『黄色い花が 道しるべだったんだ』
エアリスが神羅ビルの、かつて母と住んでいた部屋で語った台詞です。
この言葉、英語だとこうなっています。
”Follow them. The yellow flowers.”
直訳すると
『(それらに)ついていけ、黄色い花たちに』
となるのですが、この表現は
”Follow the white rabbit.”『白ウサギについていけ』
へのオマージュなのではないか?と、トムは考えています。
知る人ぞ知るフレーズ。
ファンタジーや外国小説がお好きなら、きっとご存知の方が大半でしょう。
この『白ウサギについていけ』の白兎さんとはこちらの御方。
服を着て、立って歩き、懐中時計を見るというあまりにも有名な姿、
そう、『不思議の国のアリス』の白ウサギさんです。
そして、おそらくは、もう一つ重ねてあるものがあります。
映画、特にSFをよくご覧になる方ならばすぐにおわかりでしょうか、
『マトリックス』(The Matrix)、1999年公開のアメリカ作品です。
前フリが長くなりました。
本日は『不思議の国のアリス』や『MATRIX』など過去の有名作品ともからめ、
【エアリスは ”アリス” なのかも?】を考察してみようと思います。
では早速、結論から。
そう、エアリスは”アリス”なんです!
だから・・・
エアリスは”フィーラー”ともいえるのですね😄
ということで、その考えに至った経過を辿ってまいりましょう。
『不思議の国のアリス』は、ご存知の通り、白ウサギを追いかけた少女アリスが
不思議の国に迷い込み、その奇妙な世界を冒険するというストーリーでした。
『マトリックス』は”Follow the white rabbit.”という謎のメールに導かれたネオが
夢の世界で目覚め、現実へと脱出し、世界の真実を知って支配者と闘う物語でした。
FF7リメイクは『不思議の国のアリス』と『MATRIX』をミックスした感じがします。
アリスでは”白ウサギ”が【きっかけであり、導き手】だったのですが、
それをFF7リメイクの中に置き換えると、
黄色い花はきっかけ、黄色い花たちが導き手といえるのです。
なぜ”黄色”なのか、にも意味はあるとわかっていますが、あえて今はスルーとします。
黄色い花・・・、もちろんコレですよね。
エアリスが伍番街スラムの教会や自宅の庭で育てている花たち。
ここで重要なのは、【エアリス自身は花ではない】ということ。
あくまで【花を育てる。それがエアリスの、セトラの役目】なのです。
エアリスが手に持った黄色い花、その花びらはバラバラになり、
暗闇の中へと消えていく・・・
黄色い花は、エアリスと一緒に旅をする仲間たちを示してもいる。
だから、”Follow them. The yellow flowers.”
複数形にしてあるのは、そういうことだろうと。
その花が暗闇に消えていく。
暗闇では先を見通せない、
ということは黄色い花の行く先=通ったことのない道。
これはつまり、
【仲間によりエアリスは未知の世界へと導かれる】
という示唆であり、
だから黄色い花たち(=仲間)が道しるべ。
『未知の旅は続く』
このラストシーンはそういう意味かなと解釈しました。
そして、それらから、
エアリス≒フィーラーだったのだろうと推測ができます。
思い出してみてください。
フィーラー=プラエコを倒し、白い光に包まれた先での会話を。
『ここは?』と問いかけるクラウドに対し、
エアリスは言葉を返さずに、目を閉じて、首を何度も振るのです。
『わからない』
意味はもちろん、そういうことなのですが、問題はソコではなく、
もっととんでもなく重要な転換点なんです、ココは。
【既知が未知に変わった瞬間】
エアリスにとって、
ココ以前は何度も繰り返したこと=永劫回帰の世界=既知だった。
なのに、いま
エアリスは『わからない』と言っている。
これは既知を過ぎ、未知の領域に入った、ということであり、
永劫回帰の世界(≒ミッドガル)から脱出したと判断できるわけです。
だから永遠に繰り返す運命を固定していたフィーラーは御役御免の解放
となり、最後にキラキラした何かに変わった(戻った)。
ちなみに彼らがグルグルしていたのは”繰り返し”や”運命の輪”などの表現
だったのでしょう。
イワシに憧れての行動ではないはず…😅
エアリスが”繰り返す世界”=永劫回帰を知っているであろうことは、
発した言葉から推測可能で、その最も明らかなセリフがこちら。
『この壁は 運命の壁』
『入ったら 越えたら みんなも 変わってしまう』
エアリスは【この壁を越えたら(運命が)変わってしまう】と言っている。
ということは、壁の前の今いる場所は【運命が変わらない世界】であり、
変わらないを言い換えれば【同じ運命を繰り返す≒永劫回帰】となるのだ。
(変わるのは運命だけでなく、彼らの”存在”や”役割”も、のような気がしています・・・)
ただし、エアリスは永劫回帰のままでいい、とまでは思っていない。
それは、これらの台詞からわかる。
『でも 何か 足りない』
『あと一歩 届かない』
『だから 聞こえない』
『わたし いつもそう』
『そして あきらめちゃうの』
これはエアリスが何かを変えようと幾度もチャレンジしたことを示している。
他にもミッドガルを出ようとしたことがある、などのセリフもあった。
エアリスは変えようと努めたし、このままではいけないとも確実に思っている。
しかし、変える・変わるという瞬間をいざ目の前にすると、本音が覗くのだ。
セフィロスが切り裂いた向こう側へ行こうとするクラウドを引き止め、
ティファの問いに、向こうにあるのは『自由』と答えたのに、
『でも 自由はこわいよね』
とも、彼女は言う・・・
これは【自由≒未知であり、知らない世界はこわい】の意だろう。
ツォンに『自由だな・・・・・・お前は』と言わせたエアリスが『自由はこわい』と語る。
この対比には幾つもの含意があり、『空がこわい』とも関連しているはず。
要するに、エアリスの中には少なくとも【二つの心】がある。
繰り返す世界の中でずっといたい≒永劫回帰でいい⇒虚無主義的な考え
繰り返す世界の中だけではダメだ≒永劫回帰からの脱却⇒未知への転換
そう、彼女の内側にあるのは【虚無と未知】なのです。
( ゚д゚)ハッ!
何か、お気づきになりませんか?
フィーラーのエネミーレポートです。
『虚無なる魔物』
『未知なる魔物』
フィーラーはいつ・どこで出現しましたか?
この場面、
エアリスがクラウドの左手を掴み『助けて』と言った瞬間、でした。
エアリスの内側で揺れ動く二つの心はいつしか二種の魔物を”生み出していた”
それが、フィーラー。
トムはそう考えています。
しかし、ここに至るまでエアリスはそれらから目をそらしてきました。
フィーラーが見えなかったのは【認めたくないという心理的逃避の結果】
もあるだろうと思います。だって、ココはエアリスの既知世界なのですから、
直視を避けて逃げ続けることも不可能ではないのです。
『わたし いつもそう』
『そして あきらめちゃうの』
この言葉たちはそれを指している、とも読み取れますよね?
でもクラウドのおかげでフィーラーが可視化され、エアリスもその存在を認め、
自らの内にある二つの心と対峙し、闘わねばならない状況になった。
『助けて』
というエアリスの台詞には、表面的な意味ばかりではなく、
『この繰り返す世界から私(達)を助け出して。そして、星を救って!』
の意も入っているのではないかなと思います。
この瞬間、クラウドの助けを借りて、エアリスは最初の勝利を掴んだのです。
どういうことか?
フィーラーが可視化された、これはクラウドの中でジェノバさんの具現化能力が
発動したからなのですが、その前にもう一つの力も発現されたはずなのです。
【審判能力】、ジェノバさんはこの力もおそらく持っています。
エアリスが両手でクラウドの左腕を掴んだ瞬間、彼女の中にある二つの心の重さ、
それをジェノバさんは判定し、その結果として【フィーラーが具現化した】
心の重さ=【意志の強さ】と言い換えれば少しわかりやすくなるでしょうか、
あの瞬間のエアリスが強く願っているのはこっち!とジェノバさんは判定した、
つまり、あの時のエアリスの心(の内にいるフィーラー)は
【未知さんチームの勝利】
賞品:フィーラーの可視化・具現化
効果:永劫回帰からの脱却可能性を少し高めた(かもしれない)
こんな感じだったんじゃないかな~と😄
負けた虚無さんは『次こそは・・・』と拳?を握ったとかなんとか👻
フィーラーは一枚岩ではなく、グルグル反対派もいる。みな同じとは限らない。
などと何度か書いていたのはこういう意味です。
そしてジェノバさん、見えないところでホント働いてる、凄いわ~😊
これはトム個人の考えです。
当然ながら、公式様とは何の関係もございません。
まぁ上記のようにずっと考えていたので、
フィーラーは箱庭に閉じこもっていたいというエアリスの心の投影
だと以前の記事に書いたのです。ただし、これは虚無さんですけども。
そして、FF7リメイクのテーマに
【内なる自分自身との闘い】
があるだろうと言っているのも同じく、
こんな考えをベースに持っているから、なんですね(他の理由もあります)
1999年の映画『マトリックス』では、MATRIX≒永劫回帰的な仮想世界でしたが、
本来のラテン語では”生み出すもの”を意味し、人体でいえば【子宮】なのです。
2001年のファイナルファンタジーXでは【夢のザナルカンド】がソレにあたり、
その内側の人々はさながら母の子宮に守られた永遠の胎児だった、わけです。
そしてFF7リメイクでは、どうやらミッドガルが永劫回帰の箱庭都市であった。
今ある材料で考えると、最も腑に落ちるのはこの推論なんですよね。
『不思議の国のアリス』の世界はアリスの夢という設定であり、その意味なら
エアリスは”アリス”である、とも言えるのではないかな、と。
エアリスの心や夢、そうあってほしいという想いが影響しているのですから。
ただ、エアリスに悪意があったわけではないのです。
当然ながら、星や人々を滅ぼそうと思っているわけでもありません。
そして、おそらくは、エアリス一人の意志によるものでもないのです・・・
FFXで夢のザナルカンドを召喚し続けていたエボンは、機械都市ベベルとの戦いに
敗れ、滅ぶしか道のなくなったザナルカンドの人々のためにその手段を選びました。
それがシンとなり、後の世に生きる人々を大虐殺することになるとは、少なくとも
夢のザナルカンドを作った時点では、全く考えていなかったことでしょう。
『地獄への道は善意で舗装されている』
有名なことわざですが、主に二つの意味で使われる言葉ですね。
一方は【悪事または悪意は、善意によって隠されているものだ】
他方は【善意による行為であっても、それにより意図しない災禍が招かれる】
『マトリックス』は前者の意で、”子宮”は人類を騙す装置で、飼育する器でもあった。
FFXの夢のザナルカンドは後者であり、その”子宮”を壊し、善意の成れの果てに”災厄”
と化してしまったエボン=ジュを倒す、そんな物語でした。
そして、この二つのストーリーには【大きすぎる代償】という共通点もありました。
どちらも主人公が消えてしまうのです、より多くを救うための犠牲として。
FF7リメイクでは・・・?
読んでくださった皆様、ありがとうございました。
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画像単体でのアップロードや配布が目的ではありません。
あくまで考察や批評をするための資料であり、必要な部分を使用しております。
尚、著作権保持者から要請された場合は速やかに改めることをお約束いたします。
エアリスが神羅ビルの、かつて母と住んでいた部屋で語った台詞です。
この言葉、英語だとこうなっています。
”Follow them. The yellow flowers.”
直訳すると
『(それらに)ついていけ、黄色い花たちに』
となるのですが、この表現は
”Follow the white rabbit.”『白ウサギについていけ』
へのオマージュなのではないか?と、トムは考えています。
知る人ぞ知るフレーズ。
ファンタジーや外国小説がお好きなら、きっとご存知の方が大半でしょう。
この『白ウサギについていけ』の白兎さんとはこちらの御方。
服を着て、立って歩き、懐中時計を見るというあまりにも有名な姿、
そう、『不思議の国のアリス』の白ウサギさんです。
そして、おそらくは、もう一つ重ねてあるものがあります。
映画、特にSFをよくご覧になる方ならばすぐにおわかりでしょうか、
『マトリックス』(The Matrix)、1999年公開のアメリカ作品です。
前フリが長くなりました。
本日は『不思議の国のアリス』や『MATRIX』など過去の有名作品ともからめ、
【エアリスは ”アリス” なのかも?】を考察してみようと思います。
では早速、結論から。
そう、エアリスは”アリス”なんです!
だから・・・
エアリスは”フィーラー”ともいえるのですね😄
ということで、その考えに至った経過を辿ってまいりましょう。
『不思議の国のアリス』は、ご存知の通り、白ウサギを追いかけた少女アリスが
不思議の国に迷い込み、その奇妙な世界を冒険するというストーリーでした。
『マトリックス』は”Follow the white rabbit.”という謎のメールに導かれたネオが
夢の世界で目覚め、現実へと脱出し、世界の真実を知って支配者と闘う物語でした。
FF7リメイクは『不思議の国のアリス』と『MATRIX』をミックスした感じがします。
アリスでは”白ウサギ”が【きっかけであり、導き手】だったのですが、
それをFF7リメイクの中に置き換えると、
黄色い花はきっかけ、黄色い花たちが導き手といえるのです。
なぜ”黄色”なのか、にも意味はあるとわかっていますが、あえて今はスルーとします。
黄色い花・・・、もちろんコレですよね。
エアリスが伍番街スラムの教会や自宅の庭で育てている花たち。
ここで重要なのは、【エアリス自身は花ではない】ということ。
あくまで【花を育てる。それがエアリスの、セトラの役目】なのです。
エアリスが手に持った黄色い花、その花びらはバラバラになり、
暗闇の中へと消えていく・・・
黄色い花は、エアリスと一緒に旅をする仲間たちを示してもいる。
だから、”Follow them. The yellow flowers.”
複数形にしてあるのは、そういうことだろうと。
その花が暗闇に消えていく。
暗闇では先を見通せない、
ということは黄色い花の行く先=通ったことのない道。
これはつまり、
【仲間によりエアリスは未知の世界へと導かれる】
という示唆であり、
だから黄色い花たち(=仲間)が道しるべ。
『未知の旅は続く』
このラストシーンはそういう意味かなと解釈しました。
そして、それらから、
エアリス≒フィーラーだったのだろうと推測ができます。
思い出してみてください。
フィーラー=プラエコを倒し、白い光に包まれた先での会話を。
『ここは?』と問いかけるクラウドに対し、
エアリスは言葉を返さずに、目を閉じて、首を何度も振るのです。
『わからない』
意味はもちろん、そういうことなのですが、問題はソコではなく、
もっととんでもなく重要な転換点なんです、ココは。
【既知が未知に変わった瞬間】
エアリスにとって、
ココ以前は何度も繰り返したこと=永劫回帰の世界=既知だった。
なのに、いま
エアリスは『わからない』と言っている。
これは既知を過ぎ、未知の領域に入った、ということであり、
永劫回帰の世界(≒ミッドガル)から脱出したと判断できるわけです。
だから永遠に繰り返す運命を固定していたフィーラーは御役御免の解放
となり、最後にキラキラした何かに変わった(戻った)。
ちなみに彼らがグルグルしていたのは”繰り返し”や”運命の輪”などの表現
だったのでしょう。
イワシに憧れての行動ではないはず…😅
エアリスが”繰り返す世界”=永劫回帰を知っているであろうことは、
発した言葉から推測可能で、その最も明らかなセリフがこちら。
『この壁は 運命の壁』
『入ったら 越えたら みんなも 変わってしまう』
エアリスは【この壁を越えたら(運命が)変わってしまう】と言っている。
ということは、壁の前の今いる場所は【運命が変わらない世界】であり、
変わらないを言い換えれば【同じ運命を繰り返す≒永劫回帰】となるのだ。
(変わるのは運命だけでなく、彼らの”存在”や”役割”も、のような気がしています・・・)
ただし、エアリスは永劫回帰のままでいい、とまでは思っていない。
それは、これらの台詞からわかる。
『でも 何か 足りない』
『あと一歩 届かない』
『だから 聞こえない』
『わたし いつもそう』
『そして あきらめちゃうの』
これはエアリスが何かを変えようと幾度もチャレンジしたことを示している。
他にもミッドガルを出ようとしたことがある、などのセリフもあった。
エアリスは変えようと努めたし、このままではいけないとも確実に思っている。
しかし、変える・変わるという瞬間をいざ目の前にすると、本音が覗くのだ。
セフィロスが切り裂いた向こう側へ行こうとするクラウドを引き止め、
ティファの問いに、向こうにあるのは『自由』と答えたのに、
『でも 自由はこわいよね』
とも、彼女は言う・・・
これは【自由≒未知であり、知らない世界はこわい】の意だろう。
ツォンに『自由だな・・・・・・お前は』と言わせたエアリスが『自由はこわい』と語る。
この対比には幾つもの含意があり、『空がこわい』とも関連しているはず。
要するに、エアリスの中には少なくとも【二つの心】がある。
繰り返す世界の中でずっといたい≒永劫回帰でいい⇒虚無主義的な考え
繰り返す世界の中だけではダメだ≒永劫回帰からの脱却⇒未知への転換
そう、彼女の内側にあるのは【虚無と未知】なのです。
( ゚д゚)ハッ!
何か、お気づきになりませんか?
フィーラーのエネミーレポートです。
『虚無なる魔物』
『未知なる魔物』
フィーラーはいつ・どこで出現しましたか?
この場面、
エアリスがクラウドの左手を掴み『助けて』と言った瞬間、でした。
エアリスの内側で揺れ動く二つの心はいつしか二種の魔物を”生み出していた”
それが、フィーラー。
トムはそう考えています。
しかし、ここに至るまでエアリスはそれらから目をそらしてきました。
フィーラーが見えなかったのは【認めたくないという心理的逃避の結果】
もあるだろうと思います。だって、ココはエアリスの既知世界なのですから、
直視を避けて逃げ続けることも不可能ではないのです。
『わたし いつもそう』
『そして あきらめちゃうの』
この言葉たちはそれを指している、とも読み取れますよね?
でもクラウドのおかげでフィーラーが可視化され、エアリスもその存在を認め、
自らの内にある二つの心と対峙し、闘わねばならない状況になった。
『助けて』
というエアリスの台詞には、表面的な意味ばかりではなく、
『この繰り返す世界から私(達)を助け出して。そして、星を救って!』
の意も入っているのではないかなと思います。
この瞬間、クラウドの助けを借りて、エアリスは最初の勝利を掴んだのです。
どういうことか?
フィーラーが可視化された、これはクラウドの中でジェノバさんの具現化能力が
発動したからなのですが、その前にもう一つの力も発現されたはずなのです。
【審判能力】、ジェノバさんはこの力もおそらく持っています。
エアリスが両手でクラウドの左腕を掴んだ瞬間、彼女の中にある二つの心の重さ、
それをジェノバさんは判定し、その結果として【フィーラーが具現化した】
心の重さ=【意志の強さ】と言い換えれば少しわかりやすくなるでしょうか、
あの瞬間のエアリスが強く願っているのはこっち!とジェノバさんは判定した、
つまり、あの時のエアリスの心(の内にいるフィーラー)は
【未知さんチームの勝利】
賞品:フィーラーの可視化・具現化
効果:永劫回帰からの脱却可能性を少し高めた(かもしれない)
こんな感じだったんじゃないかな~と😄
負けた虚無さんは『次こそは・・・』と拳?を握ったとかなんとか👻
フィーラーは一枚岩ではなく、グルグル反対派もいる。みな同じとは限らない。
などと何度か書いていたのはこういう意味です。
そしてジェノバさん、見えないところでホント働いてる、凄いわ~😊
これはトム個人の考えです。
当然ながら、公式様とは何の関係もございません。
まぁ上記のようにずっと考えていたので、
フィーラーは箱庭に閉じこもっていたいというエアリスの心の投影
だと以前の記事に書いたのです。ただし、これは虚無さんですけども。
そして、FF7リメイクのテーマに
【内なる自分自身との闘い】
があるだろうと言っているのも同じく、
こんな考えをベースに持っているから、なんですね(他の理由もあります)
1999年の映画『マトリックス』では、MATRIX≒永劫回帰的な仮想世界でしたが、
本来のラテン語では”生み出すもの”を意味し、人体でいえば【子宮】なのです。
2001年のファイナルファンタジーXでは【夢のザナルカンド】がソレにあたり、
その内側の人々はさながら母の子宮に守られた永遠の胎児だった、わけです。
そしてFF7リメイクでは、どうやらミッドガルが永劫回帰の箱庭都市であった。
今ある材料で考えると、最も腑に落ちるのはこの推論なんですよね。
『不思議の国のアリス』の世界はアリスの夢という設定であり、その意味なら
エアリスは”アリス”である、とも言えるのではないかな、と。
エアリスの心や夢、そうあってほしいという想いが影響しているのですから。
ただ、エアリスに悪意があったわけではないのです。
当然ながら、星や人々を滅ぼそうと思っているわけでもありません。
そして、おそらくは、エアリス一人の意志によるものでもないのです・・・
FFXで夢のザナルカンドを召喚し続けていたエボンは、機械都市ベベルとの戦いに
敗れ、滅ぶしか道のなくなったザナルカンドの人々のためにその手段を選びました。
それがシンとなり、後の世に生きる人々を大虐殺することになるとは、少なくとも
夢のザナルカンドを作った時点では、全く考えていなかったことでしょう。
『地獄への道は善意で舗装されている』
有名なことわざですが、主に二つの意味で使われる言葉ですね。
一方は【悪事または悪意は、善意によって隠されているものだ】
他方は【善意による行為であっても、それにより意図しない災禍が招かれる】
『マトリックス』は前者の意で、”子宮”は人類を騙す装置で、飼育する器でもあった。
FFXの夢のザナルカンドは後者であり、その”子宮”を壊し、善意の成れの果てに”災厄”
と化してしまったエボン=ジュを倒す、そんな物語でした。
そして、この二つのストーリーには【大きすぎる代償】という共通点もありました。
どちらも主人公が消えてしまうのです、より多くを救うための犠牲として。
FF7リメイクでは・・・?
読んでくださった皆様、ありがとうございました。
【スクウェア・エニックス社の著作物利用許諾条件に基づき掲載しています】
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LOGO ILLUSTRATION:©1997 YOSHITAKA AMANO
また【著作権法第32条】および文化庁から提示された要件に準拠した引用を行っています。
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あくまで考察や批評をするための資料であり、必要な部分を使用しております。
尚、著作権保持者から要請された場合は速やかに改めることをお約束いたします。
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