論壇より引用

http://www.rondan.co.jp/html/mail/0811/081117-10.html
__________________________


医師臨床研修短縮へ:医療崩壊の戦犯は誰だ?

医療崩壊の報道を受けて、厚生労働省は医学部の定員を1.5倍に増やすようだ。 教育関連予算の財源すら計算されないまま、医学部定員を1.5倍に増やすという政策にため息が出る。

現在の医学部教育予算は削減の一途であるのに、教育リソースを減らした状況でどうやって医学部定員を1.5倍に定員を増やせるのかここで問いただしたい。

まずは現在の ( そしてこれまでの ) 日本の医学部教育の現状を皆さんご存知だろうか。 医療系基礎科目の教授には統廃合がおき、教育人員はかなり削減され、学生は自学自習が多いのだ。

そして臨床実習は、現場の教育スタッフの医療リソースがないに等しく、患者も医学生を嫌い若い医師を教育しようという意気込みもないため、”医学教育は見学会” というのが伝統的な日本の教育スタイルだ。

つまり歴史的に多くの医科大学では医学教育をほっぽりだし、学生は ”放置プレー” 状態にされる。

結果的に ”放置プレー教育” を受けた全般的な技術・知識・気概の足りない医師が必然的にでる。 ( これまでも出てきたし、これからも出てくるだろう。) これを補うために2004年に臨床研修が開始された。

しかしながら臨床現場においては医局人事がものをいうために、病院の都合で配置される医局スタッフと縁のゆかりもない研修医には教育リソースが費やさなかった。 ( 教えない事態が多発した。)

つまりは無駄に若い医師の教育用の年限と医局の医療リソースが消費され、タダでさえぎりぎりで回されていた日本の医療は破綻した。

日本には即戦力にならない人間の教育をするほど、医療教育リソースに余裕はなかったのだ。

前に戻れば、問題の根本は大学の医療リソース不足である。 人材不足、教育システムの遅れが原因であるのに、医学部定員を無計画にさらに増やすことで教育リソースをさらに枯渇させ、現場の負担をさらに増やそうとすることに、どういう意図があるのか実際に聞きたい。

さらに言えば、既に大学病院は ”崩壊スミ” の状況にあり、医局崩壊をもくろみそれを成功させながら、さらに負担を求めたところでこけるに決まっている。 というか、ここまでくると故意にこけさせる政策を作っているようにしか捕らえられない。

現在の厚生労働省の政策担当官は痴呆症なのか、それとも敢えて日本の医療崩壊を起こそうと画策する陰険な工作員なのかは、既に答えは出ている。

実は ”医療リソースに余裕が無かったから臨床研修を短縮する” というではなく、2004年に開始された臨床研修制度は、日本の医療制度を担っていた ”医局” をつぶすいいがかり政策であり、医療崩壊はむしろ意図的に行われた。 その証拠に論拠となった学部教育改革や制度改革はさっぱり行われず、ずるずる医療崩壊まっしぐらだ。

このリーダーは黒川清先生。 医局崩壊≒医療崩壊を企画立案した人なのだが、実は現在も東大の医療政策分野の要職だ。

真っ当に考えれば、まずは彼の責任を問い、更迭すべきではないか。