
まずは写真をどうぞ。
http://photo.mixi.jp/view_album.pl?album_id=500000013005453&owner_id=656018
今回はカメラの設定なども見つつ、
多くの写真をフラッシュを焚かないで撮影してみましたが、
暗いところを写すと、どうしてもボケたりしてしまうのが残念です。
フラッシュで撮影すると鮮明に映るのですが、
どうしても野暮な感じが否めないので…。
感度や明暗の設定をもうちょっと勉強してリベンジしたいところですが。
今回は仙台から来てくれた同行者とともに探索しました。
東北本線松島駅で待ち合わせをして、
観光地料金といった感じの少し割高なランチを共にしました。
観光地のど真ん中の駐車場に車を止めて、しかし目的の場所は廃墟というこの感じ。
車を降りた瞬間から近隣の食堂の勧誘がものすごくて、
ご飯を食べようと店を物色しながらも、
なんだか逆にとても入りづらかったですね。引いちゃう。
とにかく店に入り、それぞれカキフライ定食とイクラ丼を注文。
どちらもおいしかったですけどね。

青空で天気は良い日でしたが、雪がちらついたり風が強かったりと、
電車にも影響が出て、
探索の時間は15時くらいになってしまいました。
ご飯を食べたあとは、
いよいよ松島ロイヤルホテルへ。

絵具や写真の色合い・建物内の暗さなどを考えると、日が一番高い12時前後がベストなのですが、
夕方にかかる時間の廃墟もオツなものです。
前回のホテルは2006年廃業ということでまだ新しく、廃墟らしい廃墟ではありませんでしたが、
今回のホテルは壁や天井の塗料の剥落やガラスの破壊による外からの吹き込みによって、
大分「らしく」なっています。
入口には侵入を防ぐ意図なのか、ベニヤ板が張られていましたが、
すでに剥がされて普通に出入りができるようになっていました。
玄関ロビーの大きなガラスがバラバラに床に散らばり、どこからでも入れはするのですが。
ホテル内はロビーからすでに薄暗く、人の気配はもちろんしません。
床は葉っぱや埃、天井・壁の剥落によって汚れています。
ひっそりと、時間の流れが止まったような感覚。
怪しくもあり、けれども怖いという感じでもなく。
板を斜めに組んだフロントカウンターの鍵置き(正確な名称が分からないけれど)が良かったです。
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周りが崩れているのに、人工物が比較的綺麗にその姿をとどめている、そのバランスの良さ。
その感じで言うと、崩れた壁や天井と、真四角に切り取られた空間のバランスという意味で、廊下の具合を見るのが好きなのですが、
一番奥を背にして、入口から光が差し込んで薄汚れた廊下が照らされている感じが大変良かったですね。
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1階玄関ロビーからすぐは食堂。
椅子やテーブルは壊れて無造作に置かれています。
後で奥に進んで思いましたが、この食堂の椅子なのか、館内のところどころに椅子が置かれていて、
どうも人為的に配置されているようです。
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廃墟写真を取りに来た人がそのようにしたのかどうか…。
厨房は割とそのまま使えそうにも思えますが、錆が浮いてきており、
時間の経過がわかります。
エレベーターは箱が途中の階で止まっているようで、空きっぱなしのドアからその様子が見えました。
もちろん下手に乗って落ちると怖いので触ったりはしませんでしたが。
動力室は真っ暗で何も見えません。
足元が危なそうなので奥までは入りませんでした。
1階から2階へ。
階段は、夕方というには早い時間、まだ昼間でしたが、窓はベニヤ板で塞がれており、
館内で最も剥落の激しい箇所で、
かなり雰囲気の出ているところでした。
これを楽しむために訪れる人が絶えないのでしょうね。
2階から上は客室。
ただし畳敷きの大広間が2階にはありました。
広間に入ると、紙コップの中に絵具と縦に置かれた畳があり、紙が貼り付けられて、描きかけの絵がありました。
このホテルに定期的に訪れて絵を描いている人がいるのでしょう。
MATSUSHIMA、と薄い色で書いてありました。
ちょっとした笑いこみあげました。
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3階は同じような作りの和室が並び、
4階は半分が洋室となっています。
また廊下がとてもよかったのですが、薄暗くてあまり良く撮れませんでした。
屋上は青空で視界も開け、気持ちのいいところでしたが、強風と寒さであまり長くは居られませんでした。
エレベーターの動力らしいものがあるだけ。
かつては洗濯物を干したりもしたのでしょうか。
錆びた「松島ロイヤルホテル」文字プレート。
観光地のど真ん中に忘れ去られた建物。
客室などはまだ比較的綺麗ですが、これからもどんどん朽ちて行くのでしょう。
いろいろな人がいろいろな思いで働いたり、寝泊まりしていた場所。
なかなかに見ごたえのある建物でした。
廃墟探訪は引き続き物件と同行者募集中です。
良い廃墟を知っている方がいらしたら、ぜひお教えいただければ幸いです。