【隔離】結婚はした、しかし・・・【病棟】

都内某大学を3留したのちになんとか卒業。(2005年9月30日)
3年程度のフリーター期間を経て何とか正社員に。(2008年08月06日)
何の因果か30歳という節目の年に家庭を持つことになってしまう。(2010年06月15日)
人生に切羽詰った感が出てきました・・・。

4月の読書メーター

4月の読書メーター
読んだ本の数:1
読んだページ数:325
ナイス数:34

【2017年・第15回『このミステリーがすごい!大賞』大賞受賞作】 がん消滅の罠 完全寛解の謎 (『このミス』大賞シリーズ)【2017年・第15回『このミステリーがすごい!大賞』大賞受賞作】 がん消滅の罠 完全寛解の謎 (『このミス』大賞シリーズ)感想
なかなかどうして面白い。余命半年と診断された患者がリビングニーズを利用して保険金を受給した後に完治してしまう事件が続く。彼らの診断をした夏目をはじめ、同僚の羽島、生命保険会社勤務で大学の同窓の森川、彼の部下の水嶋がその謎を追いかける。医療関係の知識は皆無なのでこの医療行為の実現可能性やトリックとして妥当なのかとはわからない。それでも個性的なキャラクターたちの掛け合いや意外な展開で楽しめる。
読了日:04月18日 著者:岩木 一麻

読書メーター

2月の読書メーター

2月の読書メーター
読んだ本の数:1
読んだページ数:314
ナイス数:30

噂は噂 壇蜜日記4 (文春文庫)噂は噂 壇蜜日記4 (文春文庫)感想
僕の中でのNo.1癒し系書籍「壇蜜日記」。読んでいて衝撃を受けて絶望に叩き落される・・・。今作が最後だって!?いやいやいやいや、ぜったいに許しませんよ?だってこんなにも癒し系なんですよ?なんだって最後になるんですか?お布施が足りないからですか?新品で千冊くらい買えば来年?今年も新作出ますかね?壇蜜日記の日付と自分の手帳の日付を対照させながら読むのが好きなんですよ。ニッチな性癖だと思ってはいるのですが、蜜さんとの脳内デートを楽しんでるんですよ。僕の密やかな癒しを奪わないでくださいっ!
読了日:02月01日 著者:壇 蜜

読書メーター

1月の読書メーター

1月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2161
ナイス数:26

ドグマ・マ=グロ (新潮文庫)ドグマ・マ=グロ (新潮文庫)感想
「ドグラ・マグラ」は未読。存在は知っているが読んだことはない。なので、この作品がどの程度「ドグラ・マグラ」をなぞっているのか、それとも全く別物なのかはわからない。解説から判断すると夢野久作や江戸川乱歩やその他多くの要素があるらしい。話としては面白かった。いろんなところでいろんなことが起こっている。時間も若干ではあるが前後しながら描かれていく。ホラー的な要素、SF的な要素、サスペンス的な要素、ミステリー的な要素。色んな要素のごっちゃ煮なのになぜか美味しい。思わぬ収穫物な一冊。
読了日:01月22日 著者:梶尾 真治
津軽 (新潮文庫)津軽 (新潮文庫)感想
太宰治っていうとなんか鬱屈した印象なのだが、この紀行記?は明るい。太宰治が書く北国というともう重苦しいものだと思っていたので読んでいて違和感があった。僕の中での新たな太宰治の側面を照らし出してくれた一冊。ただし、風土記というには描写が浅く、かといって小説としては間延びしている。読み物としては中途半端な印象。読んでいて『白鯨』を思い出した。物語部分よりもイシュメール先生の鯨学講座が大部分だった。この本もそうだ。太宰先生による津軽探訪記。
読了日:01月21日 著者:太宰 治
ジンは心を酔わせるの (角川文庫 (6317))ジンは心を酔わせるの (角川文庫 (6317))感想
もう30年前の本。1986年に出版されたので僕が小学生になったかならない頃のエッセイ。時代が違うんだろうなぁと感じる。交友関係や、時代背景、取り巻く環境、エッセイなのかもしれないが、僕にとっては完全に創作の世界に感じてしまった。華やかなりしバブル時代を感じてしまう。
読了日:01月13日 著者:森 瑶子
裸飯 エッチの後なに食べる? (祥伝社文庫)裸飯 エッチの後なに食べる? (祥伝社文庫)感想
各話のメインっぽい人物が次の話にも顔を出して話をつないでいく。そして最後に出てくる女性は最初の話に出てきた女性のその後。となると最終話の男性がポツンと浮いてる気がする。どこかで少しだけ顔を出してたのかな?最近はやりのグルメ漫画を官能小説でやってみました的な内容で、官能小説である、もしくは食べる描写が必要だったかは疑問符。かといってどっちかに振り切れば凡百の作品と同じ。つまり、やっぱり、匙加減が絶妙なんだろうな。
読了日:01月08日 著者:草凪 優
泣くなら、ひとり 壇蜜日記3 (文春文庫 た 92-3)泣くなら、ひとり 壇蜜日記3 (文春文庫 た 92-3)感想
芸能人?グラビアアイドル?文化人?な所属分野があやふやで唯一無二の存在感な壇蜜さんの日記三冊目。読んでいて嫉妬につぐ嫉妬。壇蜜さん、いつの間に男ができたんですかっ!?焼きそば作ってくれた人ですかっ!?悔しい!!!という側面もありつつも、前作・前々作とも同じで気怠い感じや雨、猫率が高くて安心感がある。相変わらず自分の手帳の日付を確認しながら自分がこんなことしてた日に壇蜜さんはこんなことしてたんだぁという怪しい読み方をしている。脳内デート的な感じ?やっぱり僕は病んでる?
読了日:01月07日 著者:壇 蜜
漁師の愛人 (文春文庫)漁師の愛人 (文春文庫)感想
プリン・ア・ラ・モードが面白かった。最後の最後の一文さえなければ。なぜあそこで現実に引き戻すような一文を入れるのか・・・。もったいない。
読了日:01月05日 著者:森 絵都
ヴィーナス・シティ (ハヤカワ文庫JA)ヴィーナス・シティ (ハヤカワ文庫JA)感想
「ニューロマンサー」をこれでもかというくらいに読みやすくして上澄みのみをきれいに抽出したような作品。そして、何よりも、読みやすい。これが20年以上前の作品だとは思えないくらいだ。VRがようやく普及し始めた昨今、現実がようやく作中に追いつき始めた。つまり、この作品の訴えたかった危機は、これから起こるかもしれないことなのだ。ネットに没入するあまりに現実が現実感をなくしてしまうかもしれない恐怖。さぁ、仮想現実で遊ぼう!そこは物理世界よりも楽しいはずだ!そして物理世界に戻ろう!
読了日:01月03日 著者:柾 悟郎

読書メーター

2017年の読書メーター

2017年の読書メーター
読んだ本の数:57
読んだページ数:14655
ナイス数:275

話を聞かない男、地図が読めない女―男脳・女脳が「謎」を解く話を聞かない男、地図が読めない女―男脳・女脳が「謎」を解く感想
かつて、この本が出版されたときに買って読んだ。そして、今再び再読。10年を経ての再読はやっぱり読後感も違う。僕が酒癖が悪いのも浮気しちゃうのも脳のせいだ!後天的な要素も大きいのかもしれないが、先天的な要素ってのは否定できないんだろうな。人間も動物と同じで本能に支配されている部分もある。それを知ったうえで相手への対応を考える理性も人間にはある。やっぱり克己心とは人間に飲み付与された特権なのかもしれない。
読了日:12月22日 著者:アラン ピーズ,バーバラ ピーズ
衝動買い日記 (中公文庫)衝動買い日記 (中公文庫)感想
かる〜い内容の買い物日記。ただし肩ひじ張らずに読めるから心地よい。誰にでも経験があるだろう衝動買い。もちろん僕にもある。というか現在進行形で買ってしまう。ただし、僕と加島先生の差は収入。懐の寂しい僕じゃできないような買い物をちらほらとしているかしませんせい、うらやますぃい〜♪
読了日:12月17日 著者:鹿島 茂
瓶詰の地獄 (角川文庫)瓶詰の地獄 (角川文庫)感想
夢野久作二冊目。少女地獄よりも毒は薄まった感じはするけどその分、混沌感が増した気がする。日本の怪談やホラーとは別物の恐怖。湿度は高くないけどドキッとするような乾いた怖さがある。
読了日:12月16日 著者:夢野 久作
少女地獄 (角川文庫)少女地獄 (角川文庫)感想
現代でいえばほとんどが「パラノイア!」の一言で終わりそう。それでも冒頭の「何にもない」は読んでいて、なんていうか、変な緊迫感があった。息をするように嘘をつく。う〜ん・・・なんていうか、僕も、ここまで酷くはないけれども、嘘つきまくりだな・・・。そして、その後始末に困る。見栄かもしれない、その場だけを取り繕うためかもしれない、思わず嘘が出てしまう・・・。自分の嘘がばれるんじゃないかと不安になって、それを取り繕うためにいろいろ駆けずり回る。僕も最後は自分の嘘を信じてもらうために命を投げ出すのかもしれない。
読了日:12月04日 著者:夢野 久作
トルストイ民話集 イワンのばか 他八篇 (岩波文庫)トルストイ民話集 イワンのばか 他八篇 (岩波文庫)感想
欲を持たざる者は幸せになる。ほかの人より多く欲しがるのもダメ、飲酒もダメ、現状に満足する。共産主義(ソ連だから社会主義か?)万歳的な感じが滲み出てる。ただし、説教臭さは全くない。むしろ労働や禁欲的な生活の尊さを描いている。子供に読ませていいものか悩む。童話的なんだけど、社会主義に染まらないかな・・・口当たりがよすぎるゆえにレディジョーカーと呼ばれる度数の高いお酒のような作品。
読了日:11月10日 著者:トルストイ
カメラ (集英社文庫)カメラ (集英社文庫)感想
なんだろう・・・何も起こらない的な感じはポール・オースタと共通した読後感。ただあまりにもフワフワした感じなので言葉にしにくい。もちろんストーリーはフワフワしてるのではないのです。きちんとしてるけど、なんていうか・・・とにかく言葉や文字にしにくい作品だ。
読了日:11月08日 著者:ジャン=フィリップ トゥーサン
娘の味: 残るは食欲 (新潮文庫)娘の味: 残るは食欲 (新潮文庫)感想
食に関するエッセイ第三弾。一弾は読んだことがあるのだが、二弾目は未読。いつかは読まなくてはな。軽い語り口が読んでいて楽しい。肩ひじ張らず柔らかな気分で読めるので息抜きにもピッタリ。賞味期限なんて飾りなんだから気にしちゃだめですよ。特にジャムなんて砂糖漬けなんだから大丈夫。
読了日:11月04日 著者:阿川 佐和子
やってみなはれみとくんなはれ (新潮文庫)やってみなはれみとくんなはれ (新潮文庫)感想
あとがきにも「サントリー(寿屋)の社史を書くことは鳥井信次郎の伝記を書くことと同じである」と書いてある。まったくそうだなと思った。この本はあくまでも社史なのであるが、その他の多くの鳥井信次郎の伝記とほぼ同じである。つまりはそのくらい鳥井信次郎=寿屋なわけだ。今でなら公私混同と批判されそうな部分もあるのだが、それが許されていたのも時代のおかげもあり、信次郎の人となりのおかげもあったのだろう。
読了日:11月03日 著者:山口 瞳,開高 健
オペラ座の怪人 (角川文庫)オペラ座の怪人 (角川文庫)感想
ミュージカルで有名なオペラ座の怪人。その原作?本。怪人は今でいうならストーカー的な人。もちろん悲しい境遇で育ってきたという面もあるのだが、それでもやっぱり歪んでいる。しかし、それでも才能は豊かな人らしい。奇術・腹話術・声楽・作曲etc。歌だけでクリスティーヌの心を奪ってしまうくらいだから、彼も音楽の天使に会った人なのだろう。
読了日:10月23日 著者:ガストン ルルー
孤独か、それに等しいもの (角川文庫)孤独か、それに等しいもの (角川文庫)感想
ひんやりとした読後感が印象的な一冊。冷たいというわけではないのだが、はっきりとした一線を持っていて、その明確な線で区分されている。どの物語も「喪失」と、それからの「癒し」を描いているような気がする。大切な恋人、母親、双子の妹、そのほかにもかけがえのない人を失った人が、そこから抜け出すための一歩を描く。冷めきった希望感とでもいうのだろうか、不思議な感覚で描かれている作品。
読了日:10月17日 著者:大崎 善生
流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)感想
いったいどうやって整合性をとるんだろうとハラハラ読んでいた。そして最後に納得。あぁ・・・。主人公の定義にもよるんだろうけどさ、主人公と思ってた人が主人公ではなくて、敵役的な人が主人公だったのね。だからタイトルもこのタイトルじゃないといけなかったのか・・・。フィリップ・K・ディック、恐るべし!周りの人を巻き込んでまでほかの世界へ異動するってのはよっぽどの影響力なんだろう。彼女もスィックスだったんじゃないかと思っている。そしてパックマンも。7だったとしても違和感がない。
読了日:10月11日 著者:フィリップ・K・ディック
百人一酒 (文春文庫)百人一酒 (文春文庫)感想
お酒が飲みたくなる一冊。ワイン、日本酒、焼酎、ウイスキー、その他諸々。もう何でもござれ状態。気取った風じゃなく、力が抜けてるのは日常を切り取ってきた作者の筆のせいだろう。読んでいて気持ちいい。
読了日:10月04日 著者:俵 万智
食べる。 (集英社文庫)食べる。 (集英社文庫)感想
食レポではない。最近はやりのグルメ漫画の小説版でもない。旅行記である。それも良質の。世界を歩き、人と触れ合い、そして食べる。飾らない、気取らない、そして食べる。たぶん書かれてはいない部分はもっとドロドロしてたり、ひどい困難もあっただろう。男性に間違えられたこともあるみたいだし。旅先で口にする料理は特別なものではない。そこで生活する人たちには身近なものがほとんどだ。それ故に旅情が漂う。『小心者の海外一人旅』と併せて読みたい。
読了日:09月28日 著者:中村 安希
太陽と月に背いて (徳間文庫)太陽と月に背いて (徳間文庫)感想
愛とは身勝手なものである。相手だけでなく自分ですら服従させるものなのだ。ランボーとヴェルレーヌ、天才と秀才。この世間では判別しがたい差が二人の関係を決定的にする。天才とは孤独で秀才は仲間がいる。ちょうどヴェルレーヌがどこに行っても仲間に頼れたように・・・。
読了日:09月23日 著者:クリストファー ハンプトン
金閣寺 (新潮文庫)金閣寺 (新潮文庫)感想
愛が憎悪に変わる過程を描く作品。金閣寺に魅了されて、金閣寺に縛られた人生の悲しみ。彼にとって金閣寺は頼もしいが過剰に束縛してくる親のような存在。歪んだ愛情のさらに裏返しとしての放火。老和尚をはじめとして有為子・鶴川・柏木とどの人も溝口に与えた影響が大きい。特に柏木との認識と行為のどちらが世界を変えるかについての議論の果てに、溝口の最後の行動があるのだろう。ところで、この作中の金閣寺は金色じゃないんだね。金閣寺っていうと金ぴかなイメージだったけど、放火消失の後に再建された時に初期のように金ぴかにされたんだ。
読了日:09月18日 著者:三島 由紀夫
天下り酒場 (祥伝社文庫)天下り酒場 (祥伝社文庫)感想
6編の短編集。天下りの公務員を受け入れた酒場の行く末やいかに?働くって何なんだろうね。それに対する斜め上からの回答。ただし、斜めではあっても上からの視点だから俯瞰しているような身に染みるような読後感になる。
読了日:09月04日 著者:原 宏一
夫婦善哉 正続 他十二篇 (岩波文庫)夫婦善哉 正続 他十二篇 (岩波文庫)感想
夫婦善哉に続いて夫婦善哉を読むwただし前作と被ってる話は少なくて『夫婦善哉』と『木の都』のみ。夫婦善哉の続編は舞台は大分。柳吉の散財癖も、蝶子の甲斐性も変わらない。そして、最後に訪れる手紙。そりゃ涙もこぼれますわ。物語の始まりから10年以上経ってようやく認められた関係・立場。願わくば義父が生きてるときに認められたかったろうに。
読了日:08月23日 著者:織田 作之助
夫婦善哉 (新潮文庫)夫婦善哉 (新潮文庫)感想
大阪に旅行に行くことになったので、夫婦善哉ごっこをすることにした。とはいっても自由軒で名物カレーを食べて、夫婦善哉でぜんざい食べる。それだけ。そのための予習として再読。柳吉、相変わらずのダメ人間っぷりが楽しい。浮気して、妻と子供を捨てて、妾の金で放蕩三昧。男の夢だね!限りなくそれに近い状況な僕は読んでいて心が痛かったwこの本とは別に夫婦善哉の続きを収録された本を買ってしまった。続けて読む予定
読了日:08月13日 著者:織田 作之助
はじしらずはじしらず感想
壇蜜日記から入った口なのだが、この本?写真集?も実にいい。壇蜜として書いている以上、演じてるはずなのだが、気負った感じもなく、自然体な感じがする。ダウナー系の読み物なので心地が良い。半分を占めている写真もいいよね。エロいんだけど綺麗。もっとほかの壇蜜本も読もう。
読了日:08月13日 著者:壇蜜
シャーロック・ホームズ対ドラキュラ―あるいは血まみれ伯爵の冒険 (河出文庫)シャーロック・ホームズ対ドラキュラ―あるいは血まみれ伯爵の冒険 (河出文庫)感想
むむむ・・・。もったいないことをしたな・・・。このお話は『吸血鬼ドラキュラ』の裏のお話だったのね。『吸血鬼ドラキュラ』を先に仕入れて読んでから、こっちを読むべきだったのだろう。もちろん単独で読んでも十分楽しかったから問題はないのだが・・・。皆さん、先に『吸血鬼ドラキュラ』を読むべきですぞ。
読了日:08月03日 著者:ジョン・H. ワトスン
グレート・ギャツビーグレート・ギャツビー感想
『英語で書かれた最も偉大な小説』の第二位。かつて失った女性を待ち続けるギャッツビー。財を成し毎週毎にパーティーを開き、いつか彼女が現れる日を待っている。そんなギャッツビーの隣に住むニック。彼が語り部。虚飾に彩られているギャッツビーの人生の悲しさが魅力的。せっかく再開した女性にはすでに夫がいて、一緒に逃げ出した時には事故まで起こしてしまう。そして哀れな最期。金の切れ目は縁の切れ目という現実。
読了日:07月21日 著者:フィツジェラルド
ロウフィールド館の惨劇 (角川文庫 (5709))ロウフィールド館の惨劇 (角川文庫 (5709))感想
「山椒魚は悲しんだ」にも比する読者を引き込む冒頭の一文。それがすべてで、それ以降はその一文の(膨大な)説明文。結末が判ってるだけに、その過程を丹念に眺めることになる。生い立ちの不幸が文字を読めなくさせて、それ故、他人との壁を作ってしまったユニース。朱に交われば朱くなるというが、ジェーンという狂気に交わってしまったがゆえに最悪な結末まで行ってしまう。
読了日:07月17日 著者:ルース・レンデル
町人貴族 (岩波文庫 赤 512-6)町人貴族 (岩波文庫 赤 512-6)感想
話の終わった時点では誰も不幸になった人がいない作品。間違いなく、話の終了直後に不幸になることが分かり切ってる人が若干一名いるのだが。さて、あなたはジュールダン氏を責められるだろうか?真実の愛よりも肩書を優先する人である。確かにその根底には自らの権勢欲を満たすものかもしれない。しかし、娘に物質的な不足をさせないためには貴族という肩書は必要ではないだろうか?ドラント氏のように裕福な町民を搾取するためには肩書が必要なのだ。ジュールダン氏は、やはり、娘の幸せ「も」考えていたんだろう。それが娘の本心とは違うとしても
読了日:07月08日 著者:モリエール
外套・鼻 (岩波文庫)外套・鼻 (岩波文庫)感想
小市民の元に訪れる一大イベント。それは外套の新調。彼の生活を一変させて、ささやかではあるが職場でも時の人となる。何が驚いたって最後のオチ?終わり方?いやいや、そこでそんな斜め上な展開になるなんて・・・。鼻もそうだが、ファンタジーなんだな。うん、ドラマだと思ってたけど、そうじゃない。ファンタジー!
読了日:07月01日 著者:ゴーゴリ
一千一秒物語 (新潮文庫)一千一秒物語 (新潮文庫)感想
『一千一秒物語』は読めた。『黄漠奇聞』も読めた。しかし、『美のはかなさについて』と『弥勒』はだめだった。そもそも文章が理解できない。分解された単語レベルではもちろんわかるのだが、文章になったとたんに全く理解できない。日本語で書かれているのに他言語で書かれているものを読んでるような気分だった。読み終わった後も何も残らない。当然だ、全く読んでいないのだから。想像力・創造力が僕のレベルをはるかに超えていて消化不良。雰囲気にすら浸れなかった。再挑戦しようとする気力すら削がれた。ごめんなさい。
読了日:06月23日 著者:稲垣 足穂
守銭奴 (岩波文庫 赤 512-7)守銭奴 (岩波文庫 赤 512-7)感想
モリエールの傑作笑劇の一つ。守銭奴な父親と息子が同じ女性を好きになってしまいドタバタ劇を展開する。それに加えて、彼らの娘・妹の結婚も絡んでくる。最後の最後の超展開。「まさか!」的な奇跡で大団円。考えてみると誰も損をした人がいない。過剰でなければお金は大事だよね。モリエール的な毒は薄いかもしれないけど、読んでいて安心して楽しめる一冊。
読了日:06月01日 著者:モリエール
ソドム百二十日 (河出文庫)ソドム百二十日 (河出文庫)感想
あれ?ここでおしまい?的な本。もっとも原書でも序章と第一章は書き上げられていたが、それ以降は草稿段階だったらしい。P・P・パゾリーニの映像化を見ていたので、もっとエロ黒で不謹慎で背徳的で非道徳な話が続くのだと思っていた。まぁ、ちゃんと書かれずにバスティーユ監獄で人目を避けながら書かれたものなのでしょうがないんだろうね。
読了日:05月21日 著者:マルキ・ド サド
サド侯爵夫人・わが友ヒットラー (新潮文庫)サド侯爵夫人・わが友ヒットラー (新潮文庫)感想
サド侯爵とヒットラー。解説にある通りどちらとも歴史になお残す怪物の一人。対をなす作品として書かれたもので、女ばかりの『サド侯爵夫人』、男ばかりの『わが友ヒットラー』。しかし根底の流れるものは人を信じすぎるのは危険だということ。三島由紀夫的な圧倒的な不穏感はなく読みやすい。
読了日:05月17日 著者:三島 由紀夫
新装版 鬼龍院花子の生涯 (文春文庫)新装版 鬼龍院花子の生涯 (文春文庫)感想
和性「ゴッドファーザー」。暴力団でもなく、ヤクザでもなく、任侠としての鬼政。彼の一代記。鬼政死し後の彼の影響がなくなるまでの事も描いてある。鬼政も幼少期は悲惨であった。兄への不信感を始まりとし、家を捨てるように極道の世界へ。血の繋がりも盃の繋がりを重視する世界に踏み入れ家庭よりも家を大事にするさまはコッポラのゴッドファーザーと同じように感じた。
読了日:05月06日 著者:宮尾 登美子
にごりえ・たけくらべ (新潮文庫)にごりえ・たけくらべ (新潮文庫)感想
格調高い文章ではあるのだろうが、文語なので読みにくく、読み終わるまでに時間がかかってしまった。そして、BAD ENDしかない・・・。一葉の境涯がそうさせたのかもしれないが、全ての作品が悲しい結末を迎える。ただし、べたべたとした不愉快な悲しさではなく、さっぱりとした不幸な感じがするのはどうしてだろう。明治の天才女性作家を早くに失ったのは日本文学史の損失。やはりお金は大事だよ♪
読了日:05月01日 著者:樋口 一葉
浮雲 (新潮文庫)浮雲 (新潮文庫)感想
え、ここで終わり??? これが読み終わった瞬間の感想。あまりにも突然すぎる尻切れトンボ。川端康成の「雪国」のような効果を狙ったものでもないらしい。かといって未完・絶筆でもない。文言一致の初めの一冊。終わり方はともかくとして、リズムがあって読んでいて気持ちがいい。話としては暗くなりそうなものを明るく軽やかに描いている。
読了日:04月16日 著者:二葉亭 四迷
鍵・瘋癲老人日記 (新潮文庫)鍵・瘋癲老人日記 (新潮文庫)感想
老境に差し掛かった男が何とか妻を悦ばせるために色々試行錯誤する話。とはいっても妻を悦ばせるためには自分が頑張らなきゃいけないから、そのために色々と妻をけしかける。最近の言葉を使うならNTR!妻が性的に強くて、自分の体力が追い付かないっていうのは苦痛なのかもね。傍から見るとうらやましい状況なのだが・・・。もっとも淫乱なのに保守的ってのはなかなか満足させられない要素なのかもしれない。
読了日:04月09日 著者:谷崎 潤一郎
ビルマの竪琴 (新潮文庫)ビルマの竪琴 (新潮文庫)感想
竹山道雄氏の感性を疑ってしまう作品。子供向けの作品を依頼されてできたのがこの作品。子どもが読んでも感じるところはあるかもしれない。しかし、真にこの作品を読むべきは大人だろう。それもある程度の年齢を重ねてから読んだ方がいい。人の生きる意味、友情と天命、苦境における癒し。それらを考える端緒となる。みんなで一緒に日本に帰ると交わした約束、そして、自らが見た無残な死体の山。部隊の仲間との約束を守りたい、もちろん日本にも帰りたい、それらを断念してまで自らに与えられた天命にすすむ水島。どちらがいいのかはわからない。
読了日:03月08日 著者:竹山 道雄
蛇を踏む蛇を踏む感想
ホラーにせよ、推理小説にせよ、サスペンスにせよ、土台となっているのは日常だろう。その日常に「非日常」が入り込んでくるから話になる。ほとんどの話において非日常は異端なのである。しかし、この「蛇を踏む」という作品、土台となっているのは非日常。蛇が人になるのを何事もなく受け入れているのである。人が消えるのを、縮むのを、当然に感じているのである。僕らが所属してる日常と非常に似通っていながら、全く違う理が支配する世界。そう、これはファンタジーなのだ。剣も魔法も出てこないがしっかりとファンタジーしている。
読了日:03月03日 著者:川上 弘美
幻想郵便局 (講談社文庫)幻想郵便局 (講談社文庫)感想
思わぬ収穫物な一冊。なんとなくほんわかとした表紙の絵に惹かれて手に取った本。それが実に面白い。彼岸と此岸の境目にある郵便局。その郵便局の秘密や、引き寄せられるように集まってくる個性的な人たち。そして、そこでアルバイトをすることになった探し物上手なアズサ。よく考えて敷き詰められた伏線が回収されていく過程が気持ちいい。しかもただのほんわか温かい話だけではなくて、きっちりとホラー&ミステリーとしても楽しませてくれるのだから凄いとしか言いようがない。ぜひぜひ読んでもらいたい一冊!
読了日:03月03日 著者:堀川 アサコ
クレーヴの奥方 他2篇 (岩波文庫 赤 515-1)クレーヴの奥方 他2篇 (岩波文庫 赤 515-1)感想
批評や詩・演劇などではすぐれた作品を数多く生み出したフランスだが、フランスの古典文学史は後世に名を残すものはほとんどなく、本作が唯一といっていいくらい名の残ってる小説らしい。内容といえば宮廷内の色恋の話。抒情的な話ではなく内面の葛藤を描いたことが当時としては斬新だったらしい。貞淑であることと自らの想いに忠実であること。今であれば後者を選択する作品が多い気がする。そして、多分、当時流行っていた小説もそのような作品がほとんどだったのだろう。小説としては面白味は薄い気がする。ひたすらウジウジ悩んでいる・・・。
読了日:03月01日 著者:ラファイエット夫人
日々の泡 (新潮文庫)日々の泡 (新潮文庫)感想
読んだ前評判や粗筋などを見ていると、かなりファンタジーな内容を想像していたのだがそうでもなかった。確かに、ニキビは引っ込むし、バスマットに荒塩をかけるとシャボン玉が出るし、家は経済状態?精神状態?に左右されて縮小する。取り囲む世界観は不思議な世界なのだが、描かれているのは古典的な内容。チェーホフの「桜の園」や太宰治の「斜陽」と同じで貴族が没落する様、そして没落した後を描いている。もちろんコランは貴族的な貴族ではなく働かなくても生活できるという有閑階級に属する人間ではある。珍奇な皮を一枚向くと古典が現れる。
読了日:02月08日 著者:ボリス ヴィアン
卍 (新潮文庫)卍 (新潮文庫)感想
だいぶ昔に映画で見たような気がする。当時高校生だった僕は友人から「なんかエロい映画らしいからビデオで録画しといて」と言われて録画した気がする。内容といえば同性愛を含めた四角?関係。園子と光子、孝太郎、綿貫のどろどろとした、騙したり騙されたりの関係が語られる。直接的な描かれ方がされることはないが、だいぶエゲツないことをやってる人たちの集まりである。もちろん園子の告白体で書かれているので、ここで描かれていることは園子の主観であるだろう。必ずしも真実ではない。嘘を嘘とわかる人でないと難しいということか・・・。
読了日:01月28日 著者:谷崎 潤一郎
美酒一代―鳥井信治郎伝 (新潮文庫)美酒一代―鳥井信治郎伝 (新潮文庫)感想
サントリー創業者・鳥井信治郎の一代記。マッサンの伝記を読み連ねた関連で読む。丁稚奉公から起業して、赤玉ポートワインで成功を収めて、そしてウイスキーを広めていく過程がわかる一冊。この本ではマッサンこと竹鶴氏は脇役。マッサンの伝記では鳥井氏もかなり顔を出していたのに比べたら扱いは少ない。当然、鳥井氏にとってはの会社の社員の一人という位置づけだったのに対して、竹鶴氏にとっての鳥井氏は雇用主であり、超えるべき壁でもあったのだから当然かもしれない。この日本で、美味しいウイスキーが飲める幸せを噛みしめながら、乾杯!
読了日:01月19日 著者:杉森 久英
古都 (新潮文庫)古都 (新潮文庫)感想
古くから続く呉服問屋?の前に捨て子された千重子は祇園祭の夜に自分とそっくりな娘に出会う。産まれは同じでも育ちが違う二人。片や呉服問屋の娘、片や奉公に出ている親なし娘。川端康成が「美しい日本」ではなく「美しい京都」を描く。先に読んだ『雪国』と同じく、相変わらず奇麗な文章に酔う。読んでいて気持ちいい。話の筋を追うのではなく文章に身を包まれていくのを楽しむのがいいのかもしれない。京都には2度しかいったことがないのだが、それでも見聞きしたことがある地名や行事・お祭りなどが描かれている。もう一度行ってみたくなった。
読了日:01月11日 著者:川端 康成
雪国 (新潮文庫 (か-1-1))雪国 (新潮文庫 (か-1-1))感想
年の暮れには奇麗な日本語が読みたいと思い再読。前回読んだのが12年なので約4年ぶりの再読。感想や読後感は4年たっても変わらない。やはり流れるような文章が美しい。島村と駒子の関係は「大人の恋愛」というよりは「割り切っているけど、真剣な遊び」的なものなのだろうか・・・。人間関係はそれぞれぼんやりとしか描かれていない。島村の「いい女だ」を駒子は何と聞き間違えて激高したのだろうか。
読了日:01月02日 著者:川端 康成

読書メーター

12月の読書メーター

12月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1597
ナイス数:26

嘘つき男と泣き虫女嘘つき男と泣き虫女感想
「話を聞かない男、地図を読めない女」の続編。扱っている内容は若干似ている。男と女は脳から違う、という事。後天的要素ではなくて先天的な要素で異なっている。その違いを認識して、対応すれば別物の男女でもうまくいくはずだという事。読んでいて思ったのだが・・・もちろん、男性的な要素は僕にもあるのだが、女性的な特徴にも納得してしまうことが多かった・・・。僕は女性的なのか?
読了日:12月28日 著者:アラン ピーズ,バーバラ ピーズ,藤井 留美
話を聞かない男、地図が読めない女―男脳・女脳が「謎」を解く話を聞かない男、地図が読めない女―男脳・女脳が「謎」を解く感想
かつて、この本が出版されたときに買って読んだ。そして、今再び再読。10年を経ての再読はやっぱり読後感も違う。僕が酒癖が悪いのも浮気しちゃうのも脳のせいだ!後天的な要素も大きいのかもしれないが、先天的な要素ってのは否定できないんだろうな。人間も動物と同じで本能に支配されている部分もある。それを知ったうえで相手への対応を考える理性も人間にはある。やっぱり克己心とは人間に飲み付与された特権なのかもしれない。
読了日:12月22日 著者:アラン ピーズ,バーバラ ピーズ
エロスのお作法エロスのお作法感想
壇蜜さんが書くエロスのお作法というと「大開脚して悩殺しましょう♪」とか「流し目でドキッとさせとけばいいよ」的なものかと思ったら、なかなかどうして大違い。相手との適切な距離の取り方と失った時の自分への言い訳?が役に立った。やっぱり壇蜜姉さんはいい女でございます。
読了日:12月22日 著者:壇 蜜
衝動買い日記 (中公文庫)衝動買い日記 (中公文庫)感想
かる〜い内容の買い物日記。ただし肩ひじ張らずに読めるから心地よい。誰にでも経験があるだろう衝動買い。もちろん僕にもある。というか現在進行形で買ってしまう。ただし、僕と加島先生の差は収入。懐の寂しい僕じゃできないような買い物をちらほらとしているかしませんせい、うらやますぃい〜♪
読了日:12月17日 著者:鹿島 茂
瓶詰の地獄 (角川文庫)瓶詰の地獄 (角川文庫)感想
夢野久作二冊目。少女地獄よりも毒は薄まった感じはするけどその分、混沌感が増した気がする。日本の怪談やホラーとは別物の恐怖。湿度は高くないけどドキッとするような乾いた怖さがある。
読了日:12月16日 著者:夢野 久作
少女地獄 (角川文庫)少女地獄 (角川文庫)感想
現代でいえばほとんどが「パラノイア!」の一言で終わりそう。それでも冒頭の「何にもない」は読んでいて、なんていうか、変な緊迫感があった。息をするように嘘をつく。う〜ん・・・なんていうか、僕も、ここまで酷くはないけれども、嘘つきまくりだな・・・。そして、その後始末に困る。見栄かもしれない、その場だけを取り繕うためかもしれない、思わず嘘が出てしまう・・・。自分の嘘がばれるんじゃないかと不安になって、それを取り繕うためにいろいろ駆けずり回る。僕も最後は自分の嘘を信じてもらうために命を投げ出すのかもしれない。
読了日:12月04日 著者:夢野 久作

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11月の読書メーター

11月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1335
ナイス数:22

竹取物語 (角川文庫)竹取物語 (角川文庫)感想
非常に読みやすい。もちろん子供向けの本とは違ってちゃんとしている。ところどころに入る役者のコメントも楽しい。
読了日:11月25日 著者:
やさしい嘘が終わるまで (角川文庫)やさしい嘘が終わるまで (角川文庫)感想
女同士のバトル。現状に満足できなくて何か変化を待っている凛と現状に満足している?祥子。その二人が一人の男性をめぐって三角関係。飄々としてつかみどころのないマオ。それぞれに、なんて言うか、個性がない・・・。どこかで見たことがある人の集まり。だけど、なんか面白くて一気に読んでしまった。祥子とマオは、なんか、このままうまくはいかない気がするし、凛はいろいろエステや服とかで着飾って今とは別の女性になる気がする。その後の話も読んでみたい。
読了日:11月11日 著者:堀田 あけみ
トルストイ民話集 イワンのばか 他八篇 (岩波文庫)トルストイ民話集 イワンのばか 他八篇 (岩波文庫)感想
欲を持たざる者は幸せになる。ほかの人より多く欲しがるのもダメ、飲酒もダメ、現状に満足する。共産主義(ソ連だから社会主義か?)万歳的な感じが滲み出てる。ただし、説教臭さは全くない。むしろ労働や禁欲的な生活の尊さを描いている。子供に読ませていいものか悩む。童話的なんだけど、社会主義に染まらないかな・・・口当たりがよすぎるゆえにレディジョーカーと呼ばれる度数の高いお酒のような作品。
読了日:11月10日 著者:トルストイ
カメラ (集英社文庫)カメラ (集英社文庫)感想
なんだろう・・・何も起こらない的な感じはポール・オースタと共通した読後感。ただあまりにもフワフワした感じなので言葉にしにくい。もちろんストーリーはフワフワしてるのではないのです。きちんとしてるけど、なんていうか・・・とにかく言葉や文字にしにくい作品だ。
読了日:11月08日 著者:ジャン=フィリップ トゥーサン
娘の味: 残るは食欲 (新潮文庫)娘の味: 残るは食欲 (新潮文庫)感想
食に関するエッセイ第三弾。一弾は読んだことがあるのだが、二弾目は未読。いつかは読まなくてはな。軽い語り口が読んでいて楽しい。肩ひじ張らず柔らかな気分で読めるので息抜きにもピッタリ。賞味期限なんて飾りなんだから気にしちゃだめですよ。特にジャムなんて砂糖漬けなんだから大丈夫。
読了日:11月04日 著者:阿川 佐和子
やってみなはれみとくんなはれ (新潮文庫)やってみなはれみとくんなはれ (新潮文庫)感想
あとがきにも「サントリー(寿屋)の社史を書くことは鳥井信次郎の伝記を書くことと同じである」と書いてある。まったくそうだなと思った。この本はあくまでも社史なのであるが、その他の多くの鳥井信次郎の伝記とほぼ同じである。つまりはそのくらい鳥井信次郎=寿屋なわけだ。今でなら公私混同と批判されそうな部分もあるのだが、それが許されていたのも時代のおかげもあり、信次郎の人となりのおかげもあったのだろう。
読了日:11月03日 著者:山口 瞳,開高 健

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10月の読書メーター

10月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1925
ナイス数:23

佳代のキッチン (祥伝社文庫)佳代のキッチン (祥伝社文庫)感想
両親を探すというロードムービー的内容と最近お流行のグルメ漫画の合体したような内容。表に出てるのはグルメ漫画だけど、実態はロードムービー的。この塩梅が実に優れていて、読んでいて心地よい。日本を転々としつつ両親の情報を求めている佳代。偶然としか言いようがないような出会いをもとに段々と両親に近づく。最後は、まぁ、こんなのもありかな?魅力的な料理がたくさん出てくるけど、詳細なレシピが乗っているわけではないので、再現は難しいかも。鮨天くらいなら作れるかな?続編もあるみたいなので是非読んでみたい。
読了日:10月31日 著者:原 宏一
オズの魔法使い (新潮文庫)オズの魔法使い (新潮文庫)感想
サムウェ〜・オーバザ・レィンボォで有名なオズの魔法使い。さて、どれだけの人が正確なストーリーを説明できるだろうか。僕は、カカシとブリキの木こりと、ライオンが仲間になるという程度の認識しかなかった。改めて読んでみてグっとくるものがあった。カカシやブリキやライオンは欠けたものはなかったんだね。カカシは知能があったし、ブリキはハートがあったし、ライオンは勇気があった。必要なのは自分を信じることだけだったんだ。ドロシーだけは別だけどね。そのドロシー自体はオズに課せられた試練みたいなものなんだろう。感想書ききれない
読了日:10月27日 著者:ライマン・フランク ボーム
オペラ座の怪人 (角川文庫)オペラ座の怪人 (角川文庫)感想
ミュージカルで有名なオペラ座の怪人。その原作?本。怪人は今でいうならストーカー的な人。もちろん悲しい境遇で育ってきたという面もあるのだが、それでもやっぱり歪んでいる。しかし、それでも才能は豊かな人らしい。奇術・腹話術・声楽・作曲etc。歌だけでクリスティーヌの心を奪ってしまうくらいだから、彼も音楽の天使に会った人なのだろう。
読了日:10月23日 著者:ガストン ルルー
孤独か、それに等しいもの (角川文庫)孤独か、それに等しいもの (角川文庫)感想
ひんやりとした読後感が印象的な一冊。冷たいというわけではないのだが、はっきりとした一線を持っていて、その明確な線で区分されている。どの物語も「喪失」と、それからの「癒し」を描いているような気がする。大切な恋人、母親、双子の妹、そのほかにもかけがえのない人を失った人が、そこから抜け出すための一歩を描く。冷めきった希望感とでもいうのだろうか、不思議な感覚で描かれている作品。
読了日:10月17日 著者:大崎 善生
流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)感想
いったいどうやって整合性をとるんだろうとハラハラ読んでいた。そして最後に納得。あぁ・・・。主人公の定義にもよるんだろうけどさ、主人公と思ってた人が主人公ではなくて、敵役的な人が主人公だったのね。だからタイトルもこのタイトルじゃないといけなかったのか・・・。フィリップ・K・ディック、恐るべし!周りの人を巻き込んでまでほかの世界へ異動するってのはよっぽどの影響力なんだろう。彼女もスィックスだったんじゃないかと思っている。そしてパックマンも。7だったとしても違和感がない。
読了日:10月11日 著者:フィリップ・K・ディック
百人一酒 (文春文庫)百人一酒 (文春文庫)感想
お酒が飲みたくなる一冊。ワイン、日本酒、焼酎、ウイスキー、その他諸々。もう何でもござれ状態。気取った風じゃなく、力が抜けてるのは日常を切り取ってきた作者の筆のせいだろう。読んでいて気持ちいい。
読了日:10月04日 著者:俵 万智

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9月の読書メーター

9月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1122
ナイス数:35

食べる。 (集英社文庫)食べる。 (集英社文庫)感想
食レポではない。最近はやりのグルメ漫画の小説版でもない。旅行記である。それも良質の。世界を歩き、人と触れ合い、そして食べる。飾らない、気取らない、そして食べる。たぶん書かれてはいない部分はもっとドロドロしてたり、ひどい困難もあっただろう。男性に間違えられたこともあるみたいだし。旅先で口にする料理は特別なものではない。そこで生活する人たちには身近なものがほとんどだ。それ故に旅情が漂う。『小心者の海外一人旅』と併せて読みたい。
読了日:09月28日 著者:中村 安希
太陽と月に背いて (徳間文庫)太陽と月に背いて (徳間文庫)感想
愛とは身勝手なものである。相手だけでなく自分ですら服従させるものなのだ。ランボーとヴェルレーヌ、天才と秀才。この世間では判別しがたい差が二人の関係を決定的にする。天才とは孤独で秀才は仲間がいる。ちょうどヴェルレーヌがどこに行っても仲間に頼れたように・・・。
読了日:09月23日 著者:クリストファー ハンプトン
金閣寺 (新潮文庫)金閣寺 (新潮文庫)感想
愛が憎悪に変わる過程を描く作品。金閣寺に魅了されて、金閣寺に縛られた人生の悲しみ。彼にとって金閣寺は頼もしいが過剰に束縛してくる親のような存在。歪んだ愛情のさらに裏返しとしての放火。老和尚をはじめとして有為子・鶴川・柏木とどの人も溝口に与えた影響が大きい。特に柏木との認識と行為のどちらが世界を変えるかについての議論の果てに、溝口の最後の行動があるのだろう。ところで、この作中の金閣寺は金色じゃないんだね。金閣寺っていうと金ぴかなイメージだったけど、放火消失の後に再建された時に初期のように金ぴかにされたんだ。
読了日:09月18日 著者:三島 由紀夫
天下り酒場 (祥伝社文庫)天下り酒場 (祥伝社文庫)感想
6編の短編集。天下りの公務員を受け入れた酒場の行く末やいかに?働くって何なんだろうね。それに対する斜め上からの回答。ただし、斜めではあっても上からの視点だから俯瞰しているような身に染みるような読後感になる。
読了日:09月04日 著者:原 宏一

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6月の読書メーター

6月の読書メーター
読んだ本の数:2
読んだページ数:625
ナイス数:8

一千一秒物語 (新潮文庫)一千一秒物語 (新潮文庫)感想
『一千一秒物語』は読めた。『黄漠奇聞』も読めた。しかし、『美のはかなさについて』と『弥勒』はだめだった。そもそも文章が理解できない。分解された単語レベルではもちろんわかるのだが、文章になったとたんに全く理解できない。日本語で書かれているのに他言語で書かれているものを読んでるような気分だった。読み終わった後も何も残らない。当然だ、全く読んでいないのだから。想像力・創造力が僕のレベルをはるかに超えていて消化不良。雰囲気にすら浸れなかった。再挑戦しようとする気力すら削がれた。ごめんなさい。
読了日:06月23日 著者:稲垣 足穂
守銭奴 (岩波文庫 赤 512-7)守銭奴 (岩波文庫 赤 512-7)感想
モリエールの傑作笑劇の一つ。守銭奴な父親と息子が同じ女性を好きになってしまいドタバタ劇を展開する。それに加えて、彼らの娘・妹の結婚も絡んでくる。最後の最後の超展開。「まさか!」的な奇跡で大団円。考えてみると誰も損をした人がいない。過剰でなければお金は大事だよね。モリエール的な毒は薄いかもしれないけど、読んでいて安心して楽しめる一冊。
読了日:06月01日 著者:モリエール

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5月の読書メーター

5月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1384
ナイス数:24

人間ぎらい (1952年) (新潮文庫〈第332〉)人間ぎらい (1952年) (新潮文庫〈第332〉)感想
読んでいてイライラしてしまった。正しいことを振りかざし融通が利かない人っているよね。そして、アルセストは最後の最後まで自らの真実・正義を疑わずに終わる。ある意味清々しい。ここまで自分の価値観を信じられるっていうのは強さがないとできないことだと思う。勘違いでもいいから、僕も彼みたいな強さが欲しかったな。頑固一徹なアルセストと八方美人なセリメール。ほんの少しだけ相手を見ないふりができれば、うまくいったのかもしれないなぁと思う。嘘をつくのは相手への裏切りだけじゃなくてやさしさの時もあるよね。

読了日:05月25日 著者:モリエール
脂肪のかたまり (岩波文庫)脂肪のかたまり (岩波文庫)感想
自分にとってメリットがなくなるとこんなにも人は非常になれるのか・・・。そして社会的な肩書が、同じ集団に所属してる人同士を結びつけるにこんなにも有用とは・・・。人は自分を守るために別の人を攻撃対象にさらす。人間の弱さ、本質を描いている。
読了日:05月22日 著者:ギー・ド・モーパッサン
ソドム百二十日 (河出文庫)ソドム百二十日 (河出文庫)感想
あれ?ここでおしまい?的な本。もっとも原書でも序章と第一章は書き上げられていたが、それ以降は草稿段階だったらしい。P・P・パゾリーニの映像化を見ていたので、もっとエロ黒で不謹慎で背徳的で非道徳な話が続くのだと思っていた。まぁ、ちゃんと書かれずにバスティーユ監獄で人目を避けながら書かれたものなのでしょうがないんだろうね。
読了日:05月21日 著者:マルキ・ド サド
サド侯爵夫人・わが友ヒットラー (新潮文庫)サド侯爵夫人・わが友ヒットラー (新潮文庫)感想
サド侯爵とヒットラー。解説にある通りどちらとも歴史になお残す怪物の一人。対をなす作品として書かれたもので、女ばかりの『サド侯爵夫人』、男ばかりの『わが友ヒットラー』。しかし根底の流れるものは人を信じすぎるのは危険だということ。三島由紀夫的な圧倒的な不穏感はなく読みやすい。
読了日:05月17日 著者:三島 由紀夫
新装版 鬼龍院花子の生涯 (文春文庫)新装版 鬼龍院花子の生涯 (文春文庫)感想
和性「ゴッドファーザー」。暴力団でもなく、ヤクザでもなく、任侠としての鬼政。彼の一代記。鬼政死し後の彼の影響がなくなるまでの事も描いてある。鬼政も幼少期は悲惨であった。兄への不信感を始まりとし、家を捨てるように極道の世界へ。血の繋がりも盃の繋がりを重視する世界に踏み入れ家庭よりも家を大事にするさまはコッポラのゴッドファーザーと同じように感じた。
読了日:05月06日 著者:宮尾 登美子
にごりえ・たけくらべ (新潮文庫)にごりえ・たけくらべ (新潮文庫)感想
格調高い文章ではあるのだろうが、文語なので読みにくく、読み終わるまでに時間がかかってしまった。そして、BAD ENDしかない・・・。一葉の境涯がそうさせたのかもしれないが、全ての作品が悲しい結末を迎える。ただし、べたべたとした不愉快な悲しさではなく、さっぱりとした不幸な感じがするのはどうしてだろう。明治の天才女性作家を早くに失ったのは日本文学史の損失。やはりお金は大事だよ♪
読了日:05月01日 著者:樋口 一葉

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