東京法律事務所blog

カテゴリ:弁護士 > 川口智也

弁護士の青龍美和子です。

昨日、3月29日に東京都議会で迷惑防止条例「改正」案が可決されてしまいました。
この条例のおかしさについては、以前当ブログに書きました。
3/15 ブログ「『森友』文書改ざん等の陰で・・・超危険な東京都迷惑防止条例改正案」

「森友」問題などで安倍首相や昭恵夫人に対して、ますます批判の声が高まっています。
首相官邸前や国会議事堂前にも大勢の人が集まって、連日抗議行動がおこなわれています。
国や自治体の政治、それを執り行っている政治家や、影響力を持っている個人や法人に対して、批判したり意見を言ったりすること、多くの人に伝えることは、民主主義として当たり前の行動です。
そうした、市民として当たり前の行動が、「改正」された東京都迷惑防止条例で制限される危険性があります。

都知事や警視庁は、「市民運動や労働運動、社会運動には適用しない」「濫用しない」と答弁しました。
だから安心、というわけにはいきません!
過去にも「市民運動や労働運動、社会運動には適用しない」という答弁をしたにもかかわらず、これらの活動をする人たちを逮捕したり処罰したりしたことが何度もあります。
戦前、治安維持法ができた時も、当時の政府は「言論文章の自由」を尊重することを繰り返し述べたそうです。
しかし、実際には、その後適用範囲がどんどん拡大されて、「戦争反対」という言論も取り締まられました。

なので、今後、条例が濫用されないよう監視し、万が一濫用された場合には徹底的に争います!
もちろん「改正」条例の廃止も求めていきましょう!!

条例が成立してしまったからといって、落ち込むことばかりではありません。
今回、都議会には都内外からたくさんの反対意見が寄せられた結果、この条例について各会派から質問がされました。本会議では最終的に、共産党、生活者ネットワーク、維新、立憲民主(西沢けいた都議)が反対しました。
反対の要請FAXは各会派8000に
達したとか!!
こんなにたくさんの声が集まったのに、無視するわけにはいかないですよね。

東京法律事務所も、団体として各会派に要請書をFAXしましたし、私も個人でFAXを送りました。

憲法94条は、
「地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる。」
と定めています。
 

しかし、「改正」条例は、法律によって禁止されていない行為を禁止し、処罰する内容になっています。法律の範囲を超えた条例を制定するのは、明らかに憲法94条違反です。
条例改正に反対した多くの議員は、この点に注目したようです。
国政で野党共闘している会派が、都議会でものきなみ反対した点は非常に大きいです。

 
今回の条例が成立したからといって、「逮捕されるかもしれない」と恐れることはありません。
委縮せずに、自由に表現活動を続けていきましょう。
憲法21条で保障されている当たり前の権利なのですから。


<官邸前見守り弁護団 過剰警備を見直すよう警察庁に申入れ>
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私たち弁護士も、表現の自由を守る活動にますます力を入れていきます!
昨日3月29日は、「官邸前見守り弁護団」が官邸前や国会前での抗議行動に対し、過剰警備を見直すよう求める申入書を警察庁に提出しました。
見守り弁護団を代表して、当事務所の川口智也弁護士が申入書を手渡ししました。

↓↓↓ 申入書全文はコチラ

http://mimamori-ben.jugem.jp/?eid=27

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弁護士の川口智也です。

 

今年1月25日、私の所属する「ブラック企業被害対策プロジェクト」が、厚労省にて記者会見を行いました。
会見の模様は弁護士ドットコムニュースで配信されています。
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私は、ブラック企業対策プロジェクトが作成した「専門業務型裁量労働制チェックシート」について説明させて頂きました。
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現行の労働基準法では、専門業務型裁量労働制と企画業務型裁量労働制という2種類の裁量労働制が規定されており、それぞれ厳格な要件が定められています。

ところが実際には、仕事に裁量のない労働者に適用されたり、裁量労働制を導入する手続がとられていなかったりと濫用的に使用されることの多い問題のある制度です。
長時間労働や残業代不払いの温床にもなっています。

 

昨年12月26日には、大手不動産会社の野村不動産が、裁量労働制を違法な適用・残業代不払いがあったとして、労基署から是正勧告を受けたと報道されました。
12月26日付朝日新聞:野村不動産に是正勧告 裁量労働制を全社的に不正適用

このような事案は氷山の一角です。

世間一般には明らかになっていないものの、多くの労働者が違法な裁量労働制の下で働かされ、長時間労働や残業代不払いの温床となっています。

「チェックシート」を共同で作成した裁量労働制ユニオンには、裁量労働制に関する多数の労働相談が寄せられているそうです。相談者の中には、そもそも自分に裁量労働制が適用されていることすら認識していない方もいるとのことです。

 

「チェックシート」を使えば、専門業務型の裁量労働制が違法となる可能性のある事実がないか、手軽に確認することができます。

労働者自身だけでなく、弁護士や労働組合など多くの方に利用してもらえる内容です。

「チェックシート」を活用してもらうことで、違法な裁量労働制の実態を世間に知ってもらうとともに、一人一人の労働者の救済につなげていきたいと考えています。

 

今後、企画業務型裁量労働制についても、チェックシートを作成する予定です。

ぜひご活用ください! 

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