与えておいて、時期がきたら一気に気に食わない情報を遮断する。それが警察のやり方です。
  4. Posted by :: at 2010年02月08日 14:38
  5. 掲示板でグダグダ言っていても、何も始まりません。総務省関連の議員にメールを出しましょう。社団法人ISP協会にメールを出しましょう!

    メール先

    総務省https://www.soumu.go.jp/cgi-bin/common/inquiry.php
    社団法人ISP協会info@jaipa.or.jp
    info@jaipa.or.jp

    (国民新党)
    長谷川 憲正 http://www.hasegawa-kensei.jp/opinion.html
    (民主党)
    階 猛  http://www.shina.jp/blog/contact
    小川淳也 info@junbo.org
    渡辺 周 wshu@smile.ocn.ne.jp
    内藤正光 webmaster@mnaito.com


    内容は・・・

    1、ブロッキング対象は、児童ポルノに限定するべき。
    理由:…命の秘密の保護、管理する情報量が膨大になると、適法サイトを容易に紛れ込ませることが可能となるため濫用の危険が増す、ISPの負担が増す。

    2、ブロッキング対象を判断する団体は、警察庁の関与を出来る限り排除する。
    理由:‥群爾衙瓢漾覆海譴鯒Г瓩襪函¬閏臈泙隆靄槓針に反する←この点を強調)、逮捕権限という強い権限を持った警察への権力の集中を防ぐことにより、ISPの業務運営を円滑にする。

    3、法的構成は緊急避難とすること。
    理由:〃抻…の主張するように、正当業務行為と解すると濫用の危険が大きくなる。緊急避難説でも国内の児童ポルノを遮断できるし、遮断すると確約して警察の顔を立てればよい(←これが落としどころ)。


    以上の内容のメールを一人でも多く送ってください。どれだけ送ることができたかにより、結論が変わってきます。勝負は6月です。ここで負けたら、ネットの大弾圧が始まります。



  6. Posted by :: at 2010年05月15日 20:29