雨の中、釣り用の長靴を履いて四ツ谷まで行ってきた。
お目当てはかつてスマッチ!でご一緒させていただいていた
臭気判定士の石川さんの講演「住宅構造の変容と空気的環境の変化」。
石川さんのブログ「においの事件簿」を読むまでは、
臭いというのは排水口から立ち上ったり、
外から入ってくる、ストレートなモノと思っていたが、
今どきの悪臭はそれほどに簡単ではない。
住宅の気密性が高まり、
機械で換気するようになったことなどから、
住戸内で気圧差が生じ、
それによって、これまでなかった空気の流れが生まれ、
臭いが空気と一緒にひっぱりだされて……。
私の乏しい科学的な知見ではうまく、お伝えできないのだが、
快適な暮らしを求めて建物の構造、換気方法その他が進化したことで、
生活を快適にしない副産物も生まれてきたといえそうだ。

話を伺いながら、ひとつ、思ったのは音トラブルである。
集合住宅では昔から音トラブルは少なからずあったし、
一度起きてしまうと解決は難しいと言われてきた。
音の感じ方は人によって違うし、
建物が複雑になっているせいだろうか、
騒音源を特定することが難しくもなっていると聞く。
が、それでも音の場合、種類によっては人間関係で多少は解決される。
よく言う、知らない子どもの声は騒音と感じても、
自分の子どもやその友達の声やドタバタは気になりにくいというヤツである。

臭いも人によって感知するレベルは違うし、
自分が知らない臭いに関しては、
どう伝えて良いかすら分からないなど、個人差が大きい。
その部分では音トラブルと似ているところもあるのだが、
ひとつ、音とかなり違うだろうと思うったのは、
悪臭源が知っている人であっても、
それが我慢できるかどうかという点である。
もちろん、ある工場で働いている人はそこの臭いに鈍感になるなど、
ある程度慣れるものらしいのだが、
でも、だからといって上階から聞こえてくる足音に、
「ひろぽんさん(2歳)、今日も元気ね」と思えるようになると同様に、
お隣からの悪臭に
「ひろぽんさん(年齢不詳)、今日も生ごみを腐らせたのね」とほほえましく
思ってもらえるものだろうか。
そう思うと、音問題より臭い問題のほうがより面倒という気になるのだが、
どうなんだろう?

ちなみに、築30年、
あちこちの窓が開けっ放し状態になっていることが多い、
気密性に欠ける我が家では
これまで原因不明の悪臭が発生したことはない。
逆に原因が分かり過ぎていて反省するケースがしばしば。
それはそれで情けない……。