週末は中国の各地で反日デモが相次いだが、今週に入ってとりあえずは沈静化した様子。

最初、中国当局は小日本にお灸を据えてやれくらいのつもりでデモを黙認したのだろう。おそらくは、反日学生の「祭り」的な色彩の濃いデモだということも分かっていて黙認したに違いない。
反日デモ、米紙が中国当局容認との見方
米ワシントン・ポスト紙は10日付の北京発の記事で、北京で9日に行われた反日デモについて、「抗議は歴史と領土を巡る対立によって両国関係の緊張が高まるなかで起きた」と報じた。
この記事は、「めったにデモを許さない中国政府が、大学生の世代中心のデモを例外的に認めたようだ」と指摘。中国当局が、反日デモを容認したとの見方を示した。 同紙によると、北京での反日デモ主催者の一人を自称する学生は、デモの2日前に警察に許可を求め、「その場で状況を見る」との回答を得たため、暗黙の了承と受け止めたと証言したという。(YOMIURI ON-LINE 2005年4月11日)
ところが、日本のスーパーや会社でガラスを割られたり日本人が怪我したりなどの実被害が発生し、日本政府が正面から中国の責任追及をはじめたことで、中国当局としては分が悪いと見て事態の沈静化に動いたというのが実態というところか?もともと、中国当局は反日デモの拡大を望んでいない、反日デモは「ガス抜き」以上でもなければ以下でもないという見方もある。(「絵文録ことのは」中国政府が反日デモを「現在の規模」以上に拡大する気がない理由

日本人の私としては、これで事態が収まれば良しとしたいところだが、心配な点がひとつ。

それは、「絵文録ことのは」で指摘されている「中国では政府への不満を持つ層が反日で鬱憤晴らししている側面がある。特に地方出身の貧民層。」という点。反日デモが再燃するんじゃないかということを心配しているわけではなく、反日で鬱憤晴らしている連中が何かのきっかけで不満を直接政府に向けはじめるんじゃないかということ。反日デモの裏側でこんなデモも起こっていたらしいし。
中国・浙江省で農民が暴動、多数が負傷
中国・浙江省の公安当局者によると、同省中部にある東陽市の農村地帯で10日、農地の不法収用と環境汚染に抗議する農民による暴動が発生し、1人が死亡した。詳細は明らかにされていないが、1万人を超える農民のデモ隊が警官隊と衝突し、双方に多数の負傷者が出たもよう。
当局者は「暴動があったのは10日」と述べ、現在は収まっていることを示唆した。「何が起きたのかは調査中」と述べ、詳細の説明は避けた。中国の公的メディアは報じていない。一部のインターネット・サイトによると、当局は暴動鎮圧のため3000人の警官隊と48台の大型バス、70台以上の小型バスを投入した。そのうち相当数の車両は破壊された。(NIKKEI NET 2005年4月12日)
昨年のサッカーアジアカップでの暴動騒ぎや潜水艦の領海侵犯の不始末、今回の反日デモなどで中国は対日外交で失点が続いている状況にある。こうした状況を見ていると、反日はガス抜きどころか却って内政の不満を煽る要因になりつつあるような気がする。

中国は、民衆の反日感情を制御できているつもりかもしれないが、もう少し内政に目を向けないと足下を掬われる可能性もあるんじゃなかろうか?