東京法律事務所blog

カテゴリ:弁護士 > 今泉義竜

弁護士の今泉義竜です。
日本弁護士連合会主催の「取調べの可視化フォーラム『日常の隣にある密室の取調べ』」にて、
小部正治弁護士と担当した築地公務執行妨害でっち上げ国賠事件を当事者の二本松さんとともに報告します。
ご関心ありましたら是非気軽にご視聴ください。

2020年9月30日(水)18時00分~、どなたでも視聴できます。
日本弁護士連合会:取調べの可視化フォーラム「日常の隣にある密室の取調べ」
【WEB開催】 https://www.nichibenren.or.jp/event/year/2020/200930.html

20200930

築地公務執行妨害でっち上げ国賠事件は、以下の番組でも取り上げられました。

2019年11月11日放送NHK
NHK総合「逆転人生」「逆転裁判!警察のウソを暴け」
2020年3月4日放送テレビ東京
「水バラ 0.1%の奇跡!衝撃 逆転無罪ミステリー」
この事件は、2008年10月、神楽坂の寿司店「吟遊」の経営者である二本松進さんが、
駐車違反の指摘に対して反論しただけで、 
公務執行妨害をでっち上げられ、逮捕・勾留されたという事件です。 
警察が違法逮捕したことを東京地裁、東京高裁が認め、東京都から二本松さんに賠償金が支払われて事件は終結しています。
詳細については下記の過去記事をご参照ください。

築地公務執行妨害でっち上げ国賠事件、勝訴!!(今泉) 
判決文PDF
築地公務執行妨害でっち上げ国賠事件、東京都が上告断念 

弁護士の今泉です。

 

私が小部正治弁護士とともに代理人をつとめている、国家公務員一般労働組合(国公一般)国立ハンセン病資料館分会不当労働行為救済申立事件について、9月2日、東京都労働委員会にて第一回調査期日が実施されました。公益委員は水町教授です。当事者のおふたりと国公一般の川村委員長が意見陳述をしました。

 

ハンセン病資料館での組合結成(2019年9月)

本件は、国立ハンセン病資料館に長期に渡り勤務してきた学芸員らが、職場環境の改善を求めて労働組合を結成して活動していたところ、同資料館の運営が2020年4月1日をもって日本財団から笹川保健財団へと委託変更されるに伴い、労働組合の中心的な役割を担っていた2名の組合員が不採用となったという事案です。

 

国立ハンセン病資料館では、2016年より厚労省から委託された日本財団による運営のもとで、ハラスメントなどの問題が生じており、2019年9月24日に国公一般国立ハンセン病資料館分会が結成されました。組合員は、国立ハンセン病資料館に勤務する学芸員3名と、地方の社会交流会館に勤務する学芸員2名の合計5名です。

その後、組合は団体交渉で職場環境の改善を求めて活動を展開しましたが、使用者である日本財団はハラスメントの存在は認めず、組合の環境改善要求にもほとんど応じないという状況が続きました。

 

受託者変更に伴う組合員の排除

そのような中、2020年4月1日より日本財団から笹川保健財団に受託者が変更されるという流れになり、急遽新規採用試験が行われました。
なお、1993年に資料館が開館して以来、3度の受託者変更がありましたが、いずれの時も職員に対して採用試験が行われたことは一度もなく、雇用は引き継がれていました。受託者変更に伴い採用試験が行われたのは今回が初めてです。

採用試験の結果、職員のほとんどが笹川保健財団に引き継がれましたが、18年にわたり資料館で勤務してきた組合分会長の稲葉さんと、セクハラを訴えていた女性組合員の2名が不採用とされました。本人の意に反して資料館から排除されたのは2名の組合員のみです。

 

日本財団と笹川保健財団は一体

私たちは、以下のような事実から、日本財団と笹川保健財団は実態としては一体の組織であると考えています。

①日本財団と笹川保健財団で受託者が変更しても資料館における管理職人事及び労働者が組合員を除いてほぼ承継されている

②笹川保健財団は日本財団の「直轄組織」とされている

③両財団の重要な役員が重複しており、人事交流も頻繁になされている

④笹川保健財団は収入の6割~8割を日本財団に依存している

⑤受託にあたって必要とされる技術提案書について笹川保健財団は日本財団の技術提案書を誤植も含めてほぼそのままコピー&ペーストで流用している

 

私たちは、日本財団と笹川保健財団は職場環境の改善を求める組合を敵視・嫌悪し、組合を弱体化する目的で、受託者変更を契機に分会長の稲葉組合員・ハラスメントを告発し活発に組合活動をしていた女性組合員を国立ハンセン病資料館から排除したと主張しています。

 

職場復帰を求めて

第一回調査期日では、申立書、申立書に対する答弁書、それに対する反論として申立人準備書面1と各種証拠の提出が確認されました。
組合員の生活の糧が奪われている状況ですので、早急な争点整理と審問に向けて手続きを進めていくことになります。次回期日は10月15日です。

人権擁護や人権啓発活動を行うべき組織の足元で、労働者に対しこのような仕打ちがなされているのは許されることではありません。
お二人の職場復帰を実現するため弁護団としても全力を尽くします。

ぜひご支援をよろしくお願いします。



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※写真は2020年5月8日の申立時の厚労省記者会見の様子。
下記国家公務員一般労働組合国立ハンセン病資料館分会の公式ホームページより引用させていただきました。(撮影 黒﨑彰さん)
https://hansensdignity.com/?p=228

 


弁護士の今泉です。

ダイヤモンド・プリンセス等のクルーズ商品を販売する
株式会社カーニバル・ジャパンを整理解雇された労働者3名の代理人として、
2020年8月7日、会社に対して解雇無効と賃金の支払い、
社長に対して違法解雇を行ったことについての慰謝料(民法709条、会社法429条1項)を求め東京地裁に提訴し記者会見しました。
井上幸夫弁護士、加部歩人弁護士と担当しています。

各社に報道いただきました。

従業員の地位確認求め提訴 集団感染のクルーズ船会社-産経新聞

争点は、整理解雇の4要件を満たす解雇かどうかです。

整理解雇を行うにあたっては、①人員削減の必要性②解雇回避努力③人員選定の合理性④手続きの相当性の4つの要件を満たすことが必要であるというのが日本における確立した裁判例です(東洋酸素事件・東京高判昭54.10.29労判330号、あさひ保育園事件・最一小判昭58.10.27労判42763頁など)。
私たちは、本件について、以下のとおり4要件を欠くと主張しています。

 

1 人員削減の必要性がない
・2020年4月に堀川社長は「最悪年末まで運航停止しても問題ない施策を打った」旨述べていた。
・2020年4月末には原告らを含む従業員に対して2%程度の昇給をしている。
・雇用調整助成金の利用により人件費負担なく雇用を維持することができた。
・退職勧奨の対象となった24名のうち7割にあたる17名が6月15日時点で退職に応じており、人員削減の目標が概ね達成できていた。
2 解雇回避努力が尽くされていない
・雇用調整助成金や持続化給付金を一切申請していない。
(※同業他社および取引先旅行会社のほとんどは雇用調整助成金を活用し雇用維持している)
・希望退職募集をしていない。
・役員報酬のカットも、従業員を解雇した後の7月から実施(しかも20%のみ)。
・東京オフィスはDAIWA銀座ビル6階のワンフロア(約740㎡)を賃借したままで余っているスペースを返していない。
3 人員選定の合理性がない
・解雇の人選基準について会社が述べる「勤務成績」の具体的内容は不明。資料もなし。
・原告らは7年以上勤務する熟練労働者だが、2019年12月に1名、2020年2月に2名、2020年4月に1名採用された従業員については人選の対象から除外されている。
・ほかに育休中の2名を退職勧奨=解雇の対象としている。
4 手続きの相当性がない
・2020年5月15日の時点では「何も決まっていない」というアナウンスをしていながら、6月4日に一人あたり15分の面談のみで退職合意書へのサインを6月8日まで(のちに6月15日までに延期)に判断するよう迫り、断った者を6月30日付で解雇した。
・団体交渉において会社側代理人は「4要件とか4要素がないとダメと思ってない」「裁判所なんて知ったこっちゃない」と発言。雇用調整助成金について「焼け石に水」「国民の税金をね、そんな無駄なところに使うべきじゃない」と暴言を吐くなど不誠実な対応に終始した。

 

このような乱暴な整理解雇は、歯を食いしばって会社のために取り組んできた労働者に対する仕打ちとして決して許されるものではありません。
とりわけ新型コロナ禍における特例で拡充された雇用調整助成金について、
申請すらせずに安易に解雇したことは経営者として極めて無責任だと考えます。
連合ユニオン東京の湯淺さんとともに、3人の職場復帰を目指して全力を尽くしていきます。

 スクリーンショット 2020-08-08 03.43.00
(写真は会社ウェブサイト
https://www.princesscruises.jp/why/awards/より引用)

弁護士の今泉です。
4月1日、IBM定年後再雇用賃金差別事件を提訴しました。
原告の杉野さん、労働組合と弁護団で同日記者会見を行いました。
当事務所からは水口洋介弁護士を中心に、本田伊孝弁護士と私が弁護団として加わっています。

定年後再雇用「同じ仕事なのに年収が800万減ったのは違法」日本IBMの60代男性2人が提訴(弁護士ドットコムニュース)
「再雇用で賃金大幅減」、提訴(朝日新聞)

200401 記者会見 ss (1)

JMITU日本アイ・ビー・エム支部の組合員である原告のお二人は、
定年前約10年間の正社員時代には、年収1000万円を超える賃金を得て専門的な業務に従事していました。
しかし、定年後の現在は、継続雇用制度である「シニア契約社員制度」のもとで、
定年前と同一の部署にて正社員と同一の業務に従事しているにもかかわらず、
新入社員の給与の半分以下である月額基本給17万円(年収204万円)の給与しか支払われず、
正社員に支払われる賞与等も支給されない状況に置かれています。

私たちは、これが労働契約法20条の禁ずる不合理な労働条件であるとして、
比較対象となる正社員の8割程度の賃金・賞与との差額を損害賠償として請求しています。

定年後再雇用についての労働契約法20条の判断を示した判例としては、
長澤運輸事件最高裁判決があります。
同判決は、定年後も同じ仕事をしている有期契約社員の基本給について
正社員と有期契約社員との差が約2%~約12%にとどまっていること、
賞与については有期契約社員が月額2万円の調整給の支給を受けていること、
有期契約社員の賃金(年収)は定年退職前の79%程度となることを考慮して、
不合理な労働条件の相違ではないと結論付けました。

しかし、本件の場合はシニア契約社員は同じ仕事をしているにもかかわらず
正社員の20%程度の賃金水準になっていますので、
最高裁判決の考え方に基づいても著しく不合理なものと言えるだろうと私たちは考えています。

なお、提訴日である2020年4月1日は、
「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善に関する法律」(パート有期雇用法)の施行日です。
4月以降の差額については、同法に基づいて請求を拡張していくこととなります。

有期契約労働者、とりわけ定年後再雇用労働者の待遇改善につながるような結果を勝ち取るべく、
労働組合と弁護団で力を合わせてたたかいます。

200401 記者会見 ss (2)

弁護士の今泉義竜です。
小部正治弁護士と担当した築地公務執行妨害でっち上げ国賠事件が、
34日(水)1855分~放送予定のテレビ東京
「水バラ 0.1%の奇跡!衝撃 逆転無罪ミステリー」

で取り上げられます。

昨年11月11日に放送され大きな反響をいただいた
NHK総合「逆転人生」「逆転裁判!警察のウソを暴け」
をテレビ東京の番組制作会社プロデューサーさんが観てくれたのがきっかけのようです。

打ち合わせでは、プロデューサーさんとディレクターさんから、
「バラエティという手法を用いて、この冤罪という問題を普段あまり関心を持たない多くの人に知ってほしい」
と、非常に真摯かつ熱い思いを聞き感銘を受けました。

この事件は、2008年10月、神楽坂の寿司店「吟遊」(寿司、お酒ともに最高)の経営者である二本松進さんが、
駐車違反の指摘に対して反論しただけで、
公務執行妨害をでっち上げられ、逮捕・勾留されたという事件です。

番組では、いくつかの事件の一つとしてこの事件も紹介され、
小部弁護士と私もVTRでコメントが放送される予定と聞いています。
ぜひ観ていただき、テレビ東京に感想を寄せてください。

事件の詳細については下記の過去記事をご参照ください。

築地公務執行妨害でっち上げ国賠事件、勝訴!!(今泉)
判決文PDF
築地公務執行妨害でっち上げ国賠事件、東京都が上告断念

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