弁護士の中川勝之です。

日本大学の三軒茶屋キャンパス(危機管理学部及びスポーツ科学部)における英語担当の非常勤講師全員の雇止めを始めとする様々な問題について、これまで報告していましたが、今月22日、日大の非常勤講師8名が東京地方裁判所に提訴しました。

 報道もしていただきました。

アメフト問題で揺れる日大 非常勤講師雇い止めで提訴

地位確認訴訟:「非常勤の雇い止め違法」講師ら日大を提訴

非常勤講師らが日大を提訴 「雇い止めは不当」 無期転換ルールめぐり

「雇い止めは違法」と日大を提訴 非常勤講師ら

「日大の中枢部に寄生する人々」がターゲット、今度は「雇い止め」で非常勤講師8人が怒りの提訴

 

2018(平成30)年度になって、原告ら4名は、危機管理学部又はスポーツ科学部での英語担当の担当授業(コマ)を失い、うち1名は雇止めとなりました。

 また、その他原告ら4名は、他学部で1乃至2のコマを失い、うち2名は雇止めとなりました。

そこで、日大において非常勤講師として勤務する原告らが、雇止め及びコマ数の削減はいずれも違法・無効であるとして、2017(平成29)年度ないし従前どおりのコマ数を担当する労働契約上の権利を有する地位の確認とこれに基づく差額賃金及び損害賠償を請求する事案です。

 

原告らの所属する首都圏大学非常勤講師組合・日本大学ユニオン準備会は、今回の雇止め及びコマ数は、組合が「非常勤講師ゼロ化計画」と呼ぶ日大の計画に基づくものであると主張しています。

日大において、総コマ数が約2万、専任教員担当コマ数が約1万2500、非常勤講師担当コマ数が約7500ありますが、総コマ数を2割(程度)削減し、専任教員担当コマ数を標準で5から8にすると、計算上、非常勤講師担当コマ数はゼロになってしまいます。コマ数についての方針は、2015(平成27)年7月10日及び2017(平成29)年10月6日に策定された日本大学の「教学に関する全学的な基本方針」に記載されています。

 

首都圏大学非常勤講師組合・日本大学ユニオン準備会のチラシ

 

首都圏大学非常勤講師組合日大訴訟原告団の声明を紹介し、皆様からのご支援をお願いして私からの報告を終了します(弁護団は、小部正治弁護士、平井哲史弁護士、本田伊孝弁護士、平井康太弁護士と私)。

 

 

声 明

 

日本大学を提訴することは、私たちにとって、苦渋の選択でした。
原告団の中には、今でも日大の学生を教えている者が何人もいます。
それでなくても、アメフト問題で傷ついた学生たちが、
私たちの行動で、また心を痛めるのではないかと思うと、いたたまれません。

また、私たちを日大に呼んでいただき、お世話になった専任の先生方がいます。
互いに助け合った同僚の非常勤講師のみなさんもいます。
この先生方は私たちの決意を理解し、支持をしていただいていますが、

ご迷惑がかからないか、と憂慮しています。


日本大学には、愚かな人間はほとんどいません。
大部分の教職員は思いやりのある、愛すべき人々です。

私たちは日本大学を愛しています。


ですから、私たちが今回、異議を申し立て、是正を要求するのは、
日大の中枢部に寄生し、非常勤講師を、良心の呵責もなく使い捨て、
教職員をこき使って何食わぬ顔をしているわずかの人々に対してなのです。

私たちが糾弾したいのは、この学びと研究の共同体を破壊する大学本部です。
彼らは、学生を守る、と述べていますが、
非常勤講師を含む教職員を人間扱いしない人に、学生が守れるはずがありません。

これから裁判が始まります。
私たち自身の足元を見ると、全員が日大以外の大学でも非常勤講師として働いています。
今回の提訴が、他大学に何か悪い影響を与えないか、ということも心配です。
しかし、決意したからには、後戻りはしません。
これからも、どんな苦難が待ち受けているかわかりませんが
裁判では必ず勝利を勝ち取り、日本大学正常化の一因となります。
皆様も、とうぞご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

平成30年6月22
首都圏大学非常勤講師組合日大訴訟原告団

団長 真砂久晃